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魔物集うダンスパーティー~心躍るアップルクランブル~
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ウィル・オー・ウィスプ
月の笑う夜、ハロウィンの日にだけ開かれる魔物だけのダンスパーティーを主催する魔物
物静かで理知的、謎めいている
お菓子作りは好きだが得意とは言えない腕前
ベフェーナ
イタリアに住む不老長寿の魔女
お姉さん気質で面倒見がいい
ウィルとは数世紀来の親友
手先が器用でお菓子作りもお手のもの
オリバー
物腰柔らかいヴァンパイア
お菓子作りが趣味で毎年ハロウィンの日に開かれる「魔物だけのダンスパーティー」に手作りお菓子を持参している
メアリー
負けん気の強いダンピール
自称「魔物のパティシエール」でお菓子作りでは右に出る者はいないと自負している
オリバーのことを勝手にライバル視している
+++
ウィル・オー・ウィスプの城、ウィルの自室
ベフェーナ「ウィル。お邪魔するわよ……って、あら?」
ウィル「……ああ、ベフェーナ。いらっしゃい」
ベフェーナ「何よ、その顔。随分やつれてるじゃない」
ウィル「申し訳ないのですが、今立て込んでいるので、出直してくれませんか?」
ベフェーナ「はるばるイタリアから来た友人を追い返すつもり?イギリスに来るのだって大変なんだから」
ウィル「承知していますよ。しかし、その…部屋が散らかっているので……」
ベフェーナ「あら。部屋を散らかすなんて、らしくないわね。……この本、スイーツのレシピじゃない。こっちも。こんなにたくさんレシピを集めてどうしたのよ?」
ウィル「実は、今年のダンスパーティーに出すスイーツをどうするか考えていたんです」
ベフェーナ「あら、魔法で出すんじゃないの?」
ウィル「せっかく来てくれたお客様に魔法でお出ししたものを食べさせるのもどうかと思いまして…それなら一品くらい自分で作ったものをお出しできれば、と…」
ベフェーナ「ふーん?それでこんなにレシピをかき集めたってこと?」
ウィル「ええ。でも、調べてみるとどれもこれも美味しそうなものばかりで…」
ベフェーナ「決められなくて頭を抱えてたってわけ?」
ウィル「そんなところです」
ベフェーナ「なら、こうしましょう?このレシピの中で貴方が一番食べたいスイーツは?」
ウィル「食べたいスイーツ、ですか?」
ベフェーナ「そう。決められないなら、貴方が食べたいものを招待客に出せばいいのよ。食べたいものを作る方がテンションも上がるでしょ?」
ウィル「そんな基準で選んでいいのでしょうか?」
ベフェーナ「いいに決まっているじゃない。主催は貴方なんだから」
ウィル「……食べたいもの……それなら、アップルクランブルでしょうか。アップルフィリングを作って、その上に生地を被せ、焼くスイーツなのですが……」
ベフェーナ「へぇ、美味しそうね。それを作ればいいじゃない」
ウィル「分かりました。そうと決まったら、早速試作ですね。ベフェーナ、味見をお願いできますか?」
ベフェーナ「あら、私、味にうるさいわよ?」
ウィル「存じています。ですから頼みたいのです。引き受けていただけますか?」
ベフェーナ「そこまで言われたら引き受けるわよ。この私が唸るようなスイーツを作ってちょうだい?」
ウィル「お手柔らかにお願いします」
+++
ウィル「お待たせいたしました。アップルクランブルのタルトです」
ベフェーナ「まぁ、可愛らしい。いただいても?」
ウィル「もちろん、率直な意見をお願いします」
ベフェーナ「はいはい。それじゃあ一口」
ウィル「いかがですか?」
ベフェーナ「ウィル、一ついいかしら?」
ウィル「なんでしょう?」
ベフェーナ「このスイーツ、食べずらくないかしら?」
ウィル「食べずらい、ですか?」
ベフェーナ「味は申し分ないのだけど、ポロポロ崩れるじゃない?ドレスやスーツを汚してしまいそうよ?」
ウィル「そ、そうですか…」
ベフェーナ「クランブル生地じゃなくて。パイ生地にして、アップルパイにしたらどうかしら?」
ウィル「うぅ…そうですか…立食でも食べられるクランブルはないでしょうか?」
ベフェーナ「立食で、できるだけ衣服を汚さないで食べられるクランブル…難しいわね…」
ウィル「……それじゃあ、クランブルは諦めたほうがいいでしょうね…」
ベフェーナ「ねぇ、ウィル?ちょっと考えたことがあるんだけど……」
ウィル「考えたこと、ですか?」
ベフェーナ「ええ。手や衣服を汚さず、手軽に食べられるクランブルを思いついたの」
+++
ハロウィン、魔物集うダンスパーティー当日
ウィル・オー・ウィスプのダンスホール
オリバー「それで作られたのが、アップルクランブルのカップケーキですか」
ウィル「ええ。一口で食べ切れる大きさで、手や衣服を汚さないもの、となるとカップケーキが一番手っ取り早いとアドバイスをいただいて…」
メアリー「Mr.ウィル!このスイーツ、とても面白いですわ!タルトやケーキと比べてカトラリーの必要もなく持ちやすい、すぐに食べ切れてしまうから次が欲しくなる。パーティーにはもってこいのスイーツですね」
オリバー「アップルフィリングもくどくない甘さで丁度いいです」
ウィル「よかった。普段スイーツを作っていらっしゃるお二人に評価してもらえてほっとしました」
メアリー「はっ、ちょっと待って。これは…今年のスイーツ品評会にも食い込んでくるレベルだわ。Mr.ウィル。まさか、一位の座を狙って……」
ウィル「いえいえ。スイーツ品評会には参加しません。そもそもの参加条件が、「パーティーにスイーツを持ってきた招待客の方」ですからね」
メアリー「それを聞いて安心しました。オリバー様でも強敵なのに、その上Mr.ウィルまで参加したら勝負が泥沼化してしまいますわ」
オリバー「泥沼、ですか……?」
メアリー「それはそうじゃないですか。品評会のチェックポイントには手軽さや食べやすさ、見た目の良さも入っているんですから。その点でいえばこのクランブルは、手軽さで満点。食べやすさで満点。見た目も可愛らしい。とほら、三つもいい点が入ります。こんなに強敵なのいませんよ」
ウィル「単純にアップルクランブルを楽しんでもらおうと思っただけなんですけど…」
オリバー「おやおや。新たなライバル登場、ですね」
メアリー「もし品評会で競うことになっても負けませんからね」
ウィル「では、私も腕を磨かなければいけませんね。お二人のスイーツに並ぶようなものを作らなければ」
ベフェーナ「ああ、いた。オリバー、メアリー。貴方たち二人にお客よー。スイーツのことでお話があるんですって」(歩み寄るベフェーナ)
メアリー「Ms.ベフェーナ。ありがとうございます」
オリバー「では参りましょうか。メアリー」
メアリー「はい、オリバー様」
(オリバーとメアリー退場)
ウィル「パーティーは楽しめていますか?ベフェーナ」
ベフェーナ「もちろん。毎年この時期を楽しみにしているんだから」
ウィル「それはよかった」
ベフェーナ「貴方が作ったアップルクランブル、結構人気みたいよ。スイーツ品評会の方々も「このスイーツもランキングに…」って本気で悩んでいたわ」
ウィル「私のスイーツは品評の対象外にしてくださいと言ったんですけど…」
ベフェーナ「ところで、なんであんなにクランブルにこだわったの?他のスイーツもあったでしょうに」
ウィル「……他愛もない話ですよ?」
ベフェーナ「休憩がてら聞かせてちょうだい。耳が暇でね」
ウィル「昔、私がまだ人間だった頃の話です。幼い私に母がよく作ってくれたのがアップルクランブルでした。泣きたい時も悲しい時も、いつも母の笑顔とクランブルがあった。だからでしょうか。スイーツと聞くと真っ先に思い浮かぶのがアップルクランブルなんです」
ベフェーナ「へぇ、意外。貴方にもそんな時期があったのね」
ウィル「まぁ、昔に比べればだいぶ丸くなりましたよ、私も」
ベフェーナ「そう。…ねぇ、ウィル。私にもアップルクランブルをくれる?」
ウィル「どうぞ」
ベフェーナ「…うん、美味しい。思い出話を聞いたあとだと特にね」
ウィル「ベフェーナ、それを食べ終えたら1曲踊りませんか?」
ベフェーナ「あら、私は踊らないわよ」
ウィル「え?」
ベフェーナ「私はイタリアの魔女・ベフェーナ。踊るのは私じゃなく、あなたよ、ウィル」
ウィル「え?えええ??か、体が勝手に動く…!?」
ベフェーナ「ふふふっ、いい感じよウィル!楽しいわ!」
ウィル「私は楽しくないのですが…!」
ベフェーナ「「Trick and Treat」よ、ウィル。私のイタズラは如何かしら?」
ウィル「十分です!十分味わいましたので、魔法を解いてください!」
月の笑う夜、ハロウィンの日にだけ開かれる魔物だけのダンスパーティーを主催する魔物
物静かで理知的、謎めいている
お菓子作りは好きだが得意とは言えない腕前
ベフェーナ
イタリアに住む不老長寿の魔女
お姉さん気質で面倒見がいい
ウィルとは数世紀来の親友
手先が器用でお菓子作りもお手のもの
オリバー
物腰柔らかいヴァンパイア
お菓子作りが趣味で毎年ハロウィンの日に開かれる「魔物だけのダンスパーティー」に手作りお菓子を持参している
メアリー
負けん気の強いダンピール
自称「魔物のパティシエール」でお菓子作りでは右に出る者はいないと自負している
オリバーのことを勝手にライバル視している
+++
ウィル・オー・ウィスプの城、ウィルの自室
ベフェーナ「ウィル。お邪魔するわよ……って、あら?」
ウィル「……ああ、ベフェーナ。いらっしゃい」
ベフェーナ「何よ、その顔。随分やつれてるじゃない」
ウィル「申し訳ないのですが、今立て込んでいるので、出直してくれませんか?」
ベフェーナ「はるばるイタリアから来た友人を追い返すつもり?イギリスに来るのだって大変なんだから」
ウィル「承知していますよ。しかし、その…部屋が散らかっているので……」
ベフェーナ「あら。部屋を散らかすなんて、らしくないわね。……この本、スイーツのレシピじゃない。こっちも。こんなにたくさんレシピを集めてどうしたのよ?」
ウィル「実は、今年のダンスパーティーに出すスイーツをどうするか考えていたんです」
ベフェーナ「あら、魔法で出すんじゃないの?」
ウィル「せっかく来てくれたお客様に魔法でお出ししたものを食べさせるのもどうかと思いまして…それなら一品くらい自分で作ったものをお出しできれば、と…」
ベフェーナ「ふーん?それでこんなにレシピをかき集めたってこと?」
ウィル「ええ。でも、調べてみるとどれもこれも美味しそうなものばかりで…」
ベフェーナ「決められなくて頭を抱えてたってわけ?」
ウィル「そんなところです」
ベフェーナ「なら、こうしましょう?このレシピの中で貴方が一番食べたいスイーツは?」
ウィル「食べたいスイーツ、ですか?」
ベフェーナ「そう。決められないなら、貴方が食べたいものを招待客に出せばいいのよ。食べたいものを作る方がテンションも上がるでしょ?」
ウィル「そんな基準で選んでいいのでしょうか?」
ベフェーナ「いいに決まっているじゃない。主催は貴方なんだから」
ウィル「……食べたいもの……それなら、アップルクランブルでしょうか。アップルフィリングを作って、その上に生地を被せ、焼くスイーツなのですが……」
ベフェーナ「へぇ、美味しそうね。それを作ればいいじゃない」
ウィル「分かりました。そうと決まったら、早速試作ですね。ベフェーナ、味見をお願いできますか?」
ベフェーナ「あら、私、味にうるさいわよ?」
ウィル「存じています。ですから頼みたいのです。引き受けていただけますか?」
ベフェーナ「そこまで言われたら引き受けるわよ。この私が唸るようなスイーツを作ってちょうだい?」
ウィル「お手柔らかにお願いします」
+++
ウィル「お待たせいたしました。アップルクランブルのタルトです」
ベフェーナ「まぁ、可愛らしい。いただいても?」
ウィル「もちろん、率直な意見をお願いします」
ベフェーナ「はいはい。それじゃあ一口」
ウィル「いかがですか?」
ベフェーナ「ウィル、一ついいかしら?」
ウィル「なんでしょう?」
ベフェーナ「このスイーツ、食べずらくないかしら?」
ウィル「食べずらい、ですか?」
ベフェーナ「味は申し分ないのだけど、ポロポロ崩れるじゃない?ドレスやスーツを汚してしまいそうよ?」
ウィル「そ、そうですか…」
ベフェーナ「クランブル生地じゃなくて。パイ生地にして、アップルパイにしたらどうかしら?」
ウィル「うぅ…そうですか…立食でも食べられるクランブルはないでしょうか?」
ベフェーナ「立食で、できるだけ衣服を汚さないで食べられるクランブル…難しいわね…」
ウィル「……それじゃあ、クランブルは諦めたほうがいいでしょうね…」
ベフェーナ「ねぇ、ウィル?ちょっと考えたことがあるんだけど……」
ウィル「考えたこと、ですか?」
ベフェーナ「ええ。手や衣服を汚さず、手軽に食べられるクランブルを思いついたの」
+++
ハロウィン、魔物集うダンスパーティー当日
ウィル・オー・ウィスプのダンスホール
オリバー「それで作られたのが、アップルクランブルのカップケーキですか」
ウィル「ええ。一口で食べ切れる大きさで、手や衣服を汚さないもの、となるとカップケーキが一番手っ取り早いとアドバイスをいただいて…」
メアリー「Mr.ウィル!このスイーツ、とても面白いですわ!タルトやケーキと比べてカトラリーの必要もなく持ちやすい、すぐに食べ切れてしまうから次が欲しくなる。パーティーにはもってこいのスイーツですね」
オリバー「アップルフィリングもくどくない甘さで丁度いいです」
ウィル「よかった。普段スイーツを作っていらっしゃるお二人に評価してもらえてほっとしました」
メアリー「はっ、ちょっと待って。これは…今年のスイーツ品評会にも食い込んでくるレベルだわ。Mr.ウィル。まさか、一位の座を狙って……」
ウィル「いえいえ。スイーツ品評会には参加しません。そもそもの参加条件が、「パーティーにスイーツを持ってきた招待客の方」ですからね」
メアリー「それを聞いて安心しました。オリバー様でも強敵なのに、その上Mr.ウィルまで参加したら勝負が泥沼化してしまいますわ」
オリバー「泥沼、ですか……?」
メアリー「それはそうじゃないですか。品評会のチェックポイントには手軽さや食べやすさ、見た目の良さも入っているんですから。その点でいえばこのクランブルは、手軽さで満点。食べやすさで満点。見た目も可愛らしい。とほら、三つもいい点が入ります。こんなに強敵なのいませんよ」
ウィル「単純にアップルクランブルを楽しんでもらおうと思っただけなんですけど…」
オリバー「おやおや。新たなライバル登場、ですね」
メアリー「もし品評会で競うことになっても負けませんからね」
ウィル「では、私も腕を磨かなければいけませんね。お二人のスイーツに並ぶようなものを作らなければ」
ベフェーナ「ああ、いた。オリバー、メアリー。貴方たち二人にお客よー。スイーツのことでお話があるんですって」(歩み寄るベフェーナ)
メアリー「Ms.ベフェーナ。ありがとうございます」
オリバー「では参りましょうか。メアリー」
メアリー「はい、オリバー様」
(オリバーとメアリー退場)
ウィル「パーティーは楽しめていますか?ベフェーナ」
ベフェーナ「もちろん。毎年この時期を楽しみにしているんだから」
ウィル「それはよかった」
ベフェーナ「貴方が作ったアップルクランブル、結構人気みたいよ。スイーツ品評会の方々も「このスイーツもランキングに…」って本気で悩んでいたわ」
ウィル「私のスイーツは品評の対象外にしてくださいと言ったんですけど…」
ベフェーナ「ところで、なんであんなにクランブルにこだわったの?他のスイーツもあったでしょうに」
ウィル「……他愛もない話ですよ?」
ベフェーナ「休憩がてら聞かせてちょうだい。耳が暇でね」
ウィル「昔、私がまだ人間だった頃の話です。幼い私に母がよく作ってくれたのがアップルクランブルでした。泣きたい時も悲しい時も、いつも母の笑顔とクランブルがあった。だからでしょうか。スイーツと聞くと真っ先に思い浮かぶのがアップルクランブルなんです」
ベフェーナ「へぇ、意外。貴方にもそんな時期があったのね」
ウィル「まぁ、昔に比べればだいぶ丸くなりましたよ、私も」
ベフェーナ「そう。…ねぇ、ウィル。私にもアップルクランブルをくれる?」
ウィル「どうぞ」
ベフェーナ「…うん、美味しい。思い出話を聞いたあとだと特にね」
ウィル「ベフェーナ、それを食べ終えたら1曲踊りませんか?」
ベフェーナ「あら、私は踊らないわよ」
ウィル「え?」
ベフェーナ「私はイタリアの魔女・ベフェーナ。踊るのは私じゃなく、あなたよ、ウィル」
ウィル「え?えええ??か、体が勝手に動く…!?」
ベフェーナ「ふふふっ、いい感じよウィル!楽しいわ!」
ウィル「私は楽しくないのですが…!」
ベフェーナ「「Trick and Treat」よ、ウィル。私のイタズラは如何かしら?」
ウィル「十分です!十分味わいましたので、魔法を解いてください!」
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