上 下
14 / 34

帰省して初めての彼氏

しおりを挟む
帰省してから初めて付き合った彼氏は、一歳下の同じ会社の従業員。

最初はそんなに好きじゃ無かったけど、年上の同僚のおじさん達の扱いに慣れていて、お喋り上手で仲良く話してたり、従業員や社長みんなに気に入られてた。

そんな彼に段々と惹かれて付き合う事に。

彼の母は居酒屋を経営。
父は県外で単身赴任。

兄と2人の4人家族。

意外と2人とも温泉&旅行好きで、でもお金が無いから貧乏旅行。
車中泊は当たり前。
でも彼と一緒なら楽しかったし幸せだった。

とにかくあちこちの温泉に行きまくった!

そして「人依存」の私は、彼と10分会えるなら、何時間でも待っていられた。

そのうち「彼と別れたら死ぬかも…」なんて言い出したりもした。


一度、実家に彼を招待し、家族みんなに紹介。

そしてみんなで飲み会が始まった。

オヤジの扱いに慣れていた彼は、父に気に入られ…。

普段怖い父も、お酒が入ると良く喋るし、よく笑う。

いつの間にか居ない2人…母に聞いたら「2人で近くの居酒屋に行った」と。

ビックリなんてもんじゃ無い!!


彼はあの怖い父に、裏技の如く気に入られたのだ!

兄弟の居ない父もさぞかし嬉しかった事だろう…。


しかーーーしっ!!!


彼のお母さんのお店に2人で飲みに行った時の事。

酔ったお母さんがポロリ…。


「ほら、この子ってバツイチじゃない?」


「はぁーーーーーーーっ!???????」


聞いてないんですけど…。


すぐに彼に問い詰めたら、若い時に結婚して早々に離婚、しかも子供までいると言う…。

そして今でも養育費を払ってると…。

あまりにビックリして塞がらない口…。


それでも私は彼の事が好きだから受け入れた。

付き合って2年半位、相変わらずの事故魔で、心配してくれた彼が「冬の間、危ないからウチから通えば?」

物凄く嬉しくて、思わず彼に抱きついた!

「走って行って、抱きついてくるりん回る♪♪♪」
よくドラマに出る光景…ロンバケ状態w

それから彼の家に居候生活。

お母さん達に気に入られようと、食事作りにお風呂洗い、そして家中の掃除。
冬は早朝から雪掻きと、彼のために一生懸命だった。


彼の子供が欲しかったけど全く出来ず…。

その頃ちょうど、「子宮内膜症」を発症していたのも有り、性交痛や下腹部痛で不妊気味だったせいも有り…。

でも彼と一緒に居られるだけで幸せだった


まだその頃は…。


実家でも結婚するモノだと思って安心してたと思う。

ずっと一緒に居ると、どうしても馴れ合いになって来て、時には喧嘩したり、別々の事をして過ごしたり。


そんな日々が過ぎて行き…春になった。


半年は居候してたと思う。

そろそろ実家に戻った方が良いのかなぁ…でも一緒に居たいけどなぁ…って、悩んだ末に彼に聞いてみた。

「一緒に居よう」

そう言ってくれる言葉を期待して…。


「どっちでも良いんじゃね?」


どうでも良さそうな、しかも面倒臭そうな言い方に、ショックを受けた…。

大好きだった気持ちが、ガラガラと音を出して崩れた…。


次回へ続く…












しおりを挟む
1 / 2

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

花森小学校LOVEごっこクラブ

児童書・童話 / 連載中 24h.ポイント:21pt お気に入り:2

あくまで私の創作論

エッセイ・ノンフィクション / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:0

処理中です...