はーとふるクインテット

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第三章 アレな波乱の幕開け

番外編 国産みの神々の大喧嘩の始まり

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「…お前、迎えに来たよ。お前を焼き殺したアレな子は私が即刻処刑したから」
「…来てくれてありがとう。…でもあの子に罪は無いし本当は良い子だから、許してあげて」

「…そうか、お前は本当に優しいな。…まあ例のあの子を放流したのはアレだけど、それは私もだし人の事は言えない」
「ええ、そうね。あの時は動転して私達速攻でポイ捨てしちゃったけど、あまりにもアレ過ぎると後日思って、急いで居場所調べて謝り倒したものね」

「そうだな。全力で土下座するなんて初めての事だったな」

「…私も。でも三日三晩謝り倒して何ならこの人に焼き土下座させるからって言ったら、流石のあの子も引いてそこまでは良いって許してくれて良かったけど」
「…そうだな。まあ私だけそれってひどくないって思ったけど」


「ふふ、ごめんなさいね。まあ焼き土下座は男性のする事だと思うし。…それでね。今私、詳しくは言えないけどとてもアレな姿になってしまっているの。私貴方にそんな姿を見られたくないわ」
「…ああ、そうなのか。まああれだけアレな死に方をしたし、ここは黄泉だしそうだろうな」

「…そうなの。…で、これから黄泉の管理人に、普通の姿にしてもらったり、帰っても良いか相談してくるから。だからそれまで絶対にこの戸を開けないで」

「ああ、分かったよ。約束する」

「ありがとう。じゃあ行ってくるわ。悪いけどしばらく待っててね」


数時間後。

「…うーん。しばらくとは言ったが、長すぎないか。確かに相当難しい相談だとは思うが、私達最高神だしもうちょっと融通利かせてくれんかね」

「…悪いけど見ちゃおっと。まあちょっとだし大丈夫でしょ」(ギイイイ)


「…え、うわ、やっば」

「…貴方、見ないでって言ったでしょう。…この裏切り者」

「ひ、ひいいいいい。化け物おおおおお」

「…約束破った挙句に人を化け物呼ばわりってどういう事。許せない。殺してやるううううう」


私はそれはもう情けない悲鳴を上げ、持ち物ぶち撒いて全力で逃げ帰った。

あいつの喚び出した醜い女たちが恐ろしい勢いで追って来たが、桃とか葡萄とか筍とかをぶん投げて足止めし、最後には汚いがアレを盛大に放出し巨大な川を作り出しどうにか逃げ切った。

だがあいつの執念は凄まじく、アレなばっちい川を飛び越えてなおも追って来た。

私は火事場の馬鹿力で近くにあった大岩を転がし、黄泉と地上の境界の道を塞いだ。


大岩の向こうから、文字通り地獄の底から響き渡るような声であいつの呪いが聞こえてきた。

「…貴方、どこまで私を馬鹿にすれば気が済むの。もう許さない。この国の子供達、毎日千人殺してやる」

「…お前の怒りも最もだ。…だがこの国を滅ぼす訳にはいかない。ならば私は毎日千五百人、いやもっと多くの子を産もう」

「…好きにすればいいわ。何千何万年かかろうとも、お前の国の子全員皆殺しにしてやる。こんなクソな国、呪われてしまえ」

「…済まない」


そうして、この国は完全にアレになり生と死が生まれた。
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