16 / 67
時々交流する大罪人
しおりを挟む
「ねえ君。たまには別の苦行者の子と会ってみようか」
(はい、分かりました)
「じゃあ連れて行くからね。まあ当然直接お話は出来ないけど、触れ合って何となく心は通じるし、僕が通訳するから」
(はい、お願いします)
「はい、連れて来たよ。別の子とくっつけるね」
(ありがとうございます…ああ、やはりこの子も傷だらけですね)
「まあ、苦行者は皆同じ体にしてるからね。女の子でも基本髪は生えなくなるし。僕はまあだいぶ可哀想だからって事で生やしてもらってたんだけどね」
(ああ、そうなのですか)
「うん、この子もよろしくって言ってるよ」
(私からもよろしくとお伝えください。…この子は何をしてしまったのでしょうか)
「この子も僕と似たような感じでね。中世くらいのある大貴族の領主の娘さんだったんだけど、領地の罪人や戦の敵国兵に容赦のない刑罰を与えて、何人も処刑したり、取り返しの付かない傷を負わせたんだ」
(…ああ、なるほど)
「まあ、そういう国のそんな時代に生まれてしまったし、そうしなければ生きていけないような教育を父からされてしまったから可哀想な子なんだけどね。実際根本的には悪じゃ無いし、本当に可哀想な身分の子には慈悲を与えて雇ったりした」
(…そうなんですね。では私なんかより、ずっと立派ですね)
「うん、典型的な戦時中の英雄だね。その国では功績も相当立てたし、罪を犯していない領民からは慕われていたし。年貢はそれなりに取り立てていたけど、理不尽なほどじゃ無いし」
(…そうですか)
「とは言っても相当な事をしてしまったし、やっぱり神様も罰さない訳には行かなかったから死後は苦行者になって貰ったけどね。救った人も相当いたから、200年ちょっとくらいで許されるよ」
(それなら良かったです)
「彼女も十分に酷い事をした自覚はあるし、責め苦も納得しているよ。まあ彼女がやったのと同じくらいの責め苦は与えているけどね」
(早く、許されると良いですね)
「彼女も君のした事肯定は出来ないけど、そういう貴族や支配者たくさん見て来たし、政略結婚させられたのは可哀想にって言っているよ」
(…ありがとう)
「実際に親族にほぼ同じ事をされて荒んで、苦行者になるほどじゃなかったものの地獄に落ちた子もいたって言うし」
(…その子も、可哀想ですね)
「まあ神様も分かっている通り鬼じゃ無いし、そういう子には最後には慈悲を下さるよ」
(でしたら良かったです)
「それでね。この子結構そういう趣味だったっていうし、まあ手足無いから抱き合うのは無理だけど、しばらく触れ合っても良いかって」
(ええ、私もたまにそういう事してたし、良いですよ)
「じゃあ僕が抱き上げて、キスとかするから。口割かれちゃってるし舌無いからあんまり気持ち良くなくてごめんね」
(はい、大丈夫です)
「うん、彼女も久しぶりに女の子と触れ合えて嬉しいって。少しこのまま眠ってもいいかって言ってるよ」
(ええ、私も気持ちいいし構いません)
「じゃあ、少ししたら起こすから。おやすみ」
(はい、おやすみなさい)
「何時間か経ったよ。そろそろ帰ろうか」
(はい、よろしくお願いします。会えて良かったとこの子にお伝えください)
「うん、この子も会えて嬉しかったって言ってるよ」
(はい、私もいつかまた会いたいです)
「うーん。ごめんね。刑期が違うから残念だけどそれは無理かな」
(…ああ、でしたら仕方ないですね)
「こればっかりはごめんね。じゃあ、また抱き上げて帰るから」
(はい、お願いします)
数百年後。
「ああ、そういえば昔私が会ったあの子は今どうしているのでしょうか」
「うん、彼女は癒し番になろうか結構悩んだみたいだけど、最終的には転生したよ」
「そうでしたか。幸せになれているのでしたら良かったです」
「うん、やっぱりもう同じような生まれはしたくないって事で、割と裕福だけど普通の家に生まれ育って、優秀な賢者になったよ」
「ああ、素敵ですね」
「それでもう残酷な事はしないで普通に人々を救って、賢者だから相当寿命も長くて、今も元気にやっているよ」
「ああ、でしたら良かったです」
「それで、かつて救った部下や身内の生まれ変わりの子達も多く一緒に居て、幸せにやってるよ」
「ふふ、それは良かったです」
「まあ、あの子相当なサディストだから、そういう事は一応同意の上でやっぱりしちゃうみたいだけどね」
「そ、そうなのですか。少し怖いです」
(はい、分かりました)
「じゃあ連れて行くからね。まあ当然直接お話は出来ないけど、触れ合って何となく心は通じるし、僕が通訳するから」
(はい、お願いします)
「はい、連れて来たよ。別の子とくっつけるね」
(ありがとうございます…ああ、やはりこの子も傷だらけですね)
「まあ、苦行者は皆同じ体にしてるからね。女の子でも基本髪は生えなくなるし。僕はまあだいぶ可哀想だからって事で生やしてもらってたんだけどね」
(ああ、そうなのですか)
「うん、この子もよろしくって言ってるよ」
(私からもよろしくとお伝えください。…この子は何をしてしまったのでしょうか)
「この子も僕と似たような感じでね。中世くらいのある大貴族の領主の娘さんだったんだけど、領地の罪人や戦の敵国兵に容赦のない刑罰を与えて、何人も処刑したり、取り返しの付かない傷を負わせたんだ」
(…ああ、なるほど)
「まあ、そういう国のそんな時代に生まれてしまったし、そうしなければ生きていけないような教育を父からされてしまったから可哀想な子なんだけどね。実際根本的には悪じゃ無いし、本当に可哀想な身分の子には慈悲を与えて雇ったりした」
(…そうなんですね。では私なんかより、ずっと立派ですね)
「うん、典型的な戦時中の英雄だね。その国では功績も相当立てたし、罪を犯していない領民からは慕われていたし。年貢はそれなりに取り立てていたけど、理不尽なほどじゃ無いし」
(…そうですか)
「とは言っても相当な事をしてしまったし、やっぱり神様も罰さない訳には行かなかったから死後は苦行者になって貰ったけどね。救った人も相当いたから、200年ちょっとくらいで許されるよ」
(それなら良かったです)
「彼女も十分に酷い事をした自覚はあるし、責め苦も納得しているよ。まあ彼女がやったのと同じくらいの責め苦は与えているけどね」
(早く、許されると良いですね)
「彼女も君のした事肯定は出来ないけど、そういう貴族や支配者たくさん見て来たし、政略結婚させられたのは可哀想にって言っているよ」
(…ありがとう)
「実際に親族にほぼ同じ事をされて荒んで、苦行者になるほどじゃなかったものの地獄に落ちた子もいたって言うし」
(…その子も、可哀想ですね)
「まあ神様も分かっている通り鬼じゃ無いし、そういう子には最後には慈悲を下さるよ」
(でしたら良かったです)
「それでね。この子結構そういう趣味だったっていうし、まあ手足無いから抱き合うのは無理だけど、しばらく触れ合っても良いかって」
(ええ、私もたまにそういう事してたし、良いですよ)
「じゃあ僕が抱き上げて、キスとかするから。口割かれちゃってるし舌無いからあんまり気持ち良くなくてごめんね」
(はい、大丈夫です)
「うん、彼女も久しぶりに女の子と触れ合えて嬉しいって。少しこのまま眠ってもいいかって言ってるよ」
(ええ、私も気持ちいいし構いません)
「じゃあ、少ししたら起こすから。おやすみ」
(はい、おやすみなさい)
「何時間か経ったよ。そろそろ帰ろうか」
(はい、よろしくお願いします。会えて良かったとこの子にお伝えください)
「うん、この子も会えて嬉しかったって言ってるよ」
(はい、私もいつかまた会いたいです)
「うーん。ごめんね。刑期が違うから残念だけどそれは無理かな」
(…ああ、でしたら仕方ないですね)
「こればっかりはごめんね。じゃあ、また抱き上げて帰るから」
(はい、お願いします)
数百年後。
「ああ、そういえば昔私が会ったあの子は今どうしているのでしょうか」
「うん、彼女は癒し番になろうか結構悩んだみたいだけど、最終的には転生したよ」
「そうでしたか。幸せになれているのでしたら良かったです」
「うん、やっぱりもう同じような生まれはしたくないって事で、割と裕福だけど普通の家に生まれ育って、優秀な賢者になったよ」
「ああ、素敵ですね」
「それでもう残酷な事はしないで普通に人々を救って、賢者だから相当寿命も長くて、今も元気にやっているよ」
「ああ、でしたら良かったです」
「それで、かつて救った部下や身内の生まれ変わりの子達も多く一緒に居て、幸せにやってるよ」
「ふふ、それは良かったです」
「まあ、あの子相当なサディストだから、そういう事は一応同意の上でやっぱりしちゃうみたいだけどね」
「そ、そうなのですか。少し怖いです」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる