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冒険者学校編
海賊船襲撃
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「ユウ、ユウ起きて」
小さいころ、遥は、朝早く、おれの部屋に入り込んで、馬乗りになり、おれを起こして早朝稽古をしたがった。迷惑のような、嬉しいような、諦め顔で、よく早朝稽古に付き合ったものだ。
「ユウ起きてよ」
「なんだ、遥、まだ、寝させてくれよ」
「誰よ、遥って」
「バカ、そんなこと言っている場合じゃないだろ」
「ユウ、避難するぞ」
「あれ?レミア、ダニエル、ブライアン。なんで、ここにいるんだ」
「ローレンツさんが、使い魔で知らせてくれたんだよ。海賊が接近しているんだ」
「ユウが、全く起きないから知らせてくれたんだ」
「補習で疲れていたのよ仕方ないわ」
「使い魔?」
「そうか、ユウは、連日の補習で、使い魔の授業をやっていないよな」
「今、そんなこと言っている場合じゃないだろ」
「ユウ、逃げるのよ。海賊は、大砲を持っているわ」
「海賊!大砲! ここに砲弾の予備があるんだよ。届けなきゃあ」
「こっちも大砲が有るのかよ」
「そりゃあるさ。ムーマ大陸の技術だけどね。一応使い方、わかるよ」
「あるんなら、持って行くべきね。本当は怖いから逃げたいけど」
「レミアは逃げていいって言いいたいけど、弾薬って重いんだよ。ソリの上に砲弾を置いて、砂浜を引きずらないといけないんだ」
おれは、まだ、体調不全の絶不調中。
「やるわ」
「オレも」
「海賊が見たいしね」
ブライアンは、港の人だから、大砲にも戦艦にも詳しい。いざとなったら、おれたちでやるしかない。
ソリを出して、そこに砲弾を積む。木箱に4発。2箱積んだから、ものすごく重い。
「とにかく2箱運ぼう」
ダニエルとおれが前、ブライアンが、後ろから押す。レミアが、砲弾がずり落ちそうにならないか監視。港の状況もおれたちに伝えることになった。
「行くぞ、せえの」
港側の方に向かって砂浜は、斜面なので滑り出しはいい。しかし砲台は、渦高く高台になっている。着いてからが大変だ。レミアが法撃手の補佐で砲弾を込めている人に弾を持ってきたことを伝えに行くと同時に3人で、一箱、運ぶことにした。
砲台の人が、玉を取りに来ないので、3人で上まで上がって驚いた。海賊船が、3艘もいる。その一番吐出した船の砲台が、こちらに向き出している。
「レミア、誰もいないのか」
「ごめん、こんなの見たことないから。びっくりしちゃって」
「ブライアン!」
「火薬はあるな。とにかく弾を詰めよう。レミアは、敵の砲頭がこっちに向きそうになったら教えてくれ。すぐ逃げるから。船が回頭しないと無理だと思うけど」
「あっ!向こうを見て。城の防衛隊よ。盾部隊が並走してる。多分、近づかないと魔法の効き目がないのよ。敵の砲頭が、こっちじゃなく防衛隊の方に向き出しているわ」
「まずいな、ユウ、火柱を使えないか。あれは下から炎が巻き上がるんだろ。マストを焼いたら逃げられなくなるだろ。だから、戦意を喪失すると思うんだ」
「無理だ、遠すぎる」
「じゃあ近寄って」
「大砲で援護するよ」
「じゃあ、オレが、ユウの盾役だな『プロテクト』!」
「この楯を使ってね。小さいけどないよりまし。ダニエル頑張って。私、キョウと飛んでみる」
レミアは、使い魔の梟のキョウに憑依して、海賊船を偵察する気だ。
見張り台から、ローレンツが出て来た。おれたちが目が留まったのだろう。
ドゴン、ドゴン
「まずい。砲撃が始まった。盾の人やられちゃうよ」
梟がおれの肩に、とまった。
― 大丈夫よ。盾部隊のプロテクトは堅いわ
「レミア、梟を通して話せるのか」
― また今度話すわ。行ってくる
梟は夜目が効く。まっすく先頭の海賊船に向かった。
ドゴン、ドゴン、ドゴン、ドゴン
砲撃の数が増えていく。
「まずい、大砲が一基こっちに向き出したぞ。見つかった」
「もう少しで、術が届きそうなんだ」
「畜生。撃つなら撃ってきやがれ」
ダニエルが、おれの前に出た。
ドオン
今度は、後ろからだ。こっちに向きかけていた大砲に、ブライアンの撃った弾が直撃した。
「助かった、死ぬかと思ったぜ」
「ごめん、まだ無理だ、近づこう」
ダニエルが歯を食いしばって、そのままおれの前を歩く。そこに、レミアの梟が戻ってきた。
― 甲板に、エルフの女の子。足を縛られているわ。助けなきゃあ
「無理言うな」
「よし、行けるぞ『火柱』!」
ゴオーーーと火の柱が、中央のメインマストに上がった。
「フォアマストもいける『火柱』!」
ゴオォーーーーー
「ミズンマストも狙おうよ。奥まで行こう」
「いや大丈夫だ。海賊が、海に飛び降りているぞ。退路を断たれたから、後続の船に逃げているんだ」
― やったわ。二人とも急いで、エルフの子を救うのよ。私たちが一番船に近い。船に火が回る前に助け出して
「お前ら、危ないことをするな。帰ってこい」
「ローレンツさん。大変なんです。あの甲板の火の海の中にエルフの子供が取り残されています」
「オレに任せろ。お前らはもう見張り台まで引くんだ」
防衛隊の方を見たら、盾部隊に救護班が駆け寄っている。それと同時に、攻撃部隊が敵側に走り出した。
「おれ、プロテクトを掛けられます」
「ダニエル付いて来い」
― ユウ、お疲れ様
「はあ、なんか、病み上がりの気分だよ」
― 今日、2回目の気絶は勘弁よ。後は、ローレンツさんとダニエルに任せてブライアンの所まで引くわよ
オレはレミアに突かれながら、ブライアンの所まで引いた。
火柱の火勢は、思ったより強く、ガレオン船は、盛大に燃えていた。そして後続の2艘は、水夫たちを拾って、逃げ出した。攻撃隊は、海賊を追わず、火災が起きているガレオン船の消化を始めた。船を焼け落とさない方が、将来の安全のためになる。海賊の情報を焼失させるわけにはいかない。
「おーい。エルフの娘は、無事だぞ」
ローレンツさんがエルフの娘を担ぎ、ダニエルが後ろを警護しながら戻ってきた。
「とにかく、見張り台の倉庫にこの娘を運ぼう。衰弱が激しい」
レミアが、子供だとばかり思っていたエルフの娘は、やせ細って今にも気絶しそうな虚ろな目をしていた。レミアが駆け寄って話しかけるが反応が弱い。
「大丈夫、海賊から助け出したからね。もう安心していいわ」
かろうじてレミアの声が届いた。娘は頷いている。
「ローレンツさん」
「分かっている。防衛隊には、後で、おれが説明する。今は消火活動が先だろうから、ベットで、その娘を寝かせてやれ」
「そうします」
「ありがとうローレンツさん」
エルフの娘は、熱を出してうなされていた。
「ユウ、ごめんね、寮に帰って、今晩の事をメアリー寮長に報告する。寮を追い出されるわけにいかないもの」
「その子を頼むよ」
「また明日」
「ユウ、おれも見張り台に戻る。その娘の熱を下げてやれ」
「そうします」
やれやれ、こっちも倒れそうなんだが。
さっきので、又、魔力が消失した。でも、今度は、火柱を2本立てることができた。あの時で、魔力残量10%ってところかな。MAXだったら、最低でも20発打てるってことか。空手より効率わるい。大技じゃない方が拳法に役立つと思う。
濡れタオルを替えて、改めてエルフの娘を見ると、相当の美形。奴隷服だが、高貴な立場の人だと思う。
「船倉に、君の仲間がいるのかな。今度は、もっと加減して、マストだけ焼くようにするよ」
ハッとした。すがるように娘が手を握ってきた。
「仲間がいるんだね。安否は、分からないんだ。防衛隊の報告を待とう」
「あ・り・が。とう」
「いいんだ。寝てくれ。おれも、寝落ちかな」
その場で、寝てしまった。
小さいころ、遥は、朝早く、おれの部屋に入り込んで、馬乗りになり、おれを起こして早朝稽古をしたがった。迷惑のような、嬉しいような、諦め顔で、よく早朝稽古に付き合ったものだ。
「ユウ起きてよ」
「なんだ、遥、まだ、寝させてくれよ」
「誰よ、遥って」
「バカ、そんなこと言っている場合じゃないだろ」
「ユウ、避難するぞ」
「あれ?レミア、ダニエル、ブライアン。なんで、ここにいるんだ」
「ローレンツさんが、使い魔で知らせてくれたんだよ。海賊が接近しているんだ」
「ユウが、全く起きないから知らせてくれたんだ」
「補習で疲れていたのよ仕方ないわ」
「使い魔?」
「そうか、ユウは、連日の補習で、使い魔の授業をやっていないよな」
「今、そんなこと言っている場合じゃないだろ」
「ユウ、逃げるのよ。海賊は、大砲を持っているわ」
「海賊!大砲! ここに砲弾の予備があるんだよ。届けなきゃあ」
「こっちも大砲が有るのかよ」
「そりゃあるさ。ムーマ大陸の技術だけどね。一応使い方、わかるよ」
「あるんなら、持って行くべきね。本当は怖いから逃げたいけど」
「レミアは逃げていいって言いいたいけど、弾薬って重いんだよ。ソリの上に砲弾を置いて、砂浜を引きずらないといけないんだ」
おれは、まだ、体調不全の絶不調中。
「やるわ」
「オレも」
「海賊が見たいしね」
ブライアンは、港の人だから、大砲にも戦艦にも詳しい。いざとなったら、おれたちでやるしかない。
ソリを出して、そこに砲弾を積む。木箱に4発。2箱積んだから、ものすごく重い。
「とにかく2箱運ぼう」
ダニエルとおれが前、ブライアンが、後ろから押す。レミアが、砲弾がずり落ちそうにならないか監視。港の状況もおれたちに伝えることになった。
「行くぞ、せえの」
港側の方に向かって砂浜は、斜面なので滑り出しはいい。しかし砲台は、渦高く高台になっている。着いてからが大変だ。レミアが法撃手の補佐で砲弾を込めている人に弾を持ってきたことを伝えに行くと同時に3人で、一箱、運ぶことにした。
砲台の人が、玉を取りに来ないので、3人で上まで上がって驚いた。海賊船が、3艘もいる。その一番吐出した船の砲台が、こちらに向き出している。
「レミア、誰もいないのか」
「ごめん、こんなの見たことないから。びっくりしちゃって」
「ブライアン!」
「火薬はあるな。とにかく弾を詰めよう。レミアは、敵の砲頭がこっちに向きそうになったら教えてくれ。すぐ逃げるから。船が回頭しないと無理だと思うけど」
「あっ!向こうを見て。城の防衛隊よ。盾部隊が並走してる。多分、近づかないと魔法の効き目がないのよ。敵の砲頭が、こっちじゃなく防衛隊の方に向き出しているわ」
「まずいな、ユウ、火柱を使えないか。あれは下から炎が巻き上がるんだろ。マストを焼いたら逃げられなくなるだろ。だから、戦意を喪失すると思うんだ」
「無理だ、遠すぎる」
「じゃあ近寄って」
「大砲で援護するよ」
「じゃあ、オレが、ユウの盾役だな『プロテクト』!」
「この楯を使ってね。小さいけどないよりまし。ダニエル頑張って。私、キョウと飛んでみる」
レミアは、使い魔の梟のキョウに憑依して、海賊船を偵察する気だ。
見張り台から、ローレンツが出て来た。おれたちが目が留まったのだろう。
ドゴン、ドゴン
「まずい。砲撃が始まった。盾の人やられちゃうよ」
梟がおれの肩に、とまった。
― 大丈夫よ。盾部隊のプロテクトは堅いわ
「レミア、梟を通して話せるのか」
― また今度話すわ。行ってくる
梟は夜目が効く。まっすく先頭の海賊船に向かった。
ドゴン、ドゴン、ドゴン、ドゴン
砲撃の数が増えていく。
「まずい、大砲が一基こっちに向き出したぞ。見つかった」
「もう少しで、術が届きそうなんだ」
「畜生。撃つなら撃ってきやがれ」
ダニエルが、おれの前に出た。
ドオン
今度は、後ろからだ。こっちに向きかけていた大砲に、ブライアンの撃った弾が直撃した。
「助かった、死ぬかと思ったぜ」
「ごめん、まだ無理だ、近づこう」
ダニエルが歯を食いしばって、そのままおれの前を歩く。そこに、レミアの梟が戻ってきた。
― 甲板に、エルフの女の子。足を縛られているわ。助けなきゃあ
「無理言うな」
「よし、行けるぞ『火柱』!」
ゴオーーーと火の柱が、中央のメインマストに上がった。
「フォアマストもいける『火柱』!」
ゴオォーーーーー
「ミズンマストも狙おうよ。奥まで行こう」
「いや大丈夫だ。海賊が、海に飛び降りているぞ。退路を断たれたから、後続の船に逃げているんだ」
― やったわ。二人とも急いで、エルフの子を救うのよ。私たちが一番船に近い。船に火が回る前に助け出して
「お前ら、危ないことをするな。帰ってこい」
「ローレンツさん。大変なんです。あの甲板の火の海の中にエルフの子供が取り残されています」
「オレに任せろ。お前らはもう見張り台まで引くんだ」
防衛隊の方を見たら、盾部隊に救護班が駆け寄っている。それと同時に、攻撃部隊が敵側に走り出した。
「おれ、プロテクトを掛けられます」
「ダニエル付いて来い」
― ユウ、お疲れ様
「はあ、なんか、病み上がりの気分だよ」
― 今日、2回目の気絶は勘弁よ。後は、ローレンツさんとダニエルに任せてブライアンの所まで引くわよ
オレはレミアに突かれながら、ブライアンの所まで引いた。
火柱の火勢は、思ったより強く、ガレオン船は、盛大に燃えていた。そして後続の2艘は、水夫たちを拾って、逃げ出した。攻撃隊は、海賊を追わず、火災が起きているガレオン船の消化を始めた。船を焼け落とさない方が、将来の安全のためになる。海賊の情報を焼失させるわけにはいかない。
「おーい。エルフの娘は、無事だぞ」
ローレンツさんがエルフの娘を担ぎ、ダニエルが後ろを警護しながら戻ってきた。
「とにかく、見張り台の倉庫にこの娘を運ぼう。衰弱が激しい」
レミアが、子供だとばかり思っていたエルフの娘は、やせ細って今にも気絶しそうな虚ろな目をしていた。レミアが駆け寄って話しかけるが反応が弱い。
「大丈夫、海賊から助け出したからね。もう安心していいわ」
かろうじてレミアの声が届いた。娘は頷いている。
「ローレンツさん」
「分かっている。防衛隊には、後で、おれが説明する。今は消火活動が先だろうから、ベットで、その娘を寝かせてやれ」
「そうします」
「ありがとうローレンツさん」
エルフの娘は、熱を出してうなされていた。
「ユウ、ごめんね、寮に帰って、今晩の事をメアリー寮長に報告する。寮を追い出されるわけにいかないもの」
「その子を頼むよ」
「また明日」
「ユウ、おれも見張り台に戻る。その娘の熱を下げてやれ」
「そうします」
やれやれ、こっちも倒れそうなんだが。
さっきので、又、魔力が消失した。でも、今度は、火柱を2本立てることができた。あの時で、魔力残量10%ってところかな。MAXだったら、最低でも20発打てるってことか。空手より効率わるい。大技じゃない方が拳法に役立つと思う。
濡れタオルを替えて、改めてエルフの娘を見ると、相当の美形。奴隷服だが、高貴な立場の人だと思う。
「船倉に、君の仲間がいるのかな。今度は、もっと加減して、マストだけ焼くようにするよ」
ハッとした。すがるように娘が手を握ってきた。
「仲間がいるんだね。安否は、分からないんだ。防衛隊の報告を待とう」
「あ・り・が。とう」
「いいんだ。寝てくれ。おれも、寝落ちかな」
その場で、寝てしまった。
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