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冒険者学校編
ホームラ王国の謎が解けた
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山の民の市と言っても、4軒しか立たない。山の中を歩いて移動するので、重労働なのだ。全部で、8人がやって来た。目玉商品は、桃かもしれないが、基本的には、長持ちする固いパン。早めに食べる柔らかいパンと、メインはパンだ。それに、生活用品。中には、ガラスの工芸品など、珍しい実用品もある。
「とにかく、桃食べよ」
「はい1個銅貨5枚です」
1個一食分?現地で買いてー
「ええい、3個くれ」
「まいどー、皮は、指でむけるから、ここで食べてもいいよー」
「甘ぁい」
「なんじゃこりゃー」
「ご主人様、もう一個」
「もう1個はダメだぞ。他の人のがなくなるだろ」
「お父さん」
「村長」
「うちは、おれと女房とおれのおふくろのだ。3個くれ」
「毎度ー」
桃が飛ぶように売れていく。これが呼び水になってパンも。それにしてもガラスの器が美しい。ガラスの器自体はどこにでもあるが、ここまで美しい工芸品は見たことが無い。コップ1個で金貨1枚というのが厳しすぎるが、こっちには、グリズリーの毛皮がある。交渉次第で、2個は堅い。これで、今回は、ノイ村に来たかいがあったと思うだろう。
ガオー
「うわあ、旦那、脅かしっこなしですぜ」
「すごいだろ、この大きさ。北の山にいるグリズリーって言うんだ」
「すごいな、うちの山の熊よりでかいや」
「これで、ガラスのコップ2個と交換してくれ」
「2個でいいんですかい」
「ここはホームラ王国からとても遠いところだろ。いつも来てくれてありがとな。みんなで、向こうで売って山分けしなよ」
「へえ、相棒たちが喜びます」
「相棒?」
「しまった。でも、旦那にはいいか。エルフを連れてるし。ここだけの話、実は、サラマンダーに、ここまで連れて来てもらているんでさ」
売り子が急に声を潜めて、おれにだけ話してくれた。
「あー、だから、桃が完熟なのに、実が崩れていないんだ」
「村長には内緒ですぜ。サラマンダーは、火の亜人なんですから」
ここで、聞きたいことがいきなり聞けてしまった。
「そうするよ。また、来てほしいしな。リリーは、サザン王国の異種族国民第一号なんだぜ。もっと気楽にこんな話ができるようになるさ」
「本当ですかい」
「本当だよ。リリー、冒険者学校の学生証を見せてやってくれ」
「はい、ユウ様」
「おおっ、みんな来て見てごらんよ」
これは、山の民の売り子で収まらなかった。村人も、「こんな日が来たんだ」と、大喜びした。
魔王ゼゲイは、火のデビルだ。ゼゲイ魔王国は、火属性の国。サラマンダーは、そこからやってきていた。サラマンダーは、竜の翼で、空を飛べる。だから、帝国の上空を飛び越えてホームラ王国に行く。人類の敵の魔王国の住人と仲良くしているホームラ王国は、他の国と付き合わない道を選ぶしかなかったのだ。
「うちの国は、少しずつ、こういうことが良くなっているんだ。元々、亜人や獣人たちに偏見が少ない国だからね。そうは言ってもリリーが、第一号だから、これからさ」
「分かりやした。ガラスのコップ2つに、ポーション用の小瓶を3個つけましょう。どうです」
「買った」
「売った」
久々に物々交換した。ポーション用の小瓶も工芸品。これ1本で、サザンの城下町なら、金貨1枚は堅い。いい買い物をした。
山の民の市は大盛況になり、午前中で、高価な工芸品以外、全部売り切れてしまった。
村長の所で、昼をご馳走になって、桃が売れ残っていないかと再び村の広場に戻ったが、案の定、完売していた。山の民も、後片付けを終わらせてのんびりしていた。リリーは、ミワと遊んでいる。久々に山で一人になった。
「やあ、旦那」
「やっぱり桃は完売かい」
「すいやせん。そうだ、相棒たちに会って行きませんか?リリーさんが、国民認定された話をおいらたちも聞きたいし。ちょっと山の中に行くことになりますけど、どうです。来てくれたら、相棒たちが持ってる桃のジュースを飲ませやすぜ。リリーさんはどこです?」
「リリーは、村長の娘さんと遊んでいるよ。彼女はエルフじゃないんだ。妖精だよ。おれの使い魔さ。ほら」
そう言って、学生証を見せた。
「リリーが国民なった話はするけど、リリーは、妖精だろ。秘密が苦手なんだ。おれだけでもいいかい」
「そう言うことなら、仕方ないですね。さっきの小瓶を持って来てください。少ないけど、桃ジュースを入れますぜ。もちろん相棒たちに会ってくれるでしょう」
「学生証を見せて納得してもらいたいしね」
交渉成立。小瓶の中にポーションならぬ桃ジュースが充填されることになった。
山の民の相棒はサラマンダーだった。
サラマンダーは、火竜人の亜種。竜の翼に、竜の足。体は、人という、想像していたのとは違って、美しい体をしていた。これだけ屈強なら、あの大荷物を山の民込みで運べると思う。このグループの頭領は、女のサラマンダー。オレンジっぽい赤い鱗に赤い髪、他を圧倒する美しい容姿をしていた。他のサラマンダーは、赤黒く、彼女が、特別だとわかる。
「シラサギ・ユウです」
「へえ、私たちを見ても、驚かないのね」
「驚きましたよ。綺麗だなって思いました」
「なっ、お前バカだろ」
「ユウさん、姐さんは、若いんでやすよ」
「そうそう、うぶなんです」
「こら、それより、サザン王国が、異種族の娘を国民にしたんだってね。ホームラ王国の事情は、私らを見て納得しただろ。ずっと鎖国状態のホームラ王国に報告したいのよ。詳しく話してくれないかい。私はサラよ。名乗るのが遅れたね」
サラは、無理やり頭領言葉を使っている。何故隠しているのか知らないが、育ちがいいのが分かる。
とにかくサラに話をすると、ホームラ王国にダイレクトに話が伝わると思った。そこで、サラに、リリーのことを詳しく話した。
リリーの元主人のハイエルフが海賊に殺されたこと。飢餓状態だったリリーと契約したこと。使い魔になったリリーがエルフの容姿で実態であったっため、王宮まで行って、国民認定してもらったこと。多くの王族や貴族が、それに賛同してくれたことを話した。
「そうなんだ。まだまだ先は長いのね」
「そうでもないんだ。サザンの港町には、亜人や獣人の町がある。エルフだけを受け入れているわけじゃないんだ。サザン王国は、国民認定こそしないけど、難民を受け入れているんだよ」
「それは、視察したい」
「姐さんは、無理です」
「目立ちすぎです」
「うるさいね。ユウ、いい話が聞けたよ。お礼にこれをあげる」
サラが、赤い魔石をくれた。これは、一つの魔石が二つに割れた片方だ。
「あんたには、何か特別なものを感じたよ。その魔石は、大事にしておくれ。きっと役に立つわ」
「姐さん、この旦那に惚れやしたか」
「妬けるねぇ」
「そんなんじゃないよ。学生証を見せてくれてありがとう。また会いたいね」
「おれもだよ、サラ」
サラの顔が、ボンと赤くなる。
「姐さんはうぶなんだ」
「お手柔らかに頼みますぜ旦那」
「えぇっと、私らは、夜中に移動するからね。他の人に、わたしらを見られるのは良くないから。ここも、ちょっと移動するよ。ここは、村に近いから。またねユウ」
「桃ジュースをありがとう」
すっごくサラに手を振られて別れた。ホームラ王国の事情をメアリー先生に、話したほうがいいのではないかと思った。お土産も貰ったし、帰ったら王宮に行こうと思う。ポーション用の小瓶を城下町で売ったら金貨3枚。でも、メアリー先生に、王様、それに魔法省大臣にあげないといけないと思う。仕方ないか。
「とにかく、桃食べよ」
「はい1個銅貨5枚です」
1個一食分?現地で買いてー
「ええい、3個くれ」
「まいどー、皮は、指でむけるから、ここで食べてもいいよー」
「甘ぁい」
「なんじゃこりゃー」
「ご主人様、もう一個」
「もう1個はダメだぞ。他の人のがなくなるだろ」
「お父さん」
「村長」
「うちは、おれと女房とおれのおふくろのだ。3個くれ」
「毎度ー」
桃が飛ぶように売れていく。これが呼び水になってパンも。それにしてもガラスの器が美しい。ガラスの器自体はどこにでもあるが、ここまで美しい工芸品は見たことが無い。コップ1個で金貨1枚というのが厳しすぎるが、こっちには、グリズリーの毛皮がある。交渉次第で、2個は堅い。これで、今回は、ノイ村に来たかいがあったと思うだろう。
ガオー
「うわあ、旦那、脅かしっこなしですぜ」
「すごいだろ、この大きさ。北の山にいるグリズリーって言うんだ」
「すごいな、うちの山の熊よりでかいや」
「これで、ガラスのコップ2個と交換してくれ」
「2個でいいんですかい」
「ここはホームラ王国からとても遠いところだろ。いつも来てくれてありがとな。みんなで、向こうで売って山分けしなよ」
「へえ、相棒たちが喜びます」
「相棒?」
「しまった。でも、旦那にはいいか。エルフを連れてるし。ここだけの話、実は、サラマンダーに、ここまで連れて来てもらているんでさ」
売り子が急に声を潜めて、おれにだけ話してくれた。
「あー、だから、桃が完熟なのに、実が崩れていないんだ」
「村長には内緒ですぜ。サラマンダーは、火の亜人なんですから」
ここで、聞きたいことがいきなり聞けてしまった。
「そうするよ。また、来てほしいしな。リリーは、サザン王国の異種族国民第一号なんだぜ。もっと気楽にこんな話ができるようになるさ」
「本当ですかい」
「本当だよ。リリー、冒険者学校の学生証を見せてやってくれ」
「はい、ユウ様」
「おおっ、みんな来て見てごらんよ」
これは、山の民の売り子で収まらなかった。村人も、「こんな日が来たんだ」と、大喜びした。
魔王ゼゲイは、火のデビルだ。ゼゲイ魔王国は、火属性の国。サラマンダーは、そこからやってきていた。サラマンダーは、竜の翼で、空を飛べる。だから、帝国の上空を飛び越えてホームラ王国に行く。人類の敵の魔王国の住人と仲良くしているホームラ王国は、他の国と付き合わない道を選ぶしかなかったのだ。
「うちの国は、少しずつ、こういうことが良くなっているんだ。元々、亜人や獣人たちに偏見が少ない国だからね。そうは言ってもリリーが、第一号だから、これからさ」
「分かりやした。ガラスのコップ2つに、ポーション用の小瓶を3個つけましょう。どうです」
「買った」
「売った」
久々に物々交換した。ポーション用の小瓶も工芸品。これ1本で、サザンの城下町なら、金貨1枚は堅い。いい買い物をした。
山の民の市は大盛況になり、午前中で、高価な工芸品以外、全部売り切れてしまった。
村長の所で、昼をご馳走になって、桃が売れ残っていないかと再び村の広場に戻ったが、案の定、完売していた。山の民も、後片付けを終わらせてのんびりしていた。リリーは、ミワと遊んでいる。久々に山で一人になった。
「やあ、旦那」
「やっぱり桃は完売かい」
「すいやせん。そうだ、相棒たちに会って行きませんか?リリーさんが、国民認定された話をおいらたちも聞きたいし。ちょっと山の中に行くことになりますけど、どうです。来てくれたら、相棒たちが持ってる桃のジュースを飲ませやすぜ。リリーさんはどこです?」
「リリーは、村長の娘さんと遊んでいるよ。彼女はエルフじゃないんだ。妖精だよ。おれの使い魔さ。ほら」
そう言って、学生証を見せた。
「リリーが国民なった話はするけど、リリーは、妖精だろ。秘密が苦手なんだ。おれだけでもいいかい」
「そう言うことなら、仕方ないですね。さっきの小瓶を持って来てください。少ないけど、桃ジュースを入れますぜ。もちろん相棒たちに会ってくれるでしょう」
「学生証を見せて納得してもらいたいしね」
交渉成立。小瓶の中にポーションならぬ桃ジュースが充填されることになった。
山の民の相棒はサラマンダーだった。
サラマンダーは、火竜人の亜種。竜の翼に、竜の足。体は、人という、想像していたのとは違って、美しい体をしていた。これだけ屈強なら、あの大荷物を山の民込みで運べると思う。このグループの頭領は、女のサラマンダー。オレンジっぽい赤い鱗に赤い髪、他を圧倒する美しい容姿をしていた。他のサラマンダーは、赤黒く、彼女が、特別だとわかる。
「シラサギ・ユウです」
「へえ、私たちを見ても、驚かないのね」
「驚きましたよ。綺麗だなって思いました」
「なっ、お前バカだろ」
「ユウさん、姐さんは、若いんでやすよ」
「そうそう、うぶなんです」
「こら、それより、サザン王国が、異種族の娘を国民にしたんだってね。ホームラ王国の事情は、私らを見て納得しただろ。ずっと鎖国状態のホームラ王国に報告したいのよ。詳しく話してくれないかい。私はサラよ。名乗るのが遅れたね」
サラは、無理やり頭領言葉を使っている。何故隠しているのか知らないが、育ちがいいのが分かる。
とにかくサラに話をすると、ホームラ王国にダイレクトに話が伝わると思った。そこで、サラに、リリーのことを詳しく話した。
リリーの元主人のハイエルフが海賊に殺されたこと。飢餓状態だったリリーと契約したこと。使い魔になったリリーがエルフの容姿で実態であったっため、王宮まで行って、国民認定してもらったこと。多くの王族や貴族が、それに賛同してくれたことを話した。
「そうなんだ。まだまだ先は長いのね」
「そうでもないんだ。サザンの港町には、亜人や獣人の町がある。エルフだけを受け入れているわけじゃないんだ。サザン王国は、国民認定こそしないけど、難民を受け入れているんだよ」
「それは、視察したい」
「姐さんは、無理です」
「目立ちすぎです」
「うるさいね。ユウ、いい話が聞けたよ。お礼にこれをあげる」
サラが、赤い魔石をくれた。これは、一つの魔石が二つに割れた片方だ。
「あんたには、何か特別なものを感じたよ。その魔石は、大事にしておくれ。きっと役に立つわ」
「姐さん、この旦那に惚れやしたか」
「妬けるねぇ」
「そんなんじゃないよ。学生証を見せてくれてありがとう。また会いたいね」
「おれもだよ、サラ」
サラの顔が、ボンと赤くなる。
「姐さんはうぶなんだ」
「お手柔らかに頼みますぜ旦那」
「えぇっと、私らは、夜中に移動するからね。他の人に、わたしらを見られるのは良くないから。ここも、ちょっと移動するよ。ここは、村に近いから。またねユウ」
「桃ジュースをありがとう」
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