勇者の拳士様

星村直樹

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遥救出編

遥、リリーにヤキモチをやく

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 ハウルカ居室

 サンダー将軍の情報方に、シラサギ・ユウと使い魔リリーのレポートをお願いしていた。それが、夕食後になってようやく届いた。たぶん、私の夕食を優先させたのだ。

 ユウは、サザン王国、冒険者学校の魔法学科生徒。冒険者学校の生徒は、飛び級してイスタル王国の王立魔法学園に転入する生徒が多い。そのため、王立魔法学園に公の情報がある。それにしてもレポートが分厚い。元々、情報方がユウに目をつけていたことが分かる。

 遥は、これを机ではなく。ベットで読んだ。ユウの事だから、リラックスして読みたかった。

報告書 シラサギ・ユウ サザン王国 ノイ村出身 16才

「16才で通しているんだ。じゃあ、見た目は、変わっていないのね」

身長177センチ 体重66Kg

「?身長が5センチも伸びてる。体重も8Kg増えているじゃない?。たしか58Kgだったはず。でも、あれから10年かー。お腹が出ったってことないよね」

魔法クラス 火クラス 但し、入学時より得意属性不明 入学時魔力テスト126 歴代最高

「?これも変。魔力が多いのは、神様の加護を貰っているのだから分かるけど、光属性じゃあ無いんだ。なんで?。そう言えば私、合成魔法なんて使えない」

 まだ、一般情報なのに突っ込みどころ満載ね。

 ユウは、神の加護など貰っていない。偶々、輝玉流(きぎょくりゅう)、闘拳が、この世界にマッチしていただけだ。

 私は、剛毅琉(ごうきりゅう)剣術に、光魔法の光刃と守りのプロテクトを応用しているだけ。これだと、ユウに負けるんじゃないかな。
 今までずっと、ユウに自分の方を向いていてもらいたいから勝ち続けていた。でも、やりすぎて、話してもらえなくなった。勝ち続け過ぎたのは、間違っていたかもしれないけど、それは、ある意味、間違っていなかったと思う。だから、同じ世界に来れた。

「ユウって、私より強くなっているのかな。焦るー」

 10才と26才の差は、大きい。

 次の項目を見て、ムカッとした。

生活形態:通い 見張り台倉庫の監視兵仮眠所にリリーと同居

「リリーと同居って何よ。同棲ってこと!」

 これは飛躍しすぎだ。使い魔が主人と居るのは当たり前。

「あーーー。むかつく」

 まだ、1枚目の冒険者学校プロフィールなのに、感情のアップダウンが激しすぎる。そうだとしても、読むのをやめるわけじゃない。

合成魔法先駆者:火と風の合成魔法『火柱』を発動する。直径3メートル、高さ15メートルの巨大な火の柱。ファイヤーウオールと違い、風が付加されているため火力強大。
<補足>
初めて成功した時は、1度撃っただけで目を回した。その後、海賊のマストを焼いたときは、2発撃っている。これで、船で逃走できないと悟った海賊が、仲間の船に逃げた。『火柱』が、海賊が逃走する勝因に繋がった。2本のマスとの焼け跡から、起点を調節できることが判明した。

「すごい!私も魔法を勉強したい」

追記
魔法属性は、4大属性すべてが同程度の強さと判定。光と闇属性は、確認していないが、これも4大属性と同じだと推察できる。合成魔法は、サザン王国冒険者学校魔法学科部長ジョナサン・マイア―の推論だった火柱が実証されたことで、他の合成魔法の可能性の実際化も強まった。ジョナサン・マイアーは、先の講演で、これらの理論を公開している。

「そっか、こんなにレポートが分厚いのは、ジョナサンの講演レポートもあるからね」


 2枚目は、ユウの私生活レポートだった。これが充実しているのは、リリーが、包み隠さずというか積極的に触れ回っていたからだった。 

シラサギ・ユウ 私生活

「来た来た来たー。うんうん、それで」

シラサギ・ユウの学友

ダニエル・ホード    辺境伯次男 寮生 別紙参照

ブライアン・ジョンソン 侯爵長男  寮生 別紙参照

レミア・バンダー    伯爵家5女 寮生 別紙参照


寮生談
シラサギ・ユウは、元寮生。寮に気ままに出入りしている。寮母のメアリー先生には、頭が上がらない。


食生活 リリー談
食事は、3食とも港町の黒塗り黒塗りがやっているバザールの屋台で取っている。シラサギ・ユウの好物は、トンテキ。黒塗りが、やっている屋台。朝食は、必ず黒塗りの屋台で、白身魚のおかゆを食べている。昼食は、黒塗りのサンドイッチがメイン。いくら食べても銅貨5枚というのが気に入っている。最近は、黒塗りがやっているステーキも食べた。

「何この黒塗り。気になる」


シラサギ・ユウ印象
リリー談
ユウ様は、怖いもの知らずっていうか、全く物怖じしないんです。たまに優しいなって思うこともあるんですが、私は、怒られてばっかだと思います。
他の人を怒ったとことですか?見たことないです。
女生徒みんなに優しいです。この間も、バザールの屋台に通いの子と6人で食べに行ったんですが、ユウ様を待っていたら、みんなにおごってくれました。その後、バザールなんていう下賤な所に行ったって、友達のご両親がカンカンになったんです。ですけど、ユウ様が、一軒一軒謝りに行ってくれて、おとがめなしになったんです。

「なにこれ。リリーって、ユウのこと喋りすぎ。これって、私への当てつけ?。それにしても、リリー談が多くない。情報方の人って、直接リリーから情報を得ていたの?」

 遥は、リリーのおかげで、ユウの行動を詳しく知ることになる。リリーは、情報方にホイホイユウの情報を漏らす超稀なザブヒロイン、チョロインである。


報告書 リリーナ・メイプル・ポポックル ムーマ大陸 森の国 出身 16才

風の大妖精 シラサギ・ユウの使い魔 身長160センチ 体重50Kg
容姿はエルフ。実態有り。すべての人に見えるし接触できる。

魔法クラス 火クラス 但し、風魔法以外使えない。本人希望で、他属性魔法を理解するために勉強。全ての風魔法が使えるが、魔力は、主人のシラサギ・ユウの魔力値に準じる

生活形態:通い 見張り台倉庫の監視兵仮眠所にシラサギ・ユウと同居


 ムカッ
「なんだろーなー。やっぱり同居って言うのが気になる」

 遥は、つい、ベットをごろごろしてしまった。

魔法特性
本人談
風魔法でも、生命循環系が得意。知っている言語32言語。前の主人の知識に準じる。現主人との共有可能。前の主人の知識もそのまま持っているが、理解できないので、説明不可。現主人の理解に準じる。今の主人には、前の主人の意識をまだ伝達していないが、前の主人がハイエルフだったので、二人とも理解不能だと思う。飛翔は、ワイバーンより早い。それは、主人を抱えても変わらない。ただし、飛距離は、主人の魔力に準じる。現在山5つぐらい。攻撃魔法は風魔法なので下手。主に使うのは、防御や癒し、生命維持や言語支援と言ったサポート魔法が主になる。

「ふうん、リリーって、全然隠し事しないのね」

友人
冒険者学校生徒全員。特に通いの女生徒5人。

リリー談
凄いです。前のご主人様には、エルフ以外と話しちゃ駄目って言われていました。でも、こっそり、黒塗りや黒塗りの人なんかと話していましたよ。今のご主人様は、黒塗りも、黒塗りも、黒塗りも、誰でも大丈夫なんです。私、嬉しくって。毎日楽しいです。

「また出た、黒塗り。黒塗りって誰だろ?」

食生活は、シラサギ・ユウ参照

私生活
リリー談
自宅での生活ですか?夜は、ご主人様が、本を読んでいるので、邪魔しちゃいけないなって思って、監視塔に行って、監視兵の人とおしゃべりしています。一番話すのは、監視兵長のローレンツさんで、・・・・・以下略
朝ですか?ご主人様は、朝が早いんです。早朝たたき起こされて、砂浜を走らされます。ご主人様との仕切りがカーテン一つなので、逃げ場が無いですー

「仕切りが、カーテン一つってどういうこと」
 ここで怒って読むのをやめた。

この続き
私は、風のエレメンタルなので、エネルギー体でしょう。ご主人様のエネルギーを貰って魔法を行使する使い魔なんです。だから、浮くのに走れって言うんです。酷くないですか


備考
リリーの話は、長いので、大半を割愛している


 私は、ボフンと枕をたたいた。

「もう、リリー嫌い」

 そして、ベットをごろごろ。

「でも、リリーのおかげで、ユウのことが、すっごく身近に感じたな」

 今度は、チョコッと横を向いた。

「ユウ、今日はどうしているの。会いたいな・・・」

 遥は、レポートを散らかしたまま寝てしまった。
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