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水の王女シレーヌのゆうつ
ザザー王、モームを欲する
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三日後正午、東の大陸棚に急いでいたユウの元に3匹のイルカの伝言が入った。
オゥオゥオゥ、クエークエックエックエ、キュキュキュキュー
「ご主人様ちょっと待って。ノームから連絡です」
「何かあったか?」
「緊急連絡です。東の海のザザー王が、一軍を指揮いて、東の大陸棚に向かっているそうです。その、先ぶれが、居座ってて、モームさんを待っていたようなんですよ」
オゥオゥオゥ、クエークエックエックエ、キュキュキュキュー
「うんうん、狙いは、モームさんです。ザザー王が勝負を申し込んだみたいです。同族なのに、人魚につくな。我に負けたら、こちら側に来いですって」
「海のことはよくわからないけど、急げってことだな」
クェッククェック、ククッ
「違うそうです」
オゥオゥオゥ、キュキュキュキュー、クエークエックエックエ
「ご主人様を立会人にしたいと言ったら、ザザーを倒したユウなら仕方ない。来るまで待つそうです。ハフマンド様がもうすぐ着くから、時間稼ぎしてくれだそうです」
「ゆっくり来いってことか。なんだかきな臭くなっれ来たな。遥は、帰るか?」
「戦いになるってこと?」
「わからないけど、海の戦って初めてだろ」
「大丈夫よ。本当に危なくなったら空に逃げるから」
「遥さまは、風障壁を覚えました」
「わかったけど、参戦はするなよ。話がややこしくなる」
「そうね」
遥の「そうね」は、上の空のように聞こえる。もし、東の海賊船がいたら、リリーと手を出す気なのかな。
「東の海賊船がいてもだぞ。あいつらは、大砲を持っている」
「大丈夫。それより、ずっと高く飛ぶから。ねっリリー」
「そうです、任せてください」
怪しいけど、海の中よりマシか。
「わかった。リリー、もう近くまで来ているけど、一時間後に行くとイルカたちに伝えてくれ」
「了解です」
おれは、空中にでっかい風障壁を、ドンと張り。後続のシャーク海賊団が下を通りかかるのを待った。これに続いてハフマンド王の大海亀が来ている。おれたちは、モームの事情をシャーク船長に伝えた。
「ほう、東の王がか」
あれっ、顔色を変えない。それどころか、息を深く吸ってる。
「一軍って、どれぐらいいるものなんだ」
「モームがほしくて戦いを挑むだけだろ。ただな、こっちも装備こそしていないが、ノームのあほんだらが、ペラペラしゃべるもんだから、竜宮の者だけで、100はいる。ギャラリーは、もっといるがザザーは、気にしていないだろ。同じ数ってところじゃないか」
「海賊船は?」
「ふん!2艘だ。わしが来るのを知っているからな」
なんだか。モーム対ザザー王だけでは、収まらない気がして来た。
そうこうしているうちに、大海亀が見えてきた。おれとリリーと遥は、急いで海に潜った。
ボコボコボコ「ハフマンド様ー」
「なんだユウ。わしを後ろ盾にしたいのか。なんなら助太刀しようか?」
「そうじゃないです。東のザザー王が来てるんですー」
リリーの話に、竜宮の家臣が、ざわめき立つ
「なんだと。詳しく話せ」
「ザザー王が、モームを家臣に欲しくて戦いを挑んだんです。モームは、受ける気です。それで、ハフマンド様が来るのを待っています」
「それだけではありません。100人隊を率いて来ています」
「遥、話を大きくするな」
「本当でしょ。何かあったとき、こっちも構えてないと危ないわ」
「それと海賊船2艘」
「リリーも」
「皆の者、聞いたか。シャークから武器をあるだけ借りてこい。帯剣を許す」
オーーーー
これがシャーク船長の予想だとは、もう言えない。備えあれば憂いなしか。
ユウたちは、ハフマンド王と共に、海亀に乗ることを許された。しかし、もめごとが起きそうだったら、遥とリリーには、シャーク船長の船に乗ってもらうことにている。空に逃げるなら、海の中より船上の方が有利。
大陸棚につくころ海底では、とんでもない数のギャラリーが周りを囲んでいた。ハフマンド王国と、東の海ザザー王国の魚人たちが、この戦いを見守りに来たからだ。その為、予想の倍の魚人が集まった。当初のモーム対ユウの模擬戦どころではない盛り上がりを示している。
そして海上には、シャーク船長の予想通り、2艘の海賊船。シャーク船長は、1艘だけ。船上で、ハイデルと船長が腕組みしているシャーク海賊団は、肝が据わっている。乗組員は、いつもの感じで操船していた。
「ユウ、先行してくれ。たぶん見届け人に選ばれる。お前が倒したゴーザは、東の海では、それなりに名が通っていた戦士だったそうだ」
「わかりました。リリー、ジェットバブ」
― イエスマスター
ユウは、足から泡を噴射させながら、モームとザザー王の元に向かった。
モームのところに行ってみると、モーム側は、ノームだけ。ザザー王側は、王の後ろに本当に100人の兵士が控えていた。ハフマンド王の兵が、人魚主体なのに対して、ザザー王側は、巨魚人主体。モームが、ザザー王側に加わっていても、何ら不思議ない光景。ザザー王がモームを勧誘する気持ちが何となくわかった。ザザー王から見れば、モームは、同種族。たまたまハフマンド王国で生まれた。そう、言いたそうだ。
「モーム」
「ガハハハ、来たか」
「ハフマンド様は?」
「連れて来たよ。ノームが話を広げるから、大変なことになっているじゃないか」
「ごめん」
「お前がユウか。すまんが、水巨人になってくれんか。ゴーザを倒した雄姿が見たい」
「見せてやれ」
ユウは、ゴゴゴゴゴっと、モームと同じ大きさになってモームと並んだ。ユウのギガント化は、クリスタルの虹彩が入っていて、とても美しい。
「なるほどな、ゴーザに勝ったわけだ。皆のもの見たか。あれは、ハフマンド王国ザンクトベルグ家に伝わるクリスタルシールドがベースじゃ。皆、ゴーザを許してやれ。まさか人間がここまで錬磨するとはの」
ゴーザは、軍の後ろの方でシュンとしていたが、前に出て王とモームの戦いを見ることを許された。
「ユウよ。お前は海の者ではないし他種族じゃ。ゴーザを倒した勇者でもある。貴様、モームに誓って、平等な見届け人となれ」
「ユウ、頼む」
「引き受けた」
おれは、両者の間に入った。
「ふん、ハフマンドめ、間に合いおったか」
巨大海亀を見つけて、ザザー王が、顎をあげた。ザザー王の後ろから、側近二人が前に出る。ハフマンド王も従者二人を連れて、モームの前に出た。ハフマンド王は、剣の柄に手をかけザザーたちを威嚇した。
「ザザーよ。我が臣下が欲しくば、まず、わしに断るのが礼儀であろう」
「モームは、我が同族。それも戦いで納得させようというのだ。何の遠慮がいる」
ハフマンド王は、後ろのモームをちらっと見た。
「いいのかモーム」
「戦わせてくれ、王よ」
「モームが貴様と戦いたいというのなら仕方ない。貴様が勝ったら、モームをくれてやる。だが、負けた時は何とする。こちらにも条件を出させろ」
「何が望みだ」
「陸には手を出すな」
「ふん、欲しくもない」
「貴様の海賊は違うようだぞ。過日、ミュラン王国のエルフを殺している。彼女は、王族に繋がるものだ。ユウを見ろ。エルフは、陸の者を海に入れることが出来る。少しは気を使え」
「その話、この戦いとは関係なく聞いてやる。だが、勝負は勝負。モームは貰っていく」
「好きにしろ」
ザザーは、ユウを見たせいで、考えを改めた。人の可能性に興味がわいた。
モームとザザー王がユウに促した。そこで、ユウが宣言した。
「ハフマンド王、並びに、ザザー王の臣下の方々。お引きください。勝負は、どちらかが、まいったと言うか、気絶するまで。それで宜しいか」
「問題ない」
「望む所だ」
二人が、ぐいと前に出た。開戦だ。海の戦いにゴングはない。ユウは、両軍の間を横方向に下がった。
「モームよ、わるいな。全力で行かせてもらう」
「王よ。わしもだ」
二人は、同時にギガント化を始めた。両軍とギャラリーは、30メートルの水の巨人が相対している光景を見ることになった。
オゥオゥオゥ、クエークエックエックエ、キュキュキュキュー
「ご主人様ちょっと待って。ノームから連絡です」
「何かあったか?」
「緊急連絡です。東の海のザザー王が、一軍を指揮いて、東の大陸棚に向かっているそうです。その、先ぶれが、居座ってて、モームさんを待っていたようなんですよ」
オゥオゥオゥ、クエークエックエックエ、キュキュキュキュー
「うんうん、狙いは、モームさんです。ザザー王が勝負を申し込んだみたいです。同族なのに、人魚につくな。我に負けたら、こちら側に来いですって」
「海のことはよくわからないけど、急げってことだな」
クェッククェック、ククッ
「違うそうです」
オゥオゥオゥ、キュキュキュキュー、クエークエックエックエ
「ご主人様を立会人にしたいと言ったら、ザザーを倒したユウなら仕方ない。来るまで待つそうです。ハフマンド様がもうすぐ着くから、時間稼ぎしてくれだそうです」
「ゆっくり来いってことか。なんだかきな臭くなっれ来たな。遥は、帰るか?」
「戦いになるってこと?」
「わからないけど、海の戦って初めてだろ」
「大丈夫よ。本当に危なくなったら空に逃げるから」
「遥さまは、風障壁を覚えました」
「わかったけど、参戦はするなよ。話がややこしくなる」
「そうね」
遥の「そうね」は、上の空のように聞こえる。もし、東の海賊船がいたら、リリーと手を出す気なのかな。
「東の海賊船がいてもだぞ。あいつらは、大砲を持っている」
「大丈夫。それより、ずっと高く飛ぶから。ねっリリー」
「そうです、任せてください」
怪しいけど、海の中よりマシか。
「わかった。リリー、もう近くまで来ているけど、一時間後に行くとイルカたちに伝えてくれ」
「了解です」
おれは、空中にでっかい風障壁を、ドンと張り。後続のシャーク海賊団が下を通りかかるのを待った。これに続いてハフマンド王の大海亀が来ている。おれたちは、モームの事情をシャーク船長に伝えた。
「ほう、東の王がか」
あれっ、顔色を変えない。それどころか、息を深く吸ってる。
「一軍って、どれぐらいいるものなんだ」
「モームがほしくて戦いを挑むだけだろ。ただな、こっちも装備こそしていないが、ノームのあほんだらが、ペラペラしゃべるもんだから、竜宮の者だけで、100はいる。ギャラリーは、もっといるがザザーは、気にしていないだろ。同じ数ってところじゃないか」
「海賊船は?」
「ふん!2艘だ。わしが来るのを知っているからな」
なんだか。モーム対ザザー王だけでは、収まらない気がして来た。
そうこうしているうちに、大海亀が見えてきた。おれとリリーと遥は、急いで海に潜った。
ボコボコボコ「ハフマンド様ー」
「なんだユウ。わしを後ろ盾にしたいのか。なんなら助太刀しようか?」
「そうじゃないです。東のザザー王が来てるんですー」
リリーの話に、竜宮の家臣が、ざわめき立つ
「なんだと。詳しく話せ」
「ザザー王が、モームを家臣に欲しくて戦いを挑んだんです。モームは、受ける気です。それで、ハフマンド様が来るのを待っています」
「それだけではありません。100人隊を率いて来ています」
「遥、話を大きくするな」
「本当でしょ。何かあったとき、こっちも構えてないと危ないわ」
「それと海賊船2艘」
「リリーも」
「皆の者、聞いたか。シャークから武器をあるだけ借りてこい。帯剣を許す」
オーーーー
これがシャーク船長の予想だとは、もう言えない。備えあれば憂いなしか。
ユウたちは、ハフマンド王と共に、海亀に乗ることを許された。しかし、もめごとが起きそうだったら、遥とリリーには、シャーク船長の船に乗ってもらうことにている。空に逃げるなら、海の中より船上の方が有利。
大陸棚につくころ海底では、とんでもない数のギャラリーが周りを囲んでいた。ハフマンド王国と、東の海ザザー王国の魚人たちが、この戦いを見守りに来たからだ。その為、予想の倍の魚人が集まった。当初のモーム対ユウの模擬戦どころではない盛り上がりを示している。
そして海上には、シャーク船長の予想通り、2艘の海賊船。シャーク船長は、1艘だけ。船上で、ハイデルと船長が腕組みしているシャーク海賊団は、肝が据わっている。乗組員は、いつもの感じで操船していた。
「ユウ、先行してくれ。たぶん見届け人に選ばれる。お前が倒したゴーザは、東の海では、それなりに名が通っていた戦士だったそうだ」
「わかりました。リリー、ジェットバブ」
― イエスマスター
ユウは、足から泡を噴射させながら、モームとザザー王の元に向かった。
モームのところに行ってみると、モーム側は、ノームだけ。ザザー王側は、王の後ろに本当に100人の兵士が控えていた。ハフマンド王の兵が、人魚主体なのに対して、ザザー王側は、巨魚人主体。モームが、ザザー王側に加わっていても、何ら不思議ない光景。ザザー王がモームを勧誘する気持ちが何となくわかった。ザザー王から見れば、モームは、同種族。たまたまハフマンド王国で生まれた。そう、言いたそうだ。
「モーム」
「ガハハハ、来たか」
「ハフマンド様は?」
「連れて来たよ。ノームが話を広げるから、大変なことになっているじゃないか」
「ごめん」
「お前がユウか。すまんが、水巨人になってくれんか。ゴーザを倒した雄姿が見たい」
「見せてやれ」
ユウは、ゴゴゴゴゴっと、モームと同じ大きさになってモームと並んだ。ユウのギガント化は、クリスタルの虹彩が入っていて、とても美しい。
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ゴーザは、軍の後ろの方でシュンとしていたが、前に出て王とモームの戦いを見ることを許された。
「ユウよ。お前は海の者ではないし他種族じゃ。ゴーザを倒した勇者でもある。貴様、モームに誓って、平等な見届け人となれ」
「ユウ、頼む」
「引き受けた」
おれは、両者の間に入った。
「ふん、ハフマンドめ、間に合いおったか」
巨大海亀を見つけて、ザザー王が、顎をあげた。ザザー王の後ろから、側近二人が前に出る。ハフマンド王も従者二人を連れて、モームの前に出た。ハフマンド王は、剣の柄に手をかけザザーたちを威嚇した。
「ザザーよ。我が臣下が欲しくば、まず、わしに断るのが礼儀であろう」
「モームは、我が同族。それも戦いで納得させようというのだ。何の遠慮がいる」
ハフマンド王は、後ろのモームをちらっと見た。
「いいのかモーム」
「戦わせてくれ、王よ」
「モームが貴様と戦いたいというのなら仕方ない。貴様が勝ったら、モームをくれてやる。だが、負けた時は何とする。こちらにも条件を出させろ」
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「その話、この戦いとは関係なく聞いてやる。だが、勝負は勝負。モームは貰っていく」
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