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第8章 のろのろ帰還と運命の再会?
第028話 レンリート伯爵領、領都へ
しおりを挟むそれからエミリアーナ姫や白銀騎士隊にも美容魔法を施す事になった。時間が勿体ないので町を出てから施す事になっていたのだ。
「貴女ミリアーナと言うのよね? 私と名前が似てるのに、この胸は似ても似つかない程デカいわね。何が詰まっているのかしら」
ムギュムギュ「あん、お姫様ったら大胆♡」
エミリアーナ姫に美容魔法を施した後、ご機嫌になったのか暇になったのか側にいたミリアーナの(Gカップ)爆乳に目を付けて揉みしだいていた。エミリアーナ姫の胸は(Dカップ)そこそこの大きさだ。
体を動かす事が好きなエミリアーナにとっては邪魔でしかないのだが、明らかに自分よりも大きな巨乳が目の前にあれば何となく羨ましい気持ちになってしまうのだった。
――ふふん、甘いな姫様、シャルロッテ様は(Lカップで)更に二回り以上大きいんだぞ?
『だから何故にお主が誇る事があるのじゃ?』
白銀騎士隊のメンバーは見て見ぬフリをしている。姫の悪ふざけには何時も誰かが振り回されているので下手に関わると巻き込まれるからだ。
「変わった反応するわね貴女、大抵慌てふためくものなんだけど」
(((姫様にそんな事されたら大抵そうなりますよ!!?)))
――白銀騎士隊、心の声である。
しかし相手はミリアーナ、美味しそうな相手から私を食べてと誘われた様なものである。最早獲物を見る様な目でエミリアーナ姫を見ていた。
「ふふふっ、私も女の子が大好きなんですよ? 王女様も同じ趣味をしてるなんて光栄ですわ。私女の子の扱いには自信があるんです。男では味わえない天国にお連れしますわね♡」
「えっ!? イヤイヤ! 私そんな趣味して無いわよ!? て言うかその恍惚とした顔止めて! コッチ来ないで! 何か怖いわよ貴女!?」
「うへへ、そう言わずに仲良くしましょうよん♪ お、ひ、め、さ、ま♡」
ジリジリと詰め寄るミリアーナに怯えるお姫様、凄いぞミリアーナ。
「白銀騎士隊! 何してんのよ! こう言う時こそ出番でしょ!! 早くこの痴女を捕らえなさいよ!!」
「え? えっと、如何しましょう副隊長。ビアンカ様の護衛ですよ?」
「うーむ、エミリアーナ姫様の自業自得だからな。それに一応命の恩人だし」
チラリとビアンカを見るが我関せずでお茶をしている。その為白銀騎士隊はビアンカの護衛として来ているミリアーナへの対応に右往左往してしまう事になった。
「怖がらないで大丈夫よん♪ 女同士の良さをたあーっぷり教えて差し上げますから、ね? お姫様?」
「要らない要らない要らないわよ! 側に寄るなぁああーー!!」
「大丈夫ですよー。怖くないですって、スッゴーく気持ち良くなって、ちょおーっと世界観が変わるだけですからん♡」
「変えなくて良い!! 変えなくて良いから寄るなって言ってんのよ!!」
怯えない様に優しく語り掛けるミリアーナ、それにかえって恐怖を駆り立てられるエミリアーナ、戸惑う白銀騎士隊、ちょっとしたカオスな状況が出来ていた。
「ふぅ、……エミリアーナ姫は私と同じ、まだ未成年よ」
「っ!? ――そん、な」
ビアンカお姉様の一言で膝から崩れ落ちるミリアーナ。未成年には手を出さない尭爾があるらしいのだ。
しかし確かにエミリアーナ姫は170cmくらいあるからな。ミリアーナよりちょっと高い。ビアンカお姉様は150cmだったから俺も成人してると思ってたよ。
『いやビアンカは出会ってから2cm伸びておるのじゃ』
――っ!!? そん、な……。リリィの一言で膝から崩れ落ちる俺、2cmも伸びているだと? ビアンカお姉様にも差を付けらていれたなんて気付かなかったぞ!?
『毎日会っておるからの。気付かんで当然じゃろ』
『2cmくらいでそんなショックー?』
馬鹿ネネェ、これから開いて行く一方なんだぞ!? 大人の威厳が保てなくなるだろ!
『……大人の、威厳、なのー??』
「どうでしょうエミリアーナ姫様。来年このミリアーナを白銀騎士隊に入れて差し上げれば。迷宮で見てると思いますが強いですよ?」
「「「要らないわよ!!」」」
ビアンカの提案にエミリアーナ姫と白銀騎士隊の心が一つになった瞬間であった。
「つれないわねぇ、もう」
ミリアーナは普通に不敬罪なのだが迷宮での救出メンバーで命の恩人、高位貴族の令嬢ビアンカの護衛、更に勧誘中のアイリスの仲間と言う事で見逃されたのだった。
「しかしアイリスの回復魔法は凄いな。古傷すらも消してしまえるとは」
「それだけではありませんよエミリアーナ姫様。肌艶もそうですが体調も明らかに良くなっています」
戦闘職に就いているだけあって多少なりとも後遺症を抱えている人達も少なくなかったのだが、それは迷宮内で回復を施した時に既に治していた。
だから今回は体のバランスを整えて体の中に加齢等による蓄積された毒素を排出させて、新陳代謝を活性化させて肌艶を良くしていった。中々に好評の様である。
それから数日、道の先から百人程の大集団と出会った。
「エミリアーナ姫様! 良くぞご無事で! お喜び申し上げます!!」
向こうから馬が出されて話しを聞くと、どうやらビアンカお姉様の父親が姫様救出に用意した一団だった様だ。
「うむ、この通り私は無事だ。私は今から領都に戻るがお前達はどうする?」
「はっ! 取り敢えず早馬を出してレンリート伯爵に連絡を致します。後は出来ればエミリアーナ姫様の護衛に付きたいとお願い申し上げます」
「――ちょっと過剰じゃないかしら?」
エミリアーナ姫様の白銀騎士隊は五十人程、更にビアンカお姉様付きの護衛に新たに加わったコレット達がいる。そこに更に百人の大集団が加わるのは確かに過剰が過ぎるだろう。
しかし何の実績もなくこのまま帰るのも間抜けの様で、やはり護衛に付きたいと言われエミリアーナ姫も渋々受け入れる事になった。一応自分達の為に動いてくれた人達だから無下には出来なかったみたいだね。
そこでエミリアーナ姫の一団を中央に据えて前後に別れて護衛に入る事になった。
それだけの大集団を相手に何事か起こる訳も無く、そのまま無事にレンリート伯爵領領都に辿り着いたのだった。
エミリアーナ姫が領都に着く2日前、領都で早馬の知らせを聞いたビアンカの父親グランツ・ウル・レンリートは安堵から気を失いそうになっていた。
「はぁ~~~…………、何とかなったか」
「貴方は何もしていないじゃないですか。まあビアンカは良くやってくれたわね。会うのが楽しみだわ」
「――責任を取らされるのは俺だぞエウレカ」
妻の言い様に恨みがましい目で呟くが、フォシュレーグ王国の王都に居て娘のビアンカに中々会えていなかった妻のエウレカの耳には届いていなかった。
「あの、そのビアンカお嬢様から手紙を預かっているのですが」
「ん? 何だ?」
執事長のビルドラードが無表情で手に持つ手紙をグランツに手渡した。
「シャ、……シャルロッテの手紙じゃないか!!?」
恐る恐る、震える手で手紙を開き中身を確認するグランツ。
…………………………確認、……する。
………………………………目を揉んで、……もう一度確認…………。
…………………………………………。
………………………………。
……………………。
「アデール王国を滅ぼしたから、統治者になれえぇえええええっ!??」
――絶叫と共に、グランツは今度こそ本当に気を失った。
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