キングオブカンフーン

壱(いち)

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確実に分かったのが一つ。こいつは絶対に性格悪いってこと。外見は華やかだが、見てくれだけ良くたって中身がともわなきゃ惨めなものだと知らないんだな。
こいつに剣の扱いを教えたのは義務、仕事と割り切った奴か。

「まだ遣るかい、カボチャの王子さま」
「……っ、貴様っ」
「凄い」

無様に床に這い蹲る背に片足を乗せ、関心もなく揶揄してやれば簡単に煽られる。まだ発展途上ってとこか。若いねぇ。

「なあ、そこの少年。ロープってない」

すぐ近くで呆気に見ていた少年に声をかければ首を傾げられた。もしかしてロープじゃ分からないのか?

「縄。縛るものない?」

このまま王子サマ放置したら危なくってしょうがない。

「か、畏まりました」

いや、何もそんなに怖がんなくても…。まあ、刃物振り回したんだから警戒して当たり前か。
それにしても、体力有り余ってんなコイツ。まだ抵抗してるし諦めが悪い。

あたふたした感じで近くの、クローゼットかあれ?少年が手にして戻って来たのはいいがやけに細いロープだな。どっちかって言ったらビニールロープを態と引っ張って伸ばしたもんに似てる。すぐに引きちぎられないようグルグル両手首を一括りにして縛ってやる。

「見てないで助けろ!」
「あ、あのっ」
「ん?」
「足も縛るんですか?」

キュッと縛って一息つくと少年は王子をシカトして聞いてくる。いい性格してんなこの子。まあ、したくなるのも分かる。

「ああ。どうせなら猿ぐつわもするか」

なぁ、と張本人に向ければぴたっとぎゃあぎゃあ騒がしかったのが止んだ。猿ぐつわはこっちでも通用するみたいだな。

「最初っから大人しくしてろよ、往生際が悪い」
「何が目的だ。金か?」

足も括ったので、よいしょっと王子の体を仰向けにする。
ぎろっとした眼差しで俺を見る男の顔は美形と評され、讃えられる美貌だろう。野郎の見てくれに大した関心なんてないが。

「聞きたいことがある。ここは日本か」
「はあ?」
「ニホンではなくグランディアですが」
「ニホンなんてないぞ、四大王国には」

まじか。とんでもないことになってんな。聞いたことない事まで出てきた。

「グランディア」

日本じゃないってどういうことだ。

「見かけない服を着ておられますが、どちらから」
「グランディアじゃないところから」
「おもいきり怪しいな」
「お前五月蝿い」

偉そうに。いや、殿下って呼ばれてるくらいだから偉いんだろうが、亀の甲羅みたいな恰好してる奴が凄んでも笑いを誘うだけだ。腕が痛くないのかね、自分の体重かかってて。








つづかない。
20150718.投稿
20160212.アルファ投稿
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