Geekに恋した2人

べいかー

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運命の人 九

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 それから、事態は奏の思っても見なかった方向に進んだ。奏の新人賞受賞作品は、賞を主催していたとある出版社の雑誌に、全文掲載されることになった。すると、「面白い」「泣ける」など、またたく間に反響が大きくなり、奏の小説は、口コミで評判が高くなった。そして、そのことをきっかけに、出版社の方から、「プロの作家として、うちの会社で小説を一本、書いてみないか?」という誘いがあった。もちろん、奏は「分かりました。」という旨のことを、出版社に伝えた。さらに、奏が今まで、自分でインターネットの小説投稿サイトにアップしていた小説も、口コミによって人気が高まり、アクセス数・「良かった」等の感想が、山のように積み上がっていった。こうして、奏は一躍、時の人となったのである。

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