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咎禍 第12話 「『正義』とは」
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第12話「『正義』とは」
俺の名前は遊馬慧悟
俺の義鋼刀が、今まさに問題鹿之助へ正義の刃を振り下ろしている――。
キャリーの次は四騎士のⅡジュリエットが来た。俺達はやつの攻撃に翻弄され、剣がアコンシャスということを知らされる。それを知った譲介と俺は剣を襲うも、問馬はアコンシャスを庇った。ここで斬るしかないようだ。
義鋼刀「Alashi Slash!」
シャキン!
俺の風が遠距離からやつを襲う
問馬「いてぇぜぇ!」
風だけでなくあたりの瓦礫が問馬を切り裂く
だが問馬の長所は怪力
問馬「なら打ち返すぜ!」
カキン!
俺の瓦礫を跳ね返してきやがった。
それが俺の頬をかする。
更に問馬は近くにあった標識をひね、おった。
ギギギ!
それをやり投げのように投げてくる。
キン!
俺は刀で弾くも問馬は強引に距離を詰める
遊馬(防御!)
問馬「フルスイングだぁぁっ!」
バギンッ!
刀と金属バッドが交差する。
だが俺の刀が押され、ガードごと吹き飛ばされた
遊馬「ムゥゥッ!」
俺の肋骨が砕ける
遊馬(なんてパワー。一撃一撃が命に届くレベル。敵に回ればここまで厄介とは…!)
だが振りが大きい。隙ありだ!
スーチン!
俺が苦無を抜く
グサッ!
問馬「いてぇぜぇ!」
暴風を乗せた苦無が至近距離でやつの腹を刺した!
遊馬「!?」
遊馬(抜けない…!)
だが問馬は腹筋を固める!
そして問馬のパンチが飛ぶ!
問馬「お前も食らっとけ!」
バギンッ!
遊馬「グッ!」
俺の頭部の装甲が砕け、頭蓋から出血する。
遊馬「離れろ!」
シャキン!
問馬「やべぇぜ!」
遊馬(こいつを至近距離に入れてはだめだ!)
義鋼刀「Storm・Scraper!」
ブォォォ!
暴風が問馬を削ぐように食らいつく!
問馬「クソがぁっ!」
問馬(なんだこりゃ!すごい風だぜ!)
問馬の体から血飛沫が舞う!
問馬「なら無理やり近づくだけだぜ!オラァッ!」
だが問馬は無理やり近づいてきやがった!
遊馬「こいつ…!」
遊馬(これをもってしても強引に…!)
遊馬(ダメダコイツ。引き離そうとしても強引に来る。至近距離で攻めるしかない!)
問馬「ホームラン!」
シュンッ!
問馬のバッドが外れ、地面が砕ける。
遊馬(コイツは振りが大きい。だからそれを狙うしか勝機はないな!)
遊馬「不知火居合斬!」
シャキン!
問馬「チィィ!」
不知火居合斬がやつの腕へ食い込む!
しかし!
遊馬(なんて筋肉だ!切断できん!)
問馬「隙ありだ!オラァ!」
遊馬「ごはぁ!」
ボキボキ!
またしても俺の骨が砕け、折れた肋骨は内臓へ突き刺さる!
遊馬「ゴフッ…!」
遊馬(コイツ…強すぎる!)
問馬(結構深く腕がやられた。片腕が上がらねぇ。切断されなかっただけ奇跡だぁ~ぜぇ~。)
一方問馬も全身傷だらけで、腕も深く切られている。
この勝負勝ち切るしかないか…
・剣side
その頃ワイも譲介とたたかっとった。
譲介「チャリャァッ!」
シャキン!
剣「ちっ!」
譲介が槍のリーチで先制しとる。ワイの脇腹が譲介の槍に切り裂かれる。
ワイも毒で反撃するが、もう読まれてるようやな。ほとんど躱されとるわ。
剣(馬鹿な頭でも使わなあかん。こいつは強敵や、なんとかせなあかんな。)
グサッ!
ワイの刀がSRの庭の土へささる!
そのまま土を譲介へぶつけ、視界を塞ぐ!
譲介(しまった!視界が!)
剣「この距離までくれば槍は邪魔なはずや」
譲介(速い!)
ワイは刀をすてる
ガシッ!
ワイは譲介槍をもつ手を掴む!
恐竜の鋭い爪が譲介の手に食い込む。
譲介「離せ!」
譲介は手を引き抜きおった!
バギンッ!
譲介の拳がワイの顔面を襲う。
ワイは寸手のところで手を入れた
譲介(槍で先制する)
譲介がバックステップをとろうとする!
剣「かせるか!」
ワイも同時に前へ踏み込む!
そのとき譲介の片腕に異変が起きる
譲介「!?」
譲介(しまった!毒で左腕が!)
ワイがさっき肩に刺した毒が回ったようや
意志とは無関係に譲介の手から槍が落ちる
カラン…
剣「今やぁぁぁ!もらったぁぁっ!」
バギンッ!
譲介「ぐぅぅっ!」
ワイのローキックが譲介の腹を撃ち抜いた!
だが譲介は構わずワイの足を掴む
譲介「捕まえたぁ!」
剣「なんやて!」
そのままワイを背負投げしおった!
バギンッ!
剣「がはっ!」
ワイの体が地面へ激しく打ちつけられる!
譲介が馬乗りになって殴りにくる!
剣(体勢が悪い!まずい殴られ続ければ気絶まったなしや!どないする…考えろ!)
殴られ続けるワイ。やが問馬が来おった!
問馬「剣ぃぃぃ!」
問馬(まずいぜ!あのままだと剣が!)
後ろから遊馬が追いかける!
遊馬「敵に背を向けるとは!かぁぁっ!」
シャキン!
風を纏った苦無が問馬の背中に突き刺さる!
問馬「がぁあっ!」
問馬(背骨はまだ生きてるぜ!)
だが問馬は強引に突っ込む!
遊馬「何!?待て!」
譲介(問馬!まずい!)
そして問馬のフルスイングが飛ぶ!
問馬「フルスイングだぁぁっ!」
譲介「くっ!」
譲介はかろうじて動く右腕でそれを防ぐ
だがそれと同時、譲介は腕の骨にヒビが入ったのを感じた。
譲介(まずい…左腕は毒、右腕はヒビが入った!)
遊馬「問馬ぁぁっ!」
シャキン!
遊馬の袈裟が問馬の背中を捉える
問馬(クソいてぇ…だが!)
だが問馬は譲介の腕を掴む
ガシッ!
譲介「!?」
そしてそのまま譲介を遊馬へ投げつけた!
遊馬「何!?」
遊馬(大きく振りすぎた!まずい!)
そして遊馬は譲介の下敷きになる
遊馬「がはっ!」
譲介「ぐおぉっ!」
肋骨が更に深く内臓に突き刺さる
遊馬「ゴフッ!ゴフッ…!」
遊馬は激しく吐血した。今まで以上に。
それを見た百合香は唖然とする
百合香「そんな…慧悟さん…譲介君…!」
百合香(剣さんがアコンシャス…そんなふうには見えなかった。なんでこんなことに…)
そのとき田蔵も状況を見ながら思考を巡らせていた。
田蔵(ワシは…)
・田蔵side
言うまでもなくワシはSRベテラン構成員。
田蔵の先輩「平野か。よろしくな。」
田蔵「精一杯やらせてもらいますじゃぞい!」
田蔵の先輩「もう『じゃぞい』を使ってるのか!面白いやつだ!」
入隊してから今日まで大量のアコンシャスを狩ってきた
田蔵「ハァァッ!」
バギンッ!
アコンシャス「ごへぇ!」
アコンシャス2「なんて発剄!」
田蔵「次はお前の番じゃな」
先輩達から受け取った武器の使い方や発剄の使い方等の知識。アコンシャスの歴史。様々なことを学び、そして仕事に真面目に励んでいた。その中でアコンシャスを殺すことなど当たり前のことだった。
じゃがワシは今、直面している。アコンシャスのとらえ方に対する揺らぎを。
無論、SRトップとしては今すぐにでも剣と問馬を殺すのが正解なのじゃろう。じゃが、平野田蔵として一人の人間としての正解はなんじゃ?確かに剣はアコンシャスの血が紛れている。じゃが確かに優しさを感じた。ワシの目が疑いなくそう言っているのじゃ。
考えるよりも先に体が動いていた
田蔵「やめんかぁぁぁっ!」
ワシの鎖が問馬を押さえつける!
問馬「!?」
遊馬「田蔵さん…!?」
ワシは即座に駆け出す!
田蔵「遊馬!譲介!剣!問馬!武器を下ろせ!もうこんなことはやめにしろ!」
それを聞いた問馬は金属バッドをおろした。
ワシの咆哮を聞いた百合香も駆け出していた。
百合香「慧悟さん…やめて…!もうこれ以上…剣さんを人じゃないって決めつけないで!!」
それを聞いた遊馬がゆっくりと刀を鞘に収め、変身を解除する。
遊馬「…………」
バシュン!
譲介と剣も変身を解除した。
ワシは問馬の拘束を解いて、こういった。
田蔵「遊馬、譲介。お前達の気持ちは分かる。じゃが、剣は懸命にたたかっていた。剣と問馬の瞳にはいつも『人を助けたい』という覚悟があった!」
・譲介side
それを聞いた俺の脳裏にある記憶がよぎる。
田蔵「アトラとのたたかい。みとったぞ。お前には命を背負う覚悟がある。認めよう。」
譲介「はい…!」
俺のたたかう覚悟を田蔵さんに認められた記憶。
そうだ彼らの瞳にもきっと俺や遊馬さんと同じ覚悟があった。
譲介「田蔵さん…すみません。」
種族の違いで、決めつけちゃだめなんだ。歪んだ正義を俺は持っていたんだろう。
すると剣さんがゆっくりと立ち上がる。
剣「聞いたで。譲介。お前親おらんやってな。」
譲介「はい…」
剣「俺も親おらんわ。俺を守るために戦争で殺された。一緒やな。」
そういって剣さんは微笑んだ。
膝をつく俺に剣さんは手を差し伸べる。
剣「立てるか?」
譲介「大丈夫です…」
ガシッ
俺は彼の手を掴みながら立ち上がる。その手からは温もりをかんじた。その時伝わったんだ。「敵じゃない」って。
遊馬「問馬…すまなかった。お前が落ち着くように促してくれたのに感情的になって斬りつけてしまった。」
問馬「応…大丈夫だ。じゃあ仲直りのグータッチだ!」
遊馬「グー……タッチ………わかった…」
🤜🤛
遊馬「こうか…?」
問馬「そうだぜ!」
そういって問馬さんは遊馬さんの肩へ手を置く。
問馬「よし!仲直りしたし!馬コンビ再結成だな!」
遊馬「馬コンビ…そうだな…!」
体は傷だらけだが二人の顔には確かに「仲直りの笑顔」があった。
それを見た百合香さんと田蔵さんは安心したように笑っていた。
田蔵「よかったな…」
百合香「本当に…」
俺達は夕焼けを背中に肩を組み合いながら帰った。
剣「そういえば今日、帰ったらモンストのイベントやらんと」
問馬「俺もやりたいぜ!」
譲介「いいですね!モンスト俺もやってます!」
遊馬「奇遇だな俺もモンストやってるぞ」
田蔵「おぉ!みんなもか!ワシもじゃ!」
全員「えっ、」
………
全員「ハハハハww!」
剣「おいまじかいな!こんなことあるん!?」
問馬「まじっぽいぜぇ~!」
譲介「俺達ってやっぱ仲間みたいっすね!」
遊馬「当たり前だろ!!」
田蔵「じゃな!」
全員「ハハハハハハハハw!」
俺達は殺し合いをしてしまった。だが最後にはみんなの笑顔があったんだ。
・次回予告
譲介「夏祭りだ!」
田蔵「仲直りのかき氷じゃな!」
問馬「おいしいぜこれ!」
剣「頭がキーンときたで!」
次回 「戦友」
俺の名前は遊馬慧悟
俺の義鋼刀が、今まさに問題鹿之助へ正義の刃を振り下ろしている――。
キャリーの次は四騎士のⅡジュリエットが来た。俺達はやつの攻撃に翻弄され、剣がアコンシャスということを知らされる。それを知った譲介と俺は剣を襲うも、問馬はアコンシャスを庇った。ここで斬るしかないようだ。
義鋼刀「Alashi Slash!」
シャキン!
俺の風が遠距離からやつを襲う
問馬「いてぇぜぇ!」
風だけでなくあたりの瓦礫が問馬を切り裂く
だが問馬の長所は怪力
問馬「なら打ち返すぜ!」
カキン!
俺の瓦礫を跳ね返してきやがった。
それが俺の頬をかする。
更に問馬は近くにあった標識をひね、おった。
ギギギ!
それをやり投げのように投げてくる。
キン!
俺は刀で弾くも問馬は強引に距離を詰める
遊馬(防御!)
問馬「フルスイングだぁぁっ!」
バギンッ!
刀と金属バッドが交差する。
だが俺の刀が押され、ガードごと吹き飛ばされた
遊馬「ムゥゥッ!」
俺の肋骨が砕ける
遊馬(なんてパワー。一撃一撃が命に届くレベル。敵に回ればここまで厄介とは…!)
だが振りが大きい。隙ありだ!
スーチン!
俺が苦無を抜く
グサッ!
問馬「いてぇぜぇ!」
暴風を乗せた苦無が至近距離でやつの腹を刺した!
遊馬「!?」
遊馬(抜けない…!)
だが問馬は腹筋を固める!
そして問馬のパンチが飛ぶ!
問馬「お前も食らっとけ!」
バギンッ!
遊馬「グッ!」
俺の頭部の装甲が砕け、頭蓋から出血する。
遊馬「離れろ!」
シャキン!
問馬「やべぇぜ!」
遊馬(こいつを至近距離に入れてはだめだ!)
義鋼刀「Storm・Scraper!」
ブォォォ!
暴風が問馬を削ぐように食らいつく!
問馬「クソがぁっ!」
問馬(なんだこりゃ!すごい風だぜ!)
問馬の体から血飛沫が舞う!
問馬「なら無理やり近づくだけだぜ!オラァッ!」
だが問馬は無理やり近づいてきやがった!
遊馬「こいつ…!」
遊馬(これをもってしても強引に…!)
遊馬(ダメダコイツ。引き離そうとしても強引に来る。至近距離で攻めるしかない!)
問馬「ホームラン!」
シュンッ!
問馬のバッドが外れ、地面が砕ける。
遊馬(コイツは振りが大きい。だからそれを狙うしか勝機はないな!)
遊馬「不知火居合斬!」
シャキン!
問馬「チィィ!」
不知火居合斬がやつの腕へ食い込む!
しかし!
遊馬(なんて筋肉だ!切断できん!)
問馬「隙ありだ!オラァ!」
遊馬「ごはぁ!」
ボキボキ!
またしても俺の骨が砕け、折れた肋骨は内臓へ突き刺さる!
遊馬「ゴフッ…!」
遊馬(コイツ…強すぎる!)
問馬(結構深く腕がやられた。片腕が上がらねぇ。切断されなかっただけ奇跡だぁ~ぜぇ~。)
一方問馬も全身傷だらけで、腕も深く切られている。
この勝負勝ち切るしかないか…
・剣side
その頃ワイも譲介とたたかっとった。
譲介「チャリャァッ!」
シャキン!
剣「ちっ!」
譲介が槍のリーチで先制しとる。ワイの脇腹が譲介の槍に切り裂かれる。
ワイも毒で反撃するが、もう読まれてるようやな。ほとんど躱されとるわ。
剣(馬鹿な頭でも使わなあかん。こいつは強敵や、なんとかせなあかんな。)
グサッ!
ワイの刀がSRの庭の土へささる!
そのまま土を譲介へぶつけ、視界を塞ぐ!
譲介(しまった!視界が!)
剣「この距離までくれば槍は邪魔なはずや」
譲介(速い!)
ワイは刀をすてる
ガシッ!
ワイは譲介槍をもつ手を掴む!
恐竜の鋭い爪が譲介の手に食い込む。
譲介「離せ!」
譲介は手を引き抜きおった!
バギンッ!
譲介の拳がワイの顔面を襲う。
ワイは寸手のところで手を入れた
譲介(槍で先制する)
譲介がバックステップをとろうとする!
剣「かせるか!」
ワイも同時に前へ踏み込む!
そのとき譲介の片腕に異変が起きる
譲介「!?」
譲介(しまった!毒で左腕が!)
ワイがさっき肩に刺した毒が回ったようや
意志とは無関係に譲介の手から槍が落ちる
カラン…
剣「今やぁぁぁ!もらったぁぁっ!」
バギンッ!
譲介「ぐぅぅっ!」
ワイのローキックが譲介の腹を撃ち抜いた!
だが譲介は構わずワイの足を掴む
譲介「捕まえたぁ!」
剣「なんやて!」
そのままワイを背負投げしおった!
バギンッ!
剣「がはっ!」
ワイの体が地面へ激しく打ちつけられる!
譲介が馬乗りになって殴りにくる!
剣(体勢が悪い!まずい殴られ続ければ気絶まったなしや!どないする…考えろ!)
殴られ続けるワイ。やが問馬が来おった!
問馬「剣ぃぃぃ!」
問馬(まずいぜ!あのままだと剣が!)
後ろから遊馬が追いかける!
遊馬「敵に背を向けるとは!かぁぁっ!」
シャキン!
風を纏った苦無が問馬の背中に突き刺さる!
問馬「がぁあっ!」
問馬(背骨はまだ生きてるぜ!)
だが問馬は強引に突っ込む!
遊馬「何!?待て!」
譲介(問馬!まずい!)
そして問馬のフルスイングが飛ぶ!
問馬「フルスイングだぁぁっ!」
譲介「くっ!」
譲介はかろうじて動く右腕でそれを防ぐ
だがそれと同時、譲介は腕の骨にヒビが入ったのを感じた。
譲介(まずい…左腕は毒、右腕はヒビが入った!)
遊馬「問馬ぁぁっ!」
シャキン!
遊馬の袈裟が問馬の背中を捉える
問馬(クソいてぇ…だが!)
だが問馬は譲介の腕を掴む
ガシッ!
譲介「!?」
そしてそのまま譲介を遊馬へ投げつけた!
遊馬「何!?」
遊馬(大きく振りすぎた!まずい!)
そして遊馬は譲介の下敷きになる
遊馬「がはっ!」
譲介「ぐおぉっ!」
肋骨が更に深く内臓に突き刺さる
遊馬「ゴフッ!ゴフッ…!」
遊馬は激しく吐血した。今まで以上に。
それを見た百合香は唖然とする
百合香「そんな…慧悟さん…譲介君…!」
百合香(剣さんがアコンシャス…そんなふうには見えなかった。なんでこんなことに…)
そのとき田蔵も状況を見ながら思考を巡らせていた。
田蔵(ワシは…)
・田蔵side
言うまでもなくワシはSRベテラン構成員。
田蔵の先輩「平野か。よろしくな。」
田蔵「精一杯やらせてもらいますじゃぞい!」
田蔵の先輩「もう『じゃぞい』を使ってるのか!面白いやつだ!」
入隊してから今日まで大量のアコンシャスを狩ってきた
田蔵「ハァァッ!」
バギンッ!
アコンシャス「ごへぇ!」
アコンシャス2「なんて発剄!」
田蔵「次はお前の番じゃな」
先輩達から受け取った武器の使い方や発剄の使い方等の知識。アコンシャスの歴史。様々なことを学び、そして仕事に真面目に励んでいた。その中でアコンシャスを殺すことなど当たり前のことだった。
じゃがワシは今、直面している。アコンシャスのとらえ方に対する揺らぎを。
無論、SRトップとしては今すぐにでも剣と問馬を殺すのが正解なのじゃろう。じゃが、平野田蔵として一人の人間としての正解はなんじゃ?確かに剣はアコンシャスの血が紛れている。じゃが確かに優しさを感じた。ワシの目が疑いなくそう言っているのじゃ。
考えるよりも先に体が動いていた
田蔵「やめんかぁぁぁっ!」
ワシの鎖が問馬を押さえつける!
問馬「!?」
遊馬「田蔵さん…!?」
ワシは即座に駆け出す!
田蔵「遊馬!譲介!剣!問馬!武器を下ろせ!もうこんなことはやめにしろ!」
それを聞いた問馬は金属バッドをおろした。
ワシの咆哮を聞いた百合香も駆け出していた。
百合香「慧悟さん…やめて…!もうこれ以上…剣さんを人じゃないって決めつけないで!!」
それを聞いた遊馬がゆっくりと刀を鞘に収め、変身を解除する。
遊馬「…………」
バシュン!
譲介と剣も変身を解除した。
ワシは問馬の拘束を解いて、こういった。
田蔵「遊馬、譲介。お前達の気持ちは分かる。じゃが、剣は懸命にたたかっていた。剣と問馬の瞳にはいつも『人を助けたい』という覚悟があった!」
・譲介side
それを聞いた俺の脳裏にある記憶がよぎる。
田蔵「アトラとのたたかい。みとったぞ。お前には命を背負う覚悟がある。認めよう。」
譲介「はい…!」
俺のたたかう覚悟を田蔵さんに認められた記憶。
そうだ彼らの瞳にもきっと俺や遊馬さんと同じ覚悟があった。
譲介「田蔵さん…すみません。」
種族の違いで、決めつけちゃだめなんだ。歪んだ正義を俺は持っていたんだろう。
すると剣さんがゆっくりと立ち上がる。
剣「聞いたで。譲介。お前親おらんやってな。」
譲介「はい…」
剣「俺も親おらんわ。俺を守るために戦争で殺された。一緒やな。」
そういって剣さんは微笑んだ。
膝をつく俺に剣さんは手を差し伸べる。
剣「立てるか?」
譲介「大丈夫です…」
ガシッ
俺は彼の手を掴みながら立ち上がる。その手からは温もりをかんじた。その時伝わったんだ。「敵じゃない」って。
遊馬「問馬…すまなかった。お前が落ち着くように促してくれたのに感情的になって斬りつけてしまった。」
問馬「応…大丈夫だ。じゃあ仲直りのグータッチだ!」
遊馬「グー……タッチ………わかった…」
🤜🤛
遊馬「こうか…?」
問馬「そうだぜ!」
そういって問馬さんは遊馬さんの肩へ手を置く。
問馬「よし!仲直りしたし!馬コンビ再結成だな!」
遊馬「馬コンビ…そうだな…!」
体は傷だらけだが二人の顔には確かに「仲直りの笑顔」があった。
それを見た百合香さんと田蔵さんは安心したように笑っていた。
田蔵「よかったな…」
百合香「本当に…」
俺達は夕焼けを背中に肩を組み合いながら帰った。
剣「そういえば今日、帰ったらモンストのイベントやらんと」
問馬「俺もやりたいぜ!」
譲介「いいですね!モンスト俺もやってます!」
遊馬「奇遇だな俺もモンストやってるぞ」
田蔵「おぉ!みんなもか!ワシもじゃ!」
全員「えっ、」
………
全員「ハハハハww!」
剣「おいまじかいな!こんなことあるん!?」
問馬「まじっぽいぜぇ~!」
譲介「俺達ってやっぱ仲間みたいっすね!」
遊馬「当たり前だろ!!」
田蔵「じゃな!」
全員「ハハハハハハハハw!」
俺達は殺し合いをしてしまった。だが最後にはみんなの笑顔があったんだ。
・次回予告
譲介「夏祭りだ!」
田蔵「仲直りのかき氷じゃな!」
問馬「おいしいぜこれ!」
剣「頭がキーンときたで!」
次回 「戦友」
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