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咎禍 第11話「Ⅱ騎士登場」
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第11話「Ⅱ騎士登場」
俺の名前は天城譲介。
遂に俺達はキャリーの首をとり、田蔵さんが慰安旅行へと連れて行ってくれた。銭湯へ行き、夕焼けを見て帰った。いい旅行だった。
あれから3ヶ月が過ぎた。
キャリーを倒したおかげか、アコンシャスの動きが止まった。いつも通り、田蔵さんと遊馬さんと百合香さんが家事をして、俺がそれを手伝う。鶴さんと問馬さんはふざけあう。俺達はそんな平和な日常を過ごしていた。
俺達はテレビを見ていたそんなとき
ドンドンドン!
凄まじい勢いでアジトがノックされた。
ガチャ
譲介「はい」
だがその一般人は、包丁を振り下ろしてきた。
譲介「何!?」
俺はギリギリ半足引いて回避する。
そして俺は彼のナイフを持つ手をひねり、押さえつけた。
譲介「何やってるんですか!」
だが押さえつけた瞬間…
ガクッ…
譲介「えっ、」
その一般人は魂が抜けたようにガクッと力が抜ける。
田蔵「大丈夫か!譲介!」
遊馬「死んでる…」
譲介「即死の攻撃はしてない…どうして」
俺は手を折って、押さえつけただけ。そんなことで死ぬわけがない。
???「あらあらお人形さんがやられちゃったわ。」
田蔵「何者じゃ!」
瞬間、影から声がする
そこにいたのは紫の髪をした長髪の女。
左目にはK、右目にはⅡと刻まれていた。
遊馬「騎士の…2!?」
???「そうよ。私は『ジュリエット』。四騎士で2番目に強いのよ。」
俺は背中に氷を突っ込まれたかのような悪寒を感じる。
譲介(この空気…今まであったアコンシャスとは桁違い…なんなんだ…これが四騎士!?)
ジュリエット「見てたわ。貴方達がキャリーちゃんをやったのね。」
遊馬「報復に来たのか」
ジュリエット「いや私は『報復』や『復讐』に興味はないわ。ただ挨拶しにきたの。」
そういうとジュリエットの手が刃物に変形する。
ジュリエット「さ、始めましょう。」
田蔵(この空気…ワシが見た中でトップクラスに入る…まずい!)
ジュリエット「ソウルバレッド!」
ズバババン!
ジュリエットの背後から大量の魂が弾丸のように飛ぶ!
譲介(全く反応できなかった!)
遊馬(この速さと威力…殺そうと思えば殺せる…遊んでいるのか…?)
ジュリエット「私の魂攻撃いかがしら?」
田蔵「中々じゃな…反応するので精一杯…」
ジュリエット「褒めてもらって嬉しいわ。次に行くわよ。ソウルスネア!」
すると空気が紫色の魂のフィールドで覆われる。
シュンッ!
譲介「!?」
譲介(速い!)
一瞬にしてジュリエットが距離を詰める。
そしてジュリエットの手が俺の胸へ触れる。
ジュリエット「フフフ…」
その時俺の脳裏に電撃が走る!
真由美「譲介…助けて…!」
譲介「うっ…!」
俺は片膝をついた
田蔵「譲介に何をした!」
遊馬「くっ、貴様!」
シャキン!バゴンッ!
田蔵さんの波動と遊馬さんの斬撃がジュリエットの肩の肉と左腕を裂く。
だが1秒にも満たない間にそれは再生する。
ジュリエット「わざと当たってみたけど攻撃に気合があるわね。Wraith Bind!」
ジャラジャラ!
田蔵「!?」
田蔵(鎖!)
ジュリエットの手からでてきた鎖が二人の魂をがっちり拘束する。
そして遊馬さんも食らってしまう。
父親「慧悟ごぉぉぉ!」
アコンシャス「ゥゥウウ!」
グシャッ!
母親「い、いやぁぁぁ!」
遊馬「うっ…!」
しかし田蔵さんは!
田蔵「フン!」
震脚の振動で鎖を打ち破る。
ジュリエット「へぇ。経験で耐えたのね。おじいちゃんと思って見くびってたわ。」
田蔵「遊馬と譲介に何をした」
ジュリエット「見ての通り魂を操作して、幻覚を見せたわ。譲介には母親の記憶、遊馬には両親の記憶。見事に効いてるようで嬉しいわ。」
田蔵「貴様…!」
ジャラジャラ!
田蔵さんの鎖鉄球がジュリエットへ飛ぶ!
ジュリエットはそれを軽々と躱す。
ジュリエット「とはいえおじいちゃん。貴方はこの中では一番面倒ね。」
シュンッ!
そして問馬さんの魂に鎖をつける
問馬「しまっただぜ!」
問馬さんの脳裏にトラウマが映る
同級生「お前名前問馬鹿之助ってw繋げたら『馬鹿』になるぞw」
問馬「?。なんかよく分からねぇけど面白いぜ!」
先生「流石に遅刻し過ぎだ!廊下に立っとれ!」
問馬「いや今日夏休みだと思ってたんだぁ~ぜぇ~」
先生「もう10月だぞ!何言ってるんだ!」
問馬「?。なんだこれ?こんなことあったけ?まあいいか。」
ジュリエット「あら…?」
ジュリエット(まったく効いてない。まさか馬鹿すぎて効いてないのね。)
ジュリエット「ならこれを食らいなさい」
ビリッ!
その時問馬さんの脳裏に電撃が走る!
問馬「敵だぜ!」
田蔵「何!?問馬!」
問馬さんが田蔵さんへ鉄バットを振るう!
田蔵「貴様…問馬に細工をしたか!」
ジュリエット「お馬鹿にはこういう幻覚が効くのよ。」
剣「クソ!こうなったらワイが!」
シャキン!
剣さんがやつへ竜骨刀を振るう
だがジュリエットはそれが振り下ろされるよりも早く。すでに剣さんに触れていた。
剣「クソッ!離せやで!」
シャキン!
ジュリエット「いい剣ね。」
それはジュリエットの腕を切断するも、ジュリエットは即座に後退する。
そしてまた一瞬で腕が再生する。
剣(またわざと当たったようやな。エグい舐めプや。)
ジュリエット「フフフ…」
だがここで不敵にジュリエットの口角が上がる。
ジュリエット「貴方。剣だったかしら?面白い魂をしてるわね。『人間とアコンシャスが混ざった魂』。つまりは狭間の国からの生き残りかしら?こんなやつがSRに協力してるなんて。」
剣「!?」
ジュリエット「だから苗字がないのね。納得したわ。」
田蔵「な…」
ジュリエット「今日は挨拶よ。じゃあさようなら。」
シュンッ!
ジュリエットが闇に溶けるように消えた。それと同時に幻覚などやつが発動した術が解かれる。
田蔵「な、待て!」
百合香「消えた…」
戦闘が終わった。本来ならホッとするところなのだろう。
だが…そうもいかない。
譲介「剣…さん…」
俺は静かに立ち上がる。
譲介「アコンシャスと人間のハーフってどういうことですか!?」
剣「……………」
田蔵「譲介…」
田蔵(どういうことじゃ…理解が追いつかん…)
田蔵さんは状況を理解できなかった。
遊馬「剣!なんとかいえよ!」
遊馬さんが剣さんの胸ぐらを掴みながらそう言い放つ。
……………
しばらく沈黙が続く。その沈黙はまさに修羅場と言っていい緊張感ほどの糸が張られていた。だが剣さんは何も言わない。ただひたすらに時が過ぎる。
バキンッ!
そしてついに遊馬さんの拳が振り下ろされた。
遊馬「アコンシャスなら…斬るしかない…!」
スーチン!
遊馬さんがついに刀を抜いちまった!
遊馬「チャリャァッ!」
シャキン!
それが剣さんの頭上へと落ちる。
だが
キン!
それが食らいついたのは剣ではなく金属バッド
遊馬「何故アコンシャスを庇う…!」
問馬「………」
遊馬「問馬…!」
問馬「俺馬鹿だからよくわかんねぇけどよ!剣はわりぃやつじゃねぇって!落ち着けよ遊馬!」
遊馬「義鋼!」
義鋼刀「Flash like the storm-Azure Blade, unsheathe!」
問馬「クソが!」
譲介「やるしかないのか…!」
ベルト「Set!DragonNight!」
譲介「変身!」
ベルト「Burn it with dragon fire and tear it apart with sharp claws!」
遊馬と問馬が切り合う中、俺が援護に向かう。
ブオーッ!
槍のリーチで隙間を縫い、剣を刺そうとした。
剣「クソッ!」
剣(今の2人に話をしても無理や!)
剣「変身!」
ポイズンソード「Poison Sword! Turn Change!Supper Rex!」
譲介「そっちがその気なら!」
俺の刺突を剣が竜骨刀で流す。
シャキン!シャキン!
毒が俺の手を溶かす。
譲介(毒の液体が飛んでくる。液体は不規則で避けにくい。槍で遠距離でたたかっても毒、大剣で近距離でも剣術でやられる。覚悟を決めるしかない!)
俺が槍を大剣へ切り替える!
譲介「切り裂く!」
シャキン!シャキン!
炎を纏った斬撃が剣を襲う!
剣(リーチがキツイ。どっかででんとあかんか!)
すると剣がスライディングして俺の足元へ来る。
譲介「何!?」
剣(足元を崩す!)
バギンッ!
俺はやつのキックを足に食らう
体勢が崩れた
譲介(しまった!)
剣「今やぁ!」
シャキン!
譲介「ちっ、」
その一撃が俺の肩を刺した。
譲介(肩に毒か…しかも刺突で入った。まずい…!)
譲介「離れろ!」
シャキン!
剣「ちっ!」
俺の斬撃が剣を袈裟に切り裂く。
剣(深手や。しかも焼けるような痛み。譲介。敵になるとここまで厄介なんやな。)
剣がバックステップを踏むが、追い打ちのように俺の口から炎がはかれる!
ブオーッ!
ポイズンソード「ギャオーン!」
剣は腕で防ぎながら、咆哮で炎を防ぐも、僅かに腕には火傷が残った。
剣(コイツのリーチに対処せなあかん。なら…!)
シャキン!
刀が俺の首へ来る!
譲介(当たれば即死!防御!)
だがそれはフェイク!
剣の鋭い恐竜の爪が俺の腹へささる!
奇しくもそれはキャリーの糸で切り裂かれた場所
譲介「ゴフッ…!」
傷をえぐられ、俺が吐血した。
俺は即座に剣の指をはねにいく!
剣(速い!)
シャキン!
剣「ちっ、」
俺の斬撃で、剣の親指の先端が落ちた。
剣(これに関しては再生を待たなあかんな。)
親指の先端がゆっくりと再生していく。
譲介「再生…やっぱり本当だったんですね…。もう容赦は必要ない!お前の首を切る!」
剣(言えなかったんや…隠してた…ホンマにすまん。)
--------------------------------------------------------------------
俺の名前は剣
譲介「死ね!」
キン!
剣「…っ!」
譲介とたたかっとる関西の男や。
譲介…遊馬…田蔵はん…百合香。ほんまに申し訳ないことをしたと思っとる。
ワイはいえなかったんや。ずっと隠しとった。
こいつらは本気でアコンシャスを恨んどる。
遊馬「アコンシャスならば切り捨てるだけだ」
シャキン!
問馬「クソッ!すごい風だぜ!」
譲介「アコンシャスなら容赦はいらない!」
ブオーッ!
剣「クソッ…!」
だからやろうか、ワイは中々言えなかったんや、事実をな。
でもそれは仕方ないことなんや。ワイは何も知らんけど、きっと彼らにはアコンシャスを恨む相応の理由があったはずや。
--------------------------------------------------------------------
ワイは元々狭間の国で生まれた。
ワイが生まれたのは2000年前。
医者「生まれました!元気な男の子です!」
剣の父「生まれた!俺たちの子供だ!」
やが、その直後に人間とアコンシャスによる戦争が勃発したんや。
ワイらハーフは人間とアコンシャスどちらにも命を狙われた。
そしてついに狭間の国は1982年前。つまりワイが18歳の時、人間から集中攻撃を受けてまう。
人間の兵士「大砲をうて!」
人間の兵士達「はっ!」
バンッ!バンッ!バンッ!
人間の兵士「うおーっ!」
バンッ!
狭間の兵士「がはっ…」
どさっ!
ハーフ達「キャーッ!」
剣「そんな…こんなことありえんやろ…」
剣の母「剣…もうだめやわ…」
剣の父「もうワイらしか残っとらん。あとさき短いワイらが生きてもしゃあないわな。」
剣「えっ、ちょっと何言うとんやおとん、おかん!一緒に逃げよや!」
剣の父「無理や…もう包囲されとる。」
剣の母「これをやるわ…万が一の時に使いなはれ…」
剣「ま、まってや!」
バンッ!
俺は岩で隠された、狭いシェルターの中に入れられ、刀と共に、コールドスリープの機械へ入れられる。
剣の母「3つあったら一緒に生きられたのになぁ…」
剣の父「しゃあない。一つしかないんや。剣には生きてもらうだけや。それが親として最期の務めやな。」
剣の母「そうやな…」
剣「オトン!オカン!」
ドンドンドン!
だが気づけば俺は眠っていた。
バンッ!
そして今から5年前。ワイは目覚めた。
剣「…………」
ワイの肉体は18歳から老化が止まった状態で現代まで来たようや。どうやら両親は戦争が終わるのを待ってようや。
かすかに声が聞こえた
問馬「なんだぁ?この機会は?なんで寝てんだコイツは?」
剣「はっ…!」
その声に反応するように俺は目覚めた。
問馬「おぉ起きたぜぇ!」
剣「オトン!オカン!」
問馬「おぉ。いきなりデケェ声だすなって。」
剣「!?。お前は!?」
問馬「俺は俺だぁ~ぜぇ~」
剣「人間…!まずい!」
スーチン!
問馬「おぉ!なんだその剣!カッケェ!!!」
剣「えっ、」
剣(コイツ…もしや…)
問馬「これどこで買ったんだ!?俺も欲しいぜぇ!」
剣(馬鹿なのか…?)
問馬「?。なんだ?俺の顔になんかいついてるのか?」
剣「い、いや…これは…オトンとオカンからもらった剣でな…護身用や。狭間の国の神具やから。触らんほうがええ。」
問馬「なんで護身用なんか持ってんだ。物騒だぁ~ぜぇ~。」
剣(この時代のことはさっぱりわからない。話してみるか。)
ワイは問馬に話した。ワイが狭間の国に生まれたこと、オトンとオカンがワイを庇って死んだこと。
すると問馬はこういった。
問馬「『アコンシャス』ってのが危険なのはよく聞くけどよ。お前はまあ大丈夫だな!仲良くしようぜ!」
剣「えっ、あっ、ああ」
あいつからは今まで会ってきた人間の誰よりも純粋さを感じた。俺はそれからアイツと5年間仲良くやってきたんや。
初めてやった。ワイをアコンシャスや人間と分けて考えなかったやつは。ワイを「アコンシャス」や「人間」ではなくて「ワイ」として見てくれた。初めて会った人間があいつやなかったら、ワイは今頃人間を差別して、殺してたかもしれん。
やがコイツラはちゃう。アコンシャスに恨みがある。ワイを「アコンシャス」。即ち「敵」として見とる。
剣「問馬のためにも負けるわけにはいかのや!」
もうここまできたらやるしかないわ。譲介、遊馬死んでもらうで。
・次回予告
義鋼刀「不知火居合斬!」
シャキン!
問馬「フルスイングだぁ!」
風と怪力が交差!問馬vs遊馬!
ベルト「BURNING Strike!」
ポイズンソード「Poison Breaking!」
紫を紅が焼き尽くす!譲介vs剣!
次回 「『正義』とは」
俺の名前は天城譲介。
遂に俺達はキャリーの首をとり、田蔵さんが慰安旅行へと連れて行ってくれた。銭湯へ行き、夕焼けを見て帰った。いい旅行だった。
あれから3ヶ月が過ぎた。
キャリーを倒したおかげか、アコンシャスの動きが止まった。いつも通り、田蔵さんと遊馬さんと百合香さんが家事をして、俺がそれを手伝う。鶴さんと問馬さんはふざけあう。俺達はそんな平和な日常を過ごしていた。
俺達はテレビを見ていたそんなとき
ドンドンドン!
凄まじい勢いでアジトがノックされた。
ガチャ
譲介「はい」
だがその一般人は、包丁を振り下ろしてきた。
譲介「何!?」
俺はギリギリ半足引いて回避する。
そして俺は彼のナイフを持つ手をひねり、押さえつけた。
譲介「何やってるんですか!」
だが押さえつけた瞬間…
ガクッ…
譲介「えっ、」
その一般人は魂が抜けたようにガクッと力が抜ける。
田蔵「大丈夫か!譲介!」
遊馬「死んでる…」
譲介「即死の攻撃はしてない…どうして」
俺は手を折って、押さえつけただけ。そんなことで死ぬわけがない。
???「あらあらお人形さんがやられちゃったわ。」
田蔵「何者じゃ!」
瞬間、影から声がする
そこにいたのは紫の髪をした長髪の女。
左目にはK、右目にはⅡと刻まれていた。
遊馬「騎士の…2!?」
???「そうよ。私は『ジュリエット』。四騎士で2番目に強いのよ。」
俺は背中に氷を突っ込まれたかのような悪寒を感じる。
譲介(この空気…今まであったアコンシャスとは桁違い…なんなんだ…これが四騎士!?)
ジュリエット「見てたわ。貴方達がキャリーちゃんをやったのね。」
遊馬「報復に来たのか」
ジュリエット「いや私は『報復』や『復讐』に興味はないわ。ただ挨拶しにきたの。」
そういうとジュリエットの手が刃物に変形する。
ジュリエット「さ、始めましょう。」
田蔵(この空気…ワシが見た中でトップクラスに入る…まずい!)
ジュリエット「ソウルバレッド!」
ズバババン!
ジュリエットの背後から大量の魂が弾丸のように飛ぶ!
譲介(全く反応できなかった!)
遊馬(この速さと威力…殺そうと思えば殺せる…遊んでいるのか…?)
ジュリエット「私の魂攻撃いかがしら?」
田蔵「中々じゃな…反応するので精一杯…」
ジュリエット「褒めてもらって嬉しいわ。次に行くわよ。ソウルスネア!」
すると空気が紫色の魂のフィールドで覆われる。
シュンッ!
譲介「!?」
譲介(速い!)
一瞬にしてジュリエットが距離を詰める。
そしてジュリエットの手が俺の胸へ触れる。
ジュリエット「フフフ…」
その時俺の脳裏に電撃が走る!
真由美「譲介…助けて…!」
譲介「うっ…!」
俺は片膝をついた
田蔵「譲介に何をした!」
遊馬「くっ、貴様!」
シャキン!バゴンッ!
田蔵さんの波動と遊馬さんの斬撃がジュリエットの肩の肉と左腕を裂く。
だが1秒にも満たない間にそれは再生する。
ジュリエット「わざと当たってみたけど攻撃に気合があるわね。Wraith Bind!」
ジャラジャラ!
田蔵「!?」
田蔵(鎖!)
ジュリエットの手からでてきた鎖が二人の魂をがっちり拘束する。
そして遊馬さんも食らってしまう。
父親「慧悟ごぉぉぉ!」
アコンシャス「ゥゥウウ!」
グシャッ!
母親「い、いやぁぁぁ!」
遊馬「うっ…!」
しかし田蔵さんは!
田蔵「フン!」
震脚の振動で鎖を打ち破る。
ジュリエット「へぇ。経験で耐えたのね。おじいちゃんと思って見くびってたわ。」
田蔵「遊馬と譲介に何をした」
ジュリエット「見ての通り魂を操作して、幻覚を見せたわ。譲介には母親の記憶、遊馬には両親の記憶。見事に効いてるようで嬉しいわ。」
田蔵「貴様…!」
ジャラジャラ!
田蔵さんの鎖鉄球がジュリエットへ飛ぶ!
ジュリエットはそれを軽々と躱す。
ジュリエット「とはいえおじいちゃん。貴方はこの中では一番面倒ね。」
シュンッ!
そして問馬さんの魂に鎖をつける
問馬「しまっただぜ!」
問馬さんの脳裏にトラウマが映る
同級生「お前名前問馬鹿之助ってw繋げたら『馬鹿』になるぞw」
問馬「?。なんかよく分からねぇけど面白いぜ!」
先生「流石に遅刻し過ぎだ!廊下に立っとれ!」
問馬「いや今日夏休みだと思ってたんだぁ~ぜぇ~」
先生「もう10月だぞ!何言ってるんだ!」
問馬「?。なんだこれ?こんなことあったけ?まあいいか。」
ジュリエット「あら…?」
ジュリエット(まったく効いてない。まさか馬鹿すぎて効いてないのね。)
ジュリエット「ならこれを食らいなさい」
ビリッ!
その時問馬さんの脳裏に電撃が走る!
問馬「敵だぜ!」
田蔵「何!?問馬!」
問馬さんが田蔵さんへ鉄バットを振るう!
田蔵「貴様…問馬に細工をしたか!」
ジュリエット「お馬鹿にはこういう幻覚が効くのよ。」
剣「クソ!こうなったらワイが!」
シャキン!
剣さんがやつへ竜骨刀を振るう
だがジュリエットはそれが振り下ろされるよりも早く。すでに剣さんに触れていた。
剣「クソッ!離せやで!」
シャキン!
ジュリエット「いい剣ね。」
それはジュリエットの腕を切断するも、ジュリエットは即座に後退する。
そしてまた一瞬で腕が再生する。
剣(またわざと当たったようやな。エグい舐めプや。)
ジュリエット「フフフ…」
だがここで不敵にジュリエットの口角が上がる。
ジュリエット「貴方。剣だったかしら?面白い魂をしてるわね。『人間とアコンシャスが混ざった魂』。つまりは狭間の国からの生き残りかしら?こんなやつがSRに協力してるなんて。」
剣「!?」
ジュリエット「だから苗字がないのね。納得したわ。」
田蔵「な…」
ジュリエット「今日は挨拶よ。じゃあさようなら。」
シュンッ!
ジュリエットが闇に溶けるように消えた。それと同時に幻覚などやつが発動した術が解かれる。
田蔵「な、待て!」
百合香「消えた…」
戦闘が終わった。本来ならホッとするところなのだろう。
だが…そうもいかない。
譲介「剣…さん…」
俺は静かに立ち上がる。
譲介「アコンシャスと人間のハーフってどういうことですか!?」
剣「……………」
田蔵「譲介…」
田蔵(どういうことじゃ…理解が追いつかん…)
田蔵さんは状況を理解できなかった。
遊馬「剣!なんとかいえよ!」
遊馬さんが剣さんの胸ぐらを掴みながらそう言い放つ。
……………
しばらく沈黙が続く。その沈黙はまさに修羅場と言っていい緊張感ほどの糸が張られていた。だが剣さんは何も言わない。ただひたすらに時が過ぎる。
バキンッ!
そしてついに遊馬さんの拳が振り下ろされた。
遊馬「アコンシャスなら…斬るしかない…!」
スーチン!
遊馬さんがついに刀を抜いちまった!
遊馬「チャリャァッ!」
シャキン!
それが剣さんの頭上へと落ちる。
だが
キン!
それが食らいついたのは剣ではなく金属バッド
遊馬「何故アコンシャスを庇う…!」
問馬「………」
遊馬「問馬…!」
問馬「俺馬鹿だからよくわかんねぇけどよ!剣はわりぃやつじゃねぇって!落ち着けよ遊馬!」
遊馬「義鋼!」
義鋼刀「Flash like the storm-Azure Blade, unsheathe!」
問馬「クソが!」
譲介「やるしかないのか…!」
ベルト「Set!DragonNight!」
譲介「変身!」
ベルト「Burn it with dragon fire and tear it apart with sharp claws!」
遊馬と問馬が切り合う中、俺が援護に向かう。
ブオーッ!
槍のリーチで隙間を縫い、剣を刺そうとした。
剣「クソッ!」
剣(今の2人に話をしても無理や!)
剣「変身!」
ポイズンソード「Poison Sword! Turn Change!Supper Rex!」
譲介「そっちがその気なら!」
俺の刺突を剣が竜骨刀で流す。
シャキン!シャキン!
毒が俺の手を溶かす。
譲介(毒の液体が飛んでくる。液体は不規則で避けにくい。槍で遠距離でたたかっても毒、大剣で近距離でも剣術でやられる。覚悟を決めるしかない!)
俺が槍を大剣へ切り替える!
譲介「切り裂く!」
シャキン!シャキン!
炎を纏った斬撃が剣を襲う!
剣(リーチがキツイ。どっかででんとあかんか!)
すると剣がスライディングして俺の足元へ来る。
譲介「何!?」
剣(足元を崩す!)
バギンッ!
俺はやつのキックを足に食らう
体勢が崩れた
譲介(しまった!)
剣「今やぁ!」
シャキン!
譲介「ちっ、」
その一撃が俺の肩を刺した。
譲介(肩に毒か…しかも刺突で入った。まずい…!)
譲介「離れろ!」
シャキン!
剣「ちっ!」
俺の斬撃が剣を袈裟に切り裂く。
剣(深手や。しかも焼けるような痛み。譲介。敵になるとここまで厄介なんやな。)
剣がバックステップを踏むが、追い打ちのように俺の口から炎がはかれる!
ブオーッ!
ポイズンソード「ギャオーン!」
剣は腕で防ぎながら、咆哮で炎を防ぐも、僅かに腕には火傷が残った。
剣(コイツのリーチに対処せなあかん。なら…!)
シャキン!
刀が俺の首へ来る!
譲介(当たれば即死!防御!)
だがそれはフェイク!
剣の鋭い恐竜の爪が俺の腹へささる!
奇しくもそれはキャリーの糸で切り裂かれた場所
譲介「ゴフッ…!」
傷をえぐられ、俺が吐血した。
俺は即座に剣の指をはねにいく!
剣(速い!)
シャキン!
剣「ちっ、」
俺の斬撃で、剣の親指の先端が落ちた。
剣(これに関しては再生を待たなあかんな。)
親指の先端がゆっくりと再生していく。
譲介「再生…やっぱり本当だったんですね…。もう容赦は必要ない!お前の首を切る!」
剣(言えなかったんや…隠してた…ホンマにすまん。)
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俺の名前は剣
譲介「死ね!」
キン!
剣「…っ!」
譲介とたたかっとる関西の男や。
譲介…遊馬…田蔵はん…百合香。ほんまに申し訳ないことをしたと思っとる。
ワイはいえなかったんや。ずっと隠しとった。
こいつらは本気でアコンシャスを恨んどる。
遊馬「アコンシャスならば切り捨てるだけだ」
シャキン!
問馬「クソッ!すごい風だぜ!」
譲介「アコンシャスなら容赦はいらない!」
ブオーッ!
剣「クソッ…!」
だからやろうか、ワイは中々言えなかったんや、事実をな。
でもそれは仕方ないことなんや。ワイは何も知らんけど、きっと彼らにはアコンシャスを恨む相応の理由があったはずや。
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ワイは元々狭間の国で生まれた。
ワイが生まれたのは2000年前。
医者「生まれました!元気な男の子です!」
剣の父「生まれた!俺たちの子供だ!」
やが、その直後に人間とアコンシャスによる戦争が勃発したんや。
ワイらハーフは人間とアコンシャスどちらにも命を狙われた。
そしてついに狭間の国は1982年前。つまりワイが18歳の時、人間から集中攻撃を受けてまう。
人間の兵士「大砲をうて!」
人間の兵士達「はっ!」
バンッ!バンッ!バンッ!
人間の兵士「うおーっ!」
バンッ!
狭間の兵士「がはっ…」
どさっ!
ハーフ達「キャーッ!」
剣「そんな…こんなことありえんやろ…」
剣の母「剣…もうだめやわ…」
剣の父「もうワイらしか残っとらん。あとさき短いワイらが生きてもしゃあないわな。」
剣「えっ、ちょっと何言うとんやおとん、おかん!一緒に逃げよや!」
剣の父「無理や…もう包囲されとる。」
剣の母「これをやるわ…万が一の時に使いなはれ…」
剣「ま、まってや!」
バンッ!
俺は岩で隠された、狭いシェルターの中に入れられ、刀と共に、コールドスリープの機械へ入れられる。
剣の母「3つあったら一緒に生きられたのになぁ…」
剣の父「しゃあない。一つしかないんや。剣には生きてもらうだけや。それが親として最期の務めやな。」
剣の母「そうやな…」
剣「オトン!オカン!」
ドンドンドン!
だが気づけば俺は眠っていた。
バンッ!
そして今から5年前。ワイは目覚めた。
剣「…………」
ワイの肉体は18歳から老化が止まった状態で現代まで来たようや。どうやら両親は戦争が終わるのを待ってようや。
かすかに声が聞こえた
問馬「なんだぁ?この機会は?なんで寝てんだコイツは?」
剣「はっ…!」
その声に反応するように俺は目覚めた。
問馬「おぉ起きたぜぇ!」
剣「オトン!オカン!」
問馬「おぉ。いきなりデケェ声だすなって。」
剣「!?。お前は!?」
問馬「俺は俺だぁ~ぜぇ~」
剣「人間…!まずい!」
スーチン!
問馬「おぉ!なんだその剣!カッケェ!!!」
剣「えっ、」
剣(コイツ…もしや…)
問馬「これどこで買ったんだ!?俺も欲しいぜぇ!」
剣(馬鹿なのか…?)
問馬「?。なんだ?俺の顔になんかいついてるのか?」
剣「い、いや…これは…オトンとオカンからもらった剣でな…護身用や。狭間の国の神具やから。触らんほうがええ。」
問馬「なんで護身用なんか持ってんだ。物騒だぁ~ぜぇ~。」
剣(この時代のことはさっぱりわからない。話してみるか。)
ワイは問馬に話した。ワイが狭間の国に生まれたこと、オトンとオカンがワイを庇って死んだこと。
すると問馬はこういった。
問馬「『アコンシャス』ってのが危険なのはよく聞くけどよ。お前はまあ大丈夫だな!仲良くしようぜ!」
剣「えっ、あっ、ああ」
あいつからは今まで会ってきた人間の誰よりも純粋さを感じた。俺はそれからアイツと5年間仲良くやってきたんや。
初めてやった。ワイをアコンシャスや人間と分けて考えなかったやつは。ワイを「アコンシャス」や「人間」ではなくて「ワイ」として見てくれた。初めて会った人間があいつやなかったら、ワイは今頃人間を差別して、殺してたかもしれん。
やがコイツラはちゃう。アコンシャスに恨みがある。ワイを「アコンシャス」。即ち「敵」として見とる。
剣「問馬のためにも負けるわけにはいかのや!」
もうここまできたらやるしかないわ。譲介、遊馬死んでもらうで。
・次回予告
義鋼刀「不知火居合斬!」
シャキン!
問馬「フルスイングだぁ!」
風と怪力が交差!問馬vs遊馬!
ベルト「BURNING Strike!」
ポイズンソード「Poison Breaking!」
紫を紅が焼き尽くす!譲介vs剣!
次回 「『正義』とは」
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