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夏の朝は何時も騒々しい
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翌日 美海に借りた教科書を返しに行く
おっと借りた叔父さんのサンダルも持ってかないと~~
よく似たドアの色だけ違う扉の前に立ちピンポンを鳴らすと 出てきたのは七海ちゃんだった
朝からご機嫌な気分になる
「美海は?」
と聞くと七海ちゃんは短く
「朝練」
と答えて俺から教科書を受け取った
双子なんだから当たり前なんだけど そこはかと無く美海と似ている七海ちゃんの顔を観ていると
昨夜の罵倒を思い出した
『あんたバカなの?!』
美海から最近そう言われる頻度がめっちゃ増えてる気がする…
「俺って相当美海から嫌われてる?」
と 七海ちゃんに聞いたら困ったような顔をして
「う~~ん どっちかって言うと美海ちゃん空也の事好きだよただ 空也が鈍すぎるだけ」
と七海ちゃんが苦笑う
「え、そうなの?」
と顎を掻きながら聞くと
「うん、美海ちゃんって素直じゃないからわかりにくいけど……えっと ツンデレって言うんだっけか?」
ちょっと額にシワを寄せて答える七海のおでこを人差し指でシワをつつく
「デレぶぶん殆ど無いじゃん ツンツンだよ」
とか言いながらグリグリっと指で眉間のシワ伸ばそうと撫でると 首を竦めて七海ちゃんは笑った
もう本当に可愛いな
「現に教科書貸してくれたじゃない」
と俺が返した美海ちゃんの教科書を持ち上げてみせる
「あ~~う~~ん 凄い綺麗な教科書でビックリしたよ 落書きひとつないの!!七海ちゃんの教科書も綺麗だけどさ」
と言う俺に 七海ちゃんがプッと吹き出した
「坊主の人の髪を足すのはイイとして 聖徳太子に耳沢山付けてる落書きはちょっと引いたよ~空也……どんだけ落書きしてるんだよ」
「あ~~う~~ん 聖徳太子って10人の声を聞き分けたって聞いたからさ」
と俺が答えると七海ちゃんがさらに笑い転げる
お箸が転んでも可笑しい歳って幾つだっけか?
「博学なんだか何なんだかわかんないや 空也のそーいうとこ好き」
と笑い過ぎたのか目尻の涙を手の甲で拭う 七海ちゃんのことばに心臓が瀑付く
「え?」
思わず聞き返すと
「教科書を貸すのだってさ……たぶん…本当はちょっと嬉しいんだよ美海…」
と言う七海ちゃんを見て俺は考え込む… そうかそうなのか??? ツンデレ面倒くさい…好きなら素直に甘やかせてくれる方が俺は好きだ
そう例えれば 七海ちゃんみたいに
そんな俺に追い討ちを掛ける様に七海ちゃんが続けた
「双子の兄妹だもん 美海の気持ちもわかるから……」
と少し寂し気に言うのに俺は何も言えず黙り込むしか無かった
沈黙を トコトコ廊下を駆けてきた真珠ちゃんの声が終わらせる
「にいにぃ!ご飯はナニ? あっ空ちゃん!!ご飯ご一緒するぅ?」
と小さな真珠ちゃんが俺の手を取る
「こら 真珠!駄目だぞ。一人で食べなさい もう空也もお兄ちゃんも朝食食べちゃったよ
夏休みだからって こんな時間までクークー寝てたのは真珠だけなんだからな」
七海ちゃんがそう言うと真珠ちゃんがや子供らしい柔らかな曲線を描く頬をプックリと膨らます
「違うもん ラジオ体操の為に真珠早起きしたもん でも 体操して疲れちゃったから ちょっとだけ寝ちゃっただけだもん
ん~~ん~~ にいにぃのケチ~ 真珠は空ちゃんと食べたいの!!
その方がぜ~えったい美味しいもん だから美味しいご飯の為におきくなったら真珠空ちゃんのお嫁さんになるんだからぁ」
と真珠ちゃんが言い募る
はぁ~~と横で七海ちゃんがため息を付いている
言ってる事が相変わらずぶっ飛びすぎだと思うけど うんうん 騒々しいけど可愛いなぁと胸の奥が温まる感じがする
微笑ましく見やりながら俺は真珠ちゃんに話しかけた
「俺と食べたかったら早く大きくなるんだぞ 大きくならなきゃお嫁さんにも出来ないからな」
と言うと
「うん、わかった!!真珠早くおっきくなる!!ごはんごはん」
と満面の笑みを浮かべるのが可愛くて思わず頭を撫でた そしてそんな俺達を七海ちゃんが優しく見つめる……
こんな日がずっと続くと思っていたし そうある事を疑いもしなかったんだ……
おっと借りた叔父さんのサンダルも持ってかないと~~
よく似たドアの色だけ違う扉の前に立ちピンポンを鳴らすと 出てきたのは七海ちゃんだった
朝からご機嫌な気分になる
「美海は?」
と聞くと七海ちゃんは短く
「朝練」
と答えて俺から教科書を受け取った
双子なんだから当たり前なんだけど そこはかと無く美海と似ている七海ちゃんの顔を観ていると
昨夜の罵倒を思い出した
『あんたバカなの?!』
美海から最近そう言われる頻度がめっちゃ増えてる気がする…
「俺って相当美海から嫌われてる?」
と 七海ちゃんに聞いたら困ったような顔をして
「う~~ん どっちかって言うと美海ちゃん空也の事好きだよただ 空也が鈍すぎるだけ」
と七海ちゃんが苦笑う
「え、そうなの?」
と顎を掻きながら聞くと
「うん、美海ちゃんって素直じゃないからわかりにくいけど……えっと ツンデレって言うんだっけか?」
ちょっと額にシワを寄せて答える七海のおでこを人差し指でシワをつつく
「デレぶぶん殆ど無いじゃん ツンツンだよ」
とか言いながらグリグリっと指で眉間のシワ伸ばそうと撫でると 首を竦めて七海ちゃんは笑った
もう本当に可愛いな
「現に教科書貸してくれたじゃない」
と俺が返した美海ちゃんの教科書を持ち上げてみせる
「あ~~う~~ん 凄い綺麗な教科書でビックリしたよ 落書きひとつないの!!七海ちゃんの教科書も綺麗だけどさ」
と言う俺に 七海ちゃんがプッと吹き出した
「坊主の人の髪を足すのはイイとして 聖徳太子に耳沢山付けてる落書きはちょっと引いたよ~空也……どんだけ落書きしてるんだよ」
「あ~~う~~ん 聖徳太子って10人の声を聞き分けたって聞いたからさ」
と俺が答えると七海ちゃんがさらに笑い転げる
お箸が転んでも可笑しい歳って幾つだっけか?
「博学なんだか何なんだかわかんないや 空也のそーいうとこ好き」
と笑い過ぎたのか目尻の涙を手の甲で拭う 七海ちゃんのことばに心臓が瀑付く
「え?」
思わず聞き返すと
「教科書を貸すのだってさ……たぶん…本当はちょっと嬉しいんだよ美海…」
と言う七海ちゃんを見て俺は考え込む… そうかそうなのか??? ツンデレ面倒くさい…好きなら素直に甘やかせてくれる方が俺は好きだ
そう例えれば 七海ちゃんみたいに
そんな俺に追い討ちを掛ける様に七海ちゃんが続けた
「双子の兄妹だもん 美海の気持ちもわかるから……」
と少し寂し気に言うのに俺は何も言えず黙り込むしか無かった
沈黙を トコトコ廊下を駆けてきた真珠ちゃんの声が終わらせる
「にいにぃ!ご飯はナニ? あっ空ちゃん!!ご飯ご一緒するぅ?」
と小さな真珠ちゃんが俺の手を取る
「こら 真珠!駄目だぞ。一人で食べなさい もう空也もお兄ちゃんも朝食食べちゃったよ
夏休みだからって こんな時間までクークー寝てたのは真珠だけなんだからな」
七海ちゃんがそう言うと真珠ちゃんがや子供らしい柔らかな曲線を描く頬をプックリと膨らます
「違うもん ラジオ体操の為に真珠早起きしたもん でも 体操して疲れちゃったから ちょっとだけ寝ちゃっただけだもん
ん~~ん~~ にいにぃのケチ~ 真珠は空ちゃんと食べたいの!!
その方がぜ~えったい美味しいもん だから美味しいご飯の為におきくなったら真珠空ちゃんのお嫁さんになるんだからぁ」
と真珠ちゃんが言い募る
はぁ~~と横で七海ちゃんがため息を付いている
言ってる事が相変わらずぶっ飛びすぎだと思うけど うんうん 騒々しいけど可愛いなぁと胸の奥が温まる感じがする
微笑ましく見やりながら俺は真珠ちゃんに話しかけた
「俺と食べたかったら早く大きくなるんだぞ 大きくならなきゃお嫁さんにも出来ないからな」
と言うと
「うん、わかった!!真珠早くおっきくなる!!ごはんごはん」
と満面の笑みを浮かべるのが可愛くて思わず頭を撫でた そしてそんな俺達を七海ちゃんが優しく見つめる……
こんな日がずっと続くと思っていたし そうある事を疑いもしなかったんだ……
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