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釣った魚は今日も可愛い 2 前編
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ヤラセテ
と、瀬崎くんに言われた時…俺は多分表情を失くしていただろうと思います…自分の顔を鏡無しで見るのは無理ですから、断言はできないんですけどね。。
正直何を言われたのか理解できなくて近づいてくる瀬崎くんの唇が自分の唇に重なり貪るように息事吸い上げれる感覚を酷く遠い事としてしか感じられず、そう、文字に表すならば「呆然」というというのが1番近い気がするのですけれど、とにかく自身何が起こってるのか理解不能でした…
初秋の風が気持ち良い連休の中日、瀬崎くんの叔父さんは海外出張中、叔母さんは瀬崎くんを私立に入れたので看護師の仕事を再開されて今日は夜勤で帰らないとの事で
サッカーの練習と釣りと遊びにと、後回しにしていた課題をいっきにやっつけるため瀬崎くんの家に泊る予定で訪ね、客間で瀬崎くんは俺の仕上げてある課題を写し、代りにと瀬崎くんが作ってくれた美術工作の提出物である玩具を動かし苦労した点とかをでっち上げて提出レポートを書いている最中の出来事でした。
俺の中で暴れ回る瀬崎くんの舌に、どこで息継ぎして良いのかわからず軽い酸欠に頭の芯が痺れ…瀬崎くんが何を俺にしているのかハッキリ把握していなかったのですが、さすがに自身を握られた感覚にはっと我に返りました。
「止めてください!瀬崎くん瀬崎くん!正気ですか!」
最初は両手でしっかりホールドされていてとても逃げられる状態じゃ無かったんですけど、その、俺の下半身を探るために、片方だけになっいる瀬崎くんの腰に回された腕を両手で押し返し無理矢理に上半身を逸らして訴える俺に瀬崎くんが真顔で…
「正気つか、考えに考えた結果なんで最後までするし」
と言い放つのに、俺の頭の中が真っ白になってしまいました…
この状況で…
するって何を?と、問うのはあまりにも馬鹿馬鹿しい気もしますけれど…俺は聞かずにはいられませんでした…
「なっ何をです?」
「はるちゃんを、オレのものにするのに最後まで抱くの 誰にもやらね」
まぁちゃんと呼ばれるのは何年ぶりなのか…一瞬固まってしまった俺をそのままラグの上に押し倒す瀬崎くん…彼と出会ったその日から今日までの日々を思い出して、懐かしさと今彼が自分に行おうとしている事が未だに上手く結び付かなくて…押し黙ってしまいました。
何よりも何時もと違う瀬崎くんが凄く怖くて…たまりませんでしたし…
彼と出会ったのは幼稚園で、園では皆名前で呼び合っていたのですけれど、この頃の瀬崎くんはまだ「た行」が覚束なくて何度訂正しても「ちはる」を 「ちゅはる」としか発音できなかったため「はるちゃん」と呼んでもらっていたんですよね。
その頃に…確かにプロポーズらしきをされた覚えもあるのですが、まさかそんな小さい時の誓いを覚えていてこんな唐突に実行しようとするとか普通想像できないじゃないですか。
「オレは野々村が大好きなんだけど、野々村はオレが嫌い?」
「嫌いじゃないですよ…でも…瀬崎くんの好きとオレの好きは多分違うと思うから…時間が欲しいです」
問い掛ける瀬崎くんのことばに、もっとも妥当だと思う答えを何とか返した俺を再び両手で深く抱き込みながら瀬崎くんが、瞳を眇めました。
「野々村は時間あげたらあげただけ、絶対、「男同士なんて駄目ですよ」って結論を出すに決まってるし
それで俺が無視するようになったら恨み言とか言うに決まってる」
睨み付けながらそう断言する瀬崎くんにさすが付き合いが長いだけに俺の事わかってるんですねと感心していたのですが、「俺を無視する」瀬崎くん というシチュエーションを想像するのに俺は目の前が暗くなるという比喩表現は本当にあるのだなと始めて実感したのでした。
出会ってからずっと、それこそ物心付いた時から一緒にいて、優しく時には厳しく俺を支えてくれた瀬崎くんが傍から居なくなるなんて…
そんな事…想像も付きませんし、考えたくもありません
「何で、そんな酷い事言うんですか…瀬崎くんは勝手すぎます!」
泣き出しそうになりながらやっとの思いで吐き出したことばに、瀬崎くんが凄く傷ついた顔をして俺を抑えつけている手を緩めるとふうと深い溜息を付きました。
「酷いのは野々村も同じじゃん、オレは野々村が欲しくて独り占めしたくて…告白したあげく振られたのに
こんなのもやもやした気持ち押し殺して、親友の振りしていて欲しいとか…できるわけないじゃん
オレ…そんな出来た人間じゃないよ!」
弱められた瀬崎くんの指が俺から離れ…そのまま立ち上がり瀬崎くんが顔を背けたまま俺に話かけてきました。
「ごめん…オカシイのは自分だってわかってるんだ…
落ち着いたら帰って そんでもって、学校で会ってもなるべく話かけないようにして、オレからも話かけないようにするから」
何時もより低い声で語った瀬崎くんは1度も俺を振り向く事なく足早に客間のドアを開け、二階に続く階段を上ってしまいました。
程なくして瀬崎くんが自室に入ったのでしょう何時もより少々乱暴に開閉されるドアの音がとても静かな室内に響き渡たりました…
その音に…それまで、力の入っていた俺の全身から一挙に力が抜け落ちてゆきました…
予期できない出来事のとっさの対処とか俺が1番不得意な分野で、頭の中も哀しいやら何やらで混乱していて…
さっきまで、瀬崎くんは俺のさえない冗談にもニコニコ笑っていてくれていて、楽しくて、この時が永遠とはではいかなくても、なんとなく長く続くと信じいていた二人の関係が壊れてしまった事を今でも信じられなくて…
胸の奥がキリキリ痛んで息を付くのさえも辛くてたまりませんでした…
森閑とした客間にひとりぼっちで残され…1度でも声を出したら瀬崎くんに聞こえてしまいそうな大きな声で泣いてしまそうで背を丸めて嗚咽を殺し
泣いて泣いて泣いて…
この想いも流れ落ちる涙と共に俺の身体の中から出て行ってくれるなら良いのにという願いも虚しく…寧ろ痛む胸の穴が大きくなるばかりで…乱された服もそのままに俺は泣き疲れて いつしか眠っていたのでした…
と、瀬崎くんに言われた時…俺は多分表情を失くしていただろうと思います…自分の顔を鏡無しで見るのは無理ですから、断言はできないんですけどね。。
正直何を言われたのか理解できなくて近づいてくる瀬崎くんの唇が自分の唇に重なり貪るように息事吸い上げれる感覚を酷く遠い事としてしか感じられず、そう、文字に表すならば「呆然」というというのが1番近い気がするのですけれど、とにかく自身何が起こってるのか理解不能でした…
初秋の風が気持ち良い連休の中日、瀬崎くんの叔父さんは海外出張中、叔母さんは瀬崎くんを私立に入れたので看護師の仕事を再開されて今日は夜勤で帰らないとの事で
サッカーの練習と釣りと遊びにと、後回しにしていた課題をいっきにやっつけるため瀬崎くんの家に泊る予定で訪ね、客間で瀬崎くんは俺の仕上げてある課題を写し、代りにと瀬崎くんが作ってくれた美術工作の提出物である玩具を動かし苦労した点とかをでっち上げて提出レポートを書いている最中の出来事でした。
俺の中で暴れ回る瀬崎くんの舌に、どこで息継ぎして良いのかわからず軽い酸欠に頭の芯が痺れ…瀬崎くんが何を俺にしているのかハッキリ把握していなかったのですが、さすがに自身を握られた感覚にはっと我に返りました。
「止めてください!瀬崎くん瀬崎くん!正気ですか!」
最初は両手でしっかりホールドされていてとても逃げられる状態じゃ無かったんですけど、その、俺の下半身を探るために、片方だけになっいる瀬崎くんの腰に回された腕を両手で押し返し無理矢理に上半身を逸らして訴える俺に瀬崎くんが真顔で…
「正気つか、考えに考えた結果なんで最後までするし」
と言い放つのに、俺の頭の中が真っ白になってしまいました…
この状況で…
するって何を?と、問うのはあまりにも馬鹿馬鹿しい気もしますけれど…俺は聞かずにはいられませんでした…
「なっ何をです?」
「はるちゃんを、オレのものにするのに最後まで抱くの 誰にもやらね」
まぁちゃんと呼ばれるのは何年ぶりなのか…一瞬固まってしまった俺をそのままラグの上に押し倒す瀬崎くん…彼と出会ったその日から今日までの日々を思い出して、懐かしさと今彼が自分に行おうとしている事が未だに上手く結び付かなくて…押し黙ってしまいました。
何よりも何時もと違う瀬崎くんが凄く怖くて…たまりませんでしたし…
彼と出会ったのは幼稚園で、園では皆名前で呼び合っていたのですけれど、この頃の瀬崎くんはまだ「た行」が覚束なくて何度訂正しても「ちはる」を 「ちゅはる」としか発音できなかったため「はるちゃん」と呼んでもらっていたんですよね。
その頃に…確かにプロポーズらしきをされた覚えもあるのですが、まさかそんな小さい時の誓いを覚えていてこんな唐突に実行しようとするとか普通想像できないじゃないですか。
「オレは野々村が大好きなんだけど、野々村はオレが嫌い?」
「嫌いじゃないですよ…でも…瀬崎くんの好きとオレの好きは多分違うと思うから…時間が欲しいです」
問い掛ける瀬崎くんのことばに、もっとも妥当だと思う答えを何とか返した俺を再び両手で深く抱き込みながら瀬崎くんが、瞳を眇めました。
「野々村は時間あげたらあげただけ、絶対、「男同士なんて駄目ですよ」って結論を出すに決まってるし
それで俺が無視するようになったら恨み言とか言うに決まってる」
睨み付けながらそう断言する瀬崎くんにさすが付き合いが長いだけに俺の事わかってるんですねと感心していたのですが、「俺を無視する」瀬崎くん というシチュエーションを想像するのに俺は目の前が暗くなるという比喩表現は本当にあるのだなと始めて実感したのでした。
出会ってからずっと、それこそ物心付いた時から一緒にいて、優しく時には厳しく俺を支えてくれた瀬崎くんが傍から居なくなるなんて…
そんな事…想像も付きませんし、考えたくもありません
「何で、そんな酷い事言うんですか…瀬崎くんは勝手すぎます!」
泣き出しそうになりながらやっとの思いで吐き出したことばに、瀬崎くんが凄く傷ついた顔をして俺を抑えつけている手を緩めるとふうと深い溜息を付きました。
「酷いのは野々村も同じじゃん、オレは野々村が欲しくて独り占めしたくて…告白したあげく振られたのに
こんなのもやもやした気持ち押し殺して、親友の振りしていて欲しいとか…できるわけないじゃん
オレ…そんな出来た人間じゃないよ!」
弱められた瀬崎くんの指が俺から離れ…そのまま立ち上がり瀬崎くんが顔を背けたまま俺に話かけてきました。
「ごめん…オカシイのは自分だってわかってるんだ…
落ち着いたら帰って そんでもって、学校で会ってもなるべく話かけないようにして、オレからも話かけないようにするから」
何時もより低い声で語った瀬崎くんは1度も俺を振り向く事なく足早に客間のドアを開け、二階に続く階段を上ってしまいました。
程なくして瀬崎くんが自室に入ったのでしょう何時もより少々乱暴に開閉されるドアの音がとても静かな室内に響き渡たりました…
その音に…それまで、力の入っていた俺の全身から一挙に力が抜け落ちてゆきました…
予期できない出来事のとっさの対処とか俺が1番不得意な分野で、頭の中も哀しいやら何やらで混乱していて…
さっきまで、瀬崎くんは俺のさえない冗談にもニコニコ笑っていてくれていて、楽しくて、この時が永遠とはではいかなくても、なんとなく長く続くと信じいていた二人の関係が壊れてしまった事を今でも信じられなくて…
胸の奥がキリキリ痛んで息を付くのさえも辛くてたまりませんでした…
森閑とした客間にひとりぼっちで残され…1度でも声を出したら瀬崎くんに聞こえてしまいそうな大きな声で泣いてしまそうで背を丸めて嗚咽を殺し
泣いて泣いて泣いて…
この想いも流れ落ちる涙と共に俺の身体の中から出て行ってくれるなら良いのにという願いも虚しく…寧ろ痛む胸の穴が大きくなるばかりで…乱された服もそのままに俺は泣き疲れて いつしか眠っていたのでした…
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