追放されたデバフ使いが実は対ボス最終兵器でした〜「雑魚にすら効かない」という理由で捨てられたけど、竜も魔王も無力化できます〜

チャビューヘ

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第4話【森での遭遇】

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 第4話【森での遭遇】

 爆発音が森を裂いた。

 鳥たちが一斉に飛び立つ。

 俺は剣の柄を握りしめた。

 第三日目の朝、俺は王都の北門を出た。

 目的地は近郊の森。

 ゴブリン討伐の依頼だ。

 空は青く晴れている。

 風がホホでていく。

 森の入口に着いたのは昼前だった。

 木々が影を落とす。

 空気がひんやりと肌に触れた。

 足を踏み入れる。

 落ち葉を踏む音。

 獣道を進んでいく。

 ゴブリンは群れで動く。

 巣を見つければ一気に片付けられる。

 俺は周囲に気を配った。

 木の幹に爪痕。

 地面に足跡。

 どれも新しい。

 近くにいる。

 さらに奥へ進む。

 太陽が木々の間から差し込む。

 光と影が交互に揺れた。

 森は静かだ。

 静かすぎる。

 その時。

 ドォン!

 爆発音が響いた。

 地面が揺れる。

 木々が震える。

 俺は顔を上げた。

 音の方向を見る。

 森の奥だ。

 次の瞬間、悲鳴が聞こえた。

「くっ……!」

 低い、男の声。

 俺は走り出した。

 枝を避け、茂みをかき分ける。

 息が上がる。

 心臓が早鐘を打つ。

 また爆発音。

 今度はもっと近い。

 さらに加速する。

 前方が開けた。

 広場になっている。

 そこに、いた。

 巨大な影。

 高さは五メートル近い。

 全身が筋肉の塊。

 灰色の肌。

 鋭い牙。

 手には巨大なコン棒。

 オーガロードだ。

 そして、その前に二人。

 一人は女性。

 黒髪が風に舞う。

 手には細身の剣。

 動きが速い。

 もう一人は大柄な男。

 両手に戦センプ

 筋骨隆々とした体つき。

 二人ともオーガロードと戦っている。

 女性が跳躍した。

 剣がきらめく。

 オーガロードの腕に傷が走る。

 だが浅い。

「効いてない……!」

 女性の声。

 冷静だが、焦りが混じっている。

 男がセンプを振り下ろした。

「でりゃあ!」

 豪快な掛け声。

 センプがオーガロードの肩に食い込む。

 オーガロードがえた。

 巨大な腕が振られる。

 男が防御姿勢を取る。

 センプで受け止める。

 ゴォン!

 鈍い金属音。

 男の体が後ろに滑った。

「くそ……重ぇ!」

 男の足が地面を削る。

 なんとか踏みとどまる。

 女性が再び斬りかかった。

 剣が何度もヒラメく。

 だが決定打にならない。

「このままでは……!」

 女性が歯みする。

 オーガロードのコン棒が振られた。

 地面をタタく。

 ドガァン!

 衝撃で土が舞い上がる。

 女性が跳んで避ける。

 着地と同時に反撃。

 だが、オーガロードの動きが速い。

 コン棒が横ヨコナギぎに振られる。

「危ない!」

 男が叫んだ。

 センプを投げ出す。

 女性を突き飛ばす。

 代わりに男がコン棒を受ける。

 バキィ!

 鈍い音。

 男の体が宙を舞った。

 木に激突する。

「ダリウス!」

 女性が叫ぶ。

 男……ダリウスが地面に崩れ落ちた。

 動かない。

 女性が一人残された。

 オーガロードが迫る。

 女性の剣が構えられる。

 だが、疲労が見える。

 肩が上がらない。

 息が荒い。

 俺は茂みの影にいた。

 状況を見ている。

 助けるべきか。

 いや、助けなければ。

 でも俺のスキルが効くかどうか。

 雑魚には効かなかった。

 けれど、あの宿の主人の言葉。

 竜を倒したデバフ使いの話。

 強い相手ほど効く。

 もしそれが本当なら。

 オーガロードに効くかもしれない。

 でも、失敗したら。

 邪魔になるだけかもしれない。

 葛藤が胸を締め付ける。

 その時。

 オーガロードのコン棒が振り下ろされた。

 女性が剣で受ける。

 ギィン!

 火花が散る。

 だが、力負けしている。

 膝が地面につく。

 剣が震えた。

 女性の顔がユガむ。

 オーガロードがホウコウする。

 さらに力を込める。

 女性の剣がしなる。

 折れる寸前だ。

 俺の手が震えた。

 剣の柄を握る。

 鼓動が早まる。

 呼吸が浅くなる。

 考えている時間はない。

 このままでは。

 あの二人が。

 死ぬ。

 足が動いた。

 気づいたら走り出していた。

 茂みから飛び出す。

「やるしかない……!」
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