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第2章 第12話「母の暗号と、引き裂かれた二人」
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夜が明けても、私たちは眠れなかった。
日記のページを、何度も繰り返し読んでいる。
慧の目は充血していた。
それでも、手を止めようとしない。
「……駄目だ」
慧が、静かに息を吐いた。
「決定的な証拠は、ここには書かれていない」
「でも、何かあるはずでしょ?」
「ある。だが、直接的ではない」
慧は日記の最後のページを開いた。
そこには、美しい筆跡で詩が記されていた。
「『鳥籠の鍵は、永遠の夏に眠る』」
私は首を傾げた。
「なにそれ。詩?」
「暗号だ」
慧の目が、鋭く光った。
「母は、証拠の隠し場所をここに記している」
「永遠の夏って、どういう意味?」
「……一年中、夏の場所」
慧が顔を上げた。
その表情に、確信が浮かんでいる。
「温室だ」
「温室?」
「この屋敷の敷地内に、昔、温室があった」
慧の声が、かすかに震えた。
「幼い頃、母とよく過ごした場所だ。今は……廃墟になっているはずだが」
私は日記の詩をもう一度読んだ。
「鳥籠の鍵」。
何かが、そこに隠されている。
「行けるの?」
「問題がある」
慧が窓の外を見た。
庭には、すでに使用人たちの姿が見える。
「温室は敷地の奥にある。昼間は警備の目があって、近づけない」
「じゃあ、夜まで待つ?」
「いや」
慧が首を振った。
「あの男は、何か仕掛けてくる。今日中に動かなければ」
その時だった。
控えめなノックが、部屋に響いた。
-----
「失礼いたします」
扉を開けたのは、黒服の執事だった。
昨夜の使用人たちとは違う。
背筋が真っ直ぐで、目に光がある。
筆頭執事、というやつだろう。
「大旦那様が、慧様とお話をなさりたいと仰せです」
私は眉を寄せた。
「私は?」
「奥様は、お呼びではございません」
執事の目は、私を見ていなかった。
まるで、存在しないかのように。
引き剥がし工作。
あのジジイ、さっそく動いてきたわね。
「……分かりました」
慧が立ち上がった。
その声は、落ち着いていた。
「朝食の後で伺います」
「いえ。今すぐに、と」
執事の声には、有無を言わせない響きがあった。
私は慧の腕を掴んだ。
「待って。一人で行くの?」
慧は私を見た。
そして、かすかに唇を動かした。
声を出さずに、口だけで。
「温室へ」
私は息を呑んだ。
慧の目は、真剣だった。
つまり、これは「チャンス」だということ。
あのジジイが慧を引きつけている間に、私が動く。
「……分かった」
私も声を出さずに頷いた。
「ミレイ」
慧が、今度は声に出して言った。
「すぐに戻る。待っていてくれ」
その言葉には、別の意味が込められていた。
私は笑顔を作った。
「ええ。待ってるわ、あなた」
執事の前での、妻役の演技。
でも、目だけは真剣に慧を見つめた。
慧が部屋を出ていく。
扉が閉まった瞬間、私は動き出した。
-----
窓から屋敷の配置を確認する。
昨夜、慧から聞いた話を思い出す。
温室は敷地の北側、庭の奥にある。
メインの警備ルートからは外れているはずだ。
「よし」
私は深呼吸した。
別れさせ屋の仕事で、何度も潜入工作をやってきた。
高級マンション、会員制クラブ、時にはオフィスビル。
屋敷の庭くらい、どうってことない。
窓を開け、縁に足をかける。
一階だから、飛び降りるのは簡単だ。
着地。
音を立てずに、茂みの陰に身を潜めた。
使用人たちの動きを観察する。
朝の仕事が始まっているらしい。
庭師が生垣の手入れをしている。
メイドが洗濯物を運んでいる。
でも、北側には誰もいない。
私は茂みから茂みへ、影のように移動した。
足音を殺し、呼吸を整え、気配を消す。
五分後。
廃墟が見えてきた。
-----
それは、かつて美しかったであろう建物だった。
ガラス張りの温室。
でも今は、ガラスのほとんどが割れている。
蔦が骨組みに絡みつき、枯れた植物が至る所に散らばっていた。
長い間、誰も手入れしていない。
まるで、忘れ去られた墓場のようだった。
「ここで、お義母さんは……」
私は呟きながら、温室の中に入った。
埃と蜘蛛の巣。
錆びた棚には、干からびた植木鉢が並んでいる。
足元には、落ち葉と砕けたガラスの破片。
奥へ進む。
そして、見つけた。
「……これ」
温室の隅に、古い鳥籠が置かれていた。
錆びついて、扉は開いたまま。
中に、何かがある。
私は慎重に手を伸ばした。
枯れた花。
それに混じって、小さな鍵。
そして……カセットテープ。
古いボイスレコーダー用のテープだ。
ラベルには、何も書かれていない。
「見つけたわよ、お義母さん」
私はテープと鍵をポケットにしまった。
心臓が早鐘を打っている。
これが、証拠なのか。
慧の母親が、命がけで隠したもの。
帰ろう。
慧に、早く渡さなきゃ。
私は温室を出ようとした。
その時だった。
「誰かいるのか」
低い声が、外から聞こえた。
私は咄嗟に身を屈め、棚の陰に隠れた。
息を殺す。
足音が近づいてくる。
複数。
二人か、三人か。
「……風の音だったか」
「大旦那様の命令だ。不審者がいないか、敷地内を巡回しろと」
「温室など、誰も来ないだろうに」
足音が、温室の入り口で止まった。
私は動かなかった。
心臓がうるさい。
でも、呼吸は止めた。
一分。
二分。
「……何もいないな。行くぞ」
足音が、遠ざかっていく。
私は、ゆっくりと息を吐いた。
危なかった。
でも、任務完了。
来た道を戻り、茂みを抜け、窓から客間に滑り込んだ。
-----
カーテンを閉め、ポケットの中身を確認する。
鍵とテープ。
無事だ。
あとは、慧が戻ってくるのを待つだけ。
十分が過ぎた。
二十分が過ぎた。
私は窓の外を見つめながら、落ち着かない気持ちを抑えていた。
あのジジイ、何を話しているの。
慧は大丈夫なの。
三十分を過ぎた頃。
ようやく、扉が開いた。
「……ただいま」
慧の声は、かすれていた。
私は振り返り、息を呑んだ。
慧の顔は青白く、目の下に隈ができている。
まるで、何かに削られたような疲弊の色。
「何があったの」
私は慧に駆け寄った。
「……座らせてくれ」
慧はベッドの縁に腰を下ろした。
深く息を吐き、眼鏡を外して目頭を押さえる。
「あの男は、君のことを調べ上げていた」
私の心臓が、跳ねた。
「……どこまで?」
「本名。経歴。そして……職業」
慧が顔を上げた。
その目には、疲労と、何か別の感情が混じっていた。
「別れさせ屋だと、知っていた」
私は唇を噛んだ。
あのジジイ、どこまで情報網を持っているの。
「『金で動く女だ』『お前を騙している』と言われた」
慧の声は、淡々としていた。
でも、その手は固く握りしめられている。
「それで、あんたは何て?」
「……何も答えなかった」
慧が私を見た。
「答える必要がなかったからだ」
「どういう意味?」
「君が別れさせ屋だということは、僕が一番よく知っている」
慧の唇が、かすかに歪んだ。
「あの男に教えてもらう必要はない」
私は少しだけ、肩の力が抜けた。
でも、まだ続きがあるはずだ。
「他には?」
「……取引を持ちかけられた」
慧が目を伏せた。
「君を捨てろ、と」
私は息を呑んだ。
「そうすれば、一族に戻してやると。……『お前には鳳凰の血が流れている』と」
甘い誘惑。
毒の混じった蜜。
あのジジイらしいやり方だ。
「で、あんたは?」
「断った」
慧が顔を上げた。
その目が、真っ直ぐに私を見ている。
「君は、僕の妻だ。……偽りであっても」
心臓が、痛いほど鳴った。
やばい。
本当に、やばい。
「……馬鹿」
私は、かすかに笑った。
「契約だから、当然でしょ」
「そうだな。契約だから」
慧も、かすかに笑った。
でも、その目は笑っていなかった。
何か、別のことを考えているような。
「……それで、私の方の報告」
私はポケットから、鍵とテープを取り出した。
「見つけたわよ」
慧の目が、大きく見開かれた。
「これは……」
「鳥籠の中に隠されてた」
私はテープを慧に渡した。
「カセットテープ。何が録音されてるかは、まだ分からないけど」
慧はテープを見つめた。
その手が、かすかに震えている。
「……母の声が、ここに」
「たぶんね。それと、この鍵」
私は小さな鍵を見せた。
「何を開けるものかは分からない。でも、一緒に隠されてたってことは、大事なものよね」
慧は鍵を受け取り、じっと見つめた。
「聴く?」
私は慧の肩に手を置いた。
「……まだ、だめだ」
慧は首を振った。
「ここには、再生する機械がない。それに……」
慧が窓の外を見た。
「あの男は、僕たちを監視している。下手に動けば、証拠を奪われる」
「じゃあ、どうするの」
「この屋敷のどこかに、再生できる機械があるはずだ」
慧の目が、鋭く光った。
「母の部屋に、もう一度行こう。……今夜」
私は頷いた。
テープの中身は、まだ分からない。
鍵が何を開けるのかも、分からない。
でも、確実に一歩前進した。
あのジジイが何を恐れているのか。
慧の母親が、何を隠していたのか。
答えは、もうすぐそこにある。
日記のページを、何度も繰り返し読んでいる。
慧の目は充血していた。
それでも、手を止めようとしない。
「……駄目だ」
慧が、静かに息を吐いた。
「決定的な証拠は、ここには書かれていない」
「でも、何かあるはずでしょ?」
「ある。だが、直接的ではない」
慧は日記の最後のページを開いた。
そこには、美しい筆跡で詩が記されていた。
「『鳥籠の鍵は、永遠の夏に眠る』」
私は首を傾げた。
「なにそれ。詩?」
「暗号だ」
慧の目が、鋭く光った。
「母は、証拠の隠し場所をここに記している」
「永遠の夏って、どういう意味?」
「……一年中、夏の場所」
慧が顔を上げた。
その表情に、確信が浮かんでいる。
「温室だ」
「温室?」
「この屋敷の敷地内に、昔、温室があった」
慧の声が、かすかに震えた。
「幼い頃、母とよく過ごした場所だ。今は……廃墟になっているはずだが」
私は日記の詩をもう一度読んだ。
「鳥籠の鍵」。
何かが、そこに隠されている。
「行けるの?」
「問題がある」
慧が窓の外を見た。
庭には、すでに使用人たちの姿が見える。
「温室は敷地の奥にある。昼間は警備の目があって、近づけない」
「じゃあ、夜まで待つ?」
「いや」
慧が首を振った。
「あの男は、何か仕掛けてくる。今日中に動かなければ」
その時だった。
控えめなノックが、部屋に響いた。
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「失礼いたします」
扉を開けたのは、黒服の執事だった。
昨夜の使用人たちとは違う。
背筋が真っ直ぐで、目に光がある。
筆頭執事、というやつだろう。
「大旦那様が、慧様とお話をなさりたいと仰せです」
私は眉を寄せた。
「私は?」
「奥様は、お呼びではございません」
執事の目は、私を見ていなかった。
まるで、存在しないかのように。
引き剥がし工作。
あのジジイ、さっそく動いてきたわね。
「……分かりました」
慧が立ち上がった。
その声は、落ち着いていた。
「朝食の後で伺います」
「いえ。今すぐに、と」
執事の声には、有無を言わせない響きがあった。
私は慧の腕を掴んだ。
「待って。一人で行くの?」
慧は私を見た。
そして、かすかに唇を動かした。
声を出さずに、口だけで。
「温室へ」
私は息を呑んだ。
慧の目は、真剣だった。
つまり、これは「チャンス」だということ。
あのジジイが慧を引きつけている間に、私が動く。
「……分かった」
私も声を出さずに頷いた。
「ミレイ」
慧が、今度は声に出して言った。
「すぐに戻る。待っていてくれ」
その言葉には、別の意味が込められていた。
私は笑顔を作った。
「ええ。待ってるわ、あなた」
執事の前での、妻役の演技。
でも、目だけは真剣に慧を見つめた。
慧が部屋を出ていく。
扉が閉まった瞬間、私は動き出した。
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窓から屋敷の配置を確認する。
昨夜、慧から聞いた話を思い出す。
温室は敷地の北側、庭の奥にある。
メインの警備ルートからは外れているはずだ。
「よし」
私は深呼吸した。
別れさせ屋の仕事で、何度も潜入工作をやってきた。
高級マンション、会員制クラブ、時にはオフィスビル。
屋敷の庭くらい、どうってことない。
窓を開け、縁に足をかける。
一階だから、飛び降りるのは簡単だ。
着地。
音を立てずに、茂みの陰に身を潜めた。
使用人たちの動きを観察する。
朝の仕事が始まっているらしい。
庭師が生垣の手入れをしている。
メイドが洗濯物を運んでいる。
でも、北側には誰もいない。
私は茂みから茂みへ、影のように移動した。
足音を殺し、呼吸を整え、気配を消す。
五分後。
廃墟が見えてきた。
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それは、かつて美しかったであろう建物だった。
ガラス張りの温室。
でも今は、ガラスのほとんどが割れている。
蔦が骨組みに絡みつき、枯れた植物が至る所に散らばっていた。
長い間、誰も手入れしていない。
まるで、忘れ去られた墓場のようだった。
「ここで、お義母さんは……」
私は呟きながら、温室の中に入った。
埃と蜘蛛の巣。
錆びた棚には、干からびた植木鉢が並んでいる。
足元には、落ち葉と砕けたガラスの破片。
奥へ進む。
そして、見つけた。
「……これ」
温室の隅に、古い鳥籠が置かれていた。
錆びついて、扉は開いたまま。
中に、何かがある。
私は慎重に手を伸ばした。
枯れた花。
それに混じって、小さな鍵。
そして……カセットテープ。
古いボイスレコーダー用のテープだ。
ラベルには、何も書かれていない。
「見つけたわよ、お義母さん」
私はテープと鍵をポケットにしまった。
心臓が早鐘を打っている。
これが、証拠なのか。
慧の母親が、命がけで隠したもの。
帰ろう。
慧に、早く渡さなきゃ。
私は温室を出ようとした。
その時だった。
「誰かいるのか」
低い声が、外から聞こえた。
私は咄嗟に身を屈め、棚の陰に隠れた。
息を殺す。
足音が近づいてくる。
複数。
二人か、三人か。
「……風の音だったか」
「大旦那様の命令だ。不審者がいないか、敷地内を巡回しろと」
「温室など、誰も来ないだろうに」
足音が、温室の入り口で止まった。
私は動かなかった。
心臓がうるさい。
でも、呼吸は止めた。
一分。
二分。
「……何もいないな。行くぞ」
足音が、遠ざかっていく。
私は、ゆっくりと息を吐いた。
危なかった。
でも、任務完了。
来た道を戻り、茂みを抜け、窓から客間に滑り込んだ。
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カーテンを閉め、ポケットの中身を確認する。
鍵とテープ。
無事だ。
あとは、慧が戻ってくるのを待つだけ。
十分が過ぎた。
二十分が過ぎた。
私は窓の外を見つめながら、落ち着かない気持ちを抑えていた。
あのジジイ、何を話しているの。
慧は大丈夫なの。
三十分を過ぎた頃。
ようやく、扉が開いた。
「……ただいま」
慧の声は、かすれていた。
私は振り返り、息を呑んだ。
慧の顔は青白く、目の下に隈ができている。
まるで、何かに削られたような疲弊の色。
「何があったの」
私は慧に駆け寄った。
「……座らせてくれ」
慧はベッドの縁に腰を下ろした。
深く息を吐き、眼鏡を外して目頭を押さえる。
「あの男は、君のことを調べ上げていた」
私の心臓が、跳ねた。
「……どこまで?」
「本名。経歴。そして……職業」
慧が顔を上げた。
その目には、疲労と、何か別の感情が混じっていた。
「別れさせ屋だと、知っていた」
私は唇を噛んだ。
あのジジイ、どこまで情報網を持っているの。
「『金で動く女だ』『お前を騙している』と言われた」
慧の声は、淡々としていた。
でも、その手は固く握りしめられている。
「それで、あんたは何て?」
「……何も答えなかった」
慧が私を見た。
「答える必要がなかったからだ」
「どういう意味?」
「君が別れさせ屋だということは、僕が一番よく知っている」
慧の唇が、かすかに歪んだ。
「あの男に教えてもらう必要はない」
私は少しだけ、肩の力が抜けた。
でも、まだ続きがあるはずだ。
「他には?」
「……取引を持ちかけられた」
慧が目を伏せた。
「君を捨てろ、と」
私は息を呑んだ。
「そうすれば、一族に戻してやると。……『お前には鳳凰の血が流れている』と」
甘い誘惑。
毒の混じった蜜。
あのジジイらしいやり方だ。
「で、あんたは?」
「断った」
慧が顔を上げた。
その目が、真っ直ぐに私を見ている。
「君は、僕の妻だ。……偽りであっても」
心臓が、痛いほど鳴った。
やばい。
本当に、やばい。
「……馬鹿」
私は、かすかに笑った。
「契約だから、当然でしょ」
「そうだな。契約だから」
慧も、かすかに笑った。
でも、その目は笑っていなかった。
何か、別のことを考えているような。
「……それで、私の方の報告」
私はポケットから、鍵とテープを取り出した。
「見つけたわよ」
慧の目が、大きく見開かれた。
「これは……」
「鳥籠の中に隠されてた」
私はテープを慧に渡した。
「カセットテープ。何が録音されてるかは、まだ分からないけど」
慧はテープを見つめた。
その手が、かすかに震えている。
「……母の声が、ここに」
「たぶんね。それと、この鍵」
私は小さな鍵を見せた。
「何を開けるものかは分からない。でも、一緒に隠されてたってことは、大事なものよね」
慧は鍵を受け取り、じっと見つめた。
「聴く?」
私は慧の肩に手を置いた。
「……まだ、だめだ」
慧は首を振った。
「ここには、再生する機械がない。それに……」
慧が窓の外を見た。
「あの男は、僕たちを監視している。下手に動けば、証拠を奪われる」
「じゃあ、どうするの」
「この屋敷のどこかに、再生できる機械があるはずだ」
慧の目が、鋭く光った。
「母の部屋に、もう一度行こう。……今夜」
私は頷いた。
テープの中身は、まだ分からない。
鍵が何を開けるのかも、分からない。
でも、確実に一歩前進した。
あのジジイが何を恐れているのか。
慧の母親が、何を隠していたのか。
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