ツイノベまとめ

希咲さき

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オリジナル

㊼保健医×美術部員(美形×平凡)

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 美術部所属の陰キャ平凡(絢)。
 運動部のイケメン(岸)に片想い中で、ついつい窓の外の彼の姿を目で追ってしまう。
 周りにバレないように、好きな人の姿を描いたりしてたら、ある日部員にそれを見られて、それから本人に片想いがバレてしまう。

 そのせいで周りからヒソヒソ噂され、岸からも「キモイ」「無理」と陰で言われてしまい、クラスに行けなくなる。
 でも大学には行きたいと思ってるから、どうにか保健室登校をする絢。

 保健医(征将)は優しげなイケメン先生。
 最初は征将にも何があったか話さなかった絢にも、やさしく声をかけてくれて、美味しいお茶やお菓子を出してくれたり、勉強を見てくれたりして、絢は次第に心を開いていく。

「先生、僕気持ち悪いよね……」

 ある日、保健室登校になった理由を征将に話したあと、絢は涙を浮かべてそう言う。
 すると自分の椅子に座っていた征将が、ベッドに腰掛けたままの絢の隣に来て、それから抱きしめられた。

「そんなことない。君は綺麗だ。人を好きになるってとても素敵な事だし、僕だったら、そんなに熱心に見つめられたら嬉しいけどなぁ」
「せ、んせ……」
「君に好かれる人は幸せだね。……大丈夫、自信を持って。君は素敵だよ」

 やさしく微笑んでくれた征将。絢はその腕の中で大泣きする。
 征将は泣き止むまでずっと抱きしめたままで居てくれて、背中を撫でてくれる手のひらに安心と喜びを感じた絢。

 それからだんだんと征将のことを好きになっていく。
 でも、気持ちがバレてまた気持ち悪いって言われたらどうしようとか、先生みたいな素敵な人、きっと相手がいると思って告白できない。
 彼を意識したまま保健室登校を続けるのがだんだん辛くなって、絢は頑張ってクラスに行くように。
 その頃にはクラスの連中も、さすがにバツが悪かったのか、絢に色々言わなくなってたし、絢自身もクラスの連中より征将のことの方が気になってたから、徐々に前みたいに登校できるように。

 (卒業式には、先生に告白してもいいかな……)

 保健室に通わなくなると、もっと征将のことが気になって好きな気持ちが膨らんでいく。逆効果だったかな……と思いながらも、なかなか保健室に近づけないまま月日は流れ、ついに卒業の日を迎える。

「なあ、金ケ瀬」

 卒業式終了後、絢を呼び止めたのは、片想いしていた岸だった。

「え、岸くん……」

 ちゃんと向き合うのは初めてで、一瞬悪口を言われた時のこととか思い出して、体がビクついた。

「あ、あのさーー……」
「絢くん!」

 運動部の彼が何か言おうとした時、被せるように声が聞こえる。振り向くとそこには征将がいた。

「ッ、先生……」
「良かった、ここにいたんだね。少し話があるから一緒に来てくれる?」
「あ、でも……」
「あぁ、岸くん?君もなにか絢くんに言いたいことがあったのかな?」
「えっ、いや、その……」
「何言うつもりか知らないけど、絢くん、君のこと怖いみたいだから、話あるなら今ここでしてくれる?」
「えっ!?」

 どこか刺のある言い方でそう言う征将。
 絢はそのいつもと違う征将の様子と、どうして自分が怖がってるのがバレたのかという思いで驚いてしまう。

「あー、いやえっと。その……っゴメン!あの時酷いこと言って!金ケ瀬がクラスに来なくなって、俺めっちゃ後悔して!あんなこと言わなきゃ良かったなって……」
「岸くん……」
「ちゃんとした証拠もないのに、色々言っちゃって、まじ最低だよな……。ほんと、ゴメンな」
「あ、うっ、ううん!大丈夫……」
「ホントか?許してもらえる……のかな?」
「……うん。もう、気にしてないから」
「ッありがとう!それなら……」
「もういい?」

 イケメンが笑顔で絢に近づいてこようとした時、それを絢が遮った。

「先生……」
「君の話は終わったよね?それとも、まだなにかあるの?」
「い、いや……」
「ならいいよね。今度は僕が絢くんに用事あるから、彼借りてくね」
「あ、ちょっ、先生……!?」

 まだ何か言いたげな岸を放置して、征将は絢の手を引いて保健室に連れていく。

 そして中に入ると鍵をかけてしまった。

「せ、せんせ……?」
「ーーまずは、卒業おめでとう絢くん」
「え、あっ?ありがとう、ございます」
「ちゃんと卒業できて、大学にも受かって良かったね。君はすごいよ」
「そんなことないです。全部、先生のお陰で……」
「……ならなんでココに来てくれなくなったの?」
「へ……」
「大学受かっても、ココに報告にも来てくれなかったじゃない。彼のことまだ怖いくせに教室に戻ってしまうし、僕がどれだけ心配してたと思うの?」

 絢を見つめる征将の瞳は、冷たいようで、どこか縋るようでもあった。

「先生……」
「どうして急に来なくなったの?僕が何かした?それとも彼が居るから?さっきのは告白だったのかな?君はまだ彼のことをーー」
「先生!」

 辛そうな顔の征将を見ていられなくて、絢は彼に抱きついた。

「先生ごめんなさい。なんで先生がそんなに辛そうなのか、僕にはわかんない……。でも、僕が保健室に来なくなったのは、僕自身のせいだから」
「君の……?」
「そう。……あのね、先生。卒業したら言おうと思ってたんだ。僕、先生の事が好きです」
「え……」
「先生のこと好きになっちゃって、でもまた気持ち悪いって言われたらどうしようとか、迷惑かなって思ったら、なんか怖くなって。それで保健室に来れなくなっちゃった。ごめんなさい。……もう、今日で最後だから……」

 お世話になったのにお礼もせず、こんなに先生を怒らせているのだ。振られるのは分かっている。
 咄嗟とはいえ、こうして最後に彼の体に触れ温もりを知れたのだから、もう思い残すことは無い。
 そう思って、体を離そうとするとーー。

「なにそれ……。なんでもっと早く言ってくれなかったのっ」
「へっ!?」

 思い切り抱きしめられた。

「両想いって知ってたらこんなに悩まなくてよかったのに!」
「り、両想い……?」
「そうだよ。僕も君のことが好き。君が保健室に通ってる時から。だから、君が来なくなって凄く悲しかった」
「うそ……」
「嘘じゃない。さっきだって岸くんと一緒にいるの見て、また悲しい思いするんじゃないかとか、まだ彼のこと好きなのかなとか、色々考えて我慢できなくて飛び出していくくらいには好きだよ」

 体を離してしっかり目を見つめて伝えてくる征将。
 表情も視線も、嘘など言っているようには見えなかった。

「勝手に終わりになんてしないで。僕は君が好き。君も僕が好き。なら、今日から僕達は恋人同士だよ」

 そう言って触れるだけのキスをされる。

 こうして絢は、とっても優しくてイケメンな恋人と、幸せな日々を手に入れたのだった。

 保健医×平凡美術部員。




CP名:塼征将かはらゆきまさ×金ケ瀬絢かながせあや
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