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第二章 そして舞台の幕が開く

74話 私の選択

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 「では、話を聞かせてもらおうか?」

 伯父の言葉に、私は無言で頷く。
 男性陣の顔には怒りが浮かんでおり、ナタリア先生は目が笑っていない状態だ。正直怖い。

 そんなことを思いながら、私はこれまで見聞きしたことを語った。コードウェル公爵から聞いた話や、学園に入学してからのこと。漏れのないよう、時系列に沿って話を進める。

 学園入学後の話については、皆が呆れかえっていた。あまりにも迂闊な振る舞いをするジェームズ殿下たちに開いた口が塞がらないようだ。
 
 「何というか、教育の敗北を感じるな……」
 「あら、ペイリン伯爵。それは違うのではありませんか? ここまで来たら、人間性の問題でしょう。教育以前に、きちんと躾をしていただきたいものです」

 にっこりと笑うナタリア先生は、それはそれはイイ笑顔を浮かべている。彼女の言うとおり、ここまでくると躾の問題だろう。何もかもを教育現場に投げるわけにもいくまい。

 コードウェル公爵を見る限り、彼自身は決して躾を怠るようには思えない。ブリジット嬢が転生者であるがゆえに、通常の躾では不足があったのだろうか。

 矯正するにも限度があるものだ。純粋な子どもならいざ知らず、前世の記憶を持つ相手。大人を矯正するのと同じくらい難易度は高いだろう。
 本人が真摯に受け止めてくれれば違っただろうが、普段の彼女を見る限り望みは薄い。暖簾に腕押しといったところか。

 「それにしても、コードウェル公爵令嬢がシャーリーに殺意を抱いているという話。これは看過できないな。
 理由が理由なだけに、何とも言い難い部分はあるが」

 お爺様は困ったように眉を下げる。その言葉に、内心で同意した。私としても、理由がくだらなすぎて受け止めきれずにいる。

 「シャーリーがジェームズ殿下の愛欲しさに、コードウェル公爵令嬢へ冤罪をかけるだったか? ここまで現実味のない話など、そうはないぞ」

 伯父が深いため息を吐く。表情には疲労が滲んでいた。理解できない話の連続に疲れが出たのかもしれない。
 その姿を横目に、私は口を開いた。

 「恋は人を変えると言いますが、さすがに倫理観を投げ捨てるつもりはありませんね。もっと言えば、ジェームズ殿下と結婚したいとも思いませんし。
 彼女は、自身が知っているというゲームを盲信し過ぎているようです。現実味のない点が多々見受けられるのは、それが理由かと」

 この世界と彼女の知るゲームに、共通点があるのは間違いないだろう。私が聖女だと言い当てたことがある。全く無関係な世界と考える方が不自然だ。

 だからといって、ゲームを盲信するのはいかがなものか。彼女の知識や教養が欠けているのは、その弊害にみえる。
 ゲームを通して全て知っている、そういった全能感が、彼女の目を曇らせているのかもしれない。

 「ゲームの世界という認識に囚われるあまり、作品内に描かれたもののみを見ているのでしょう。
 創作物ならば当然、現実と異なり省かれている箇所がある。歴史小説だって、その世界に存在する事象全てを書いてるわけではありません。あくまでも、描写する内容は取捨選択されています。

 現実世界がそれほど狭い世界でないことくらい、言われずとも分かりそうなものですがね」

 私はそう言って言葉を締めくくる。ふと、窓の外へ視線を向けた。

 例えばの話、この何気ない瞬間はゲームに描かれたのだろうか。乙女ゲームというからには、恋愛話がメインのはず。実家でどう過ごしているかなど、話の本筋に影響がなければ描写する意味がない。

 きっと、彼女は今日ここで話し合いがあることも、どんな内容を話しているのかも知らないだろう。

 ゲームで描かれなかった部分、それを彼女はどう捉えているのだろうか。ゲームを妄信している彼女に、少しだけ聞いてみたくなった。

 「何度聞いても理解に困る話だね。そもそも、彼女が相手によって話を変えていることが気にかかる」

 ティーカップをソーサーに戻し、父は腕を組む。視線を宙へ向けるのは、思考を整理するためか。ぽつぽつと言葉をこぼし始めた。

 「殿下やその側近たちには、自身がシャーリーを虐げる未来を語る。
 その一方で、公爵家の人々には、自身が冤罪で処刑され、かつ公爵家は没落の憂き目に合うと告げている。
 わざわざ語る内容を分ける意味が分からない。自身が冤罪に合うというのなら、殿下たちにも同じ説明をし、協力を仰ぐのが自然だろう」
 「そうだね。もっとも、本当に冤罪を回避したいのなら、ジェームズ殿下との婚約を解消するのが一番だと思うが。婚約者という立場を手放したくないのだろうか」
 「そう考えると、一層発言の不可解さが増しますね。婚約者の立場を維持したいなら、シャーリーの方が相応しいと発言する意味がない。婚約解消を狙っていると思われても仕方がない発言です」

 理に適っていない、そう告げる父は呆れたように首を振った。お爺様も疲れからかため息を吐いている。
 理解できない相手について考察するのは、相当に疲れる行為だ。彼女の動きに合理性を見出せないから余計に。

 単に、彼女を知るピースが足りていない可能性はある。
 しかし、それを踏まえても彼女の行動は不可解だ。本当の意味で理解できる日が来るかも怪しい。

 「何にしても、現時点で分かるのは彼女の不可解さだけです。敵視されている私としては何とも困った話ですが……」

 分からないことばかりで嫌になるが、彼女についてこれ以上考えても収穫はないだろう。対策を取りたいところだが、手の打ちようがない。あまりの厄介さにため息が出る。

 「では、現時点で検討できることから始めようか」

 父の言葉に、私は顔を上げる。真剣な表情でこちらを見る視線とぶつかった。

 「コードウェル公爵令嬢への対応策を検討したいところだが、残念ながら困難だ。接点を無くすのが一番だが、同じ学園に通っている以上不可能。
 また、彼女の行動には合理性がなく、どう動くかの想像がつかない。彼女について検討することは無意味と言える」

 そのとおりだ。彼女を避けるには物理的に距離をとるか、思考を読み、回避行動に出るしかない。
 しかし、現状その二つともできない状態だ。ここでどれだけ思考を重ねても意味はないだろう。徒労に終わるのが目に見えている。

 「そうであれば、今考えられるのはルーファスという少年についてだ。彼の正体はルーク殿下である可能性が極めて高い。
 その上で、今後どう対応するかが問題となる」

 全員の視線が私へ向けられる。当然、関わりをもつのは私自身だ。私がどう考えているのかを知りたいのだろう。

 私はどうしたいのか、答えは既に出ていた。

 「私が望むのは、現状維持です」

 父が眉を寄せる。おそらく予想の範疇だったのだろう。神妙な顔でこちらを見るだけで、驚いている様子はない。

 「……理由を聞いてもいいかい?」

 父の問いかけに、私は無言で頷いた。
 きっと、父たちも私と同じように考えているだろうが、これは私が発言すべきことだ。
 誰よりもルーファスと関わる人間だからこそ、私が決断しなければならない。

 「理由は二つです。
 一つ目は、彼自身の安全確保です。彼がルーク殿下であるならば、正体を暴かれるのは彼にとって危険なこと。命が脅かされる可能性が極めて高いと思っています」
 「そうは言うがシャーリー、相手はお前を利用しているようなものだぞ? 婚姻の問題だけではない。命に関わる面もある」

 命が狙われる身でお前に近づいたのだから、最悪巻き込む可能性があるのは理解しているはずだ。そう言う伯父に、私は困ったように笑う。
 そこは痛い部分だが、だからと言って彼を放り出すわけにはいかない。
 そもそも、彼自身が普段は私を守っているのだ。自身の身を脅威に晒しているのはお互い様でもある。

 とはいえ、伯父のこの質問は私を試しているだけだろう。自身の決断を変えずにいられるか、その確認のように思える。

 「そうだとしても、答えは変わりません。
 平民の従者というだけで、彼は注目を浴びる存在です。突然従者から外されれば、何事かと探る人間も出てくるはず。
 その結果、彼が命を落とす可能性は否定できません。それは避けるべきでしょう。

 人の死を歓迎しないのは当然のことですが、それだけが理由ではありません。綺麗事ではなく、彼の身を守ることで最悪の事態を避ける狙いがあります」
 
 ルーク殿下が死亡すれば、ジェームズ殿下の王位継承は現実的なものとなる。
 悲しいかな、彼が玉座につくべき人間かは甚だ疑問だ。現時点では厳しいと言わざるを得ないだろう。学園内の振る舞いを見ても、迂闊さが目立つ方だ。

 また、ジェームズ殿下の即位には別の問題もある。教会と王家の関係悪化が避けられないことだ。

 「ルーク殿下の死亡は、後継者争いの終結を意味します。
 そしてそれは、教会と王家の溝を深めることになるでしょう。
 神の祝福を失った王家を、教会は認めませんから」

 教会が王家と認めるのは、女神の祝福たる青を持っている者のみ。当然、祝福の無い者を認めはしない。
 ジェームズ殿下が王位につくとなれば、教会と王家の関係は悪化するだろう。結果として最悪の事態を引き起こすことも考えられる。

 「王統の保証が無くなれば、当然敬虔な信者たちは異を唱えることが予想されます。
 神に認められた王統。それが無い人間に、統治されるのを嫌う声が上がっても可笑しくありません。
 そうなれば、何が起こるかは皆さん予想されていることと思います」
 「……王位簒奪を企てる者が出てくるだろうね」

 父の言葉に、私は黙したまま頷く。
 誰が神輿となるかは不明だが、我こそはと主張する者が出てくる可能性はある。
 そうなれば、現王家とて黙っていないだろう。確実に、争いの火蓋が切られることとなる。

 「争いが起これば、民が被害を受けるのは間違いありません。かつて我が国を脅かした、スタンピードの比ではない死者が出るでしょう。
 私はそれを望みません。だからこそ、ルーク殿下の安全確保は必須と考えます。きっと、皆さんも同じ考えでしょう」

 4人へ視線を送ると、皆静かに頷いていた。荒れる国を見たいとは思わないだろう。命が失われていくことを喜べるはずもない。

 しかし、残念なことに誰しもそう考えるわけではない。
 教義を重んじるあまり行動に出る者もいれば、権力欲しさに争い始める者もいるだろう。
 皆が同じ方を向いて、同じように考えるわけではないのだ。それが分かっている以上、事前に争いを止めるのが現実的といえる。

 「なるほど。本当に我が姪は優秀なようだ。なぁ、オスカー?」
 「えぇ。こちらが言うまでもなく、先を見据えているようです」

 やれやれと肩を上げる伯父に、父は困ったように微笑む。やはり、同様の答えを導き出していたようだ。私に意見を求めたのは、私自身の意思を尊重したかったのだろう。

 私がルーファスと離れたいと言えば、何かしらの方法は考えてくれただろう。
 だが、そんな無茶をさせたいわけではない。
 聖女として、我が国に名を連ねる者として、見誤ってはならないラインくらい理解している。

 「そういえばシャーリー、もう一つの理由はなんだ?」

 伯父様が不思議そうに首を傾げる。他の面々も不思議そうにこちらへ視線を向けていた。
 国を守るため、ルーファスについて黙認するのは、その理由だけでも十分だ。

 それでも、私にはもう一つ、譲れない理由がある。

 「もう一つの理由は、ルーク殿下がお爺様のご令孫だからです」
 「シャーリー?」

 お爺様は驚いたように目を見開く。そんな彼へ、私は穏やかに微笑んだ。

 お爺様のご息女、ベアトリス様が生んだ子ども、それがルーク殿下だ。
 陛下の元婚約者がベアトリス様だと聞いたときは、驚いたものだ。お爺様は一度も元婚約者の素性を語らなかったから。ソフィーたちに聞かなければ、未だに知らなかったかもしれない。

 私は以前から、王家の干渉を受けないように立ち回っていた。それを知っていたからこそ、お爺様は私に語らなかったのだろう。
 もしルーク殿下がお爺様の孫と知っていたならば、私は言葉を濁したはずだ。理由があるとはいえ、あなたの孫と結婚したくありませんとは言いづらい。
 お爺様はずっと、私が気に病むことのないように配慮してくれたのだ。

 私のために口を噤み、これまで支えてくれたお爺様。
 当然、私にとってお爺様は大切な人だ。大切にしてもらったのと同じだけ、大切にしたいと思う。

 「国のため、民のためにルーク殿下には生きてもらわねば困ります。
 その一方で、お爺様のためにも生きて欲しいと思っています。彼は、ベアトリス様が生きた証でもある」

 若くして死んだ娘を、思わない日はなかっただろう。そんな娘が残した忘れ形見だ。例え王家から距離を取った身であれど、孫を可愛く思う気持ちはあるはず。
 愛する娘を奪われたお爺様に、孫を失う痛みまで負ってほしくなかった。

 「シャーリー、君は……。
 ルーク殿下は君に嘘をついて側にいたことになる。彼を、嫌に思わないのかい?」

 本当にお爺様は優しい。ルーク殿下は彼にとって本当の孫だ。本音では、庇いたいだろうに。
 それでも、私の思いも尊重してくれる。そんな優しさに、私はずっと支えられてきたのだ。

 「思うところが無いと言えば嘘になりますが、必要以上に責めるつもりはありません。
 それに、嘘をついたこと自体は、あまり糾弾できないとも思っているんです」

 私の言葉に、お爺様は不思議そうにこちらを見る。
 一般的に嘘はよくないもの。だからこその疑問なのだろうが、私からすれば致し方ないとも思えるのだ。
 嘘をつくだけの理由があるならば、一概には責められない。

 「彼にとって、命に関わる秘密であるのは事実。それを最初から明かせというのは無理があるでしょう。
 初対面の人間を信用するなんて、そうできることではありません。抱えている秘密が大きければ大きいほどに、警戒するのは当然です」

 私も、かつては秘密を抱えていた。水商売をやっていたことが最たるものだ。
 必要に駆られたとはいえ、公言するのは勇気がいる内容。ルーク殿下のように命に関わる秘密ではないけれど、必死で隠そうとしたものだ。

 全ては生活のため。自分にとっては必要な行いだった。
 けれど、それを他者が受け入れてくれるかは別の話だ。分かってくれということ自体、傲慢かもしれない。
 人それぞれ考え方は違うもの。自分の考えを押し付けることに意味はないのだ。

 それならば、沈黙を選ぶ方が余程良かった。黙ってさえいれば、知られることもない。ただ普通の女子大生でいられる。

 人間関係を円滑にするために、私は沈黙を選んだ。そんな自分が、相手には全てを明かせなんて、口が裂けても言えない。

 「私はこれまで、彼に助けられてきました。従者として信頼しているし、友人のようだとも思っています。
 彼の正体が何であれ、彼との間にあった出来事はなかったことにはならない」

 彼が私を守るために戦ったことも、自身の未熟を恥じていた夜に手を差し伸べてくれたことも。全て彼がしたことだ。その正体がルーク殿下だったからといって、事実は変わらない。感謝の気持ちが、消えることもない。

 彼が誰であるか、どんな身の上なのかよりも、何をしてくれた人なのかを見たい。
 清濁併せ吞む街にいたからこそ、そう思えるのかもしれないが。
 
 「だから私は、現時点で彼を追及するつもりはありません。いつかは、本当の彼と対峙することになるでしょうが。そのときまでは、口を噤むつもりです。
 まぁ、利用されたことについては、いつか文句を言わせてもらいますけどね」
 「シャーリー……」

 にっこりと微笑んでそう告げる私に、お爺様の瞳が揺れる。
 今、お爺様の頭の中には様々な感情が巡っていることだろう。私には想像できないほどの思いがあるのかもしれない。

 「ありがとう、シャーリー。私にとって、あの子は大切な孫だ。ただの一度も、会うことはなかったけれど。
 それでも、無事であってほしいと思っていた。娘が、ベアトリスが、生きた証だから」

 ベアトリス様は、陛下に離宮で囲われていたという。王妃から身を守るためだろう。当然、出入りは厳しく管理されていたはずだ。

 その頃には、既にランシアン侯爵家と王家は距離を取っていたと聞く。
 娘に会わせてくれというのも無理があっただろう。距離をとった身で願い出ることは難しいだろうし、彼の動きには王妃たちも注目していたはずだ。
 娘の安全を想えばこそ、会うことができなかったのかもしれない。

 会うこともできず、ただ娘の幸せを願う日々。そんな中やっと届いた報せが、ルーク殿下の誕生だった。娘が無事に愛する人と暮らせている、何よりの証。
 複雑な胸の中、その吉報に何を思っただろうか。世界中の誰であっても、お爺様ほどに様々な感情を巡らせた人はいないだろう。

 お爺様からすれば、陛下は娘を一度捨てた男。理由があったとはいえ、悲しみに暮れる娘を見れば苦く思うのも無理はない。
 そして数年の時を経て、次は娘を奪われたのだ。一度目は陛下によって離宮へ。二度目は王妃により、空の上へと連れて行かれた。

 ルーク殿下は、陛下の血を継ぐ子でもある。憎い男の血を継ぐ子ども。
 しかし、亡き娘の忘れ形見であることは変わらない。

 全てを飲み込んだ上で、お爺様にとってのルーク殿下は、幸せを願うべき相手だったのだ。瞳を揺らし、それでも紡がれた言葉には、孫を想う強い気持ちが込められていた。

 私は一人、瞼を閉じる。瞼の裏に浮かぶのは、ルーファスの、ルーク殿下の姿だ。
 いつもどおり美しい顔に、シニカルな笑みが浮かぶその姿。

 本人が隠している以上、何も伝えることはできないけれど。
 君のお爺様はこれほど素敵な人だよと、そう伝えられたなら。
 あの顔はどんな表情を浮かべるのだろうか。
 
 いつか教えてあげられるといい。そんな思いで、私はゆっくりと目を開けた。
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