私の旦那様は地上最強でした!

GARUD

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3 彼に食事に誘われて……

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「あの…どこか遠い目をしてましたが…お疲れですか?」

「ん?あ!いやいやそんな事ないよ!ごめんね!心配させて!」

私はついさっき助けて頂いたライトさんに街までの案内を頼まれ…その後何事もなく街道を進み街へと戻ってこれました!

ですが…ライトさんはどこかお疲れなのでしょうか…遠い目をしてボーっとしています…心配です!

すると今度は口を大きく開け驚きの表情になったりと…なにやら忙しそうです。

などと観察しているとライトさんは苦笑いし───

「あ~……アンナ。良かったら町を案内してくれないかな?色々と見て回りたいんだ」

という彼に、もちろん私は二つ返事で了承します。

「はい!喜んで!」

「じゃあ…まずは食事にしないかい?戦闘して…歩いて~でお腹がペコペコなんだ!だから何処か美味しいお店を教えて欲しいな!」


「ふふっ。わかりました!アンナに任せて下さい!」

私がそういうと彼は優しく微笑んで「頼むよ」と一言───
もうそんな笑顔をされると私…ダメな子になってしまいます!

少しだけ勇気を出して彼の手を取り──
えへへ……暖かくて優しい手です……

はっ!私の手のひらは日々のハーブ採集のせいで荒れ放題でした!
こんなお手々ザラザラ女は嫌われてしまいます!これからは気を付けないといけませんね!
と心に刻み──

そんな事を考えながらも…私はその後もしっかりと彼の手を握り目的のレストランへと歩き───

「えっと…ここがこの町一番と評判のレストランです。」

「ほおお…ではアンナ。早速中に入ろうか!」


───は?

今度は彼が私の手を引っ張り中へと入ろうとするじゃないですか!
こんな高級なお店に入るなんて…私の日当3日分くらい軽く吹き飛んでしまいます!


「その私はその…場違いというか…ここは貴族様も使われるレストランなので…お値段が…その…私は外で待ってますから!どうかライトさんだけ中で食事してきてください!」


ライトさんは、なんとか辞退しようとする私を
見て……何やらモゴモゴと口が動いてます……
断ったら不味かったのでしょうか……怒らせてしまったらどうしましょう!
ああぁぁ!数秒前の自分に戻りたい!
思わず頭を抱えそうになった────その時!


「可愛い子と食事するのに金を気にする男など居ない!!」

あわわわわ!なんか突然叫び始めました!
周りの人がすっごい見てますよ!

「あの…そんな大声で……」

そう私がおずおずと進言すると、ライトさんは頭を抱えて悶え始めました……恥ずかしいのか顔も赤く染めている彼は少し可愛い……かも?


「と…とにかく。アンナは案内!俺が支払いってことで…一緒に食事をしてくれないかな?」

「でも…」

「いくら美味しい料理も一人では寂しくて美味しさを感じられないさ──たからアンナ。俺と食事して欲しい」

ライトさんの真摯な瞳に私は根負け…一緒に入店することに……

私達は席へと案内され…目の前に座るライトさんの瞳がメニューではなく私を見ている気がします!
あうう……緊張します!

私はなんとかメニューで顔を隠し……

はぅぁ!メニューが逆さまです!

これじゃ緊張してるのがバレバレじゃないですか!私のばかっ!

ううぅ……今さらメニューを元に戻すのは…
と困っているとライトさんから質問が───

「アンナ。このメニューの中でもオススメはどれかな?旅人の俺にはどれもわからない名前でさ…」

「っと──それでしたらこちらはいかがですか?Aミノ肉のラグーは舌の上で蕩ける肉が絶品だと聞いたことがあります」

「なるほど。美味しそうだね!」

(もちろん食べたことはないですけどねっ!)

ライトさんはテーブルにある呼び出し用ベルを振る──
すると直ぐにウエイトレスが来てくれました。


「Aミノ肉のラグーとパンを俺と彼女で2つ。後はオススメのデザートなんてないかな?」

「ちょっ!私はお水で──」

そんな私の言葉をライトさんは手で制して、ウエイトレスの言葉を待つ。
そんな彼と私のやり取りを見て、ウエイトレスは静かに答える。

「本日のオススメデザートはアプルの身をふんだんに使ったキッシュとなっております」

「ではそれも俺と彼女の分を」

「かしこまりました。オーダーは以上で宜しいでしょうか?」

ライトさんはウエイトレスの確認に首肯すると
ウエイトレスは、お辞儀を一つして奥へと下がって行った。

それを見送り……彼は私を見つめ──

「アンナ…さっきも言ったけど、一人で食事するのは詰まらない。アンナも折角可愛い服を着ているんだ…今日はお姫様気分で過ごしてくれないかな?」

「そっ!そんなこと…助けて頂いたうえに、ここまでして頂くなんて…」

なんか申し訳なさすぎて私は俯いてしまいました……
どうしましょう……暗いとか、うざい女と思われないでしょうか……
でもでも!さすがにしてもらってばっかりで……

あああああ!

と私の脳内会議もヒートアップ──

とその時

「アンナは普段は何をして生活をしているんだい?」

とライトさんが質問をしてきました。

きっと私のどんよりとした空気を察して声をかけてくれたのでしょう……なんて気遣いができるお方……


「えっと…私は…いつもはポーションの元になるハーブを摘んで…それを商業ギルドで売って日々生活しています」

「ふむふむ」

「生活自体は独り暮らしというのもあって、贅沢しなければなんとか生活できるような感じです……ただの町娘ですしね」

てへへ──と愛想笑い一つ──


「ですから……今日みたいに誰かに助けて頂いたり……こうして良い服を来たり……このようなレストランに入ったりなんてしないんですよ」

─ホントに今日は夢のようです──

そう最後に小さく…とても小さく呟いた独り言

と私の話が終えた頃……タイミングを見計らったかのように料理が運ばれてきました。
どうやらウエイトレスさんは様子を窺いこの一瞬の隙間を狙っていたようです……


「お待たせ致しました──Aミノ肉のラグーとパンでごさいます。デザートは食事がお済みの頃にご用意させて頂きます」

ウエイトレスは淡々と語りお辞儀をして下がっていった。

「おっ!旨そうだね。冷めないうちにたべようか」

「はい!」

私はラグーの出すデミグラス特有の匂いに釣られて、つい頬を緩ませてしまいました。

そんな私を微笑ましく見ると、釣られて彼も微笑んで……こんな素敵な時間が何時までも続けばな……と思ってしまう私でした───
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