24 / 61
第2章
2 - 7 少女達を助けたはいいけど……
しおりを挟む
「とりあえず部屋の扉を手当たり次第開けて行くしかないようだな」
俺はバルナバスを逃がした後…捕まっている少女達を探すべく、屋敷内をハイドにて移動。脳内の地図をみて、ある程度人のマーカーが纏まって表示の部屋に移動し──こっそり開けて中を覗く、これを繰り返して監禁場所を探そうっていう算段だ。
なぜこっそりかって?そりゃ…少女達が人質になったりして危害が及ばないためだ。
その後俺は姿が見えないことをいいことに、手当たり次第作戦を敢行!
開けては覗いて、開けては覗いてを繰り返す。
たまに「何だ!?」と見られたりもしたが、どーせ見えてないのでそのままスルー。
いちいちお仕置きするの面倒だしね…
そうして何部屋か扉を開けていくうちに───
入り口に警備であろう男が立っている部屋を発見したのだ。
俺は音を立てずゆっくりと男の正面まで移動し──ブウウン!
男の側頭部に強烈なフックを叩き込むと男は地面でワンバウンドして動かなくなる。
それを見て「なっ!なんだ!?おい!どうした?おい!」と隣の男は動揺する──
ハイドが解けた俺は動揺しているもう一人の男にも同様に拳を振るい意識を刈り取った。
そして部屋へと入ると───そこには数人の少女が鎖に繋がれていた。
「?」「え」と一部の少女達が声を上げる。
鎖で繋がれていた少女は皆最低限の布切れしか身に纏っていない。しかもその内の数人のお腹はボテッと膨れている──そして極めつけはその部屋の臭い……飛び散った汁から漂う据えた異臭に顔をしかめざるおえない。
「これは……」俺はその光景に言葉が詰まる───
急いで外で伸びている男の服をまさぐり、鎖の鍵を手に入れた。
そして俺は少女達を安心させるために言葉を紡ぐ。
「俺は君たちを助けに来たんだ。今から順番に鎖の鍵を外すから静かに待っていてくれないかな?──あと勝手に飛び出していかないで欲しい」部屋の外はまだ安全じゃないから──と俺が言うと部屋に居た少女たちは皆静かに待ってくれる。
「全員外れたかな?それじゃ脱出しよう!みんな、ゆっくりでいいから俺に着いてきてくれ」
とそうして少女達を後ろに連れて外までの通路を地図に表示されているマーカーに注意しながら歩きだす。
そうして進みながらマーカーに当たる度に対象をなぎ倒して進み外へと脱出。
その後皆で馬車へと辿り着くとカナも起きていて、三人で出迎えてくれた。
俺たちは少女達を馬車で休ませ、車外で話し合いをしている……
「雷斗さん……妊娠している子が数人居ます」
「そうか……」俺は腸が煮えくり返る思いで……脳内の地図で執拗に動き回るマーカーをチェック……
「雷斗さま……何人かは産みたくないって……」とやはり悲しそうな瞳で俺の処に報告にくるカナ……少し前までの自分と重ねてしまったのだろう……「私だったら……」と素が出てしまう位考え込んでいる。
「とりあえず話をする」と俺は立ち上がり、馬車内で軽い食事を取っている少々達の元へと移動し───
「妊娠していて産みたくない子は俺の所へ来てくれ……」と俺は声をかける───すると少女二人が立ち上がり俺の元へと来る……
《こんな幼い少女を拐い、無理矢理犯して孕ませるなんて……許されない悪行です……》女神さまの声は怒りで震えている……
(ああ……この子達……今のカナと大差ないのに……不憫だな……)
「いいかい…今から君たちを妊娠する前の体に戻す。その時少しばかり若返ってしまうが……それは諦めて欲しい」それでもいいかい?
と問うと───二人の少女はコクリと首肯した。
「じゃあ……行くぞ!二人とも妊娠する前……拐われる前の自分を思い出してくれ……【リバイブ】!」そう言うと俺は魔法を発動させる!
二人の少女は目を瞑り…自分がまだ拐われていない、幸せだった頃を思い浮かべ……目尻から雫が流れる───そんな少女達を俺の魔法の光が暖かく包み───光が収束した後には元のスマートなお腹に戻っている二人。
それを見て……もういいよ。よく頑張ったね。と頭を撫でると…二人の少女は目を開き、恐る恐るお腹を擦り……二人の少女は瞳を決壊させ、大粒の涙を流すのだった───
(あれは喜んで泣いたのか……お腹の子に詫びて泣いたのか……)
《どちらにしてもやるせないですね……》(ええ……)
その後───「さて…彼女達を送り届けなければならないが……」
そう。今回捕まっていた少女達は色々な土地から拐われていて、俺だけの力ではどうにもならない感じがした。
「三人とも…何かいい案はないかな?……」とアンナ・ミレーヌ・カナに聞いてみると───
「では…冒険者ギルドに行ってみましょう。」
「冒険者ギルド?」と俺はアンナの提案を聞き返す。
そもそも冒険者ギルドなんて住んでる街にあったっけか……
《ありましたよ?雷斗さんが気が付かなかったのは事あるごとに女性に手を付けて街を探索してないからですよ?》(ぬぅ……)
「はい。彼女達は貴族の娘ばかりです…冒険者ギルドに行けば、もしかしたら親が捜索依頼を出しているかもしれません」
アンナの提案に「なるほど」と納得し───
「では…宿屋に戻って夜が明けるまで休憩。日が昇り次第冒険者ギルドへと向かう。アンナとカナは俺についてきてくれ、ミレーヌは宿屋に残って彼女達と一緒に居てあげて欲しい」
そして時が過ぎ朝日が昇り出したのを見計らい俺とアンナは冒険者ギルドへと出発した!
「雷斗さまー!カナこのまちきたことあるよ!ぼーけんしゃギルドまでのみちもしってるから~カナがつれてってあげるねっ!」
「おお!カナたんってすごいんだね~抱っこしてあげるから手で方向を教えてね~」「うん!まかせて!」
はぁぁ……カナたんマジ天使だわ!腹黒いけど……でも女神さまとは比べ物にならんな!…
っは───
《そんなロリコンな人にはお仕置きが必要ですね……というかカナさんズルいですよね……17才の頭脳を持つ腹黒幼女とか…そんなもんチートとかチーターやろ!ってやつですよ……こんなのキバOーさんも真っ青ですよ!》どうすればいいんですか!───と……悩み出してしまわれた。
まぁ……ほうって置こう《少しは構ってください!》放置放置
俺とアンナはカナに案内されるがまま移動し難なく冒険者ギルドへと辿り着く───
「さすがカナさんですね。雷斗さんに先頭を任せて居たら恐らく辿り着けなかったでしょう」「ええ!?アンナさんや…いくらなんでも……」───俺の抗議の声はアンナの鋭く冷徹な眼差しで貫かれ───「着いたんですから何時までもカナさんを抱っこしてないで、さっさと下ろしたらどうなんですか?」ギンッ!───
ものすごい圧の眼光に俺は思わずビクッとなり…すごすごとカナを下ろす。───《アンナさん……一皮剥けましたね……》───
どうやら女神さまも眼光に貫かれたのか…疲れた声が脳内に響く。
俺は気を取り直して、冒険者ギルドの戸を開けた。
「すいませーん!お尋ねしたいことがあるのですが~!」と声をあげると
「小僧が子供連れてなんの用だ?あ?」と何処かでよく見る定番のセリフを吐くのは──
やはり何処にでもいるモブ用スキンヘッド…所謂モブA
「すいません。迷子の少女を保護したので、捜索依頼依頼が出ていないか確認に来たのですが……なにぶん初めてですので……」───と下手に出て教えを請うも───
「あ?んじゃよ、俺が見といてやるからその拾った子供を置いて小僧はとっとと帰んな!」──そう言うとモブはカナに手を出そうとする───バチィン!──凄く痛そうな音がモブから聞こえた!──カナが伸びてきた男の手首を掌で叩いたのだ。
「うお!このガキ!なにしやがる!」おー痛てて!と手を振るモブA
「カナ……ダメだぞ。こんなハゲに触ったらハゲが移るかもしれないよ?あっちで手をキレイキレイしような~」とカナを連れて行こうとすると───
「おい!テメー!舐めた口聞きやがって!」──と立ち上がるモブAの友達?よく見るとホール内全員が殺気を振り撒いている。
「はぁぁ……」と俺はため息一つ。モブAを片手で掴み上げ──
「【ウォーターバブル】」と唱え……モブAの顔面に水の玉を精製
「ガボガボガボ」と苦しみ…俺の手から逃れようと必死にもがき…殴る蹴るを繰り返し───動かなくなる。
俺はモブAを床に投げ捨て腹を踏みつけ水を抜く──その光景に凍り付くかの如くモブの友達?は固まり動けなくなる。
「まだ生きてるが……全員で来るなら容赦できないから……塵一つ残らない感じになるけどいいか?」こんな感じに──【サンドストーム】とモブAの服だけを器用に砂塵へと変えると────
「いやいやいやいや!俺達は旦那の!そう!旦那の用件を手伝おうと……なぁ!みんな!」
「おっおう!」「そうだ!その通り!」「そんなハゲなんて知りませんぜ!」
《この変わり身の早さには好感が持てますね!面白すぎます……ぷぷっ》(相変わらず黒いっすね~ホントに善行の女神さまなんですかね~?)《───なにか……いいましたか?》(いいえ!)
気を取り直して──「んじゃ…迷子の捜索系の依頼が出てないか調べたい。とりあえず係りの人って居ないの?」
「こっちですよ旦那!ここは裏のバーなんで!」と俺の問に気持ちのいい位の掌クルーを見せる。
「ささ、こっちですよ旦那!」とモブBに連れられて表に回れば、しっかりとした作りのカウンターに座るおっさんが居る。
「よう、フォルカー!お客様を連れて来たぜ!」
「なんだヨハンか……んで、客ってのはその小僧か?」
ギラッ!とフォルカーと呼ばれた男の眼が鋭く光る。
「じゃ、旦那!あっしは裏のバーに戻りますんで!」ノシと手を振りモブB改めヨハンは一目散に走り去る。
(とりあえず……カウンターへ行くか……)《ですね!》
「ども、俺は久世 雷斗と言います。今日は迷子或は失踪者などの捜索依頼みたいなのが現在でてないかな?と思い此方へ来たのですが……現在はそういった依頼は出てますか?」
「お前…ギルドカードは持ってるか?」
「ギルドカード?」フォルカーの問に解らず問い返してしまう。
「小僧…お前冒険者ギルドは初めてか?」
「はい。宜しければご教授願えますか?」
俺のお願いに気分を害することもなく、淡々と説明してくれる。
冒険者ギルドにはランキング制度というものがあり
F~Aの順に評価が上がり、殿堂入りになるとSやSSと言ったクラスを特別に授かるそうだ。
そして一番重要なのが受託できる依頼は現在のランクと一つ上のランクまでとなっていて、飛び越して上のランクを受託することが出来ない──ということだ。
「解りました。んで…結局失踪などの捜索依頼は結局出てるんですか?」という俺の問に「悪いがギルド外の人間には教えられない決まりなんだ。」と言われてしまい───
《入ればいいじゃないですか。冒険者ギルド》(ええー……)
《やってみたい!って言ってたじゃないですか!ぜひやってみましょう!そうしましょう!》(ノリノリですね……まっいいですけど…)
「んじゃ…登録お願いします」
「身分証はあるか?」と聞かれ、俺は身分証を取り出し提出……
「なっ!」なぜか驚きの声を上げ目を見開き俺を見るフォルカー……なぜだ?《なぜ?もなにもそのカードには執行者の表記が書いてあるじゃないですか~お馬鹿さんだから忘れちゃったんですね!まるでボケ老人です♪》うふふっ!と楽しそうに笑う女神さま……たが!(それはあんただろ!おばあちゃん女神!)
《おばあちゃんじゃないもん!あれは仮の姿なんだもん!》
(黙らっしゃい!毎日毎日テレビばっか見て食っちゃ寝してたんだろ!でなければあの無駄な知識は納得できないぞ!)ついに言ってやったぜ!
《ぐぬぬ……だって!暇なんだもん!しょうがないじゃないですか!テレビと漫画だけが唯一の楽しみだったんですよ……》ぐすっと脳内で泣き出す女神さまに少々の罪悪感を覚えつつ──
「あー……なんだ…そういうことで、捜索依頼がないか聞いてたんだが……どうだ?」とフォルカーに返答を促す。
「あ…ああ。今は何件か出てるな……」驚きからまだ復活仕切れていないのか、フォルカーの声は少し震えている──
「実はな────」と俺はバルナバス男爵邸においての一件を所々省きつつ、簡単な詳細を告げる───
「なんてこった……まさかここの領主が……すまんが少し待っていてくれないか?」とフォルカーは言うや俺の返事を待たず裏に引っ込んでしまった。
それから待つこと数十分「雷斗さまー、カナのどかわいたなー」
とか「雷斗さまー、カナ疲れたから抱っこー!」とか……カナの我が儘を聞きながら───もといアンナに睨まれながら───待っていること数分。フォルカーが別の男を連れて戻ってきた。
「どうも初めまして。私はここのギルドの長をしているヘルムートと申す者です……フォルカーから話を聞かされましたが……奥で詳しく聞かせてもらえませんか?」というヘルムートの申し出を断ると話が進まないので、やむなく奥へ着いていくことにした。
そしてフォルカーにした説明とほぼ変わらない説明をヘルムートにすると「そうですか……お話は解りました。現在出ている失踪者の捜索依頼はこの3件ですね」と出された依頼対象の名前を見て────ビンゴだった!
早速その事をヘルムートに伝えると…ギルドに連れて来てくれれば、依頼完了として報酬が出ますとの事で、明日にも連れてくることを約束する。
最後に今回被害にあった少女達は全員貴族の娘ということもあり、ギルドから王国に報告を上げ残った少女達は一旦ギルドで預り、順次返還するという事で話が決まった。
俺達は冒険者ギルドを後にして宿屋で待つミレーヌと合流。
その後…少女達に無事帰れる手配が出来たことを伝えると、少女達は皆一様に涙を流すのだった────
そして夜も更け……皆が寝静まった頃───
(バルナバスのマーカーが止まってるな……何処かに逃げ込んだか……《或は犯罪仲間と合流したか……ですね。》
(んじゃ……行きますか!)
俺は闇夜の空に飛び出した────
俺はバルナバスを逃がした後…捕まっている少女達を探すべく、屋敷内をハイドにて移動。脳内の地図をみて、ある程度人のマーカーが纏まって表示の部屋に移動し──こっそり開けて中を覗く、これを繰り返して監禁場所を探そうっていう算段だ。
なぜこっそりかって?そりゃ…少女達が人質になったりして危害が及ばないためだ。
その後俺は姿が見えないことをいいことに、手当たり次第作戦を敢行!
開けては覗いて、開けては覗いてを繰り返す。
たまに「何だ!?」と見られたりもしたが、どーせ見えてないのでそのままスルー。
いちいちお仕置きするの面倒だしね…
そうして何部屋か扉を開けていくうちに───
入り口に警備であろう男が立っている部屋を発見したのだ。
俺は音を立てずゆっくりと男の正面まで移動し──ブウウン!
男の側頭部に強烈なフックを叩き込むと男は地面でワンバウンドして動かなくなる。
それを見て「なっ!なんだ!?おい!どうした?おい!」と隣の男は動揺する──
ハイドが解けた俺は動揺しているもう一人の男にも同様に拳を振るい意識を刈り取った。
そして部屋へと入ると───そこには数人の少女が鎖に繋がれていた。
「?」「え」と一部の少女達が声を上げる。
鎖で繋がれていた少女は皆最低限の布切れしか身に纏っていない。しかもその内の数人のお腹はボテッと膨れている──そして極めつけはその部屋の臭い……飛び散った汁から漂う据えた異臭に顔をしかめざるおえない。
「これは……」俺はその光景に言葉が詰まる───
急いで外で伸びている男の服をまさぐり、鎖の鍵を手に入れた。
そして俺は少女達を安心させるために言葉を紡ぐ。
「俺は君たちを助けに来たんだ。今から順番に鎖の鍵を外すから静かに待っていてくれないかな?──あと勝手に飛び出していかないで欲しい」部屋の外はまだ安全じゃないから──と俺が言うと部屋に居た少女たちは皆静かに待ってくれる。
「全員外れたかな?それじゃ脱出しよう!みんな、ゆっくりでいいから俺に着いてきてくれ」
とそうして少女達を後ろに連れて外までの通路を地図に表示されているマーカーに注意しながら歩きだす。
そうして進みながらマーカーに当たる度に対象をなぎ倒して進み外へと脱出。
その後皆で馬車へと辿り着くとカナも起きていて、三人で出迎えてくれた。
俺たちは少女達を馬車で休ませ、車外で話し合いをしている……
「雷斗さん……妊娠している子が数人居ます」
「そうか……」俺は腸が煮えくり返る思いで……脳内の地図で執拗に動き回るマーカーをチェック……
「雷斗さま……何人かは産みたくないって……」とやはり悲しそうな瞳で俺の処に報告にくるカナ……少し前までの自分と重ねてしまったのだろう……「私だったら……」と素が出てしまう位考え込んでいる。
「とりあえず話をする」と俺は立ち上がり、馬車内で軽い食事を取っている少々達の元へと移動し───
「妊娠していて産みたくない子は俺の所へ来てくれ……」と俺は声をかける───すると少女二人が立ち上がり俺の元へと来る……
《こんな幼い少女を拐い、無理矢理犯して孕ませるなんて……許されない悪行です……》女神さまの声は怒りで震えている……
(ああ……この子達……今のカナと大差ないのに……不憫だな……)
「いいかい…今から君たちを妊娠する前の体に戻す。その時少しばかり若返ってしまうが……それは諦めて欲しい」それでもいいかい?
と問うと───二人の少女はコクリと首肯した。
「じゃあ……行くぞ!二人とも妊娠する前……拐われる前の自分を思い出してくれ……【リバイブ】!」そう言うと俺は魔法を発動させる!
二人の少女は目を瞑り…自分がまだ拐われていない、幸せだった頃を思い浮かべ……目尻から雫が流れる───そんな少女達を俺の魔法の光が暖かく包み───光が収束した後には元のスマートなお腹に戻っている二人。
それを見て……もういいよ。よく頑張ったね。と頭を撫でると…二人の少女は目を開き、恐る恐るお腹を擦り……二人の少女は瞳を決壊させ、大粒の涙を流すのだった───
(あれは喜んで泣いたのか……お腹の子に詫びて泣いたのか……)
《どちらにしてもやるせないですね……》(ええ……)
その後───「さて…彼女達を送り届けなければならないが……」
そう。今回捕まっていた少女達は色々な土地から拐われていて、俺だけの力ではどうにもならない感じがした。
「三人とも…何かいい案はないかな?……」とアンナ・ミレーヌ・カナに聞いてみると───
「では…冒険者ギルドに行ってみましょう。」
「冒険者ギルド?」と俺はアンナの提案を聞き返す。
そもそも冒険者ギルドなんて住んでる街にあったっけか……
《ありましたよ?雷斗さんが気が付かなかったのは事あるごとに女性に手を付けて街を探索してないからですよ?》(ぬぅ……)
「はい。彼女達は貴族の娘ばかりです…冒険者ギルドに行けば、もしかしたら親が捜索依頼を出しているかもしれません」
アンナの提案に「なるほど」と納得し───
「では…宿屋に戻って夜が明けるまで休憩。日が昇り次第冒険者ギルドへと向かう。アンナとカナは俺についてきてくれ、ミレーヌは宿屋に残って彼女達と一緒に居てあげて欲しい」
そして時が過ぎ朝日が昇り出したのを見計らい俺とアンナは冒険者ギルドへと出発した!
「雷斗さまー!カナこのまちきたことあるよ!ぼーけんしゃギルドまでのみちもしってるから~カナがつれてってあげるねっ!」
「おお!カナたんってすごいんだね~抱っこしてあげるから手で方向を教えてね~」「うん!まかせて!」
はぁぁ……カナたんマジ天使だわ!腹黒いけど……でも女神さまとは比べ物にならんな!…
っは───
《そんなロリコンな人にはお仕置きが必要ですね……というかカナさんズルいですよね……17才の頭脳を持つ腹黒幼女とか…そんなもんチートとかチーターやろ!ってやつですよ……こんなのキバOーさんも真っ青ですよ!》どうすればいいんですか!───と……悩み出してしまわれた。
まぁ……ほうって置こう《少しは構ってください!》放置放置
俺とアンナはカナに案内されるがまま移動し難なく冒険者ギルドへと辿り着く───
「さすがカナさんですね。雷斗さんに先頭を任せて居たら恐らく辿り着けなかったでしょう」「ええ!?アンナさんや…いくらなんでも……」───俺の抗議の声はアンナの鋭く冷徹な眼差しで貫かれ───「着いたんですから何時までもカナさんを抱っこしてないで、さっさと下ろしたらどうなんですか?」ギンッ!───
ものすごい圧の眼光に俺は思わずビクッとなり…すごすごとカナを下ろす。───《アンナさん……一皮剥けましたね……》───
どうやら女神さまも眼光に貫かれたのか…疲れた声が脳内に響く。
俺は気を取り直して、冒険者ギルドの戸を開けた。
「すいませーん!お尋ねしたいことがあるのですが~!」と声をあげると
「小僧が子供連れてなんの用だ?あ?」と何処かでよく見る定番のセリフを吐くのは──
やはり何処にでもいるモブ用スキンヘッド…所謂モブA
「すいません。迷子の少女を保護したので、捜索依頼依頼が出ていないか確認に来たのですが……なにぶん初めてですので……」───と下手に出て教えを請うも───
「あ?んじゃよ、俺が見といてやるからその拾った子供を置いて小僧はとっとと帰んな!」──そう言うとモブはカナに手を出そうとする───バチィン!──凄く痛そうな音がモブから聞こえた!──カナが伸びてきた男の手首を掌で叩いたのだ。
「うお!このガキ!なにしやがる!」おー痛てて!と手を振るモブA
「カナ……ダメだぞ。こんなハゲに触ったらハゲが移るかもしれないよ?あっちで手をキレイキレイしような~」とカナを連れて行こうとすると───
「おい!テメー!舐めた口聞きやがって!」──と立ち上がるモブAの友達?よく見るとホール内全員が殺気を振り撒いている。
「はぁぁ……」と俺はため息一つ。モブAを片手で掴み上げ──
「【ウォーターバブル】」と唱え……モブAの顔面に水の玉を精製
「ガボガボガボ」と苦しみ…俺の手から逃れようと必死にもがき…殴る蹴るを繰り返し───動かなくなる。
俺はモブAを床に投げ捨て腹を踏みつけ水を抜く──その光景に凍り付くかの如くモブの友達?は固まり動けなくなる。
「まだ生きてるが……全員で来るなら容赦できないから……塵一つ残らない感じになるけどいいか?」こんな感じに──【サンドストーム】とモブAの服だけを器用に砂塵へと変えると────
「いやいやいやいや!俺達は旦那の!そう!旦那の用件を手伝おうと……なぁ!みんな!」
「おっおう!」「そうだ!その通り!」「そんなハゲなんて知りませんぜ!」
《この変わり身の早さには好感が持てますね!面白すぎます……ぷぷっ》(相変わらず黒いっすね~ホントに善行の女神さまなんですかね~?)《───なにか……いいましたか?》(いいえ!)
気を取り直して──「んじゃ…迷子の捜索系の依頼が出てないか調べたい。とりあえず係りの人って居ないの?」
「こっちですよ旦那!ここは裏のバーなんで!」と俺の問に気持ちのいい位の掌クルーを見せる。
「ささ、こっちですよ旦那!」とモブBに連れられて表に回れば、しっかりとした作りのカウンターに座るおっさんが居る。
「よう、フォルカー!お客様を連れて来たぜ!」
「なんだヨハンか……んで、客ってのはその小僧か?」
ギラッ!とフォルカーと呼ばれた男の眼が鋭く光る。
「じゃ、旦那!あっしは裏のバーに戻りますんで!」ノシと手を振りモブB改めヨハンは一目散に走り去る。
(とりあえず……カウンターへ行くか……)《ですね!》
「ども、俺は久世 雷斗と言います。今日は迷子或は失踪者などの捜索依頼みたいなのが現在でてないかな?と思い此方へ来たのですが……現在はそういった依頼は出てますか?」
「お前…ギルドカードは持ってるか?」
「ギルドカード?」フォルカーの問に解らず問い返してしまう。
「小僧…お前冒険者ギルドは初めてか?」
「はい。宜しければご教授願えますか?」
俺のお願いに気分を害することもなく、淡々と説明してくれる。
冒険者ギルドにはランキング制度というものがあり
F~Aの順に評価が上がり、殿堂入りになるとSやSSと言ったクラスを特別に授かるそうだ。
そして一番重要なのが受託できる依頼は現在のランクと一つ上のランクまでとなっていて、飛び越して上のランクを受託することが出来ない──ということだ。
「解りました。んで…結局失踪などの捜索依頼は結局出てるんですか?」という俺の問に「悪いがギルド外の人間には教えられない決まりなんだ。」と言われてしまい───
《入ればいいじゃないですか。冒険者ギルド》(ええー……)
《やってみたい!って言ってたじゃないですか!ぜひやってみましょう!そうしましょう!》(ノリノリですね……まっいいですけど…)
「んじゃ…登録お願いします」
「身分証はあるか?」と聞かれ、俺は身分証を取り出し提出……
「なっ!」なぜか驚きの声を上げ目を見開き俺を見るフォルカー……なぜだ?《なぜ?もなにもそのカードには執行者の表記が書いてあるじゃないですか~お馬鹿さんだから忘れちゃったんですね!まるでボケ老人です♪》うふふっ!と楽しそうに笑う女神さま……たが!(それはあんただろ!おばあちゃん女神!)
《おばあちゃんじゃないもん!あれは仮の姿なんだもん!》
(黙らっしゃい!毎日毎日テレビばっか見て食っちゃ寝してたんだろ!でなければあの無駄な知識は納得できないぞ!)ついに言ってやったぜ!
《ぐぬぬ……だって!暇なんだもん!しょうがないじゃないですか!テレビと漫画だけが唯一の楽しみだったんですよ……》ぐすっと脳内で泣き出す女神さまに少々の罪悪感を覚えつつ──
「あー……なんだ…そういうことで、捜索依頼がないか聞いてたんだが……どうだ?」とフォルカーに返答を促す。
「あ…ああ。今は何件か出てるな……」驚きからまだ復活仕切れていないのか、フォルカーの声は少し震えている──
「実はな────」と俺はバルナバス男爵邸においての一件を所々省きつつ、簡単な詳細を告げる───
「なんてこった……まさかここの領主が……すまんが少し待っていてくれないか?」とフォルカーは言うや俺の返事を待たず裏に引っ込んでしまった。
それから待つこと数十分「雷斗さまー、カナのどかわいたなー」
とか「雷斗さまー、カナ疲れたから抱っこー!」とか……カナの我が儘を聞きながら───もといアンナに睨まれながら───待っていること数分。フォルカーが別の男を連れて戻ってきた。
「どうも初めまして。私はここのギルドの長をしているヘルムートと申す者です……フォルカーから話を聞かされましたが……奥で詳しく聞かせてもらえませんか?」というヘルムートの申し出を断ると話が進まないので、やむなく奥へ着いていくことにした。
そしてフォルカーにした説明とほぼ変わらない説明をヘルムートにすると「そうですか……お話は解りました。現在出ている失踪者の捜索依頼はこの3件ですね」と出された依頼対象の名前を見て────ビンゴだった!
早速その事をヘルムートに伝えると…ギルドに連れて来てくれれば、依頼完了として報酬が出ますとの事で、明日にも連れてくることを約束する。
最後に今回被害にあった少女達は全員貴族の娘ということもあり、ギルドから王国に報告を上げ残った少女達は一旦ギルドで預り、順次返還するという事で話が決まった。
俺達は冒険者ギルドを後にして宿屋で待つミレーヌと合流。
その後…少女達に無事帰れる手配が出来たことを伝えると、少女達は皆一様に涙を流すのだった────
そして夜も更け……皆が寝静まった頃───
(バルナバスのマーカーが止まってるな……何処かに逃げ込んだか……《或は犯罪仲間と合流したか……ですね。》
(んじゃ……行きますか!)
俺は闇夜の空に飛び出した────
0
あなたにおすすめの小説
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
異世界ビルメン~清掃スキルで召喚された俺、役立たずと蔑まれ投獄されたが、実は光の女神の使徒でした~
松永 恭
ファンタジー
三十三歳のビルメン、白石恭真(しらいし きょうま)。
異世界に召喚されたが、与えられたスキルは「清掃」。
「役立たず」と蔑まれ、牢獄に放り込まれる。
だがモップひと振りで汚れも瘴気も消す“浄化スキル”は規格外。
牢獄を光で満たした結果、強制釈放されることに。
やがて彼は知らされる。
その力は偶然ではなく、光の女神に選ばれし“使徒”の証だと――。
金髪エルフやクセ者たちと繰り広げる、
戦闘より掃除が多い異世界ライフ。
──これは、汚れと戦いながら世界を救う、
笑えて、ときにシリアスなおじさん清掃員の奮闘記である。
ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。
タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。
しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。
ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。
激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。
男が英雄でなければならない世界 〜男女比1:20の世界に来たけど簡単にはちやほやしてくれません〜
タナん
ファンタジー
オタク気質な15歳の少年、原田湊は突然異世界に足を踏み入れる。
その世界は魔法があり、強大な獣が跋扈する男女比が1:20の男が少ないファンタジー世界。
モテない自分にもハーレムが作れると喜ぶ湊だが、弱肉強食のこの世界において、力で女に勝る男は大事にされる側などではなく、女を守り闘うものであった。
温室育ちの普通の日本人である湊がいきなり戦えるはずもなく、この世界の女に失望される。
それでも戦わなければならない。
それがこの世界における男だからだ。
湊は自らの考えの甘さに何度も傷つきながらも成長していく。
そしていつか湊は責任とは何かを知り、多くの命を背負う事になっていくのだった。
挿絵:夢路ぽに様
https://www.pixiv.net/users/14840570
※注 「」「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています。
男:女=1:10000の世界に来た記憶が無いけど生きる俺
マオセン
ファンタジー
突然公園で目覚めた青年「優心」は身辺状況の記憶をすべて忘れていた。分かるのは自分の名前と剣道の経験、常識くらいだった。
その公園を通りすがった「七瀬 椿」に話しかけてからこの物語は幕を開ける。
彼は何も記憶が無い状態で男女比が圧倒的な世界を生き抜けることができるのか。
そして....彼の身体は大丈夫なのか!?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~
ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。
食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。
最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。
それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。
※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。
カクヨムで先行投稿中!
チート魅了スキルで始まる、美少女たちとの異世界ハーレム生活
仙道
ファンタジー
リメイク先:「視線が合っただけで美少女が俺に溺れる。異世界で最強のハーレムを作って楽に暮らす」
ごく普通の会社員だった佐々木健太は、異世界へ転移してして、あらゆる女性を無条件に魅了するチート能力を手にする。
彼はこの能力で、女騎士セシリア、ギルド受付嬢リリア、幼女ルナ、踊り子エリスといった魅力的な女性たちと出会い、絆を深めていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる