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第2章
2 - 8 お仕置き!バルナバスの最後!
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「【レビテーション】【フライ】!」
いつもの浮遊からの飛行魔法を念じて俺は夜の空へと飛び出した!
頭の中にある地図によれば…目標は街からだいぶ遠ざかった小高い丘?
そこでバルナバスのマーカーは動きを止めている────
俺はマーカーめがけて高速で飛翔するために魔力を強く込める!
俺はふっと下を向けば…目下に広がる街並みがものすごいスピードで動き、遠ざかっていく。
《だいぶこの魔法も使い慣れてきましたね》(すべては女神さまのおかげですよ)
《ふふふっ!やっと私のありがたみと大切さをご理解されたようですね♪》(はいはい)
ちょっとおべっか使ってやるとこれだよ…まったく…どうしてここまで調子に乗れるのか参考までに教えて頂きたいものだな…
────ゴゴゴゴゴ────
《雷斗さん?あんまり調子に乗ると大事な大事な彼女達の夢に…今度は私と雷斗さんのあられもないシーンを捏造して垂れ流しますよ?ああ、勿論モザイクなどはなしです!…もっとも~彼女達は私の事を知らないので、見知らぬ女性と雷斗さんが単純に浮気しているように見えますよね~》
(ちょ!その冗談笑えないんだけど!女神さま!?)
《早速今日の夜にでも実行して差し上げますね!なんせ私はポメリエモンでしたっけ?雷斗さんをサポートするのがお役目の四次元ポケット&wikiですから~》
やべえ!女神さま激おこを通り越してビッグバンテラおこサンシャインヴィーナスバベルキレキレマスターになってませんか!?
(ごめん!俺が悪かったよ…別に便利な道具扱いしていた訳じゃないんだ…ただ…もっと女神さまと親密になりたくて…わざと口悪く言ってみただけだったんだ…本心では女神さまのことを誰よりも大切に思ってるんだ!)
《えええ!そそそ…そんなこと言われたって…騙されないんだからねっ!》よしあと一押し
(ホントさポメリー!愛してる!誰よりもだ!だって俺は君の為だけに世界を善行で満たす努力をしているのだから…だから…俺のちょっとした悪ふざけを許してほしい!)
《そ…そんな…私こそちょっとした軽口程度で怒り過ぎました…困らせてごめんなさい》
さすがチョロ女神!チョロすぎてチョロインの比じゃねーわ!がはははは!
────ゴゴゴゴゴ────
はっ!《雷斗さんのバカ!!戻ったらぜえええったいに!お仕置きぃぃぃぃぃぃぃぃ!》
ふっ俺としたことが…心の声が駄々漏れだったぜ…orz
っと────どうやら着いたようだな……
「解除!」俺は地面すれすれまで急降下し、【レビテーション】の魔法を発動。その後ゆっくりと地上に降り立つ。
地に足を着けた俺は周囲を見渡す───が…特になにもなく、ただただ小高い丘の上に大きな屋敷があるだけだった。
頭の中のマーカーを再度確認…
(やはりあの屋敷の中にバルナバスが居るのは間違いないな)
《ええ。今回の誘拐騒動の元締めの一人…きっちりとお仕置きせねば、世の悪行が減ることはありません…雷斗さん!行くのです!!》…どうやら今日の女神さまはかなり気合が入ってる様子…
(よし!きっちりとキツイ仕置きを決めてやらねばな!)
そう…あの少女たちの涙に誓って───
俺は早速いつもの究極にして至高の魔法!隠れ身の術こと「【シャドウハイド】」を念じ、我が身を暗黒の世界へと溶け込ませ屋敷へと移動を開始した。
屋敷は当たり前のように高い塀に囲まれ、侵入者を拒んでいる。
(まっ、俺には無駄なんだけどな…だが…念のため)「【クリアラビリンス】」と念じ魔法を発動
俺の脳内の地図には新たに内部の詳細が表示される…塀の向こうの空間には常に人が一定の範囲で警戒しているのがマーカーでわかる。
(これは壁を砂にして進むと一発でバレるやつだな…仕方ない…足音に気を付けて飛び越えるとするか)《ここでフライでもいいのかもしれないですけど…今すでに魔法を二個同時使用してますし…フライやレビテーションなどの重力系の魔法の細かな操作は難しそうですね。》
そういえば…なんとなくやってたけど魔力操作に結構な負荷をかけてたんだな…
《でも…魔法を多重に使い続ければ自然と脳の処理も慣れて、そのうちクワトロマジック…4種混合や4種同時魔法なんてのも可能になりますよ!》
(おおお!そいつは夢が広がる話だな!てかさ、最初に教えてもらった魔法って全部強い魔法ばっかじゃない?ということはだよ?今後教えてもらう魔法が実は劣化版!って可能性もあるよね?)
《はい?》
(いや、だからさ…攻撃魔法にしてもアースウォールやウォーターバブルとかトルネイドとか、すっげー使い勝手いいじゃん?それ以上に便利な攻撃魔法なんて想像できないんだよね)
《ああ…その魔法…初級魔法なんです…ホントはあんな凶悪な使い方は想定されてないんですよね!ああ…でもでも!私って天才じゃないですか!?んで天才の私はコンボとして魔法を発動させることを思いついたんですよね!そしたら凶悪サイクロン洗濯機魔法みたいになっちゃって…そして気が付けば雷斗さんもその…どんどん魔法のコンボを勝手に創造してしまって…気が付けば初級魔法が必殺魔法にまで昇華してしまってたんですよね…》
(そうだったのか…んじゃ一番すげー魔法ってどんなのがあるの!?)
《そうですね…例えばこの星の核を爆発させて消滅させる核爆魔法なんてのもありますね!》
(はははっ!そいつはすごいね!)《ですよね!ですよね!》
(アホか!なにが天才じゃい!あんたの頭の中が残念すぎてすごいね!って意味だよアホ女神!)
《えええ!ひどい!扱いがひどい!私ヒロインなのに!》どの口が言ってるんだ…
もういいや話が進まん!さっさと塀を飛び越えてしまおう…────よっ!と…
俺はジャンプ一発!塀を飛び越え…わずかな音は立てたものの俺自体が見えないのでバレることはなかった…
そしてそのまま警護がウロウロしている庭を素通りして屋敷内部へと侵入するための穴を開けるべく、中に人が居ない部屋っぽい空間を周囲を地図から探しだし「【サンドストーム】」で静かに穴を開けた────
俺はバルナバスのマーカー目がけて屋敷内を突き進む!
当たり前だが隠れ身の俺は誰にも咎められることもなくバルナバスの居る部屋の前に辿り着いた。
案の定部屋の前には当たり前にように警護の人間が数人居た。俺はハイドを解除して
「よう!お疲れさん」右手を上げ気さくに声を掛ければ
「ん?交代か?」
「おお!助かるぜ」
と勘違いする見張り達──そこに近づき素早く拳を側頭部に叩き込み
「がっ!」「っ!」
と彼らの意識を刈り取ると──
バカーンッ!!
俺は勢いよくバルナバスの部屋の扉を蹴り破り内部へと突入する!!
そこには扉から突入した俺を睨めつけるように立つバルナバスの姿があった。
「くそ!やはり来おったな!この汚らわしい賊め!我が本邸を破壊しただけに飽き足らず、ここまで来るとは!もう我慢ならん!絶対に貴様を殺してブタのエサにしてくれる!」
(などと息巻いてますが…俺、ブタのエサにされても生きてられるんですかね?)
《なに言ってるんですか…そもそも雷斗さんの皮膚はブタ如きに食い破ることなんて不可能です》
(そうですか…最近俺が強すぎて仕置きされる奴等の調子に乗ったセリフを聞くと怒りが沸いてこないんですよね…むしろ哀れで哀れで…)
きっとセリフも頑張って考えたんだろうな~とか思わず考えてしまう…
「貴様!なにを黙って突っ立っておる!バカにしおって!!先生!出番ですよ!先生!!」
はっ!余りにもバルナバスが哀れで意識が遠くに行ってしまったわ…しかし先生!ってベタだなぁ
しばらくすると部屋の暗がりの中から一人の壮年の男性が姿を現した。
「貴様が俺の相手か…まだ子供ではないか…バルナバスさんよ、ホントにこいつを殺すんですか?」
俺の姿を見て、戦闘をためらうようなセリフを吐く先生…それに向かってバルナバスは叱責を飛ばす!
「雇い主はワシだぞ!ワシの身を守らずに誰を守るんだ!早く戦ってこいつを始末してくれ!」
と喚き散らすバルナバスにうんざりしたような顔を向け──
「了解した…正直子供を斬るのは気が引けるが…仕事だからな!やらせてもらう!!」悪く思うなよ…と一言いうと剣を構え戦闘態勢を取る!
「気にすんなよ先生とやら。どうせあんたは俺を斬ることなんてできねーからさ!」
俺の挑発に先生は目を細め────「ほう…では試してみるか!」
と神速の斬り込みを見せて────るつもりなんだよな…
俺にはその斬り込みはあくびが出てそのあくびを噛み殺すほどの時間があるくらいスローに感じる…
俺はすっと人差し指を立て…俺を斬り殺さんと振り抜かれる剣の腹を横に弾き先生の斬撃を受け流す。
「なにっ!俺の斬撃を受け流した!?立てた人差し指だけでか!!」バカな!とさらに追い打ちの剣を振るう先生────俺はその悉くを人差し指で受け、払い、弾く。
先生の瞳にはいつしか恐怖の色が濃く浮かんでいた────
「はぁはぁ…一体どういうことだ…俺が一撃も入れられないだなんて…こんなことがあり得るわけがない!!うおおおおお!」と覇気を放ち、剣速を加速させ斬りつけてくるも…やはりスロー
いい加減飽きてきた俺は剣を二本の指の間で受け止め、その指圧で圧し折り…折った剣先を先生の太ももめがけて投擲!俺の指間から発射された剣先は先生の太ももを貫通し地面を穿つ!!
「があああああああ!」痛みに叫びもがく先生!それを見て腰を抜かしているバルナバル
俺は先生に近づき────「あんた…大して強くないんだな?斬撃も遅すぎて振り下ろされる間に剣の間を往復できるくらいだったぞ?」まぁ相手が悪かったな!と爽やかな笑顔を向けてやる。
「あああああ!嘘だ!嘘だ!嘘だああああ!俺はAランクの冒険者だぞ!!こんな…こんなことが…あって…たまるかあああああああああああ!」と最後の気合を振り絞り折れた剣を振り被る────
ボトッ
鈍い落下音が部屋に響く────
俺は名刀正清をインべントリから取り出し、それを振り抜いた恰好で姿勢を止める
先生はなにが起きたのか理解が追い付かなかった…だって…自分の腕が空から降ってきたのだから…
剣を握ったまま床に転がる自分の腕を見て、ないはずの腕を動かそうと体を揺すり…気が付く!
切断された痛みに────「がああああああああああ!」────
「クソ!クソ!クソ!クソ!俺はこんなところで死なない!俺は元Aランクだぞ!ありえない!!」
落ちた自分の腕を拾い上げ、やいのやいのと騒ぐ先生がとても見苦しい────
「どうせAランクっていっても下から数えた方が早いんだろ?だってあんた…弱すぎて可哀想だわ…もう楽になっていいよ」と一言、俺は正清を振り抜き────先生は首と胴が今生の別れを告げた。
俺は斬り飛ばした頭を拾い上げ「ほらよ!」と腰を抜かしてへたり込んでいるバルナバスへと投げ渡す────それを反射で受け取ってしまったバルナバスは泡を吹き気絶した。
「──はっ!…無事だと…そうか!夢だな!悪い夢だ!」ふぅ…とため息を吐くバルナバスに──
「済まんな…どうやら夢は夢でも正夢の方らしいぞ?」と目を覚まし安堵の声をあげたバルナバスを再び恐怖の地獄へと突き落とすべく俺は声をかけた。
恐怖に身を竦め丘に打ち上げられた魚のごとくビクッビクッと体を痙攣させるバルナバスが気絶しそうになったので俺はすかさず指突────俺の指はバルナバスの胸部を貫き…肋骨を数本掴むと力任せに握りつぶす!
「あああああああああああああ」バルナバスは痛みに目を覚まし、のたうち回る!
そこへ俺の土魔法「【アースウォール】」の改良版を打ち込む!バルナバスは手足を土に捉えられ、抗おうと必死にもがくも、土の強烈な力はバルナバスを地面へと縫い付ける。
「あああああ!動け!動け!うごげばいいいいい!」途中から涙を流しながらも必死に体を動かそうとバルナバスは抵抗をやめない。
そんなバルナバスのズボンを切り裂き、下半身をむき出しにする。
「なっ!何の真似だああああ!ワシを辱めてどうするつもりなんだあああ!くそおおお!」
離せ!クソ!なんでワシが!などなど、一向に反省の言葉が出てこないバルナバス
「お前、攫った少女達に何をしたか覚えてるよな?」とやはり爽やかな笑顔で俺は問う
「何をわけのわからないことを!早くワシを自由にしろおお!ふざけるなよ!!!」イラッ
「オメーが彼女達の未発達な躰になにをしたかって聞いてんだろうが!ああ!!?それがなんだ!自由にしろだのふざけるなだの!テメーの方がよっぽどふざけてるだろ!クソ野郎!!」
と俺はバルナバスのひん剥いた下半身に生える一物をその辺に転がってた先生の折れた剣で斬り飛ばす!
「ーーーー!」と声にならない悲鳴をあげ、狂うバルナバスだが、これまでの悪逆非道の数々に俺はこいつに容赦する心など欠片もなかった。
「もはや是非もなし!灼焔畷掌!」
俺は体内に流れる熱量を掌に集約!1000℃に達する程の高熱を掌に宿し…
「燃やせ!シャイニングブローーー!成敗!!」
俺の灼焔に染まった掌はあっさりとバルナバスの胸部を貫通し心臓を焼き、握りつぶす!
「ああああああああああああああああ!」バルナバスの断末魔の悲鳴が部屋に響き渡り…動かなくなったバルナバスの肉体は高温に燃え尽き、消し炭と化す。
その後俺は屋敷を飛び出し【フライ】で空高く舞い上がり───
「この胸糞悪い屋敷なぞ跡形もなく吹き飛ぶのが世の為!【カラミティフレア】!」俺は前回のブタ野郎の屋敷を破壊するときに女神さまから教わっていた魔法を発動する!
屋敷に高密度のエネルギーが凝縮され…そのエネルギーは臨界を突破!屋敷内部から大爆発を起こし周囲一帯にクレーターを作った。
しっかし…最後まで胸糞悪い仕事だった…
《でもカッコよかったですよ!肋骨を指の力で折る所とか!レントゲン映像が欲しかったほどです!仏の雷斗さんですね!》
(さすがおばあちゃん女神さまだ…なんでも知ってて俺は脱帽だよ…)
《おばあちゃんってまた言いましたね!でも今回はリアル肋骨折りが見れたので良しとします!》
(ああ、はいはい…疲れたから帰るよ~)
《ああ!そんな!軽く流さないでください!この私の高まる鼓動をどうしてくれるんですか!これはもう!濃厚なチャHでもして火照った体を癒して頂かないと!》
(なにが濃厚なチャHですかよ…まぁ俺たちの脳内会話的にチャHっていうのはわからんでもないですが…)
《あの…そんなに冷静に分析されると…恥ずかしいんですけど…》
(じゃあ言うなよ!なんで言った!どーして言った!)あ~もう…アホらし…最後が一番疲れたわ…
はぁぁ…なんやかんや…女神さまと漫才やってると癒されるんだよなぁ……
その後も頭の中でやいのやいのと漫才をしながら空を飛び、街へと戻るのだった────
いつもの浮遊からの飛行魔法を念じて俺は夜の空へと飛び出した!
頭の中にある地図によれば…目標は街からだいぶ遠ざかった小高い丘?
そこでバルナバスのマーカーは動きを止めている────
俺はマーカーめがけて高速で飛翔するために魔力を強く込める!
俺はふっと下を向けば…目下に広がる街並みがものすごいスピードで動き、遠ざかっていく。
《だいぶこの魔法も使い慣れてきましたね》(すべては女神さまのおかげですよ)
《ふふふっ!やっと私のありがたみと大切さをご理解されたようですね♪》(はいはい)
ちょっとおべっか使ってやるとこれだよ…まったく…どうしてここまで調子に乗れるのか参考までに教えて頂きたいものだな…
────ゴゴゴゴゴ────
《雷斗さん?あんまり調子に乗ると大事な大事な彼女達の夢に…今度は私と雷斗さんのあられもないシーンを捏造して垂れ流しますよ?ああ、勿論モザイクなどはなしです!…もっとも~彼女達は私の事を知らないので、見知らぬ女性と雷斗さんが単純に浮気しているように見えますよね~》
(ちょ!その冗談笑えないんだけど!女神さま!?)
《早速今日の夜にでも実行して差し上げますね!なんせ私はポメリエモンでしたっけ?雷斗さんをサポートするのがお役目の四次元ポケット&wikiですから~》
やべえ!女神さま激おこを通り越してビッグバンテラおこサンシャインヴィーナスバベルキレキレマスターになってませんか!?
(ごめん!俺が悪かったよ…別に便利な道具扱いしていた訳じゃないんだ…ただ…もっと女神さまと親密になりたくて…わざと口悪く言ってみただけだったんだ…本心では女神さまのことを誰よりも大切に思ってるんだ!)
《えええ!そそそ…そんなこと言われたって…騙されないんだからねっ!》よしあと一押し
(ホントさポメリー!愛してる!誰よりもだ!だって俺は君の為だけに世界を善行で満たす努力をしているのだから…だから…俺のちょっとした悪ふざけを許してほしい!)
《そ…そんな…私こそちょっとした軽口程度で怒り過ぎました…困らせてごめんなさい》
さすがチョロ女神!チョロすぎてチョロインの比じゃねーわ!がはははは!
────ゴゴゴゴゴ────
はっ!《雷斗さんのバカ!!戻ったらぜえええったいに!お仕置きぃぃぃぃぃぃぃぃ!》
ふっ俺としたことが…心の声が駄々漏れだったぜ…orz
っと────どうやら着いたようだな……
「解除!」俺は地面すれすれまで急降下し、【レビテーション】の魔法を発動。その後ゆっくりと地上に降り立つ。
地に足を着けた俺は周囲を見渡す───が…特になにもなく、ただただ小高い丘の上に大きな屋敷があるだけだった。
頭の中のマーカーを再度確認…
(やはりあの屋敷の中にバルナバスが居るのは間違いないな)
《ええ。今回の誘拐騒動の元締めの一人…きっちりとお仕置きせねば、世の悪行が減ることはありません…雷斗さん!行くのです!!》…どうやら今日の女神さまはかなり気合が入ってる様子…
(よし!きっちりとキツイ仕置きを決めてやらねばな!)
そう…あの少女たちの涙に誓って───
俺は早速いつもの究極にして至高の魔法!隠れ身の術こと「【シャドウハイド】」を念じ、我が身を暗黒の世界へと溶け込ませ屋敷へと移動を開始した。
屋敷は当たり前のように高い塀に囲まれ、侵入者を拒んでいる。
(まっ、俺には無駄なんだけどな…だが…念のため)「【クリアラビリンス】」と念じ魔法を発動
俺の脳内の地図には新たに内部の詳細が表示される…塀の向こうの空間には常に人が一定の範囲で警戒しているのがマーカーでわかる。
(これは壁を砂にして進むと一発でバレるやつだな…仕方ない…足音に気を付けて飛び越えるとするか)《ここでフライでもいいのかもしれないですけど…今すでに魔法を二個同時使用してますし…フライやレビテーションなどの重力系の魔法の細かな操作は難しそうですね。》
そういえば…なんとなくやってたけど魔力操作に結構な負荷をかけてたんだな…
《でも…魔法を多重に使い続ければ自然と脳の処理も慣れて、そのうちクワトロマジック…4種混合や4種同時魔法なんてのも可能になりますよ!》
(おおお!そいつは夢が広がる話だな!てかさ、最初に教えてもらった魔法って全部強い魔法ばっかじゃない?ということはだよ?今後教えてもらう魔法が実は劣化版!って可能性もあるよね?)
《はい?》
(いや、だからさ…攻撃魔法にしてもアースウォールやウォーターバブルとかトルネイドとか、すっげー使い勝手いいじゃん?それ以上に便利な攻撃魔法なんて想像できないんだよね)
《ああ…その魔法…初級魔法なんです…ホントはあんな凶悪な使い方は想定されてないんですよね!ああ…でもでも!私って天才じゃないですか!?んで天才の私はコンボとして魔法を発動させることを思いついたんですよね!そしたら凶悪サイクロン洗濯機魔法みたいになっちゃって…そして気が付けば雷斗さんもその…どんどん魔法のコンボを勝手に創造してしまって…気が付けば初級魔法が必殺魔法にまで昇華してしまってたんですよね…》
(そうだったのか…んじゃ一番すげー魔法ってどんなのがあるの!?)
《そうですね…例えばこの星の核を爆発させて消滅させる核爆魔法なんてのもありますね!》
(はははっ!そいつはすごいね!)《ですよね!ですよね!》
(アホか!なにが天才じゃい!あんたの頭の中が残念すぎてすごいね!って意味だよアホ女神!)
《えええ!ひどい!扱いがひどい!私ヒロインなのに!》どの口が言ってるんだ…
もういいや話が進まん!さっさと塀を飛び越えてしまおう…────よっ!と…
俺はジャンプ一発!塀を飛び越え…わずかな音は立てたものの俺自体が見えないのでバレることはなかった…
そしてそのまま警護がウロウロしている庭を素通りして屋敷内部へと侵入するための穴を開けるべく、中に人が居ない部屋っぽい空間を周囲を地図から探しだし「【サンドストーム】」で静かに穴を開けた────
俺はバルナバスのマーカー目がけて屋敷内を突き進む!
当たり前だが隠れ身の俺は誰にも咎められることもなくバルナバスの居る部屋の前に辿り着いた。
案の定部屋の前には当たり前にように警護の人間が数人居た。俺はハイドを解除して
「よう!お疲れさん」右手を上げ気さくに声を掛ければ
「ん?交代か?」
「おお!助かるぜ」
と勘違いする見張り達──そこに近づき素早く拳を側頭部に叩き込み
「がっ!」「っ!」
と彼らの意識を刈り取ると──
バカーンッ!!
俺は勢いよくバルナバスの部屋の扉を蹴り破り内部へと突入する!!
そこには扉から突入した俺を睨めつけるように立つバルナバスの姿があった。
「くそ!やはり来おったな!この汚らわしい賊め!我が本邸を破壊しただけに飽き足らず、ここまで来るとは!もう我慢ならん!絶対に貴様を殺してブタのエサにしてくれる!」
(などと息巻いてますが…俺、ブタのエサにされても生きてられるんですかね?)
《なに言ってるんですか…そもそも雷斗さんの皮膚はブタ如きに食い破ることなんて不可能です》
(そうですか…最近俺が強すぎて仕置きされる奴等の調子に乗ったセリフを聞くと怒りが沸いてこないんですよね…むしろ哀れで哀れで…)
きっとセリフも頑張って考えたんだろうな~とか思わず考えてしまう…
「貴様!なにを黙って突っ立っておる!バカにしおって!!先生!出番ですよ!先生!!」
はっ!余りにもバルナバスが哀れで意識が遠くに行ってしまったわ…しかし先生!ってベタだなぁ
しばらくすると部屋の暗がりの中から一人の壮年の男性が姿を現した。
「貴様が俺の相手か…まだ子供ではないか…バルナバスさんよ、ホントにこいつを殺すんですか?」
俺の姿を見て、戦闘をためらうようなセリフを吐く先生…それに向かってバルナバスは叱責を飛ばす!
「雇い主はワシだぞ!ワシの身を守らずに誰を守るんだ!早く戦ってこいつを始末してくれ!」
と喚き散らすバルナバスにうんざりしたような顔を向け──
「了解した…正直子供を斬るのは気が引けるが…仕事だからな!やらせてもらう!!」悪く思うなよ…と一言いうと剣を構え戦闘態勢を取る!
「気にすんなよ先生とやら。どうせあんたは俺を斬ることなんてできねーからさ!」
俺の挑発に先生は目を細め────「ほう…では試してみるか!」
と神速の斬り込みを見せて────るつもりなんだよな…
俺にはその斬り込みはあくびが出てそのあくびを噛み殺すほどの時間があるくらいスローに感じる…
俺はすっと人差し指を立て…俺を斬り殺さんと振り抜かれる剣の腹を横に弾き先生の斬撃を受け流す。
「なにっ!俺の斬撃を受け流した!?立てた人差し指だけでか!!」バカな!とさらに追い打ちの剣を振るう先生────俺はその悉くを人差し指で受け、払い、弾く。
先生の瞳にはいつしか恐怖の色が濃く浮かんでいた────
「はぁはぁ…一体どういうことだ…俺が一撃も入れられないだなんて…こんなことがあり得るわけがない!!うおおおおお!」と覇気を放ち、剣速を加速させ斬りつけてくるも…やはりスロー
いい加減飽きてきた俺は剣を二本の指の間で受け止め、その指圧で圧し折り…折った剣先を先生の太ももめがけて投擲!俺の指間から発射された剣先は先生の太ももを貫通し地面を穿つ!!
「があああああああ!」痛みに叫びもがく先生!それを見て腰を抜かしているバルナバル
俺は先生に近づき────「あんた…大して強くないんだな?斬撃も遅すぎて振り下ろされる間に剣の間を往復できるくらいだったぞ?」まぁ相手が悪かったな!と爽やかな笑顔を向けてやる。
「あああああ!嘘だ!嘘だ!嘘だああああ!俺はAランクの冒険者だぞ!!こんな…こんなことが…あって…たまるかあああああああああああ!」と最後の気合を振り絞り折れた剣を振り被る────
ボトッ
鈍い落下音が部屋に響く────
俺は名刀正清をインべントリから取り出し、それを振り抜いた恰好で姿勢を止める
先生はなにが起きたのか理解が追い付かなかった…だって…自分の腕が空から降ってきたのだから…
剣を握ったまま床に転がる自分の腕を見て、ないはずの腕を動かそうと体を揺すり…気が付く!
切断された痛みに────「がああああああああああ!」────
「クソ!クソ!クソ!クソ!俺はこんなところで死なない!俺は元Aランクだぞ!ありえない!!」
落ちた自分の腕を拾い上げ、やいのやいのと騒ぐ先生がとても見苦しい────
「どうせAランクっていっても下から数えた方が早いんだろ?だってあんた…弱すぎて可哀想だわ…もう楽になっていいよ」と一言、俺は正清を振り抜き────先生は首と胴が今生の別れを告げた。
俺は斬り飛ばした頭を拾い上げ「ほらよ!」と腰を抜かしてへたり込んでいるバルナバスへと投げ渡す────それを反射で受け取ってしまったバルナバスは泡を吹き気絶した。
「──はっ!…無事だと…そうか!夢だな!悪い夢だ!」ふぅ…とため息を吐くバルナバスに──
「済まんな…どうやら夢は夢でも正夢の方らしいぞ?」と目を覚まし安堵の声をあげたバルナバスを再び恐怖の地獄へと突き落とすべく俺は声をかけた。
恐怖に身を竦め丘に打ち上げられた魚のごとくビクッビクッと体を痙攣させるバルナバスが気絶しそうになったので俺はすかさず指突────俺の指はバルナバスの胸部を貫き…肋骨を数本掴むと力任せに握りつぶす!
「あああああああああああああ」バルナバスは痛みに目を覚まし、のたうち回る!
そこへ俺の土魔法「【アースウォール】」の改良版を打ち込む!バルナバスは手足を土に捉えられ、抗おうと必死にもがくも、土の強烈な力はバルナバスを地面へと縫い付ける。
「あああああ!動け!動け!うごげばいいいいい!」途中から涙を流しながらも必死に体を動かそうとバルナバスは抵抗をやめない。
そんなバルナバスのズボンを切り裂き、下半身をむき出しにする。
「なっ!何の真似だああああ!ワシを辱めてどうするつもりなんだあああ!くそおおお!」
離せ!クソ!なんでワシが!などなど、一向に反省の言葉が出てこないバルナバス
「お前、攫った少女達に何をしたか覚えてるよな?」とやはり爽やかな笑顔で俺は問う
「何をわけのわからないことを!早くワシを自由にしろおお!ふざけるなよ!!!」イラッ
「オメーが彼女達の未発達な躰になにをしたかって聞いてんだろうが!ああ!!?それがなんだ!自由にしろだのふざけるなだの!テメーの方がよっぽどふざけてるだろ!クソ野郎!!」
と俺はバルナバスのひん剥いた下半身に生える一物をその辺に転がってた先生の折れた剣で斬り飛ばす!
「ーーーー!」と声にならない悲鳴をあげ、狂うバルナバスだが、これまでの悪逆非道の数々に俺はこいつに容赦する心など欠片もなかった。
「もはや是非もなし!灼焔畷掌!」
俺は体内に流れる熱量を掌に集約!1000℃に達する程の高熱を掌に宿し…
「燃やせ!シャイニングブローーー!成敗!!」
俺の灼焔に染まった掌はあっさりとバルナバスの胸部を貫通し心臓を焼き、握りつぶす!
「ああああああああああああああああ!」バルナバスの断末魔の悲鳴が部屋に響き渡り…動かなくなったバルナバスの肉体は高温に燃え尽き、消し炭と化す。
その後俺は屋敷を飛び出し【フライ】で空高く舞い上がり───
「この胸糞悪い屋敷なぞ跡形もなく吹き飛ぶのが世の為!【カラミティフレア】!」俺は前回のブタ野郎の屋敷を破壊するときに女神さまから教わっていた魔法を発動する!
屋敷に高密度のエネルギーが凝縮され…そのエネルギーは臨界を突破!屋敷内部から大爆発を起こし周囲一帯にクレーターを作った。
しっかし…最後まで胸糞悪い仕事だった…
《でもカッコよかったですよ!肋骨を指の力で折る所とか!レントゲン映像が欲しかったほどです!仏の雷斗さんですね!》
(さすがおばあちゃん女神さまだ…なんでも知ってて俺は脱帽だよ…)
《おばあちゃんってまた言いましたね!でも今回はリアル肋骨折りが見れたので良しとします!》
(ああ、はいはい…疲れたから帰るよ~)
《ああ!そんな!軽く流さないでください!この私の高まる鼓動をどうしてくれるんですか!これはもう!濃厚なチャHでもして火照った体を癒して頂かないと!》
(なにが濃厚なチャHですかよ…まぁ俺たちの脳内会話的にチャHっていうのはわからんでもないですが…)
《あの…そんなに冷静に分析されると…恥ずかしいんですけど…》
(じゃあ言うなよ!なんで言った!どーして言った!)あ~もう…アホらし…最後が一番疲れたわ…
はぁぁ…なんやかんや…女神さまと漫才やってると癒されるんだよなぁ……
その後も頭の中でやいのやいのと漫才をしながら空を飛び、街へと戻るのだった────
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これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
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