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第5章
5 - 1 開拓!久世都市を作れ!
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貴族になった俺はとりあえず納税の義務を果たすために未開拓の山が連なる元ツェーザル領に来ていた。
(女神さま…この何もない山に観光名所なんて出来たらいいと思いませんかね?)
《といいますと?》
(ずばり!城を建てたいと思うんですよ!女神さまそういうの大好きじゃないですか!)
《おおおおお!是非建てましょう!具体的にはどんな城にしたいんですか⁉やっぱり山の上ということで竹田城とか安土城、小谷城辺りもいいですね!》
おおう…ずいぶんと食い付きがいいのう
(個人的には安土城がいいなぁ。信長みたく天守閣で生活してみたい!)
《それじゃサクッと更地にして城をおっ建ててしまいましょう!》とノリノリの女神さま
(てか…サクッとって…まさかトルネイドで木々をなぎ倒すのか?めっちゃ大変だよ?)
《ふふん!雷斗さん、たまには素直に新しい魔法を下さい!って素直に甘えてくれてもいいんですよ?》
さぁさぁ!はよはよ!とおねだりをおねだりするなんとも微妙な女神さまだが…仕方ない、たまにはサービスしてやるか
(女神さま。俺に新しい魔法を教えて頂けますか?)
《もう!甘えん坊さんですね♪それじゃ、そんな甘えん坊な雷斗さんにはとっておきの超魔法を授けますね!その名も【アースシェイカー】です!この魔法を使うと最大1キロ四方の大地に干渉し、お好みの大地に錬成することが可能です!更地にするもよし!栄養価の高い肥沃な大地にすることもできます!》
(おおお!なんか開拓が一気に進みそうな魔法ですな!)
《むふふ!では一丁使ってみてくれませんかね?》
よし、やってやろうじゃないか!と俺は魔力を最大に込めて【アースシェイカー】と念じると大地は大きく揺れ、俺は立っていることもままならない。慌てて【レビテーション】で浮遊して一息つき目を下へと向ければ、蠢く大地は徐々に姿を変え、生えていた木や岩なども蠢く大地へと呑み込まれるかのように溶けてなくなり…振動が収まった時にはまっさらな大地が顔を出していた
(うわぁ…これはやっちゃった感あるな…)
見れば更地になった大地に取り残された獣達が右往左往している…生態系に大きな影響を与えてしまったに違いない
《気に病まずとも平気ですよ。ここを更地にした分、他の木々には栄養が回るので実りも充実するでしょうし、エサに困ることはないと思います》
(それを聞いて一安心だな…)俺はふぅ…と安堵のため息を一つ吐く
《さてここからが本番ですよ雷斗さん!実は先程ちょちょいと頭の中を弄って神の魔法の一旦を授けておきました》
(なにそれ怖い…勝手に俺の脳内弄るのやめてもらえません?)
《まぁまぁ。必要な事だったんですよ。なんせ神の魔法ですからね。いいですか?創造魔法【クリエイト】を授けました。これにより雷斗さん、貴方はある程度自在に物を生み出すことが可能になったのです》
ふむふむ…なるほど…
さすがは女神さまだ!さっぱりわからん!
《これは少々サービスが過ぎるかとは思いますが…【クリエイト】》
と女神さまが魔法を発動──するとたった今俺が更地にした大地が一部盛り上がり、何かの形を形成していく──
ズゴゴゴゴと大地が動く音が止んだ時──目の前にはなんと10階建てのビルが聳え立っていた
(女神さま…これは一体…)
と驚きを隠せない俺は瞳を見開き、穴が開くほどに聳え立つビルを見やる
《これが神の魔法の力です。何もない空間から自在に物を創造する…まぁ…究極の魔法ですね。安土城は制作が困難なので簡単なビルを作りました。ここを新久世領の首都にして、王都より栄えさせましょう!》
とやけにやる気なのだが…こいつがやる気を出すとロクな事がないからなぁ…
《雷斗さん…心の声が駄々漏れですよ?いいんですか?そんな事思ったりして…》
───ゴゴゴゴゴ───
その後俺は怒れる女神さまの言うがまま…魔力が尽きるまで永遠と【クリエイト】で住宅地を作ったり、商業区を作らされたり…農地を作らされたりと大変忙しい時間を過ごした──
それから一週間後──
何もない山だった場所は切り開かれ巨大な石の壁が剃り立ち、木々が生い茂っていた大地は敷き詰められた煉瓦で舗装され、そこには立ち並ぶ住宅街、少し歩くと商店用の建物が立ち並ぶ。さらに街の外れには耕された農地が区分けされた状態でかなりの範囲に広がっていて、用水路も引かれている。
(いや~頑張った!ちょっとした街作りシミュレーションやってる感覚で楽しかったな!)
《お疲れさまでした。でも結局私が建てたビルは居住に使わないなんて…ちゃっかりと日本庭園風のお屋敷を街の中央に作ってますし…》
(お白洲がないと捌きを言い渡せないじゃないですか~。女神さまだってそういうの好きでしょ?)
《大好物です!だからお白洲がある庭園を作ったんですねぇ流石は雷斗さんです!》
と大興奮の女神さま───チョロすぎるぜ
(それに女神さまが建てたビルは市庁舎にする予定です。あれだけ目立つ建造物なら住民にもわかりやすいですからね。とりあえずあそこには冒険者ギルドと商業ギルド、それと各役所を階層毎に振り分ける)
さて…これからが大変だ…移住してもらう住人を探したり、畑を使ってもらう農家を探したり…そういった人間の出入りを管理する文官を徴用したりとまだまだ仕事は山積みだ
これから繁栄していくだろう街へ思いを馳せて、俺は再度気合を入れなおし各領地へと移動した──
(女神さま…この何もない山に観光名所なんて出来たらいいと思いませんかね?)
《といいますと?》
(ずばり!城を建てたいと思うんですよ!女神さまそういうの大好きじゃないですか!)
《おおおおお!是非建てましょう!具体的にはどんな城にしたいんですか⁉やっぱり山の上ということで竹田城とか安土城、小谷城辺りもいいですね!》
おおう…ずいぶんと食い付きがいいのう
(個人的には安土城がいいなぁ。信長みたく天守閣で生活してみたい!)
《それじゃサクッと更地にして城をおっ建ててしまいましょう!》とノリノリの女神さま
(てか…サクッとって…まさかトルネイドで木々をなぎ倒すのか?めっちゃ大変だよ?)
《ふふん!雷斗さん、たまには素直に新しい魔法を下さい!って素直に甘えてくれてもいいんですよ?》
さぁさぁ!はよはよ!とおねだりをおねだりするなんとも微妙な女神さまだが…仕方ない、たまにはサービスしてやるか
(女神さま。俺に新しい魔法を教えて頂けますか?)
《もう!甘えん坊さんですね♪それじゃ、そんな甘えん坊な雷斗さんにはとっておきの超魔法を授けますね!その名も【アースシェイカー】です!この魔法を使うと最大1キロ四方の大地に干渉し、お好みの大地に錬成することが可能です!更地にするもよし!栄養価の高い肥沃な大地にすることもできます!》
(おおお!なんか開拓が一気に進みそうな魔法ですな!)
《むふふ!では一丁使ってみてくれませんかね?》
よし、やってやろうじゃないか!と俺は魔力を最大に込めて【アースシェイカー】と念じると大地は大きく揺れ、俺は立っていることもままならない。慌てて【レビテーション】で浮遊して一息つき目を下へと向ければ、蠢く大地は徐々に姿を変え、生えていた木や岩なども蠢く大地へと呑み込まれるかのように溶けてなくなり…振動が収まった時にはまっさらな大地が顔を出していた
(うわぁ…これはやっちゃった感あるな…)
見れば更地になった大地に取り残された獣達が右往左往している…生態系に大きな影響を与えてしまったに違いない
《気に病まずとも平気ですよ。ここを更地にした分、他の木々には栄養が回るので実りも充実するでしょうし、エサに困ることはないと思います》
(それを聞いて一安心だな…)俺はふぅ…と安堵のため息を一つ吐く
《さてここからが本番ですよ雷斗さん!実は先程ちょちょいと頭の中を弄って神の魔法の一旦を授けておきました》
(なにそれ怖い…勝手に俺の脳内弄るのやめてもらえません?)
《まぁまぁ。必要な事だったんですよ。なんせ神の魔法ですからね。いいですか?創造魔法【クリエイト】を授けました。これにより雷斗さん、貴方はある程度自在に物を生み出すことが可能になったのです》
ふむふむ…なるほど…
さすがは女神さまだ!さっぱりわからん!
《これは少々サービスが過ぎるかとは思いますが…【クリエイト】》
と女神さまが魔法を発動──するとたった今俺が更地にした大地が一部盛り上がり、何かの形を形成していく──
ズゴゴゴゴと大地が動く音が止んだ時──目の前にはなんと10階建てのビルが聳え立っていた
(女神さま…これは一体…)
と驚きを隠せない俺は瞳を見開き、穴が開くほどに聳え立つビルを見やる
《これが神の魔法の力です。何もない空間から自在に物を創造する…まぁ…究極の魔法ですね。安土城は制作が困難なので簡単なビルを作りました。ここを新久世領の首都にして、王都より栄えさせましょう!》
とやけにやる気なのだが…こいつがやる気を出すとロクな事がないからなぁ…
《雷斗さん…心の声が駄々漏れですよ?いいんですか?そんな事思ったりして…》
───ゴゴゴゴゴ───
その後俺は怒れる女神さまの言うがまま…魔力が尽きるまで永遠と【クリエイト】で住宅地を作ったり、商業区を作らされたり…農地を作らされたりと大変忙しい時間を過ごした──
それから一週間後──
何もない山だった場所は切り開かれ巨大な石の壁が剃り立ち、木々が生い茂っていた大地は敷き詰められた煉瓦で舗装され、そこには立ち並ぶ住宅街、少し歩くと商店用の建物が立ち並ぶ。さらに街の外れには耕された農地が区分けされた状態でかなりの範囲に広がっていて、用水路も引かれている。
(いや~頑張った!ちょっとした街作りシミュレーションやってる感覚で楽しかったな!)
《お疲れさまでした。でも結局私が建てたビルは居住に使わないなんて…ちゃっかりと日本庭園風のお屋敷を街の中央に作ってますし…》
(お白洲がないと捌きを言い渡せないじゃないですか~。女神さまだってそういうの好きでしょ?)
《大好物です!だからお白洲がある庭園を作ったんですねぇ流石は雷斗さんです!》
と大興奮の女神さま───チョロすぎるぜ
(それに女神さまが建てたビルは市庁舎にする予定です。あれだけ目立つ建造物なら住民にもわかりやすいですからね。とりあえずあそこには冒険者ギルドと商業ギルド、それと各役所を階層毎に振り分ける)
さて…これからが大変だ…移住してもらう住人を探したり、畑を使ってもらう農家を探したり…そういった人間の出入りを管理する文官を徴用したりとまだまだ仕事は山積みだ
これから繁栄していくだろう街へ思いを馳せて、俺は再度気合を入れなおし各領地へと移動した──
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