ギャルゲーの脇役、情報通な彼に転生してしまった!~こうなったらヒロインの一人位は絶対に確保する!~

GARUD

文字の大きさ
23 / 39

20

しおりを挟む
 小学校初めての冬休み、地域的には関東設定ということもあって、雪が降るわけでもなく、ただカラッとした寒空が上空にあるだけ。

「ふぅ……冬休みの宿題終わりっと」

 俺は3日程で冬休みの宿題を終えると、残りの約10日をいかにして過ごすかを考える。
 具体的には自身の能力アップな訳だけど……
 夏休み以降体力作りばっかり先行してたのか小学生特有のムッチリ感が欠片もない。
 そのくせ勉強は前世の能力にバイリンガルな語学力を足した程度。
 このままでは世間一般で言うところの、小学生では天才、中学生では秀才、高校生では凡人という感じになってしまうかもしれない。

「よし。冬休みは前世の復習も兼ねて図書館に通って中高生の参考書を読もう」

 え?夏休みもソロプレイで冬休みもソロプレイかよって?そりゃ二人プレイなんて未経験だしソロプレイになるだろうよ。え?そーいう事じゃない?そりゃ勘違いしてすいません。

 佳子ちゃんや雫ちゃんとは遊ばないのかと?佳子ちゃんとは初詣の約束をしてるよ?お互いの家族と一緒にだけど。
 雫ちゃんは海外に旅行に行くとかで日本に居ないから無理だな。
 あ?南條紫織?学芸会での揉め事以降一切の絡みなんてないぜ!アレは主人公君に任せるよ。モテないモブ男達の鎮魂歌はゴメンだぜ。

 ということで、俺は近所の図書館にやって来ました。

「えっと……参考書……参考書……あった!」

 俺は取り敢えず手始めに小6の算数の参考書を手に取って空いてる席に着席する。
 ページをめくり、参考書に書いてある算数の数式を自前のノートに書き込んではその答えを出して行く。
 
「ふむふむ……1DLで4/5㎡塗れるペンキがあります?2/3DLのペンキでは何㎡塗れますか?」

 ふむ……式は4/5×2/3だから答えは8/15だな。
 ま、再確認程度のつもりだけど、分数の掛け算くらい出来て当たり前だよな。次は……

「2と1/3×1と3/7……これは分母と分子を入れ替える逆算だったか?……7/3×10/7=1/3×10/1だから10/3だな」

 そう答えを出して一応念の為答え合わせをする。良かった。正解だ。
 しかし、ちょっとした応用問題を忘れかけているとなると、今後の為にも真剣に勉強し直した方がいいかもしれんな。

 そう俺が難しい顔で参考書と格闘していると──

「君すごいね~」
「次は……道路を1時間あたり64㎡ほそうする機械で,75分間工事をしました。ほそうした面積は何㎡ですか?か……75分は5/4時間だから……64×5/4で、答えは80㎡……よし。合ってる」
「もしも~し?小さい君~」
「?」

 なんか前の方がうるさいと思い、俺は参考書から顔を上げて軽く辺りに視線を泳がすと、俺の前に座っている女の……子?というには少々育っている人が俺の方に向けて笑顔で手を振っている。
 俺は後ろをチラリと振り返るが、背後には誰も居ない。おや?と俺が首を傾げていると……

「いやいや。君だよ君」

 と目の前のお姉さん(仮)は俺を指差してニコッと笑顔を向けている。
    
「俺の事?」
「うんうん。君、すごく小さいけど何年生?」
「小学一年生だけど?」
「それ、高学年のやつでしょ?」
「そうだね?」
「えぇ……なんか反応鈍くない?」

 そう言って目の前に座っているお姉さん(仮)は小さな顔をコテンと傾げて疑問顔を俺に向ける。
 茶髪でサラサラなストレートが首を傾げた拍子にサラリと垂れる。
 見ればお姉さん(仮)の大きな黒い瞳は俺に興味津々と語っている。正に目は口ほどにと言うやつだ。
 そんなお姉さん(仮)に俺は「ハァ……」と軽く溜息を吐くと、キリッと目に力を入れて次の言葉を発した。

「……というかお姉さん」
「ん?」
「図書館では静かにって習わなかった?」
「ぐぬぬ……なんて生意気な」
「ハァ……生意気もなにも……」

 目の前で唸るお姉さん(仮)に、何やら面倒な予感しかしない俺は早々に無視を決め込んで再び参考書に目を向けようと顔を下げたが──

「それなら休憩コーナーに行きましょう!」
「えぇ……」
「ほら!行くわよ!」

 ガタッ!と音を立てて立ち上がったお姉さん(仮)は俺の手を引くと、俺を引き摺るように休憩コーナーへと足早に進む。

「ちょっ!まだ勉強が──」
「ええい!だまらっしゃい!小学一年生が高学年の勉強なぞやってると将来ガリ勉になっちゃうぞ!いいからお姉さんに付いてくるの!」

 こうして俺は抵抗虚しくお姉さんに、はいえーす宜しく休憩コーナーまで拉致られてしまった!
 おい!オネショタは18Rだぞ! 


  
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

女の子がほとんど産まれない国に転生しました。

さくらもち
恋愛
何番煎じかのお話です。 100人に3~5人しか産まれない女の子は大切にされ一妻多夫制の国に産まれたのは前世の記憶、日本で亭主関白の旦那に嫁いびりと男尊女卑な家に嫁いで挙句栄養失調と過労死と言う令和になってもまだ昭和な家庭!でありえない最後を迎えてしまった清水 理央、享年44歳 そんな彼女を不憫に思った女神が自身の世界の女性至上主義な国に転生させたお話。 当面は2日に1話更新予定!

子供にしかモテない私が異世界転移したら、子連れイケメンに囲まれて逆ハーレム始まりました

もちもちのごはん
恋愛
地味で恋愛経験ゼロの29歳OL・春野こはるは、なぜか子供にだけ異常に懐かれる特異体質。ある日突然異世界に転移した彼女は、育児に手を焼くイケメンシングルファザーたちと出会う。泣き虫姫や暴れん坊、野生児たちに「おねえしゃん大好き!!」とモテモテなこはるに、彼らのパパたちも次第に惹かれはじめて……!? 逆ハーレム? ざまぁ? そんなの知らない!私はただ、子供たちと平和に暮らしたいだけなのに――!

辺境に追放されたガリガリ令嬢ですが、助けた男が第三王子だったので人生逆転しました。~実家は危機ですが、助ける義理もありません~

香木陽灯
恋愛
 「そんなに気に食わないなら、お前がこの家を出ていけ!」  実の父と義妹に虐げられ、着の身着のままで辺境のボロ家に追放された伯爵令嬢カタリーナ。食べるものもなく、泥水のようなスープですすり、ガリガリに痩せ細った彼女が庭で拾ったのは、金色の瞳を持つ美しい男・ギルだった。  「……見知らぬ人間を招き入れるなんて、馬鹿なのか?」  「一人で食べるのは味気ないわ。手当てのお礼に一緒に食べてくれると嬉しいんだけど」  二人の奇妙な共同生活が始まる。ギルが獲ってくる肉を食べ、共に笑い、カタリーナは本来の瑞々しい美しさを取り戻していく。しかしカタリーナは知らなかった。彼が王位継承争いから身を隠していた最強の第三王子であることを――。 ※ふんわり設定です。 ※他サイトにも掲載中です。

完結 愚王の側妃として嫁ぐはずの姉が逃げました

らむ
恋愛
とある国に食欲に色欲に娯楽に遊び呆け果てには金にもがめついと噂の、見た目も醜い王がいる。 そんな愚王の側妃として嫁ぐのは姉のはずだったのに、失踪したために代わりに嫁ぐことになった妹の私。 しかしいざ対面してみると、なんだか噂とは違うような… 完結決定済み

冗談のつもりでいたら本気だったらしい

下菊みこと
恋愛
やばいタイプのヤンデレに捕まってしまったお話。 めちゃくちゃご都合主義のSS。 小説家になろう様でも投稿しています。

中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています

浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】 ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!? 激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。 目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。 もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。 セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。 戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。 けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。 「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの? これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、 ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。 ※小説家になろうにも掲載中です。

幼馴染みが描いた悪役令嬢ものの世界に「メイド」として転生したので、6年後の断罪イベントをどうにか回避したい

ゆずまめ鯉
恋愛
通勤途中、猫好きではないのに轢かれそうな黒猫をうっかり助けてしまい、死んでしまった主人公──水縞あいり(26) 鳥の囀りで目を覚ますとそこは天国……ではなく知らない天井だった。 狭い個室にはメイド服がかかっている。 とりあえず着替えて備えつけの鏡を見ると、そこには十代前半くらいの子どもの姿があった。 「この顔……どこか見覚えが……」 幼馴染みで漫画家、ミツルギサイチ(御剣才知)が描く、人気漫画「悪役令嬢が断罪されるまで」の登場人物だということに気がつく。 名前はミレア・ホルダー(本名はミレア・ウィン・ティルベリー) 没落貴族の令嬢で、現在、仕えているフランドル侯爵によって領地と洋館を奪われ、復讐のために、フランドル侯爵の長女イザベラが悪役令嬢になるのを止めず、むしろ後押しして見事断罪されてしまうキャラだった。 原作は未完だが、相談を受けていたのでどういう結末を迎えるのか知っている。 「二期アニメもまだ見てないし、どうせ転生するなら村人Aとかヒロインの母親がよかった……!!」 幼馴染みの描く世界に転生してしまった水縞あいり=ミレアが、フランドル侯爵家で断罪回避するべく、イザベラをどうにかお淑やかな女性になるように導いている途中。 病弱で原作だと生死不明になる、イザベラの腹違いの兄エミールに、協力してもらっているうちに求愛されていることに気づいてしまい──。 エミール・ディ・フランドル(20)×ミレア・ウィン・ティルベリー(18) 全30話の予定で現在、執筆中です。2月下旬に完結予定です。 タイトルや内容が変更になる場合もあります。ご了承ください。

処理中です...