虐げられてた侯爵令嬢は隣国の皇太子殿下の初恋の相手でした

きりん

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皇太子殿下のパーティーの後、アリスには正式に王宮への招待状が届いた。

王宮の誘いをこだわるわけにもいかず、アリスはその後も何度か、王宮に招待され何度も王宮に遊びに行くようになった。

姉妹には政治に巻き込まれず、穏やかに育ってほしいと思っていたマーティ侯爵夫妻の願いも虚しく、アリスはリアム皇太子殿下の正式な婚約者となった。

婚約者となったアリスは、週に2日王宮に通い、王妃教育と皇太子殿下のお相手がはじまるようになった。

「アリス、リアム皇太子殿下はどんな方なの?」
「とても優しくしてくれます。皇太子殿下は同世代の女性と仲良くなるのは初めてみたいで、私に合わせて色々遊んでくれますわ!」
「アリスは本当にお姫様になるのね。
きっとみんなの憧れの的になるわよ!」

エマはアリスと過ごす時間が減ったのを寂しく思いながらも、両親からアリスは将来皇太子殿下のお嫁さんになるのだと聞かされ、大好きな妹が本当に王子様とお姫様になるのだと喜んだ。

リアム皇太子殿下は、穏やかで優しく、活発な性格のアリスに合わせて、遊びにもつきあってくれるようで、2人の仲も深まっていった。

美しく才能のあるアリスは世間にもリアム皇太子殿下の婚約者はアリス•マーティ侯爵令嬢であるとすぐに浸透していった。



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