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梅雨【6月長編】
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「そもそも、この世にどれくらい神が居るか知ってるか?」
「えと……」
唐突にさかぐちさんはそんなことを聞いてきました。うーん、どれくらいでしょう?
十人とか?
「んー、おみ、さかぐち、おだしゃ」
「おう。あとは?」
「いーしゃんたち」
「そう」
「まだいるの?」
そういえば、ぼくがご主人とはじめてお会いした場所にも龍神様がいらっしゃいました!
それに出雲と呼ばれる場所にはたくさん「不思議な」方がたくさんいらっしゃったように思います。もし、あの方々がみんな神様だとしたら。
ご主人の可愛らしい両手と、小さな両足の指じゃ足りそうにありません。
「八百万と言ってな。この世に神は山のように居るんだ」
「やおよよじゅ?」
「やおよろず。とにかくたくさんってことだ」
難しい言葉ですが、さかぐちさんの言う通り神様はとにかくたくさんいらっしゃるようです。ぼくたちはあまりこの山から出ないので知りませんが、さかぐちさんは神様みんなと仲良しなのでしょうか。
お友達がたくさんなんですね!
「そうなってくると、自分の父親とか母親はあやふやになる。オレにも一応、父と言われる神は居るが……あんまり覚えてねェんだ」
「そなの?」
「捨てられたからな」
「みっ」
捨てられた? どういうことでしょう。確かにさかぐちさんは口は悪いしぼくたちをぽいっとすることはありますが。
それでも捨てられるなんて、どうしてそんなことに。
「海に捨てられたんだ。事情は知らんがな。だからオレは海の神、大量祈願の対象になった」
「でも、でも、さかぐちのぱぱは、いじゅものちかくにいるっていってたでしょ?」
「それは別の父親だ。今じゃ同じ船に乗せられることもある」
「んみー?」
別の父親? 同じ船?
何が何だか分かりません。ご主人にもぱぱがたくさんいるということですか?
「つまり、だ。父親と母親がはっきりしている神はそう多くないってことだ」
「おみも?」
「お前さんは特別だな。ある意味ではオレよりもはっきりとしてる。だが、そのせいではっきりしなくなってもいる」
「なぞなぞ?」
「ま、そんな感じだ」
さかぐちさんのお話は、ぼくたちには少し難しかったです。ご主人はうんうん頭を抱えていました。
神様の両親というのは、時に何人も居たりするようです。しかしご主人は特別で、さかぐちさんとは少し違うようでした。
それにしても、ご主人はどうやって生まれたのでしょう。こんなにも可愛らしくて優しい神様です。きっと何か理由があるのでしょうが。
「うーん……おみ、あたまつかったらおなかすいた……」
「しょうがねェな、ほら、握り飯もっと食ってけ」
「わーい! さかぐちありがとー!」
いつも通りのご主人に少し安心しつつ、ぼくはちびちゃんと一緒に畳の上をコロコロしていました。ご主人の旅はまだまだ続きますからね!
お腹いっぱいになったら、次に向かいましょう!
「えと……」
唐突にさかぐちさんはそんなことを聞いてきました。うーん、どれくらいでしょう?
十人とか?
「んー、おみ、さかぐち、おだしゃ」
「おう。あとは?」
「いーしゃんたち」
「そう」
「まだいるの?」
そういえば、ぼくがご主人とはじめてお会いした場所にも龍神様がいらっしゃいました!
それに出雲と呼ばれる場所にはたくさん「不思議な」方がたくさんいらっしゃったように思います。もし、あの方々がみんな神様だとしたら。
ご主人の可愛らしい両手と、小さな両足の指じゃ足りそうにありません。
「八百万と言ってな。この世に神は山のように居るんだ」
「やおよよじゅ?」
「やおよろず。とにかくたくさんってことだ」
難しい言葉ですが、さかぐちさんの言う通り神様はとにかくたくさんいらっしゃるようです。ぼくたちはあまりこの山から出ないので知りませんが、さかぐちさんは神様みんなと仲良しなのでしょうか。
お友達がたくさんなんですね!
「そうなってくると、自分の父親とか母親はあやふやになる。オレにも一応、父と言われる神は居るが……あんまり覚えてねェんだ」
「そなの?」
「捨てられたからな」
「みっ」
捨てられた? どういうことでしょう。確かにさかぐちさんは口は悪いしぼくたちをぽいっとすることはありますが。
それでも捨てられるなんて、どうしてそんなことに。
「海に捨てられたんだ。事情は知らんがな。だからオレは海の神、大量祈願の対象になった」
「でも、でも、さかぐちのぱぱは、いじゅものちかくにいるっていってたでしょ?」
「それは別の父親だ。今じゃ同じ船に乗せられることもある」
「んみー?」
別の父親? 同じ船?
何が何だか分かりません。ご主人にもぱぱがたくさんいるということですか?
「つまり、だ。父親と母親がはっきりしている神はそう多くないってことだ」
「おみも?」
「お前さんは特別だな。ある意味ではオレよりもはっきりとしてる。だが、そのせいではっきりしなくなってもいる」
「なぞなぞ?」
「ま、そんな感じだ」
さかぐちさんのお話は、ぼくたちには少し難しかったです。ご主人はうんうん頭を抱えていました。
神様の両親というのは、時に何人も居たりするようです。しかしご主人は特別で、さかぐちさんとは少し違うようでした。
それにしても、ご主人はどうやって生まれたのでしょう。こんなにも可愛らしくて優しい神様です。きっと何か理由があるのでしょうが。
「うーん……おみ、あたまつかったらおなかすいた……」
「しょうがねェな、ほら、握り飯もっと食ってけ」
「わーい! さかぐちありがとー!」
いつも通りのご主人に少し安心しつつ、ぼくはちびちゃんと一緒に畳の上をコロコロしていました。ご主人の旅はまだまだ続きますからね!
お腹いっぱいになったら、次に向かいましょう!
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