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124 波長
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霊的な意味で『波長が合った』話を2つ。
嫁いだ妹が、旦那さんと親戚宅の片づけに行った。
そのお宅は、敷地内にある別宅に高齢主人の弟さんが暮らしていたが、施設に入所。数年後にお亡くなりになり、法要も済んだので、別宅内の荷物の処分をする事になったのだ。
片付けと言っても、数年間施設で生活していたので日用品や身の回り品は無し。荷物の量もそれほど無かった。
(この自家製の果実酒、製造日や飲み頃がラベルにちゃんと書いてある…。マメな人だったんだ)
(釣り道具、きちんとケースに入れて保存してたんだ。大切だったのかな…)
会った事も無く、思い入れも無い人物であったが、故人の暮らしぶりの分かる物品があると、何とも言えない気分となるものだ。
空瓶を外の水道で妹が洗っていると、誰かに話しかけられた。
「それ、捨てるんですかい?」
「え? あ、そうです」
近隣住民に話しかけられたと思い、振り返り返事をした妹だが、そこには誰も居なかった。不思議そうに尋ねるような、年配の男性の声だったという。
「感情移入しちゃったから、多分聞こえたんだよ。怒ってる声じゃなかったから、そこはホッとしてる」
妹は何とも言えない表情で話してくれた。
生きている人同士でも、『感情移入』をきっかけに親しくなる事もある。死者でも『人』には変わりないので、当然だろう。
心霊案件に関して『感情移入』は禁物である。高校の修学旅行先で、ある戦災遺物に行く事になった時に、母方祖母からこんな話をされた。
ある時、某所へ観光に行った祖母は、戦災資料館を見学する事になった。
犠牲者の遺品や母親に宛てた遺書、犠牲となった女学生が着ていた当時の服…。図らずも戦前生まれだった祖母からすれば、当時の若い犠牲者は自分と同世代である。
「この人達は自由も知らずに若くに死んじゃって、本当に可哀想…」
祖母は、資料館の中で思わず涙ぐんだ。
観光から帰宅後、祖母は体調を崩した。妙な夢も同時に見る様になったので、知り合いの拝み屋さんに見て貰った。
「あなた、資料館の中で可哀想って言ったでしょ。『この人にもっと私達の無念を知って貰いたい!』って、いっぱい憑いて来ちゃってるよ」
祖母はお祓いを受けて事なきを得た。
心霊スポットに限らず死者の出た地や祀られている場所では、強い感情移入をすると気に入られたり、くっつかれてしまう事がある。
勿論、茶化したり冒涜などもってのほかだ。
どうしても行かないとならない時は、出来るだけ『無心』を保ち、余計な詮索や感情を抱かないこと。
そう考えると、生きている人間との距離の取り方とあまり変わらないのではないか、そう思えてしまう。
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片付けと言っても、数年間施設で生活していたので日用品や身の回り品は無し。荷物の量もそれほど無かった。
(この自家製の果実酒、製造日や飲み頃がラベルにちゃんと書いてある…。マメな人だったんだ)
(釣り道具、きちんとケースに入れて保存してたんだ。大切だったのかな…)
会った事も無く、思い入れも無い人物であったが、故人の暮らしぶりの分かる物品があると、何とも言えない気分となるものだ。
空瓶を外の水道で妹が洗っていると、誰かに話しかけられた。
「それ、捨てるんですかい?」
「え? あ、そうです」
近隣住民に話しかけられたと思い、振り返り返事をした妹だが、そこには誰も居なかった。不思議そうに尋ねるような、年配の男性の声だったという。
「感情移入しちゃったから、多分聞こえたんだよ。怒ってる声じゃなかったから、そこはホッとしてる」
妹は何とも言えない表情で話してくれた。
生きている人同士でも、『感情移入』をきっかけに親しくなる事もある。死者でも『人』には変わりないので、当然だろう。
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犠牲者の遺品や母親に宛てた遺書、犠牲となった女学生が着ていた当時の服…。図らずも戦前生まれだった祖母からすれば、当時の若い犠牲者は自分と同世代である。
「この人達は自由も知らずに若くに死んじゃって、本当に可哀想…」
祖母は、資料館の中で思わず涙ぐんだ。
観光から帰宅後、祖母は体調を崩した。妙な夢も同時に見る様になったので、知り合いの拝み屋さんに見て貰った。
「あなた、資料館の中で可哀想って言ったでしょ。『この人にもっと私達の無念を知って貰いたい!』って、いっぱい憑いて来ちゃってるよ」
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心霊スポットに限らず死者の出た地や祀られている場所では、強い感情移入をすると気に入られたり、くっつかれてしまう事がある。
勿論、茶化したり冒涜などもってのほかだ。
どうしても行かないとならない時は、出来るだけ『無心』を保ち、余計な詮索や感情を抱かないこと。
そう考えると、生きている人間との距離の取り方とあまり変わらないのではないか、そう思えてしまう。
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