我ガ奇ナル日常譚 〜夢とリアルと日々ホラー〜

羽瀬川璃紗

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125 波長・弐 ※動物の死表現あり

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 『波長が合った』話、今回は動物の霊編。

 可愛がっていたペットや、世話をしていた動物ならいざ知らず、関係性がほぼ無いのに波長が合ってしまった話を2つほど。


 母がまだ独身の時のこと。友人と遠出した先で蕎麦屋へ入った。山の中にポツンとある住宅兼店舗で、気分じゃなかったが他に店が無いので入店した。

 店内には、動物の剝製が沢山飾られていた。若い女性客に気を良くした店主は、訊いても無いのに狩猟が趣味だと話してきた。
 蕎麦の味は悪くないが、野生動物の剥製達に見つめられながらの食事は、落ち着かない。
 母は友人に言った。

「剥製って死体でしょ? あそこの仔狸も撃たれたって事だよね? えー、まだ小さいのに残酷…」

 母と友人は早々に帰宅した。

 その後、母は謎の腰痛に襲われた。重い物を持ったり無理な体勢をした覚えも無い。病院へ行ってもなかなか治らないので、母方祖母の紹介で拝み屋さんへ。

「狸がしがみついてるね。『可哀想』って気持ちを感じ取ったんだよ」

 お祓いを受けた後、腰痛は徐々に治った。

 個人的に不思議なのは、同行していた友人も似たリアクションを取ったにも関わらず、取り憑かれたのは母だけ。
 憑きやすい人と、そうでない人が居るのか?そもそも、そこの店主は狩猟したり剥製を沢山置いていて、何もないものなのか。


 そして、私がとある職場で働いてた時のこと。

 車で帰宅中、信号待ちの時にあるものを見かけた。道路脇を茶色い野良猫が歩いていると思ったが、違った。イタチだった。

(へえ、住宅街なのに生息してるんだ!)

 感心したが、それ以上の気持ちも行動も無し。
 翌日。同じ道を通りかかると、道路脇に茶色い何かある。車に撥ねられ、死んだイタチだった。

(え。もしかして昨日の個体?マジか…)

 ギョッとしたが、何も出来ないし、轢いた訳でもないので、私はそのまま通過した。

 その夜。私はこんな夢を見た。

 道路に寝そべっている様な目線。大きな生き物が奥から勢いよく走ってくる。走ってきたのは、口を大きく開いたイタチだった。

(いやいや、あんたを轢いたのはあたしじゃないし!!)

 私はすんでの所で目を覚まし、襲撃を回避した。

 同じ人間が死因を作ったから、罪悪感を深層心理下で抱いてそんな夢を見たのか。
 それとも、死体を見た時に昨日の事を思い出したから、『生前最期の姿の記憶がある=犯人』と思われ、夢枕に立たれたのか。

 イタチが夢に出たのは1回きりで、それ以外変わった事は何もなかった。


 動物に感情はある。だが私個人の感覚では、『種族が違うと同じ感情でも微妙に思い違いになる』感じがする。
 まあ、彼らとは寿命も考え方も言葉も違うし、そんなものなのかもしれない。

 心が通うとは何か、と哲学の様に考えた話。

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