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前菜という名のおつまみです
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テーブルに綺麗に並べられたオードブルはさながら宝石のように輝いていた。
あれはスモークサーモンとクリームチーズのカナッペだろうか?見事なリッ●パーティー仕様に胸がキュンキュンとする。憧れは有るもののいざ家飲みではやったことなんてついぞなかった。横にはカクテルグラスに美しく盛られたブラックオリーブもある。種のかわりにガーリックやチーズが詰められた種類もあるがあれはなんだろうか?個人的にはチリオリーブだったりすれば素敵だ。
嗚呼、なんてワインと合いそうな組み合わせ。
前世では酒のつまみは飲みながら作るのが最高に楽しかったのだが、たまに入るバルやバーでの冷製おつまみをつつくのも楽しかったものだ。
この世界は乙女ゲームであるからか、中世ヨーロッパを元にしている割に食文化はかなり進化している。まぁ、可愛らしい主人公が攻略対象とデートした時に塩や胡椒でしか味付けされていないリアル中世の食事では味もトキメキも絵面も耐えられないってもんであろうか。
こと、トゥリーチェに至っては神に感謝したいというものではあるが。乙女ゲーム、ナーロッパ様々である。
トゥリーチェが胸の前で手を組み瞳を閉じ、神への感謝を心のなかで告げた頃、やっと長い忠節が終わったのか横にいるトゥアレがすっ、とシャンパングラスを差し出してきた。デビュタントをする者達へ向けた祝い酒だ。前世の飲み会における一先ず生、とみたいなものだ。
この後は各々給士から新しいお酒をもらうなり、テーブルに置かれたワインを楽しむなり出来るシステムなのだ。
トゥリーチェはシャンパングラスを右手で受け取り、めくるめく社交会にぬふぬふと抑えきれない笑い声を左手の甲で隠し、兄の呆れたようなため息を聞き流す。飲めれば良い!のである。
「…で、あるからして、此度のデビュタントを祝おうではないか。皆のもの、杯を掲げよ!乾杯!」
「「「カンパイ!」」」
掲げられたグラスがシャンデリアの光に反射してキラキラ輝く様は絵画に残しても良いのではないかと思うほどに美しい。やっと、やっと…前世の記憶を思い出してから約10年。悲願の飲酒、少し涙が滲んでしまっているかもしれない。
「トーリ…いや、トゥリーチェ・ロマネスト。成人おめでとう。これで君も立派なレディへの仲間入りだ」
「ありがとうございます、兄さま。一層淑女への道を精進致しますわ」
端から見れば美しい兄妹の仲睦まじい様子ではあるが、片や羽目を外して淑女の仮面が剥がれ落ちないかを心配し、片や酒に肴を心底楽しみにしている。真実は得てして目には見えないものなのだ。
キラキラと煌めくシャンパンに美しい顔の青年の笑顔。比喩表現無しに何倍でもお酒を飲める気もするがまずは今生初めての一口目。心して頂こう。
充填方式ではないきちんとした発酵による炭酸の泡は細やかな水泡でグラス上部へ立ち上る。
ありがとう神様、ありがとう話の長かった主催件出資者の国王さま。人から施されるお酒は普段の数倍美味しく頂けるものです
では、いざ尋常に…
「いただきます」
あれはスモークサーモンとクリームチーズのカナッペだろうか?見事なリッ●パーティー仕様に胸がキュンキュンとする。憧れは有るもののいざ家飲みではやったことなんてついぞなかった。横にはカクテルグラスに美しく盛られたブラックオリーブもある。種のかわりにガーリックやチーズが詰められた種類もあるがあれはなんだろうか?個人的にはチリオリーブだったりすれば素敵だ。
嗚呼、なんてワインと合いそうな組み合わせ。
前世では酒のつまみは飲みながら作るのが最高に楽しかったのだが、たまに入るバルやバーでの冷製おつまみをつつくのも楽しかったものだ。
この世界は乙女ゲームであるからか、中世ヨーロッパを元にしている割に食文化はかなり進化している。まぁ、可愛らしい主人公が攻略対象とデートした時に塩や胡椒でしか味付けされていないリアル中世の食事では味もトキメキも絵面も耐えられないってもんであろうか。
こと、トゥリーチェに至っては神に感謝したいというものではあるが。乙女ゲーム、ナーロッパ様々である。
トゥリーチェが胸の前で手を組み瞳を閉じ、神への感謝を心のなかで告げた頃、やっと長い忠節が終わったのか横にいるトゥアレがすっ、とシャンパングラスを差し出してきた。デビュタントをする者達へ向けた祝い酒だ。前世の飲み会における一先ず生、とみたいなものだ。
この後は各々給士から新しいお酒をもらうなり、テーブルに置かれたワインを楽しむなり出来るシステムなのだ。
トゥリーチェはシャンパングラスを右手で受け取り、めくるめく社交会にぬふぬふと抑えきれない笑い声を左手の甲で隠し、兄の呆れたようなため息を聞き流す。飲めれば良い!のである。
「…で、あるからして、此度のデビュタントを祝おうではないか。皆のもの、杯を掲げよ!乾杯!」
「「「カンパイ!」」」
掲げられたグラスがシャンデリアの光に反射してキラキラ輝く様は絵画に残しても良いのではないかと思うほどに美しい。やっと、やっと…前世の記憶を思い出してから約10年。悲願の飲酒、少し涙が滲んでしまっているかもしれない。
「トーリ…いや、トゥリーチェ・ロマネスト。成人おめでとう。これで君も立派なレディへの仲間入りだ」
「ありがとうございます、兄さま。一層淑女への道を精進致しますわ」
端から見れば美しい兄妹の仲睦まじい様子ではあるが、片や羽目を外して淑女の仮面が剥がれ落ちないかを心配し、片や酒に肴を心底楽しみにしている。真実は得てして目には見えないものなのだ。
キラキラと煌めくシャンパンに美しい顔の青年の笑顔。比喩表現無しに何倍でもお酒を飲める気もするがまずは今生初めての一口目。心して頂こう。
充填方式ではないきちんとした発酵による炭酸の泡は細やかな水泡でグラス上部へ立ち上る。
ありがとう神様、ありがとう話の長かった主催件出資者の国王さま。人から施されるお酒は普段の数倍美味しく頂けるものです
では、いざ尋常に…
「いただきます」
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