ツンツンしていても心の声は俺にダダ漏れです。

03体育授業での妄想

今日も斑目の心の声がデカい。
いや、いつもに比べると余計デカい。
何故か？
それは今体育の授業をしているのだが、柔軟体操をペアで組んでいるからだ。
他の男子と組もうと思ったが、斑目の心の声が強烈にデカくなり、拡声器を使っている様に聞こえる。
そしてここでは言えない程の物騒な事を言っている為一緒に柔軟体操をする相手が可哀想になり斑目に声を掛けてペアを組んだ。
組んだは良いのだが…。

【た、橘って良い匂いがする。女みたいな感じか？あぁ後ろから覗くうなじを舐めたい。汗を舐めとって味わいたい。それから…橘のちんこを触ってこすっ】

『斑目…背中押してくれるか？もっと強めで良いから』

とりあえず心の声を逸らす為にとっさに言った言葉は斑目を興奮させた。

「っち、分かったよ。注文が多いな」

【あぁっ、やばいやばいやばいっ！！押してくれって、押し倒して欲しいって意味か？もしかして俺に襲って欲しいって意味なのか？ってやばい、ちんこが勃って背中に当たるっ！】

はぁ！？
ちんこだと！？
焦った俺は斑目の手から離れて立ち上がり距離をとる。
不審な目で周りや斑目にじろじろと見られる為なんとか誤魔化した。

『わ、悪りぃ。蜂が居たからちょっと焦ってそこから離れちまった』

「蜂だぁ！？そんなんのが怖いのか橘？お前意外と臆病なんだな」

【可愛い、何？蜂が嫌いとか可愛いんだけどっ。なんなら俺に抱きつきてくれれば良いのに…なんで離れたんだ？抱きしめてやるのに、橘可愛すぎる。最近じゃ橘とやっている姿を想像してオナニーをしてんだよ。橘のお尻にちんこを挿れてじゅぷじゅぷして…】

『だぁーーーーーーー！！』

「は？何なんだよいきなり」

拡声器ばりの大声で聞こえる心の声に俺は耐えきれなくなった。
考える事がヤラシすぎるんだよ。
なんでそんなにエロい事考えているんだあいつはっ！！

『わ、わりぃ。俺ちょっと保健室に行って来る。ちょっと具合が悪くなって』

「保健室？」

【保健室…保健室…保健室…保健室】

やばい、余計な事を言った。
斑目の心の声が妄想をしながら呟いている。
ダダ漏れの内容に耳を塞ぎたくなった。
どうやったら心のシャッターを閉じる事が出来るんだよ！？
流石に俺はげっそりして心を読んだ事をこの日深く後悔をした。