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第2章
中編
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神崎総合研究大学。多岐にわたる学問分野を誇るこの大学では、歴史の深い校舎が魅力的だ。麻理香と汐海が在籍する大学である。
「どう見ても、大学生という雰囲気ではないですよね」
その大学の校門で、理人は顎に手をやり、眉を下げて困ったような笑みを見せた。ライトグレーのカーディガン、白いチノシャツ、ダークグレーのスリムフィットパンツ、ブラウンのレザーブーツ、シルバーの腕時計。彼が持ちうる「大学生の服」というイメージで揃えて来たと、事前に水樹と電話した際にも言っていた。しかし、まもなく三十歳になる体に着ると、どう頑張っても大学生には見えない。
「厳しいかもしれませんね、理人」
「ですよね……」
かく言う水樹も、しょげる理人の隣に並んで自分の姿を見下ろすと、似たようなものだった。ベージュのクラシックなストライプ柄のシャツ、オリーブグリーンのスリムフィットのチノパンツ。更にその一歩後ろにいる陽希は、カラフルなグラフィックTシャツとオーバーサイズのフーディー、カーゴパンツ、バケットハットを身に着けている。世代が若ければ若いほど、流行の変化は速いから、恐らく自分たちのような格好の生徒が他にいないであろうことは、想像に難くなかった。
しかし、一先ず此処は、大学生になりきるしかない。三人、校門に並んで立っていると、汐海が髪を揺らして走って来た。
「わざわざ来てくださってありがとうございます」
「此方こそ、方々に手を回して頂きありがとうございます。今日からの僕らの潜入捜査、バレてはいませんか?」
水樹の、小首を傾げての問いかけに、汐海はあたりを見回して、水樹に顔を寄せて囁いた。
「取り敢えず、同じ学部の仲間にも内緒にしてあるので……バレていないと思います」
「ありがとうございます。案内をよろしくお願いいたします」
「こちらです!」
「どう見ても、大学生という雰囲気ではないですよね」
その大学の校門で、理人は顎に手をやり、眉を下げて困ったような笑みを見せた。ライトグレーのカーディガン、白いチノシャツ、ダークグレーのスリムフィットパンツ、ブラウンのレザーブーツ、シルバーの腕時計。彼が持ちうる「大学生の服」というイメージで揃えて来たと、事前に水樹と電話した際にも言っていた。しかし、まもなく三十歳になる体に着ると、どう頑張っても大学生には見えない。
「厳しいかもしれませんね、理人」
「ですよね……」
かく言う水樹も、しょげる理人の隣に並んで自分の姿を見下ろすと、似たようなものだった。ベージュのクラシックなストライプ柄のシャツ、オリーブグリーンのスリムフィットのチノパンツ。更にその一歩後ろにいる陽希は、カラフルなグラフィックTシャツとオーバーサイズのフーディー、カーゴパンツ、バケットハットを身に着けている。世代が若ければ若いほど、流行の変化は速いから、恐らく自分たちのような格好の生徒が他にいないであろうことは、想像に難くなかった。
しかし、一先ず此処は、大学生になりきるしかない。三人、校門に並んで立っていると、汐海が髪を揺らして走って来た。
「わざわざ来てくださってありがとうございます」
「此方こそ、方々に手を回して頂きありがとうございます。今日からの僕らの潜入捜査、バレてはいませんか?」
水樹の、小首を傾げての問いかけに、汐海はあたりを見回して、水樹に顔を寄せて囁いた。
「取り敢えず、同じ学部の仲間にも内緒にしてあるので……バレていないと思います」
「ありがとうございます。案内をよろしくお願いいたします」
「こちらです!」
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