虐げられ追放された悪役令息Ω、実は氷の皇太子αの運命の番で、めちゃくちゃに溺愛されています

水凪しおん

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第二十八話「エリオットの出生の秘密」

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 バルトス侯爵家を取り潰し、その屋敷を調査する過程で、僕たちは思いがけないものを発見した。
 それは、バルトス侯爵と、僕の父であるアシュベリー公爵が、過去に交わしていた密書だった。
 その手紙には、僕の出生に関する、衝撃の事実が記されていた。

『――あの女の忘れ形見、エリオットは実に忌々しい。隣国の血を引くオメガなど、我が家の汚点だ』

『いっそ、殺してしまえばよろしいものを』

『それはできん。女の実家であるルミナレス王家がうるさいからな。だが、誰にも知られぬよう、ベータとして扱い、虐げてやれば、いずれは勝手に朽ち果てるだろう』

 ……僕は、義母の子ではなかった。
 僕を産んだのは、僕が生まれてすぐに亡くなったと聞かされていた、父の正妻だったのだ。
 そして、その本当の母は、この大陸の東に位置する、中立国ルミナレス王家の王女だったという。
 彼女は、非常に高貴な血筋を引く、美しいオメガだった。

 僕は、僕を虐待していたあの義母の子ではなく、僕が顔も知らない、本当の母の子供だったのだ。
 その事実に、僕は言葉を失った。

 手紙の内容は、さらに続く。
 アシュベリー公爵は、政略結婚で迎えたルミナレス王家の王女を疎んじていた。そして、彼女が産んだ、彼女の血を色濃く受け継ぐオメガの息子――僕のことも、同じように憎んでいたのだ。
 義母は、公爵の愛人であり、公爵のその歪んだ心を利用して、僕を虐げることに喜びを見いだしていた。
 全ては、仕組まれていたことだった。

 僕がオメガであることも、公爵は最初から知っていた。
 知っていて、隠し、抑制剤を飲ませ、ベータとして育てた。
 全ては、僕という存在を、この世から消し去りたかったから。
 長年の虐待の理由。僕が家族から愛されなかった理由。
 その全ての答えが、そこにあった。
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