ダンボール無双~実家を追放されたホームレスの俺が、ダンボールの妖精に導かれて鬼畜ゲーム世界で英雄やってるけど質問ある?~

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第5話 ホームレス、決闘する

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―闘技場―
「それでは模擬戦を始める。ヤマダクニカズ、女王親衛隊隊長アルフレッド・シュヴァルツは前に!!」
 はじまってしまった。向こうはキラキラに光る白金の装備を身に着けていた。でも、俺は完全に布の服だぞ。ユニシロ製の服で勝てるのか……
 
「異世界の英雄と戦えるとは恐悦至極。騎士冥利に尽きる。なるほど、クニカズ様は魔術師でいらっしゃいますか。そのような軽装。私などは近づかせるまでもないと……”閃光”の異名にかけてただで負けるわけにはいきませんな」
 アルフレッドは、父親とは違ってかなりの好青年のようだ。背は高いし、顔もかなりイケメン。俺みたいな素性を知らない人間にも丁寧にあいさつしてくれた。やばい、閃光なんて異名を持っている奴はたいてい早い。そもそも、戦闘訓練をしたことすらない俺はワンパンされるだろうよ。
 
「それでは、試合開始!!」
 やばい、はじまった。丸腰で完全武装の剣士に勝てるわけがない。そもそも、体育で剣道しかやったことがない俺がプロに勝てるわけ……
 
『大丈夫ですよ、センパイ』
 ターニャ!! 胸ポケットにしまっていたダンボールの妖精が俺に語り掛ける。
 
『センパイには、私の魔力の加護があります。あなたは想像するだけで、それを実現できる。さぁ、力を使ってください』
 力を使うってどうやって!?
 
「なんとスキのないたたずまいだ。魔力の流れは偏りがなく万遍に漂っている。私の攻撃がどこに来ようとも、あなたはそれに対処できるというわけか……おもしろい。ならば、攻撃を飽和させることで、あなたを倒す!!」
 アルフレッドは一気に距離を詰めてきた。瞬間移動のように早い。
 まるで、本当に光だ。
 こんなのシロウトが受けきれるはずがない。
 木刀とはいえ大けが間違いなし。
 
 壁が欲しい。この男を止めることができる壁が欲しい。
『わかりました、センパイ!!』
 
 ターニャの声が聞こえたが、俺はあまりの恐怖に目を閉じた。
 ゴンという鈍い音が響く。絶対に骨折した。ボキボキだ。
 あれ、でも痛くない。興奮しすぎて痛みを感じないわけでもない。
 
 俺が目を開けると、眼前には幾重にもダンボールの壁が展開されて木刀を食い止めていた。
「えっ!?」
『言ったでしょ。センパイを守るって』
 
 闘技場の観衆たちも驚きの声を上げた。
「なっ!」
「いきなり壁が……」
「あのスピードに対応できるだとォ」
「それも、あの魔力を使う前に何の準備もなかった」
「まさか伝説の――」
 
――――
登場人物紹介

大主教様(本名:ダニエル)
クニカズを救い才能を見出した男。好々爺で学問にすぐれ多くの人に尊敬されている。女王の家庭教師を務めたこともある。
お人好しなところがあり、たまに詐欺師に騙される。
マジックオブアイアン5の世界では、ヴォルフスブルク王国の一員で女王の補佐官としては優秀な人物だが、戦闘能力は皆無に近い。魔力は高いが神官の為、戦闘向きではない。
政治:70
戦闘:5
魔力:90
知力:89
スキル:神の加護
 
宰相
ヴォルフスブルク王国の宰相。行政のトップではあるが、若き女王を内心では疎んじている。
ゲームでは優秀な内政官ではあるが、国家への忠誠度が低い。
政治:81
戦闘:11
魔力:9
知略:30
スキル:裏工作
 
アルフレッド(宰相の息子)
ヴォルフスブルク王国宰相の息子。父親とは違い、優秀な軍人であり誠実な人物。若くして女王親衛隊隊長を務める愛国者。
ゲームではヴォルフスブルク王国所属のなかで数少ない指揮官タイプ。無理ゲーとされるシナリオ1では彼と女王をどれだけうまく使えるかがキーとなる。
シナリオ2以降は、女王とともにヴォルフスブルク王国の中興の祖とされている。
政治:48
戦闘:88
魔力:79
知略:70
 
スキル:閃光・燃える理想
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