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第31話 ショッピング
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髪を整えてから、次は服を買うために洋服店へ向かう。
洋服も男性用の物を取り揃えているお店が少なくて、専門店へ行かなければならなかった。
専門店まで行けば服のデザインや種類は豊富だし、フルオーダーを受け付けているお店も多いので自分に似合う服を探すのは難しくなかった。値段も安く販売されているので、手軽に購入することが出来たりする。服装に興味のない男性も多いのに。
「いらっしゃいませ、大田原様、七沢様」
数名の女性の店員たちが頭を下げて丁寧に、僕たち2人を出迎えてくれた。ここもチーさんの知り合いが経営しているお店らしい。かなり広めのお店だけど、店内には僕たち以外の客は居ないようだった。
「早速だけど、この子に似合いそうな服を何着か見繕ってくれないかしら?」
「了解しました! 早速、ご用意します」
チーさんの言葉に、店員たちが動き出す。僕に似合う服を探してくれるようだ。
「一緒にちょっと、店内を見て回りましょうか」
「そうしましょう」
店員たちに探してもらっている間、僕たちも服を探してみることに。1人だけ店員に付いてもらって、3人でお店の中を見て回る。このお店も数が豊富で、全部を見て回るのは時間的に無理そうなぐらい。
「これは、どう?」
「良いですね」
チーさんに選んでもらったものを見て、感想を述べる。あまり僕にはファッションセンスが無いので、チーさんの選ぶものは何でも素敵に見えた。それを何着か持ってきて、店員たちの選んでくれた服も何着か持って試着部屋へ移動する。
試着部屋はカーテンで区切られた簡易的なものではなく、扉がある広々としている部屋だった。内側から鍵をかける事も出来る部屋だ。
その部屋に試着する服を持って、一人で入る。そこで着替える。部屋の中に置いてある姿見で着替えた服の見た目を確認してから、部屋から出る。そして、皆の感想を聞いた。
「どうかな? かなり良い感じだけど」
「とっても似合ってますよ! 素敵です!」
「素晴らしい着こなしですよ!」
「七沢様の魅力が最大限に引き出されていますね!」
「えっと、ありがとうございます」
店員たち全員から次々と絶賛される。この商品を売りたいという気持ちではなく、本心から言ってくれているのを感じた。キラキラした目で皆に褒められて、少し照れくさくなる。
「ちょっと、トップスとボトムスのバランスが悪いわね。もう少し、トップスをコンパクトにまとめたいわ」
「それなら、これはどうでしょうか?」
「そうね。これも試してみて」
「わかったよ、チーさん」
チーさんは、まるで研究者のような真剣な目で確かめてから次々に新しい服を僕に渡してくる。色々と試して、一番似合うものを探し出そうと熱心だった。僕はそれに答えようと、渡された服を言われるがまま着替えていく。
そして、チーさんのお眼鏡にかなった物を何着か選びだした。
やっぱり、チーさんは凄い。自分で言うのも何だけど、とても良く似合っていると思う。だけど、自分では見つけ出せないような服装。試着部屋の鏡で自分が着ている服を確認しながら、何度も感嘆の声を上げていた。
購入を決めた服を改めて試着して着心地を確認しながら、スマホで撮影してみる。それを、知り合いの女性に送ってみた。
最初に返事があったのは、動画配信者の有加里さん。
『とってもカワイイ! 似合っています!』
文字からでも伝わるようなテンションの高さで褒めてもらった。この服でデートに行ってましょう、と返信しておいた。
この次に返事があったのは、幼馴染の麻利恵から。
『新しい服、とても似合ってるね。髪もキレイになった。とても良いね』
彼女には何度も褒めてもらったことがあるけれど、何度でも嬉しい。思わず、顔が緩む。後で、直接見せに行くね。そう送っておいた。
その後も、色々な女性から感想のメッセージを受け取った。全員が褒めてくれて、買った服は大切に着ようと思った。
しばらくしてから、医者の花怜さんからメッセージが届いた。
『仕事の疲れが吹っ飛びました。とても良いです』
仕事中だったようで、彼女の疲れを癒せたのなら良かった。お仕事頑張ってください、と返しておいた。
全ての服を試着して確認を終えたら、試着部屋から出る。
「さあ、行きましょうか。購入したものは、私が持つから」
「はい」
僕が試着部屋で服を試したりメッセージを送っている間に、支払いも全て済ませていたようだ。購入してもらった服の入った袋を持ってもらって、僕は手ぶらで歩く。
年上の女性に、荷物を持ってもらうことに抵抗がある。だが、これが常識だった。やっぱり慣れないな。
「お腹は空いている?」
「かなりペコペコです」
「なら、どこか良いお店に案内するわ。この近くだと、あの店が良さそうね」
ということで、身だしなみを整えてから服を購入した後は、チーさんに連れられて高級お寿司を食べに行った。とても美味しくて満足した。
洋服も男性用の物を取り揃えているお店が少なくて、専門店へ行かなければならなかった。
専門店まで行けば服のデザインや種類は豊富だし、フルオーダーを受け付けているお店も多いので自分に似合う服を探すのは難しくなかった。値段も安く販売されているので、手軽に購入することが出来たりする。服装に興味のない男性も多いのに。
「いらっしゃいませ、大田原様、七沢様」
数名の女性の店員たちが頭を下げて丁寧に、僕たち2人を出迎えてくれた。ここもチーさんの知り合いが経営しているお店らしい。かなり広めのお店だけど、店内には僕たち以外の客は居ないようだった。
「早速だけど、この子に似合いそうな服を何着か見繕ってくれないかしら?」
「了解しました! 早速、ご用意します」
チーさんの言葉に、店員たちが動き出す。僕に似合う服を探してくれるようだ。
「一緒にちょっと、店内を見て回りましょうか」
「そうしましょう」
店員たちに探してもらっている間、僕たちも服を探してみることに。1人だけ店員に付いてもらって、3人でお店の中を見て回る。このお店も数が豊富で、全部を見て回るのは時間的に無理そうなぐらい。
「これは、どう?」
「良いですね」
チーさんに選んでもらったものを見て、感想を述べる。あまり僕にはファッションセンスが無いので、チーさんの選ぶものは何でも素敵に見えた。それを何着か持ってきて、店員たちの選んでくれた服も何着か持って試着部屋へ移動する。
試着部屋はカーテンで区切られた簡易的なものではなく、扉がある広々としている部屋だった。内側から鍵をかける事も出来る部屋だ。
その部屋に試着する服を持って、一人で入る。そこで着替える。部屋の中に置いてある姿見で着替えた服の見た目を確認してから、部屋から出る。そして、皆の感想を聞いた。
「どうかな? かなり良い感じだけど」
「とっても似合ってますよ! 素敵です!」
「素晴らしい着こなしですよ!」
「七沢様の魅力が最大限に引き出されていますね!」
「えっと、ありがとうございます」
店員たち全員から次々と絶賛される。この商品を売りたいという気持ちではなく、本心から言ってくれているのを感じた。キラキラした目で皆に褒められて、少し照れくさくなる。
「ちょっと、トップスとボトムスのバランスが悪いわね。もう少し、トップスをコンパクトにまとめたいわ」
「それなら、これはどうでしょうか?」
「そうね。これも試してみて」
「わかったよ、チーさん」
チーさんは、まるで研究者のような真剣な目で確かめてから次々に新しい服を僕に渡してくる。色々と試して、一番似合うものを探し出そうと熱心だった。僕はそれに答えようと、渡された服を言われるがまま着替えていく。
そして、チーさんのお眼鏡にかなった物を何着か選びだした。
やっぱり、チーさんは凄い。自分で言うのも何だけど、とても良く似合っていると思う。だけど、自分では見つけ出せないような服装。試着部屋の鏡で自分が着ている服を確認しながら、何度も感嘆の声を上げていた。
購入を決めた服を改めて試着して着心地を確認しながら、スマホで撮影してみる。それを、知り合いの女性に送ってみた。
最初に返事があったのは、動画配信者の有加里さん。
『とってもカワイイ! 似合っています!』
文字からでも伝わるようなテンションの高さで褒めてもらった。この服でデートに行ってましょう、と返信しておいた。
この次に返事があったのは、幼馴染の麻利恵から。
『新しい服、とても似合ってるね。髪もキレイになった。とても良いね』
彼女には何度も褒めてもらったことがあるけれど、何度でも嬉しい。思わず、顔が緩む。後で、直接見せに行くね。そう送っておいた。
その後も、色々な女性から感想のメッセージを受け取った。全員が褒めてくれて、買った服は大切に着ようと思った。
しばらくしてから、医者の花怜さんからメッセージが届いた。
『仕事の疲れが吹っ飛びました。とても良いです』
仕事中だったようで、彼女の疲れを癒せたのなら良かった。お仕事頑張ってください、と返しておいた。
全ての服を試着して確認を終えたら、試着部屋から出る。
「さあ、行きましょうか。購入したものは、私が持つから」
「はい」
僕が試着部屋で服を試したりメッセージを送っている間に、支払いも全て済ませていたようだ。購入してもらった服の入った袋を持ってもらって、僕は手ぶらで歩く。
年上の女性に、荷物を持ってもらうことに抵抗がある。だが、これが常識だった。やっぱり慣れないな。
「お腹は空いている?」
「かなりペコペコです」
「なら、どこか良いお店に案内するわ。この近くだと、あの店が良さそうね」
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