処刑から始まる私の新しい人生~乙女ゲームのアフターストーリー~

キョウキョウ

文字の大きさ
13 / 23
王子視点

最初の間違い②

 2度目となるイザベラに関する報告は、先日聞かされた内容よりも衝撃的だった。

「ここに書かれている事は、本当に彼女が行った事なのか?」
「えぇ。イザベラ様について調べていくと辿り着いてしまった、真実です」
「そんな、馬鹿な……」

 ずらずらと書かれた罪状の数々、罪深い行いがあったという状況説明や証拠の数を見て思わず呻いてしまった。

 大小の罪の数を全て合わせれば、百を超える程の膨大な数。王国の品位を下げた女として、すぐにでも処刑する必要があると思わせる内容。このまま放置すれば、俺は王国の歴史に名を残すような悪女と結婚することになる。

 彼女は何故こんなことを行ったというのか、ただひたすらに理由が知りたかった。イザベラは俺の婚約者である女性だった。何故こんなことをしたのか理由を知れば、許すべき余地があるのかもしれない。いや、王国民のためにも許すべきじゃないのか。それほど、酷い罪の数々。

 俺は、彼女に真実を問いただすために仕事を中断して学園へと向かった。

 学園へ到着した時刻は、昼過ぎ頃だった。イザベラは昼食をとっていると学園に居た者に聞いたので、彼女が居ると思われる中庭へと一直線で向かった。そこに到着するなり目に飛び込んできた衝撃の光景。

「イザベラっ!」

 その状況を目にして、叫ばずには居られなかった。俺は叫んで、中庭で歩いていたイザベラの側へと走り近寄る。

「あら、アウレリオ様。王国のお仕事は宜しいのですか?」

 イザベラは俺の声に気がついて、振り向くと何事もなかったかのような様子で俺に目を向けて声をかけてくる。彼女の顔は、いつもの様にボーッとして何事にも関心を寄せないような、心ここにあらずといった表情だった。

「そんな事など、どうでもいい! それよりも、その芝生に倒れている女性について説明してもらおう」
「……はぁ?」

 イザベラは、何を言っているのか分からないという表情だ。イザベラの傍らには、俺が報告を聞いて、学園で噂になっていると思われる女子下級生が中庭の地面に手をついて倒れていた。
感想 6

あなたにおすすめの小説

【完結】ロザリンダ嬢の憂鬱~手紙も来ない 婚約者 vs シスコン 熾烈な争い

buchi
恋愛
後ろ盾となる両親の死後、婚約者が冷たい……ロザリンダは婚約者の王太子殿下フィリップの変容に悩んでいた。手紙もプレゼントも来ない上、夜会に出れば、他の令嬢たちに取り囲まれている。弟からはもう、婚約など止めてはどうかと助言され…… 視点が話ごとに変わります。タイトルに誰の視点なのか入っています(入ってない場合もある)。話ごとの文字数が違うのは、場面が変わるから(言い訳)

成功条件は、まさかの婚約破棄!?

たぬきち25番
恋愛
「アリエッタ、あなたとの婚約を破棄する……」 王太子のアルベルト殿下は、そう告げた。 王妃教育に懸命に取り組んでいたアリエッタだったが、 それを聞いた彼女は……? ※他サイト様にも公開始めました!

悪役令嬢はどうしてこうなったと唸る

黒木メイ
恋愛
私の婚約者は乙女ゲームの攻略対象でした。 ヒロインはどうやら、逆ハー狙いのよう。 でも、キースの初めての初恋と友情を邪魔する気もない。 キースが幸せになるならと思ってさっさと婚約破棄して退場したのに……どうしてこうなったのかしら。 ※同様の内容をカクヨムやなろうでも掲載しています。

転生先は推しの婚約者のご令嬢でした

真咲
恋愛
馬に蹴られた私エイミー・シュタットフェルトは前世の記憶を取り戻し、大好きな乙女ゲームの最推し第二王子のリチャード様の婚約者に転生したことに気が付いた。 ライバルキャラではあるけれど悪役令嬢ではない。 ざまぁもないし、行きつく先は円満な婚約解消。 推しが尊い。だからこそ幸せになってほしい。 ヒロインと恋をして幸せになるならその時は身を引く覚悟はできている。 けれども婚約解消のその時までは、推しの隣にいる事をどうか許してほしいのです。 ※「小説家になろう」にも掲載中です

【完結】婚約破棄される未来見えてるので最初から婚約しないルートを選びます

22時完結
恋愛
レイリーナ・フォン・アーデルバルトは、美しく品格高い公爵令嬢。しかし、彼女はこの世界が乙女ゲームの世界であり、自分がその悪役令嬢であることを知っている。ある日、夢で見た記憶が現実となり、レイリーナとしての人生が始まる。彼女の使命は、悲惨な結末を避けて幸せを掴むこと。 エドウィン王子との婚約を避けるため、レイリーナは彼との接触を避けようとするが、彼の深い愛情に次第に心を開いていく。エドウィン王子から婚約を申し込まれるも、レイリーナは即答を避け、未来を築くために時間を求める。 悪役令嬢としての運命を変えるため、レイリーナはエドウィンとの関係を慎重に築きながら、新しい道を模索する。運命を超えて真実の愛を掴むため、彼女は一人の女性として成長し、幸せな未来を目指して歩み続ける。

【完結】悪役令嬢は何故か婚約破棄されない

miniko
恋愛
平凡な女子高生が乙女ゲームの悪役令嬢に転生してしまった。 断罪されて平民に落ちても困らない様に、しっかり手に職つけたり、自立の準備を進める。 家族の為を思うと、出来れば円満に婚約解消をしたいと考え、王子に度々提案するが、王子の反応は思っていたのと違って・・・。 いつの間にやら、王子と悪役令嬢の仲は深まっているみたい。 「僕の心は君だけの物だ」 あれ? どうしてこうなった!? ※物語が本格的に動き出すのは、乙女ゲーム開始後です。 ※ご都合主義の展開があるかもです。 ※感想欄はネタバレ有り/無しの振り分けをしておりません。本編未読の方はご注意下さい。

婚約破棄ですか。ゲームみたいに上手くはいきませんよ?

ゆるり
恋愛
公爵令嬢スカーレットは婚約者を紹介された時に前世を思い出した。そして、この世界が前世での乙女ゲームの世界に似ていることに気付く。シナリオなんて気にせず生きていくことを決めたが、学園にヒロイン気取りの少女が入学してきたことで、スカーレットの運命が変わっていく。全6話予定

私はざまぁされた悪役令嬢。……ってなんだか違う!

杵島 灯
恋愛
王子様から「お前と婚約破棄する!」と言われちゃいました。 彼の隣には幼馴染がちゃっかりおさまっています。 さあ、私どうしよう?  とにかく処刑を避けるためにとっさの行動に出たら、なんか変なことになっちゃった……。 小説家になろう、カクヨムにも投稿中。