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第24話 正体を明かして ※ギオマスラヴ王子視点
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「どうするんですか? ここを通るのを諦めて、戻りますか?」
関所の兵士が、呑気に聞いてくる。ここは身分を明かして、頼むしかないようだ。俺は溜息をついて、王子であることを明かすことにした。ちゃんと話せば、王族から金を取るようなことはしないだろう。王国と帝国の関係にヒビを入れるような行為は避けるはず。
「実は、私はローレタウ王国の王子なのだ」
「はぁ……、王子様、ですか?」
丁寧な口調で身分を明かしたのに、関所を守る兵士の反応は鈍い。緊張感はなくて、気のない返事だった。とりあえず、俺は話し続ける。
「とある理由があって、ここを通りたい。だが、通行料を払うお金はない。だから、どうか金を払わずに通して欲しい」
「無理ですよ。通行料は、絶対に支払ってもらいます」
「はぁ!? な、なぜだっ!?」
「いや、なぜだと言われましても……」
関所の兵士は困ったように眉を寄せていた。通してくれと頼んでも、拒否された。そして面倒くさそうな態度。さすがにイラついてくる。どうして、こんな態度をとるんだ。
王子である俺に対して、失礼過ぎるぞ。
「貴方が本物の王子である証拠がありませんから」
「なんだと!?」
この俺を疑うなんて。偽物のはずないのに、信じられないのか。他国の兵士らしいが、隣国の王子の顔ぐらい覚えておけ。無礼ではないか。
「私は本物の王子だ!」
「ですが、そのような粗末な馬車で。お忍びの旅にしても、怪しいですよ」
「ぐっ。そ、それは……」
確かに、俺の乗っている馬車は質素だ。他の馬車が空いていなかったから、それに乗って来ただけ。しかし、それを詳しく説明してしまうと舐められてしまうだろう。王国の現状を知られたくはないのて、黙るしかなかった。
「それに貴方が本物の王子だったとしても、こちら側には何の関係もありませんね。事前に上から通すようにという通達があれば、指示に従いますが。何の連絡もない。だから、本当に王国の王子であっても通すわけにはいかないですよ」
淡々と説明する関所の兵士。融通は利かないらしい。そして、俺が王子であることも疑っている。これでは交渉しても、無理だろう。
強行突破は、どうだろうか。関所を守っている奴らを倒して、ここを通る。全員を処理すれば、バレないだろう。近衛騎士に確認すると、すぐに答えは返ってきた。
「そんなの絶対に無理です。勝てません」
「チッ」
戦う前から絶対に無理だと言って諦める近衛騎士に、苛立ちを覚える。これも無理だと。本当に使えない奴だ。戦う気もないなら、強行突破は無理だろうな。
ここまで来たのに、引き返すことになるなんて。本当に無駄な時間だった。
「わかった、もういい! おい、帰るぞ」
「……」
近衛騎士に命令して、馬車を反転させる。こうして俺達は、来た道を戻ることに。まさか、イステリッジ公爵家の当主に会うことも出来ないなんて。
だけど、諦めがついた。イステリッジ公爵家は裏切って、帝国に行った。これではもう、関係を戻すことは不可能。戻ってきても、その責任を取らせて廃嫡は確実だ。
それによく考えたら、王国には彼ら以外にも頼りになる貴族がいる。今まで続いてきた関係は捨てて、新たな関係を築くべきなんだ。そのことに気づくことが出来た。だから、今回の旅は無駄ではなかったはず。
関所の兵士が、呑気に聞いてくる。ここは身分を明かして、頼むしかないようだ。俺は溜息をついて、王子であることを明かすことにした。ちゃんと話せば、王族から金を取るようなことはしないだろう。王国と帝国の関係にヒビを入れるような行為は避けるはず。
「実は、私はローレタウ王国の王子なのだ」
「はぁ……、王子様、ですか?」
丁寧な口調で身分を明かしたのに、関所を守る兵士の反応は鈍い。緊張感はなくて、気のない返事だった。とりあえず、俺は話し続ける。
「とある理由があって、ここを通りたい。だが、通行料を払うお金はない。だから、どうか金を払わずに通して欲しい」
「無理ですよ。通行料は、絶対に支払ってもらいます」
「はぁ!? な、なぜだっ!?」
「いや、なぜだと言われましても……」
関所の兵士は困ったように眉を寄せていた。通してくれと頼んでも、拒否された。そして面倒くさそうな態度。さすがにイラついてくる。どうして、こんな態度をとるんだ。
王子である俺に対して、失礼過ぎるぞ。
「貴方が本物の王子である証拠がありませんから」
「なんだと!?」
この俺を疑うなんて。偽物のはずないのに、信じられないのか。他国の兵士らしいが、隣国の王子の顔ぐらい覚えておけ。無礼ではないか。
「私は本物の王子だ!」
「ですが、そのような粗末な馬車で。お忍びの旅にしても、怪しいですよ」
「ぐっ。そ、それは……」
確かに、俺の乗っている馬車は質素だ。他の馬車が空いていなかったから、それに乗って来ただけ。しかし、それを詳しく説明してしまうと舐められてしまうだろう。王国の現状を知られたくはないのて、黙るしかなかった。
「それに貴方が本物の王子だったとしても、こちら側には何の関係もありませんね。事前に上から通すようにという通達があれば、指示に従いますが。何の連絡もない。だから、本当に王国の王子であっても通すわけにはいかないですよ」
淡々と説明する関所の兵士。融通は利かないらしい。そして、俺が王子であることも疑っている。これでは交渉しても、無理だろう。
強行突破は、どうだろうか。関所を守っている奴らを倒して、ここを通る。全員を処理すれば、バレないだろう。近衛騎士に確認すると、すぐに答えは返ってきた。
「そんなの絶対に無理です。勝てません」
「チッ」
戦う前から絶対に無理だと言って諦める近衛騎士に、苛立ちを覚える。これも無理だと。本当に使えない奴だ。戦う気もないなら、強行突破は無理だろうな。
ここまで来たのに、引き返すことになるなんて。本当に無駄な時間だった。
「わかった、もういい! おい、帰るぞ」
「……」
近衛騎士に命令して、馬車を反転させる。こうして俺達は、来た道を戻ることに。まさか、イステリッジ公爵家の当主に会うことも出来ないなんて。
だけど、諦めがついた。イステリッジ公爵家は裏切って、帝国に行った。これではもう、関係を戻すことは不可能。戻ってきても、その責任を取らせて廃嫡は確実だ。
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