44 / 50
第44話 二人の処遇※ヴァンデルディング公爵視点
しおりを挟む
ヴァンデルディング公爵は、ここ数日ずっと頭を悩ませ続けていた。
数日前の光景が、何度も脳裏に蘇る。
息子ロデリックと婚約相手であるイザベラの、あまりにも見苦しい言い争い。
「お前が悪い」「あんたが悪い」と、責任をなすりつけ合う醜態。自分の罪を認めずに、ただひたすら相手を責め立てる幼さ。二人とも、当主の息子として、また侯爵令嬢として相応しくない振る舞いだった。
あれが、私の息子なのか。
公爵は、深いため息をついた。
書斎の窓から差し込む陽光が、机の上の書類を照らしている。パーティーの被害報告書、社交界からの苦情の手紙、賠償金の見積もり。
どれもこれも、現実を突きつけてくる。
任せすぎていた。もっと早くに対処するべきだった。あれほどまでに悪影響が広がるとは予想外だった。息子の判断を信じすぎた。イザベラの本質を見抜けなかった。当主である自分の責任でもある。
このままでは、家の存続そのものが危うくなる。
損失を最小限に抑えて、可能な限り回収する。そして、これ以上の失態を防ぐ。それが、当主としての責務。
あのような醜態を晒した以上、何らかの処分は避けられない。だが、単に処分するだけでは意味がない。
せめて有効な、ヴァンデルディング公爵家のためになる方法を考え出さなければいけない。
公爵は頭を悩ませ続けた。
そして数日が経ち、ようやく一つの結論に辿り着きつつあった。
公爵は信頼できる側近たちを書斎に呼んだ。
四人の重臣が、緊張した面持ちで公爵の前に並んでいる。彼らは皆、数日前の騒動も把握している。そして、今日この場に呼ばれた理由も察していた。
重苦しい空気が、書斎を満たしていた。
「先日の件、諸君も知っているだろうと思う」
公爵は、淡々と口を開いた。
「社交界での評判は、どのようなものか」
一人の側近が、恐る恐る口を開く。
「……極めて、芳しくありません。『ヴァンデルディング家は終わった』という声も聞こえてまいります」
「もはや信用できない、と」
別の側近が、沈痛な面持ちで続ける。
「パーティーの失態だけではなく、その後の対応の不味さも問題視されております。あまりにも……あまりにも見苦しいと。特に、若い世代の貴族たちからの評判が著しく悪化しております」
「『あのような家とは関わりたくない』という声も、複数聞こえてまいりました」
三人目の側近が、さらに追い打ちをかけるように報告する。
社交界のことについては、公爵は詳しい訳ではない。政務に専念してきた自分にとって、社交界は専門外の領域だった。詳しくないから他に任せていた。その弊害が、今回の大問題に繋がった。そこは、強く反省している。
「諸君の率直な意見を聞きたい。今後、どうすべきか」
側近たちは顔を見合わせた。やがて、最年長の側近が口を開く。
「……ロデリック様を、跡継ぎから外すべきかと存じます」
重い言葉だった。けれど、誰も反論しない。
「婚約も破棄すべきでは」
「厳罰に処し、けじめをつけるべきです」
「これ以上の失態は、もはや許されません」
「他の貴族家との関係修復のためにも、明確な処分が必要かと」
次々と意見が出される。
公爵は黙って聞いていた。一つ一つの意見に耳を傾けて、頭の中で整理していく。全ての意見を聞き終えた後に、公爵はゆっくりと口を開いた。
「皆の意見は、よく理解した」
そして、一拍置いて続ける。
「最終的な判断は、私が下す。それでよいな」
「はい」
側近たちは、深々と頭を下げた。
「では、下がってよい」
側近たちが退出していく。
扉が閉まり、再び静寂が戻ってきた。公爵は、再び一人になった。
家督継承の候補から完全に外す。それは、もはや避けられない決断だ。側近たちの意見も一致している。他貴族の声も、それを要求している。
適切な処分は、なにか。
ただ、安易に処分するだけでは損失が大きすぎる。
これまでロデリックに注いできた教育、時間、費用。優秀な家庭教師を雇い、様々な経験を積ませ、跡継ぎとしての自覚を持たせようとしてきた。そして、今回の事件によって発生した損害。賠償金、失った信用、傷ついた家名。
全てが水の泡になる。あまりにも大きすぎる損失だ。
もっと有効な使い道はないか。何か、この状況から利益を引き出す方法はないか。
公爵の目が、机の上の別の書類に向けられた。
アルトヴェール侯爵家の情報が記された資料。そして、ゆっくりと考え始めた。
冷徹に。合理的に。
貴族として、最も利益になる道を。
セラフィナ・アルトヴェール。
真実は、優秀な令嬢だった。社交界での評判も高く、実務能力も申し分なかった。リーベンフェルト家でも大成功を収めているという報告が届いている。それを、息子は自ら手放してしまった。それを私は見過ごしてしまった。
どちらも、愚かなこと。
だが、過ぎたことを嘆いても仕方がない。今は、未来を見据えるべきだ。
公爵は、資料の別のページに目を移した。
イザベラ・アルトヴェール。
セラフィナの妹。
この娘が、全ての元凶だった。
嘘をつき、姉のアイデアを盗み、涙と演技で息子を操った。計算高く、狡猾で、そして実力が伴わない。
普通なら、即座に婚約破棄すべきだろう。
ただ、イザベラは、セラフィナの妹だった。血縁関係がある。アルトヴェール侯爵家との繋がりを、完全に断ち切ってしまうのは惜しい。
セラフィナ嬢は、既にリーベンフェルト家に嫁いだ。アルトヴェール侯爵家には、跡継ぎがいない。侯爵には息子がおらず、娘が二人だけ。このままだと、直系の跡継ぎは途絶える。
もし、ロデリックとイザベラの間に子ができたら。
その子は、イザベラの子。
つまり、アルトヴェール侯爵の孫になる。
セラフィナの甥、または姪。
血縁的に見れば、アルトヴェール家の跡継ぎ候補として、十分な正当性がある。
侯爵も、跡継ぎ問題には頭を悩ませているはずだ。ここで、ロデリックとイザベラの子を、アルトヴェール家に譲ったらどうか。貴族としての役目を果たさせる。跡継ぎ問題の解決に貢献する。
そうすれば、アルトヴェール侯爵家の跡継ぎに、ヴァンデルディング家の血が流れる。
それは、両家の繋がりを強固にする。
影響力を保てる。
貴族として、最も利益になる道を選ぶ。それが、当主の務め。
ロデリックは家督継承の候補から外す。
そして、イザベラとの婚約は破棄しない。正式に結婚させる。
それから、地方の屋敷に隔離する。表向きは「反省と療養のため」
社交界からは遠ざける。目に見えない場所に置いておく。これで、一旦は世間体も保てる。厳罰を与えたという印象を残せるように公表する。
そして、時間が経てば。
時間を置いて、二人が落ち着いてくれるのを待つ。
まだ二人は若い。時間をかければ、今回のことを反省する可能性もあるはず。屋敷で二人きりにしておけば、いずれ互いを理解するかもしれない。貴族の役目を思い出すかもしれない。いつか、子を成すかもしれない。
「その時が来れば……」
公爵は、家系図を見つめた。全ては、そこからだ。
セラフィナ嬢との繋がりを保つため、アルトヴェール家との関係を維持する。孫ができれば、その子をアルトヴェール家の跡継ぎに。そう提案してみよう。
両家にとって、利益になる。
ヴァンデルディング家は影響力を保ち、アルトヴェール家は跡継ぎを得る。
「悪くない話のはずだ」
公爵は、静かに呟いた。
これは、感情ではない。計算だ。
ロデリックは自業自得である。イザベラも同様だ。二人とも、自分の行いの代償を払うべきだろう。そして、その代償の支払い方を、当主である自分が決める。
それが、貴族の世界。
決断は、固まった。
公爵は、ベルを鳴らした。
「ロデリックとイザベラを、ここに呼べ」
使用人が、恭しく頭を下げて退出していく。公爵は、再び無表情に戻った。背筋を伸ばし、当主としての威厳を纏う。二人に処遇を、言い渡す時が来た。
数日前の光景が、何度も脳裏に蘇る。
息子ロデリックと婚約相手であるイザベラの、あまりにも見苦しい言い争い。
「お前が悪い」「あんたが悪い」と、責任をなすりつけ合う醜態。自分の罪を認めずに、ただひたすら相手を責め立てる幼さ。二人とも、当主の息子として、また侯爵令嬢として相応しくない振る舞いだった。
あれが、私の息子なのか。
公爵は、深いため息をついた。
書斎の窓から差し込む陽光が、机の上の書類を照らしている。パーティーの被害報告書、社交界からの苦情の手紙、賠償金の見積もり。
どれもこれも、現実を突きつけてくる。
任せすぎていた。もっと早くに対処するべきだった。あれほどまでに悪影響が広がるとは予想外だった。息子の判断を信じすぎた。イザベラの本質を見抜けなかった。当主である自分の責任でもある。
このままでは、家の存続そのものが危うくなる。
損失を最小限に抑えて、可能な限り回収する。そして、これ以上の失態を防ぐ。それが、当主としての責務。
あのような醜態を晒した以上、何らかの処分は避けられない。だが、単に処分するだけでは意味がない。
せめて有効な、ヴァンデルディング公爵家のためになる方法を考え出さなければいけない。
公爵は頭を悩ませ続けた。
そして数日が経ち、ようやく一つの結論に辿り着きつつあった。
公爵は信頼できる側近たちを書斎に呼んだ。
四人の重臣が、緊張した面持ちで公爵の前に並んでいる。彼らは皆、数日前の騒動も把握している。そして、今日この場に呼ばれた理由も察していた。
重苦しい空気が、書斎を満たしていた。
「先日の件、諸君も知っているだろうと思う」
公爵は、淡々と口を開いた。
「社交界での評判は、どのようなものか」
一人の側近が、恐る恐る口を開く。
「……極めて、芳しくありません。『ヴァンデルディング家は終わった』という声も聞こえてまいります」
「もはや信用できない、と」
別の側近が、沈痛な面持ちで続ける。
「パーティーの失態だけではなく、その後の対応の不味さも問題視されております。あまりにも……あまりにも見苦しいと。特に、若い世代の貴族たちからの評判が著しく悪化しております」
「『あのような家とは関わりたくない』という声も、複数聞こえてまいりました」
三人目の側近が、さらに追い打ちをかけるように報告する。
社交界のことについては、公爵は詳しい訳ではない。政務に専念してきた自分にとって、社交界は専門外の領域だった。詳しくないから他に任せていた。その弊害が、今回の大問題に繋がった。そこは、強く反省している。
「諸君の率直な意見を聞きたい。今後、どうすべきか」
側近たちは顔を見合わせた。やがて、最年長の側近が口を開く。
「……ロデリック様を、跡継ぎから外すべきかと存じます」
重い言葉だった。けれど、誰も反論しない。
「婚約も破棄すべきでは」
「厳罰に処し、けじめをつけるべきです」
「これ以上の失態は、もはや許されません」
「他の貴族家との関係修復のためにも、明確な処分が必要かと」
次々と意見が出される。
公爵は黙って聞いていた。一つ一つの意見に耳を傾けて、頭の中で整理していく。全ての意見を聞き終えた後に、公爵はゆっくりと口を開いた。
「皆の意見は、よく理解した」
そして、一拍置いて続ける。
「最終的な判断は、私が下す。それでよいな」
「はい」
側近たちは、深々と頭を下げた。
「では、下がってよい」
側近たちが退出していく。
扉が閉まり、再び静寂が戻ってきた。公爵は、再び一人になった。
家督継承の候補から完全に外す。それは、もはや避けられない決断だ。側近たちの意見も一致している。他貴族の声も、それを要求している。
適切な処分は、なにか。
ただ、安易に処分するだけでは損失が大きすぎる。
これまでロデリックに注いできた教育、時間、費用。優秀な家庭教師を雇い、様々な経験を積ませ、跡継ぎとしての自覚を持たせようとしてきた。そして、今回の事件によって発生した損害。賠償金、失った信用、傷ついた家名。
全てが水の泡になる。あまりにも大きすぎる損失だ。
もっと有効な使い道はないか。何か、この状況から利益を引き出す方法はないか。
公爵の目が、机の上の別の書類に向けられた。
アルトヴェール侯爵家の情報が記された資料。そして、ゆっくりと考え始めた。
冷徹に。合理的に。
貴族として、最も利益になる道を。
セラフィナ・アルトヴェール。
真実は、優秀な令嬢だった。社交界での評判も高く、実務能力も申し分なかった。リーベンフェルト家でも大成功を収めているという報告が届いている。それを、息子は自ら手放してしまった。それを私は見過ごしてしまった。
どちらも、愚かなこと。
だが、過ぎたことを嘆いても仕方がない。今は、未来を見据えるべきだ。
公爵は、資料の別のページに目を移した。
イザベラ・アルトヴェール。
セラフィナの妹。
この娘が、全ての元凶だった。
嘘をつき、姉のアイデアを盗み、涙と演技で息子を操った。計算高く、狡猾で、そして実力が伴わない。
普通なら、即座に婚約破棄すべきだろう。
ただ、イザベラは、セラフィナの妹だった。血縁関係がある。アルトヴェール侯爵家との繋がりを、完全に断ち切ってしまうのは惜しい。
セラフィナ嬢は、既にリーベンフェルト家に嫁いだ。アルトヴェール侯爵家には、跡継ぎがいない。侯爵には息子がおらず、娘が二人だけ。このままだと、直系の跡継ぎは途絶える。
もし、ロデリックとイザベラの間に子ができたら。
その子は、イザベラの子。
つまり、アルトヴェール侯爵の孫になる。
セラフィナの甥、または姪。
血縁的に見れば、アルトヴェール家の跡継ぎ候補として、十分な正当性がある。
侯爵も、跡継ぎ問題には頭を悩ませているはずだ。ここで、ロデリックとイザベラの子を、アルトヴェール家に譲ったらどうか。貴族としての役目を果たさせる。跡継ぎ問題の解決に貢献する。
そうすれば、アルトヴェール侯爵家の跡継ぎに、ヴァンデルディング家の血が流れる。
それは、両家の繋がりを強固にする。
影響力を保てる。
貴族として、最も利益になる道を選ぶ。それが、当主の務め。
ロデリックは家督継承の候補から外す。
そして、イザベラとの婚約は破棄しない。正式に結婚させる。
それから、地方の屋敷に隔離する。表向きは「反省と療養のため」
社交界からは遠ざける。目に見えない場所に置いておく。これで、一旦は世間体も保てる。厳罰を与えたという印象を残せるように公表する。
そして、時間が経てば。
時間を置いて、二人が落ち着いてくれるのを待つ。
まだ二人は若い。時間をかければ、今回のことを反省する可能性もあるはず。屋敷で二人きりにしておけば、いずれ互いを理解するかもしれない。貴族の役目を思い出すかもしれない。いつか、子を成すかもしれない。
「その時が来れば……」
公爵は、家系図を見つめた。全ては、そこからだ。
セラフィナ嬢との繋がりを保つため、アルトヴェール家との関係を維持する。孫ができれば、その子をアルトヴェール家の跡継ぎに。そう提案してみよう。
両家にとって、利益になる。
ヴァンデルディング家は影響力を保ち、アルトヴェール家は跡継ぎを得る。
「悪くない話のはずだ」
公爵は、静かに呟いた。
これは、感情ではない。計算だ。
ロデリックは自業自得である。イザベラも同様だ。二人とも、自分の行いの代償を払うべきだろう。そして、その代償の支払い方を、当主である自分が決める。
それが、貴族の世界。
決断は、固まった。
公爵は、ベルを鳴らした。
「ロデリックとイザベラを、ここに呼べ」
使用人が、恭しく頭を下げて退出していく。公爵は、再び無表情に戻った。背筋を伸ばし、当主としての威厳を纏う。二人に処遇を、言い渡す時が来た。
1,443
あなたにおすすめの小説
【完結】婚約者の義妹と恋に落ちたので婚約破棄した処、「妃教育の修了」を条件に結婚が許されたが結果が芳しくない。何故だ?同じ高位貴族だろう?
つくも茄子
恋愛
国王唯一の王子エドワード。
彼は婚約者の公爵令嬢であるキャサリンを公の場所で婚約破棄を宣言した。
次の婚約者は恋人であるアリス。
アリスはキャサリンの義妹。
愛するアリスと結婚するには「妃教育を修了させること」だった。
同じ高位貴族。
少し頑張ればアリスは直ぐに妃教育を終了させると踏んでいたが散々な結果で終わる。
八番目の教育係も辞めていく。
王妃腹でないエドワードは立太子が遠のく事に困ってしまう。
だが、エドワードは知らなかった事がある。
彼が事実を知るのは何時になるのか……それは誰も知らない。
他サイトにも公開中。
【完結】元婚約者であって家族ではありません。もう赤の他人なんですよ?
つくも茄子
ファンタジー
私、ヘスティア・スタンリー公爵令嬢は今日長年の婚約者であったヴィラン・ヤルコポル伯爵子息と婚約解消をいたしました。理由?相手の不貞行為です。婿入りの分際で愛人を連れ込もうとしたのですから当然です。幼馴染で家族同然だった相手に裏切られてショックだというのに相手は斜め上の思考回路。は!?自分が次期公爵?何の冗談です?家から出て行かない?ここは私の家です!貴男はもう赤の他人なんです!
文句があるなら法廷で決着をつけようではありませんか!
結果は当然、公爵家の圧勝。ヤルコポル伯爵家は御家断絶で一家離散。主犯のヴィランは怪しい研究施設でモルモットとしいて短い生涯を終える……はずでした。なのに何故か薬の副作用で強靭化してしまった。化け物のような『力』を手にしたヴィランは王都を襲い私達一家もそのまま儚く……にはならなかった。
目を覚ましたら幼い自分の姿が……。
何故か十二歳に巻き戻っていたのです。
最悪な未来を回避するためにヴィランとの婚約解消を!と拳を握りしめるものの婚約は継続。仕方なくヴィランの再教育を伯爵家に依頼する事に。
そこから新たな事実が出てくるのですが……本当に婚約は解消できるのでしょうか?
他サイトにも公開中。
【完結】私を捨てた皆様、どうぞその選択を後悔なさってください 〜婚約破棄された令嬢の、遅すぎる謝罪はお断りです〜
くろねこ
恋愛
王太子の婚約者として尽くしてきた公爵令嬢エリシアは、ある日突然、身に覚えのない罪で断罪され婚約破棄を言い渡される。
味方だと思っていた家族も友人も、誰一人として彼女を庇わなかった。
――けれど、彼らは知らなかった。
彼女こそが国を支えていた“本当の功労者”だったことを。
すべてを失ったはずの令嬢が選んだのは、
復讐ではなく「関わらない」という選択。
だがその選択こそが、彼らにとって最も残酷な“ざまぁ”の始まりだった。
諦めていた自由を手に入れた令嬢
しゃーりん
恋愛
公爵令嬢シャーロットは婚約者であるニコルソン王太子殿下に好きな令嬢がいることを知っている。
これまで二度、婚約解消を申し入れても国王夫妻に許してもらえなかったが、王子と隣国の皇女の婚約話を知り、三度目に婚約解消が許された。
実家からも逃げたいシャーロットは平民になりたいと願い、学園を卒業と同時に一人暮らしをするはずが、実家に知られて連れ戻されないよう、結婚することになってしまう。
自由を手に入れて、幸せな結婚まで手にするシャーロットのお話です。
幼馴染最優先の婚約者に愛想が尽きたので、笑って家出しました ― 笑顔で去っただけなのに、なぜ泣いているのですか
ラムネ
恋愛
侯爵令嬢リオナは、婚約者アルベルトが「幼馴染が可哀想だから」と約束を破り続ける日々に耐えていた。領地再建の帳簿も契約も、実はリオナが陰で支えていたのに、彼は「君は強いから」と当然のように扱う。決定的な侮辱の夜、リオナは怒らず泣かず、完璧な笑顔で婚約指輪だけを返して屋敷を去った――引継ぎは、何一つ残さずに。
翌日から止まる交易、崩れる資金繰り、露出する不正。追いすがるアルベルトを置き去りに、リオナは王立監査院の臨時任官で辺境へ。冷徹と噂される監察騎士レオンハルトと共に、数字と契約で不正を断ち、交易路を再生していく。
笑顔で去っただけなのに、泣くのは捨てた側だった。
夫と愛し合った翌朝、一方的に離縁されました【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
美しい公爵夫人マルグリートは、冷徹な夫ディートリヒと共に、王国の裏で密かに任務をこなす“悪女”。
だがある日、突然夫から離婚を言い渡される。しかもその裏には、平民の愛人の存在が──。
失意の中、王命で新たな婚約者・エルンストと結ばれることに。
どうやら今回の離婚再婚は、王家の陰謀があるよう。
「悪女に、遠慮はいらない」
そう決意した彼女は、華やかな舞踏会で王に真っ向から言い放つ。
「わたくし、人の家庭を壊しておきながら悪びれない方に、下げる頭は持っていませんの。
王族であられる前に、人におなりくださいませ。……失礼」
愛も、誇りも奪われたなら──
今度はこの手で、すべてを取り戻すだけ。
裏切りに燃える、痛快リベンジ・ロマンス!
⚠️本作は AI の生成した文章を一部に使っています。タイトル変えました。コメディーです。主人公は悪女です。
婚約を奪った義妹は王太子妃になりましたが、王子が廃嫡され“廃嫡王子の妻”になりました
鷹 綾
恋愛
「お姉様には、こちらの方がお似合いですわ」
そう言って私の婚約者を奪ったのは、可憐で愛らしい義妹でした。
王子に見初められ、王太子妃となり、誰もが彼女の勝利を疑わなかった――あの日までは。
私は“代わり”の婚約者を押し付けられ、笑いものにされ、社交界の端に追いやられました。
けれど、選ばれなかったことは、終わりではありませんでした。
華やかな王宮。
厳しい王妃許育。
揺らぐ王家の威信。
そして――王子の重大な過ち。
王太子の座は失われ、運命は静かに反転していく。
離縁を望んでも叶わない義妹。
肩書きを失ってなお歩き直す王子。
そして、奪われたはずの私が最後に選び取った人生。
ざまあは、怒鳴り声ではなく、選択の積み重ねで訪れる。
婚約を奪われた姉が、静かに価値を積み上げていく王宮逆転劇。
〖完結〗旦那様には本命がいるようですので、復讐してからお別れします。
藍川みいな
恋愛
憧れのセイバン・スコフィールド侯爵に嫁いだ伯爵令嬢のレイチェルは、良い妻になろうと努力していた。
だがセイバンには結婚前から付き合っていた女性がいて、レイチェルとの結婚はお金の為だった。
レイチェルには指一本触れることもなく、愛人の家に入り浸るセイバンと離縁を決意したレイチェルだったが、愛人からお金が必要だから離縁はしないでと言われる。
レイチェルは身勝手な愛人とセイバンに、反撃を開始するのだった。
設定はゆるゆるです。
本編10話で完結になります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる