12 / 52
12 滑空モード
しおりを挟む
第一研究室の実験に明け暮れる日々が始まった。
俺もときどき呼ばれて手伝ったり意見を求められることもあるが、基本何もしていない。オブザーバーと言えば聞こえがいいが、この世界の科学は俺の世界に比べて進んでるので役に立てないのだ。
まぁ、進んだ文明の別世界に転移してしまった人間の過ごし方なんてこんなものだろう。
遅れた世界に転移してチートする話の逆である。暢気に暮らしたいならこれでいいのではないかと思う。突然元の世界に引き戻されるなどという事は無さそうなので気楽に過ごすことにした。多少不安もあるが、根が楽観的な性格なのでなんとかなるんじゃないかと思う。
てか、元の世界に戻るより、このままのほうがいいかも知れない。もともと、あまり他人に依存しない生き方をしていたせいか、特に心を乱すことも無かった。両親に先立たれた一人っ子なんてこんなもんだ。
とはいえ、何もやることがないと人間はくだらないことでもいいからやる事を探すようだ。知的欲望はいまのところ満足している。ただ、研究所は知的欲望以外を満たしてくれる場所ではないのが問題といえば問題だ。
まぁ、ネットはあるので十分と言えば十分だが。
「思った通りだね。そこで、君には私の研究に参加してもらおうと思うんだけど、どうだろう?」
なにが『思った通りだね』なんだか。
今の俺を見透かしたかのように、いきなり生体医療機器研究者ルジンがやって来て、そんなことを言った。確かに暇だけど、ちょっとムカつく。
「あなたの研究って何でしたっけ?」うすうす勘付いているけど、とぼけてみる。
「ふふ。分かってるくせに。防護スーツだよ。君がアイデアを出してくれたじゃないか。あのスーツがテスト段階に達したんだ」
ああ、これ危険な奴だ。テストパイロットとかいうモルモットだ。
「いや、俺あんまり身体バランス良くないんだよね。スポーツ得意じゃないし。スカイダイビングとか無理だし。高所恐怖症だし」
「うん、君がスクーバダイビングで優秀だったってメリスから聞いたよ。すぐに使えたって」
あいつめ、バラしたな!
「あ~、そうだ。メリスも暇だと思うので一緒に誘ったらどうだろう?」
俺と一緒に暇になった筈だよな?
「ああ、いいね。女性にも参加して貰いたいと思ってたんだよ」
* * *
「なんで、私も参加なのよ!」
「それを人は、自業自得と言います」
「意味不明」
「さぁ、元気に実験しましょう」
そう言うルジンをメリスが睨む。
「飛ばない人は暢気よね~っ」
「やっぱり、開発者は真っ先に飛ぶ責任があるんじゃないか?」
「そうよね。ぜったいそう。真っ先に見本を見せてくれなくちゃ飛べないよ」
「それでは、ムササビを見たことのあるリュウさんに見本を見せて貰いましょう」
「いやお前、見たことないのに良く作れたなっ。てか、不安しかないんだが」
「はい、夢の中で飛びました」
「帰る」
「私も帰る」
「嘘嘘、ちゃんとテストしてるよ」
俺とメリスが帰る振りをすると、ルジンが遮って言った。
「ルジンさんが?」
「いえ、模型が」
「帰ろう」
「そうしましょう」
「ちょっと、絶対大丈夫だって。ちゃんと自動的にバランスとるから」
「方向はどうするの?」俺は細かく確認する。
「体全体で行きたい方向に曲げると自動で調整します」
「突っ込むときは?」
「前かがみで」
「それ、水中でもテスト出来るんじゃない?」
「それは、できますね」
「そっち先にしようよ」
「そうよ。そうすべきよ」
「仕方ないですね」
* * *
水中でテストしてみたら案の定不具合が一つ見つかった。
だが、それ以上に問題はなく、裏庭に移動して滑空テストをしてみたが正常に動作した。正常というか、あまりに簡単で驚いた。
「この防護スーツ最大の特長は、小さいですがベルトに重力加速器が埋め込まれているところです。エネルギーの関係で自由には飛べませんが瞬間的に浮くことは出来ます。このためバランスを崩すことはありません」
ベルトに重力加速器かよと思ったがもう突っ込む気も起きない。
まぁ、人工衛星で言えば姿勢制御スラスターみたいな感じだな。重力加速器はベルトで体を吊るすのではなく、体全体を加速するとのことで苦痛はなく快適だった。
「さっきの誤動作はちょっとヤバかったけどね?」メリスが虐める。
「そうだな。別世界に来てムササビの真似して死んだら呪ってやるからな」追い打ちを掛ける俺。
「だから、ごめんなさいって。でも、人間はあの程度で死んだりしないよ、このスーツ着てたらね!」とルジン。自信はあるらしい。
まぁ、ちょっと変な動きをしただけだけどな。
「そうなのか? まぁ、でもこれで貸しひとつだな」
「分かりました! でも、またアイデアがあったら教えてくださいね?」
「うん、まぁいいよ。あ、そうそう空を飛んでて思ったけど?」
「はい!」
「レーダーとかあったら便利だよな? 特に高高度から滑空する時に」
俺の説明に、思わず両手を打ち鳴らルジン。
「あっ、そうだね! なんで思い付かなかったかな! 分かった。すぐに付ける!」
「いや、急がなくてもいいけどな」
「いえ、これは必須機能になるでしょう。今まで滑空など想定して無かったから付いて無かったけど。絶対必要だね。うんうん」
「そ、そうか」
「それだけ、あの滑空は大したものだってことね!」メリスが改めて称賛した。
「そうですよね!」
「そうだな。流石ルジンだな」
「分かってくれたんだ!」
「たまにへまするけどな」
「ううっ」
「わたし、ルジンがへこまされるの見るの始めてかも」メリスが面白そうに言う。
「そうなんだ」
「ちょっと、浮かれただけです」とルジン。
「浮かれたルジンも珍しいかも」とメリス。
「もう、いいよ」
「ルジンもメリスのおもちゃだな」
何れにしても、出来上がった防護スーツの完成度は高かった。
俺もときどき呼ばれて手伝ったり意見を求められることもあるが、基本何もしていない。オブザーバーと言えば聞こえがいいが、この世界の科学は俺の世界に比べて進んでるので役に立てないのだ。
まぁ、進んだ文明の別世界に転移してしまった人間の過ごし方なんてこんなものだろう。
遅れた世界に転移してチートする話の逆である。暢気に暮らしたいならこれでいいのではないかと思う。突然元の世界に引き戻されるなどという事は無さそうなので気楽に過ごすことにした。多少不安もあるが、根が楽観的な性格なのでなんとかなるんじゃないかと思う。
てか、元の世界に戻るより、このままのほうがいいかも知れない。もともと、あまり他人に依存しない生き方をしていたせいか、特に心を乱すことも無かった。両親に先立たれた一人っ子なんてこんなもんだ。
とはいえ、何もやることがないと人間はくだらないことでもいいからやる事を探すようだ。知的欲望はいまのところ満足している。ただ、研究所は知的欲望以外を満たしてくれる場所ではないのが問題といえば問題だ。
まぁ、ネットはあるので十分と言えば十分だが。
「思った通りだね。そこで、君には私の研究に参加してもらおうと思うんだけど、どうだろう?」
なにが『思った通りだね』なんだか。
今の俺を見透かしたかのように、いきなり生体医療機器研究者ルジンがやって来て、そんなことを言った。確かに暇だけど、ちょっとムカつく。
「あなたの研究って何でしたっけ?」うすうす勘付いているけど、とぼけてみる。
「ふふ。分かってるくせに。防護スーツだよ。君がアイデアを出してくれたじゃないか。あのスーツがテスト段階に達したんだ」
ああ、これ危険な奴だ。テストパイロットとかいうモルモットだ。
「いや、俺あんまり身体バランス良くないんだよね。スポーツ得意じゃないし。スカイダイビングとか無理だし。高所恐怖症だし」
「うん、君がスクーバダイビングで優秀だったってメリスから聞いたよ。すぐに使えたって」
あいつめ、バラしたな!
「あ~、そうだ。メリスも暇だと思うので一緒に誘ったらどうだろう?」
俺と一緒に暇になった筈だよな?
「ああ、いいね。女性にも参加して貰いたいと思ってたんだよ」
* * *
「なんで、私も参加なのよ!」
「それを人は、自業自得と言います」
「意味不明」
「さぁ、元気に実験しましょう」
そう言うルジンをメリスが睨む。
「飛ばない人は暢気よね~っ」
「やっぱり、開発者は真っ先に飛ぶ責任があるんじゃないか?」
「そうよね。ぜったいそう。真っ先に見本を見せてくれなくちゃ飛べないよ」
「それでは、ムササビを見たことのあるリュウさんに見本を見せて貰いましょう」
「いやお前、見たことないのに良く作れたなっ。てか、不安しかないんだが」
「はい、夢の中で飛びました」
「帰る」
「私も帰る」
「嘘嘘、ちゃんとテストしてるよ」
俺とメリスが帰る振りをすると、ルジンが遮って言った。
「ルジンさんが?」
「いえ、模型が」
「帰ろう」
「そうしましょう」
「ちょっと、絶対大丈夫だって。ちゃんと自動的にバランスとるから」
「方向はどうするの?」俺は細かく確認する。
「体全体で行きたい方向に曲げると自動で調整します」
「突っ込むときは?」
「前かがみで」
「それ、水中でもテスト出来るんじゃない?」
「それは、できますね」
「そっち先にしようよ」
「そうよ。そうすべきよ」
「仕方ないですね」
* * *
水中でテストしてみたら案の定不具合が一つ見つかった。
だが、それ以上に問題はなく、裏庭に移動して滑空テストをしてみたが正常に動作した。正常というか、あまりに簡単で驚いた。
「この防護スーツ最大の特長は、小さいですがベルトに重力加速器が埋め込まれているところです。エネルギーの関係で自由には飛べませんが瞬間的に浮くことは出来ます。このためバランスを崩すことはありません」
ベルトに重力加速器かよと思ったがもう突っ込む気も起きない。
まぁ、人工衛星で言えば姿勢制御スラスターみたいな感じだな。重力加速器はベルトで体を吊るすのではなく、体全体を加速するとのことで苦痛はなく快適だった。
「さっきの誤動作はちょっとヤバかったけどね?」メリスが虐める。
「そうだな。別世界に来てムササビの真似して死んだら呪ってやるからな」追い打ちを掛ける俺。
「だから、ごめんなさいって。でも、人間はあの程度で死んだりしないよ、このスーツ着てたらね!」とルジン。自信はあるらしい。
まぁ、ちょっと変な動きをしただけだけどな。
「そうなのか? まぁ、でもこれで貸しひとつだな」
「分かりました! でも、またアイデアがあったら教えてくださいね?」
「うん、まぁいいよ。あ、そうそう空を飛んでて思ったけど?」
「はい!」
「レーダーとかあったら便利だよな? 特に高高度から滑空する時に」
俺の説明に、思わず両手を打ち鳴らルジン。
「あっ、そうだね! なんで思い付かなかったかな! 分かった。すぐに付ける!」
「いや、急がなくてもいいけどな」
「いえ、これは必須機能になるでしょう。今まで滑空など想定して無かったから付いて無かったけど。絶対必要だね。うんうん」
「そ、そうか」
「それだけ、あの滑空は大したものだってことね!」メリスが改めて称賛した。
「そうですよね!」
「そうだな。流石ルジンだな」
「分かってくれたんだ!」
「たまにへまするけどな」
「ううっ」
「わたし、ルジンがへこまされるの見るの始めてかも」メリスが面白そうに言う。
「そうなんだ」
「ちょっと、浮かれただけです」とルジン。
「浮かれたルジンも珍しいかも」とメリス。
「もう、いいよ」
「ルジンもメリスのおもちゃだな」
何れにしても、出来上がった防護スーツの完成度は高かった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
ファミ通文庫大賞 一次選考通過
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
合成師
盾乃あに
ファンタジー
里見瑠夏32歳は仕事をクビになって、やけ酒を飲んでいた。ビールが切れるとコンビニに買いに行く、帰り道でゴブリンを倒して覚醒に気付くとギルドで登録し、夢の探索者になる。自分の合成師というレアジョブは生産職だろうと初心者ダンジョンに向かう。
そのうち合成師の本領発揮し、うまいこと立ち回ったり、パーティーメンバーなどとともに成長していく物語だ。
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる