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番外編 アンジェリア・フォードの人生
第十二話 新たな旅路へ
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「軽くではありますが、現時点での所感や助言等を述べます」
口頭試問を一通り終えた後も、まだまだ気の抜けない時間は続く。
「はい」
アンジェリアは改めて姿勢をただした。その表情には、再び緊張の色が戻っている。そんな中、ドロシーが口を開いた。
「実務に関しては、概ね問題ないと思います。学んだ点についても、商人として大切なことを理解できていました」
ただ、と彼女は付け加える。
「仕入れ現場の経験が少ないですね」
ドロシーが言っているのは、仕入れ先に実際に足を運び、交渉を重ねる場面のことだ。学舎の講義で勉強はするが、アンジェリアが参入する、芸術分野に特化した経験は積めない。
ほとんどの商人が使う一般的な交渉術ではなく、画家や陶芸家達との対面でのやり取りをどのように進めていくか。それを理解しておくことも大切だ。学舎の教育課程以外に、見習い商人達が自分の専門領域の先輩商人のもとで手伝いを始める理由の一つはここにある。
「ですが今後は必然的に現場経験が多くなるでしょうし、やりながら学んでいけば良いとは思いますよ」
「は、はい。頑張ります」
アンジェリアの返事の後、今度はユルゲンが口を開く。
「次に、商業計画ですが」
彼の瞳が、鋭く光った。そこに、孫を甘やかすような視線は無い。
「国内を練り歩き、人脈形成を行うとのことでした。しかし、そう簡単に連携を取らせてもらえない人々もいます」
ルシェルのように、各地には大抵商会がある。そしてそこには数多の商人が所属している。同様に、職人達も組合を持っていることが多い。取り決めや利害関係によっては、アンジェリアの交渉が受け入れてもらえない可能性は十分にあるのだ。
「連携が無いことはすなわち、商品が増えないことに繋がります。もちろん、売上にも大きく影響する」
ユルゲンは、若き見習い商人に諭すように告げた。
「行商人として国内を練り歩くと話していました。最初のうちはなかなか売れないことが予測できますが、生活のことはよく考えておいた方が良い」
例えば、と彼は言う。
「売れない日が続き、明日どこかに泊まる金銭的余裕も無い──そんな時、寝床はどうなると思いますか」
「え、ええと……野宿、でしょうか」
アンジェリアが答えると、ユルゲンは静かに頷いた。
「行商人ですから、通常時は護衛を引き連れることになるでしょう。しかし、お金が無ければ彼らを雇うこともできない。この危険性が分かりますね」
「……はい」
残酷な現実が、まざまざと目に浮かぶようだった。かつて同じ商人として苦しい時期も経てきたユルゲンとドロシー。彼らの言葉は一言一句、アンジェリアの心に深く入り込む。要するに、重みが違った。
「あなたには、起こり得る事態を理解しておく必要があります。そして、その対策も取る必要がある」
「はい」
神妙な面持ちで頷くアンジェリア。
憧れは時に、己に光だけを期待させる。希望を持つという意味を履き違え、何の対処もせずに荒波に飛び込んだ者の末路を、ユルゲン達はこれまでたくさん見てきた。だからこそ、これから旅立つ者達には同じような失敗をしてほしくない。
華やかな世界の裏側を見ろと言うと、未来に心踊らせる者にとっては酷に感じるかもしれないが、逆なのだ。夢を掴んでほしいから、成功の周囲にある多くの失敗を見させるのである。
かつて聞いたことがある。歴史は未来への教訓だと。ユルゲン達は今ここで、それを体現しようとしていた。
「……とまあ、厳しいことを言ってしまったかもしれないが」
彼はふいに、柔らかな笑みを浮かべる。
「憧れの生活に近付いていくのは、非常に楽しい。これからも、頑張りなさい」
「はい!」
翌日、商会所から合否結果の通知書が届いた。慎重に封を開け、目に飛び込んできたのは──。
「ご、合格……!!」
アンジェリアは満面の笑みで、拳をぐっと握り締めた。これで遂に、正式な商人の仲間入りだ。
彼女ははやる気持ちを抑えつつ、商会所へ向かった。販売許可証を発行してもらうためである。
「アンジェリアちゃん、おめでとう!」
商会所に辿り着いたアンジェリアに、モニカが言う。
「ありがとうございます!」
「販売許可証よね?ちょっと待ってね」
受付の奥へ向かったモニカ。その時、後ろから見知った声が聞こえた。
「こんにちは」
商会の皆に挨拶をしながら入ってきたのは、この一年間共に励んできたキーランである。アンジェリアがはっと振り返ると、目の合った彼は嬉しそうに笑う。二人は近付くなり、互いに手をかざした。パンッ、と威勢の良い音が鳴り響く。
「おめでとう、キーラン」
「アンジェリアも、おめでとう」
二人して満面の笑みである。受付の奥からその様子を見たモニカは、二人分の販売許可証を手に戻った。
「はい。二人とも、これで正式な商人ね」
「「ありがとうございます!」」
こうして彼らの見習い商人生活は幕を閉じ、新たに行商人の旅路が始まろうとしていた。
無事に正式な商人となったアンジェリア。彼女の暮らす家ではまさに、その祝いが行われていた。
「おめでとーう!」
ユルゲンの伸びやかな声が響くと共に、拍手が沸き起こる。アンジェリアとキーランは、互いにはにかんだ。
テーブルの上には、豪勢な食事が並んでいる。丸々と焼いた鶏肉や山菜の盛り合わせ。それから、木苺のケーキ。ユルゲンとドロシーが若き商人の誕生を祝して、腕を振るったのだ。
「俺も呼んでもらえて、嬉しいです」
肉を取り分けた器を持ちながら、キーランは口を開いた。商会所でアンジェリアと会った時、話を聞いたのである。
「キーラン君はアンジェリアと同期だし、私達にとっても孫みたいなものだからね」
「そうそう。遠慮せず、たくさん食べてね」
ユルゲンとドロシーの言葉に頷くと、キーランは早速鶏肉にかぶりついた。
「じゃあ、私も」
美味しそうに頬張るキーランを横目に、アンジェリアも山菜を取り分ける。
「ん、美味しい!」
「それは良かった。まだまだあるからね~」
「やった!」
わいわいと食べ進める一同。賑やかな空間の中で、ユルゲンは尋ねた。
「キーラン君は、食品配達で各地へ向かうんだったね」
「はい。両親のいるスプラウト公爵領をまず経由して、ぐるっと王国をまわる予定です」
ここルシェルは、南部にあるスプラウト公爵領の左方に位置する。間にいくつかの町を挟んでいるため距離はあるが、商人になったことの報告を兼ねて、実家へ顔を出すようだ。
「アンジェリアも、マルセル達に顔を見せに行くかい?」
「うん、その予定」
するとドロシーが口を開く。
「ということは、キーラン君と同じように反時計回りに王国をまわることになるのかねぇ」
フォード伯爵領があるのは、トリジア王国の東部。ルシェルから出発すると、自ずと経路は決まってくる。
キーランはふと、アンジェリアを見た。
「……一緒にまわるか?」
「え?」
てっきりキーランとは別れるものだと思っていたアンジェリアは、食事の手を止めた。そんな彼女に、キーランは付け加える。
「護衛にはならないかもしれないが、同期の男がいたら少しは安心できるだろうと思って」
その言葉に、ユルゲンとドロシーも頷いた。
「慣れない旅路でも、キーラン君と助け合えば良いんじゃないかい?」
「心強いだろうね、きっと」
「そ、そっか。確かに。どうせ方向は一緒だし」
じゃあ、とアンジェリアはキーランに向き直る。
「よろしくお願いします」
「こちらこそ、よろしく」
学舎を出ても、何だかんだ縁は続くらしい。二人は今後の旅の仲間に向かって、互いに頭を下げた。
口頭試問を一通り終えた後も、まだまだ気の抜けない時間は続く。
「はい」
アンジェリアは改めて姿勢をただした。その表情には、再び緊張の色が戻っている。そんな中、ドロシーが口を開いた。
「実務に関しては、概ね問題ないと思います。学んだ点についても、商人として大切なことを理解できていました」
ただ、と彼女は付け加える。
「仕入れ現場の経験が少ないですね」
ドロシーが言っているのは、仕入れ先に実際に足を運び、交渉を重ねる場面のことだ。学舎の講義で勉強はするが、アンジェリアが参入する、芸術分野に特化した経験は積めない。
ほとんどの商人が使う一般的な交渉術ではなく、画家や陶芸家達との対面でのやり取りをどのように進めていくか。それを理解しておくことも大切だ。学舎の教育課程以外に、見習い商人達が自分の専門領域の先輩商人のもとで手伝いを始める理由の一つはここにある。
「ですが今後は必然的に現場経験が多くなるでしょうし、やりながら学んでいけば良いとは思いますよ」
「は、はい。頑張ります」
アンジェリアの返事の後、今度はユルゲンが口を開く。
「次に、商業計画ですが」
彼の瞳が、鋭く光った。そこに、孫を甘やかすような視線は無い。
「国内を練り歩き、人脈形成を行うとのことでした。しかし、そう簡単に連携を取らせてもらえない人々もいます」
ルシェルのように、各地には大抵商会がある。そしてそこには数多の商人が所属している。同様に、職人達も組合を持っていることが多い。取り決めや利害関係によっては、アンジェリアの交渉が受け入れてもらえない可能性は十分にあるのだ。
「連携が無いことはすなわち、商品が増えないことに繋がります。もちろん、売上にも大きく影響する」
ユルゲンは、若き見習い商人に諭すように告げた。
「行商人として国内を練り歩くと話していました。最初のうちはなかなか売れないことが予測できますが、生活のことはよく考えておいた方が良い」
例えば、と彼は言う。
「売れない日が続き、明日どこかに泊まる金銭的余裕も無い──そんな時、寝床はどうなると思いますか」
「え、ええと……野宿、でしょうか」
アンジェリアが答えると、ユルゲンは静かに頷いた。
「行商人ですから、通常時は護衛を引き連れることになるでしょう。しかし、お金が無ければ彼らを雇うこともできない。この危険性が分かりますね」
「……はい」
残酷な現実が、まざまざと目に浮かぶようだった。かつて同じ商人として苦しい時期も経てきたユルゲンとドロシー。彼らの言葉は一言一句、アンジェリアの心に深く入り込む。要するに、重みが違った。
「あなたには、起こり得る事態を理解しておく必要があります。そして、その対策も取る必要がある」
「はい」
神妙な面持ちで頷くアンジェリア。
憧れは時に、己に光だけを期待させる。希望を持つという意味を履き違え、何の対処もせずに荒波に飛び込んだ者の末路を、ユルゲン達はこれまでたくさん見てきた。だからこそ、これから旅立つ者達には同じような失敗をしてほしくない。
華やかな世界の裏側を見ろと言うと、未来に心踊らせる者にとっては酷に感じるかもしれないが、逆なのだ。夢を掴んでほしいから、成功の周囲にある多くの失敗を見させるのである。
かつて聞いたことがある。歴史は未来への教訓だと。ユルゲン達は今ここで、それを体現しようとしていた。
「……とまあ、厳しいことを言ってしまったかもしれないが」
彼はふいに、柔らかな笑みを浮かべる。
「憧れの生活に近付いていくのは、非常に楽しい。これからも、頑張りなさい」
「はい!」
翌日、商会所から合否結果の通知書が届いた。慎重に封を開け、目に飛び込んできたのは──。
「ご、合格……!!」
アンジェリアは満面の笑みで、拳をぐっと握り締めた。これで遂に、正式な商人の仲間入りだ。
彼女ははやる気持ちを抑えつつ、商会所へ向かった。販売許可証を発行してもらうためである。
「アンジェリアちゃん、おめでとう!」
商会所に辿り着いたアンジェリアに、モニカが言う。
「ありがとうございます!」
「販売許可証よね?ちょっと待ってね」
受付の奥へ向かったモニカ。その時、後ろから見知った声が聞こえた。
「こんにちは」
商会の皆に挨拶をしながら入ってきたのは、この一年間共に励んできたキーランである。アンジェリアがはっと振り返ると、目の合った彼は嬉しそうに笑う。二人は近付くなり、互いに手をかざした。パンッ、と威勢の良い音が鳴り響く。
「おめでとう、キーラン」
「アンジェリアも、おめでとう」
二人して満面の笑みである。受付の奥からその様子を見たモニカは、二人分の販売許可証を手に戻った。
「はい。二人とも、これで正式な商人ね」
「「ありがとうございます!」」
こうして彼らの見習い商人生活は幕を閉じ、新たに行商人の旅路が始まろうとしていた。
無事に正式な商人となったアンジェリア。彼女の暮らす家ではまさに、その祝いが行われていた。
「おめでとーう!」
ユルゲンの伸びやかな声が響くと共に、拍手が沸き起こる。アンジェリアとキーランは、互いにはにかんだ。
テーブルの上には、豪勢な食事が並んでいる。丸々と焼いた鶏肉や山菜の盛り合わせ。それから、木苺のケーキ。ユルゲンとドロシーが若き商人の誕生を祝して、腕を振るったのだ。
「俺も呼んでもらえて、嬉しいです」
肉を取り分けた器を持ちながら、キーランは口を開いた。商会所でアンジェリアと会った時、話を聞いたのである。
「キーラン君はアンジェリアと同期だし、私達にとっても孫みたいなものだからね」
「そうそう。遠慮せず、たくさん食べてね」
ユルゲンとドロシーの言葉に頷くと、キーランは早速鶏肉にかぶりついた。
「じゃあ、私も」
美味しそうに頬張るキーランを横目に、アンジェリアも山菜を取り分ける。
「ん、美味しい!」
「それは良かった。まだまだあるからね~」
「やった!」
わいわいと食べ進める一同。賑やかな空間の中で、ユルゲンは尋ねた。
「キーラン君は、食品配達で各地へ向かうんだったね」
「はい。両親のいるスプラウト公爵領をまず経由して、ぐるっと王国をまわる予定です」
ここルシェルは、南部にあるスプラウト公爵領の左方に位置する。間にいくつかの町を挟んでいるため距離はあるが、商人になったことの報告を兼ねて、実家へ顔を出すようだ。
「アンジェリアも、マルセル達に顔を見せに行くかい?」
「うん、その予定」
するとドロシーが口を開く。
「ということは、キーラン君と同じように反時計回りに王国をまわることになるのかねぇ」
フォード伯爵領があるのは、トリジア王国の東部。ルシェルから出発すると、自ずと経路は決まってくる。
キーランはふと、アンジェリアを見た。
「……一緒にまわるか?」
「え?」
てっきりキーランとは別れるものだと思っていたアンジェリアは、食事の手を止めた。そんな彼女に、キーランは付け加える。
「護衛にはならないかもしれないが、同期の男がいたら少しは安心できるだろうと思って」
その言葉に、ユルゲンとドロシーも頷いた。
「慣れない旅路でも、キーラン君と助け合えば良いんじゃないかい?」
「心強いだろうね、きっと」
「そ、そっか。確かに。どうせ方向は一緒だし」
じゃあ、とアンジェリアはキーランに向き直る。
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