ショボい人生のやり直し?!絶対に消えたくないので真逆の人生でポイント貯める

亀野内アンディ

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貴族学院編

シュクルの選択科目迷路

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「こっちは魔術科だね。私は魔力が少ないからな~でも魔道具も夢があるよね!葉巻型UFO作りとか~霊発見器とか!」 

「霊は怖いなぁ⋯⋯」 

「精霊研究しませんか~?神秘な存在!精霊ですよ~」 

⋯⋯間に合ってます。今うちの精霊が裸体の石造の一部を磨いております。
精霊達とシュクルは繋がっている。先ほどエロチェリーが楽しそうに石造を磨いている映像が届いた。磨けたらシュクルの大破したブラウスを着せるらしい。 

「魔獣学はどうですか~?」「魔道具を作りませんか~」「魔法陣研究です~」 
「攻撃魔法をぶっ放そうぜ!」 

多すぎる。どれを選んだらいいんだ⋯⋯ 


私とイレーヌさんは一旦外に出た。興味のある分野をある程度絞ってから話を聞いた方がいい。 
近くのドアから外に出たら丁度、乗馬の馬がいた。 

「フシュ(やあ)」
「やあ。天気がいいね」 

「シュクルは動物と話せるの?!」 
「知能が高い動物となら話せるよ」 

会話とは意外と高度な知能が必要だったりする。馬は賢いので単語を話せる。 

「すごい!たまに動物の気持ちがわかる人がいるって聞くけど、身近にいるのは初めて!!じゃあさぁ~あの馬は?」 

向こうの方にいる白い馬を見る。 

「ブルブル(求、交尾)」 
「⋯⋯⋯⋯あ、春だなって⋯⋯言ってる」 
「そっか~暖かいもんね~」 


選択科目は好きな物を選べるが、将来を見越した選択が必要となる。例えば騎士科の生徒なら、タチアナさんみたいに医療系の騎士を目指すなら医療を、将来騎士団の秘書官や文官になるなら計算や地理、言語などを。勿論選択教科も騎士科にして、より一層鍛えてもいい。 

ノエルみたいな領地経営の人は、単に統治や計算力を強化するのもアリだが、自分の領地の工業や農業のさらなる発展の為の選択もできる。自分の強みを得る為に学ぶのだ。 

シュクルはどうしょうか。一応トーマス先生の弟子ではあるから毒草の研究?それとも魔術を強化するか。サバン型土人形は楽しかったな。ゴーレム研究もいいかな。 

あ、そうだポーション作って大儲けも捨てがたい。薬草なんて種さえあればいくらだって魔法で増やせる。それをシュクル帝国内に来た冒険者に倍の値で売りさばくか。苺さんと何か共同開発をして大儲けもいい。ククク。異世界転生者はポーションで儲けるのがデフォだ。 

いや、しかし、魔道具で家電を作ればシュクル邸宅の暮らしの向上は間違いない。しかもそのアイディアを売れば大儲けか?ククク。異世界転生者は魔道具で稼ぐべし。 

だが木の実マスターとしては木の実をより深く学ぶべきか?いや、金にならないな。なら微生物学を学んで密造酒はどうだ?それを素行の悪いボンボン生徒に高値で売ろう。ククク。シュクルは悪じゃのう。 

先ほどノエルに浄化されたはずが、すでに守銭奴魂が復活して真っ黒だった。きっとノエルとクラリスの黒い部分をすべて吸収して誕生したのがシュクルなのだ。 


シュクルはイレーヌさんと別れて、まずは薬草学の会場に行ってみた。 

「すみません。ポーションの作り方は学べますか?」 

「はい。ですが基礎医学と薬学の方も選ぶと、将来は薬局などでポーションを販売できますよ」 

なるほど。ポーションのみを学ぶのでは駄目か。確かに人の体に作用するのだから医学を学ばないのは危険だな。医薬品関係は体重や年齢、人種でも効果が違うだろうし。 

シュクルは次に生物学の会場に行ってみた。 

「こんにちは。発酵食品の勉強はできますか?」 

「こ、こんにちは。は、発酵食品ですね、び、微生物ですか?ど、どんな微生物がお好みでしょう?」 

「酵母菌ですね。麦を発酵させてエールかホップで香らせる感じです」 

「え?!それは⋯⋯⋯⋯き、禁止ですかね⋯⋯」 

「いや?酵母菌の学習による偶然の産物ですけど?じゃあ、なぜか発酵しちゃったブドウ飲料はいいですか?酵母菌に侵略されたリンゴジュースとか」 

「ア、アルコールでなければ⋯⋯⋯⋯み、密造酒は厳罰を受けますから⋯⋯⋯⋯」 

⋯⋯うむ。奨学生が捕まるのはイカンな。家やノエルに迷惑をかけたくない。 


次は健全に魔術科に行ってみた。 

「生活に便利な魔道具の開発はできますか?」 
「もちろんですよ!たとえば――――」 

期待を胸に開発の流れを聞いていると、安全性の確認や、魔道回路?魔力の節約?をクリアしてから、実際に使用して安全性が保障されてからの販売になるらしい。 
少なくとも数年から数十年かかるのだとか。気の短いシュクルは諦めた。 


「やあ!君!いいね!君は魔力が多いだろ?」 
「え?私ですか?」 

廊下を歩いていたら、いきなりシュクルの前にオレンジ髪のマッチョが現れた。 

「俺たちと攻撃魔法をブチまけようぜ!!すっきりするぞ!」 
「お?おおお?」 

ライオンに対人戦を禁止されたシュクルはちょっと興味を持った。 

「こっちだぜ!ほら!ここならどんな魔法攻撃も無効化されるんだ!一発いっとく?あそこの藁人形が敵だ!かませ!!」 
「おおおおお?!敵っすね!オリャアアアア!!」 

――ドゴン―― 

「おおお!!!!いいぞ!!熱いぞ!将来有望だ!ハハハハハ!」 
「アザス!!!ハハハハハ!」 

狂脳筋と超脳筋が出会った。シュクルはこの攻撃魔法講座を選択すると即決した。 


次にシュクルは魔法陣を見に行った。 

「凄い⋯⋯曼荼羅まんだらみたいだ。それに緻密な計算もしてあるのかな」 

予想以上に数学的だった。それに絵心も必要かもしれない。かっこいいけどシュクルが書いたら歪んでしまう。 


次は発展魔法学だ。魔法学の授業は一般教養に入っているので全員学ぶが、それ以上を学びたい者が選ぶ。 

「『五大魔法に分かれてそれぞれ研磨する』か。うむ。シュクルは大体使えるからな」 

白魔法?以外は使えるはずだから一コマ選ぶのもいいかもしれない。 新しい技を身に着けて今後の金儲けの足しになればいい。
後はどうしょうかな。 

「ガー(アホ)」 
「ん?何だよ?」 

いきなり変な鳥が廊下でディスってきた。よく見てみると廊下に小さな扉がある。 
その前に変な鳥はいた。 

「ガーガー(ば~か)」 
「おいいいい!!」 

暴言を吐いた鳥は扉の中へ消えていった。 

「待て!お前は焼き鳥にして食べてやるぞ!」 

少々物足りない朝食だったのだ。生意気な鶏肉で小腹を満たそうではないか。大人げないシュクルは獲物を追って扉の中に入り、目の前の階段を下りた。 

「鳥どこだ!出てこいよ!オラ!タイマンだぁ!!」 

階段を降りると大きなキラキラした部屋になっていた。この部屋は何だろうか。 怪しい。

「おや?迷子の猫ちゃん?あぁうさぎちゃんかな?」 
「あ゛」

声の方を振り返ると猫足のバスタブに入っている薄紫の長髪の男がいた。 

「ふふふ悪い子だね、こんな場所まで来ちゃうなんて。お仕置きが必要かな?」 
「⋯⋯⋯⋯」 

気色悪さからの正当防衛で人を消したら罪になるのか?塵一つ残さなければバレないよな。誰も見てないし、元からいなかったって事にすればいいんだから。シュクルの心は決まった。 

「おっと!怖い怖い」 
「へ?」 

男はシュクルの真後ろにいた。いつの間に移動したのだろうか。だがまずは―― 

「パンツ履けよ!」 
「ぐはっ⋯⋯⋯⋯」 

気色の悪い長髪痴漢は撃破した。そして鳥はどこにもいなかった。 
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