197 / 206
貴族学院編
シュクルの次なる仕事
しおりを挟む
「シュクル~仕事よ~」
「⋯⋯次は何でしょう?」
夜会で起きた媚薬事件の報告書を提出し、一安心した瞬間に次の仕事が入った。
よい子の夏休みがハードモード過ぎやしないか?もしシュクルが夏休みの絵日記を書いたら、すべて仕事とおっさんの絵のみになるぞ。
『今日も仕事です。ズッ友であるオネェ系おっさんと中年からの健康法について話し合いました。その後、脳筋おっさんに遭遇したので尻に木の実を投げて逃げました』
『今日も仕事です。道でキモイおっさんに遭ったので雷を落としてみたら星になりましたが、ダークマター団長系おっさんがそれを見ていたので、怖くて尻にくるみを投げて逃げました。最近よく遭遇するのでクルミを追加しました』
ほら。仕事とおっさんのみじゃん。華がなさ過ぎる。もっと癒し系な人魚と海で海水浴とか、山で仙人と川釣りしながらキャンプ体験とかあるだろ?
「王国の西南にある地方都市ランドで~不審火が続いているのよ~」
「放火ですか?火消し隊に言ってくださいよ」
火消し隊とは消防隊である。この世界ではそれぞれの地域で、健康な男達が火消し隊を結成しており、火事が起こった際には火消しをする。おばちゃん達曰く、定期的に消防の訓練と言う名の飲み会をしているだけの組織だよ。という話も聞く。
「私たち獣王に回されるくらいだから~普通の火事じゃないのよ~何か特別な要因アリなのよ~」
「南西ですよね?その辺りを担当している獣王はどうしているのです?」
我々は北の担当だろう?どうなっているんだ?
「北は~私がパックの冒険者ギルドに寄った時に全部解決しているからね~。今、南西の獣王は久々の休暇中なのよ~ちょっと可哀想なのよ~」
なんと南西の獣王はおっさんのくせに夏休みを満喫中だった⋯⋯イラっとしたので詳しい事情を聞いてみると、いつも家にいないお父さんを『お前なんて家族として認めない!』と、嫁と子供に宣言されたらしい。
う~ん⋯⋯獣王って大変だな⋯⋯ご家族も辛いね。それで休暇を得る為に独身で次期獣王を育てているギルド長に泣きついたらしい。次期獣王でもいいから送っておくれよ。と。
「そういう訳だから~シュクルお願いね~ポワールちゃんは元気だし~準備万端よ~」
「⋯⋯はいぃ」
シュクルが消えてから、ポワールの世話をギルド長の実家である公爵家がすべてしてくれていたのだ。馬の世話は労力も金も掛かる。従ってシュクルにこの仕事を断る道はない。
気分を入れ変えて自室に戻り旅立ちの準備をする。精霊は暑いので動く気がないのか、久しぶりに卵型になっている。どういう仕組みで大きいマッチョな体が卵の中にはいるのだろうか。不思議だ。
「ポワール久しぶりだね~!」
「プシュ(荷馬車)」
全く変わりのないポワールは、公爵家で働く平民の下働きと共に街へ買い出しに出掛けたり、不要な物を積んだ荷馬車をゴミ捨て場まで引いていたらしい。本当に荷を引くのが好きみたいだ。
「エロ馬はどうするかな⋯⋯」
一応エロ馬のいる厩舎に寄ってみようか。
「すみません~うちのエロ馬どうですか?迷惑をかけていますか?」
「おう!お嬢ちゃん!ロベールがスレイプニルの尻を角で突くから困っているんだよ。柵も超えちゃうし。ほら!あそこだ、見てごらん」
そういえばロベールって名前だったな。あのエロ馬⋯⋯あ!スレイプニルに向かって行ってる⋯⋯
あぁなんて事だ。あのスレイプニルって確かダークマター団長のじゃないか?あぁ!お尻を鋭い一角で刺して!痛そうだ⋯⋯
どうしてあんな酷い事をするんだろう。スレイプニルは何もしていない、そこにいただけなのに尻を攻撃するなんて。あいつは飼い主に似ず暴力的な馬だ。
「本当にすみません!今から旅に連れて行きますので、平和は戻るでしょう」
シュクルは仕方がないのでエロ馬も連れて南西へ向かう事にした。
「ヒヒン!!(お出かけ!!)」
「痴漢行為をせず、ポワールの速度に合わせて歩いてくれよ」
あべこべな二頭立てで旅は始まった。
王国の南西にある地方都市ランド。遠い昔には大きな大神殿がこの地にあり、信者が絶えず訪れていたそうな。今では有名な観光地になっている。主な観光は大神殿の遺跡と、横を流れる河川での船遊びや肥沃な大地で育った食物を使った料理である。
「美食とは芸術だな。皿の上に表現される美術品。匂いよし、見てよし、味わってよし⋯⋯だが値段が高い。素晴らしい芸術品は高いのだ!!」
質より量を取るシュクルには微妙であった。
「しかも観光地だけあって物価が高い⋯⋯経費で落としてやるからいいけどね」
だが少しでも経費を減らすためにランドの町の郊外に宿をとる。ついでに馬を預けられ、森に近い辺りを選んだ。日中はニーチェとエロ馬を森に放つ。到着してすぐ、さらりと森の中を確認したが、小さな森だし危険な生き物はいないみたいなので安心だ。
馬達を休ませ水をあげる。馬も街中より田舎の方が静かでいいと思う。シュクルは部屋に入り、精霊や荷物を置いた。
「まずは獣王がこの町に来てくれているらしいので、会って話を聞こう」
シュクルは昨日ポム経由でギルド長から届いた手紙に『明日の午後五時にランド記念公園で獣王と落ち合ってね!』と書かれていた。
少し早いが向かってみよう。
ランド記念公園は神殿の遺跡がある大きな公園だ。遺跡の周りには暑い中にもかかわらず、数グループの観光客が見学をしていた。
シュクルは公園内を進みながら辺りを見回してみる。ここは全体的に長閑で少しリッチな感じのする町だと思う。多分観光で儲かっているのだろうな。
だがそんなこの町で不審な火災が起きているのだ。ちょっと想像がつかないけど。
待ち合わせ場所に着き、暑いので日陰の、土から飛び出た岩に座って涼んでいると奇妙な物が目に入った。
「行け!もっと早く!!ヘタレ馬!!」
「はぁはぁ⋯⋯はいぃ⋯⋯」
四つん這いの体勢をした、もの凄く大きな白熊男と背中に乗る少年。この暑い中お馬さんゴッコだろうか。なんとも酔狂な⋯⋯
しかも白熊の首に紐が縛ってある。その紐を少年がグイグイ引っ張って進みたい方向へ指示を出して⋯⋯いない。ただ首を引っ張っている⋯⋯なかなか玄人好みの遊びですな。
シュクルは先ほど購入したジュースを飲みながら、家族サービスって仕事よりキツくねぇ?と思った。
「⋯⋯次は何でしょう?」
夜会で起きた媚薬事件の報告書を提出し、一安心した瞬間に次の仕事が入った。
よい子の夏休みがハードモード過ぎやしないか?もしシュクルが夏休みの絵日記を書いたら、すべて仕事とおっさんの絵のみになるぞ。
『今日も仕事です。ズッ友であるオネェ系おっさんと中年からの健康法について話し合いました。その後、脳筋おっさんに遭遇したので尻に木の実を投げて逃げました』
『今日も仕事です。道でキモイおっさんに遭ったので雷を落としてみたら星になりましたが、ダークマター団長系おっさんがそれを見ていたので、怖くて尻にくるみを投げて逃げました。最近よく遭遇するのでクルミを追加しました』
ほら。仕事とおっさんのみじゃん。華がなさ過ぎる。もっと癒し系な人魚と海で海水浴とか、山で仙人と川釣りしながらキャンプ体験とかあるだろ?
「王国の西南にある地方都市ランドで~不審火が続いているのよ~」
「放火ですか?火消し隊に言ってくださいよ」
火消し隊とは消防隊である。この世界ではそれぞれの地域で、健康な男達が火消し隊を結成しており、火事が起こった際には火消しをする。おばちゃん達曰く、定期的に消防の訓練と言う名の飲み会をしているだけの組織だよ。という話も聞く。
「私たち獣王に回されるくらいだから~普通の火事じゃないのよ~何か特別な要因アリなのよ~」
「南西ですよね?その辺りを担当している獣王はどうしているのです?」
我々は北の担当だろう?どうなっているんだ?
「北は~私がパックの冒険者ギルドに寄った時に全部解決しているからね~。今、南西の獣王は久々の休暇中なのよ~ちょっと可哀想なのよ~」
なんと南西の獣王はおっさんのくせに夏休みを満喫中だった⋯⋯イラっとしたので詳しい事情を聞いてみると、いつも家にいないお父さんを『お前なんて家族として認めない!』と、嫁と子供に宣言されたらしい。
う~ん⋯⋯獣王って大変だな⋯⋯ご家族も辛いね。それで休暇を得る為に独身で次期獣王を育てているギルド長に泣きついたらしい。次期獣王でもいいから送っておくれよ。と。
「そういう訳だから~シュクルお願いね~ポワールちゃんは元気だし~準備万端よ~」
「⋯⋯はいぃ」
シュクルが消えてから、ポワールの世話をギルド長の実家である公爵家がすべてしてくれていたのだ。馬の世話は労力も金も掛かる。従ってシュクルにこの仕事を断る道はない。
気分を入れ変えて自室に戻り旅立ちの準備をする。精霊は暑いので動く気がないのか、久しぶりに卵型になっている。どういう仕組みで大きいマッチョな体が卵の中にはいるのだろうか。不思議だ。
「ポワール久しぶりだね~!」
「プシュ(荷馬車)」
全く変わりのないポワールは、公爵家で働く平民の下働きと共に街へ買い出しに出掛けたり、不要な物を積んだ荷馬車をゴミ捨て場まで引いていたらしい。本当に荷を引くのが好きみたいだ。
「エロ馬はどうするかな⋯⋯」
一応エロ馬のいる厩舎に寄ってみようか。
「すみません~うちのエロ馬どうですか?迷惑をかけていますか?」
「おう!お嬢ちゃん!ロベールがスレイプニルの尻を角で突くから困っているんだよ。柵も超えちゃうし。ほら!あそこだ、見てごらん」
そういえばロベールって名前だったな。あのエロ馬⋯⋯あ!スレイプニルに向かって行ってる⋯⋯
あぁなんて事だ。あのスレイプニルって確かダークマター団長のじゃないか?あぁ!お尻を鋭い一角で刺して!痛そうだ⋯⋯
どうしてあんな酷い事をするんだろう。スレイプニルは何もしていない、そこにいただけなのに尻を攻撃するなんて。あいつは飼い主に似ず暴力的な馬だ。
「本当にすみません!今から旅に連れて行きますので、平和は戻るでしょう」
シュクルは仕方がないのでエロ馬も連れて南西へ向かう事にした。
「ヒヒン!!(お出かけ!!)」
「痴漢行為をせず、ポワールの速度に合わせて歩いてくれよ」
あべこべな二頭立てで旅は始まった。
王国の南西にある地方都市ランド。遠い昔には大きな大神殿がこの地にあり、信者が絶えず訪れていたそうな。今では有名な観光地になっている。主な観光は大神殿の遺跡と、横を流れる河川での船遊びや肥沃な大地で育った食物を使った料理である。
「美食とは芸術だな。皿の上に表現される美術品。匂いよし、見てよし、味わってよし⋯⋯だが値段が高い。素晴らしい芸術品は高いのだ!!」
質より量を取るシュクルには微妙であった。
「しかも観光地だけあって物価が高い⋯⋯経費で落としてやるからいいけどね」
だが少しでも経費を減らすためにランドの町の郊外に宿をとる。ついでに馬を預けられ、森に近い辺りを選んだ。日中はニーチェとエロ馬を森に放つ。到着してすぐ、さらりと森の中を確認したが、小さな森だし危険な生き物はいないみたいなので安心だ。
馬達を休ませ水をあげる。馬も街中より田舎の方が静かでいいと思う。シュクルは部屋に入り、精霊や荷物を置いた。
「まずは獣王がこの町に来てくれているらしいので、会って話を聞こう」
シュクルは昨日ポム経由でギルド長から届いた手紙に『明日の午後五時にランド記念公園で獣王と落ち合ってね!』と書かれていた。
少し早いが向かってみよう。
ランド記念公園は神殿の遺跡がある大きな公園だ。遺跡の周りには暑い中にもかかわらず、数グループの観光客が見学をしていた。
シュクルは公園内を進みながら辺りを見回してみる。ここは全体的に長閑で少しリッチな感じのする町だと思う。多分観光で儲かっているのだろうな。
だがそんなこの町で不審な火災が起きているのだ。ちょっと想像がつかないけど。
待ち合わせ場所に着き、暑いので日陰の、土から飛び出た岩に座って涼んでいると奇妙な物が目に入った。
「行け!もっと早く!!ヘタレ馬!!」
「はぁはぁ⋯⋯はいぃ⋯⋯」
四つん這いの体勢をした、もの凄く大きな白熊男と背中に乗る少年。この暑い中お馬さんゴッコだろうか。なんとも酔狂な⋯⋯
しかも白熊の首に紐が縛ってある。その紐を少年がグイグイ引っ張って進みたい方向へ指示を出して⋯⋯いない。ただ首を引っ張っている⋯⋯なかなか玄人好みの遊びですな。
シュクルは先ほど購入したジュースを飲みながら、家族サービスって仕事よりキツくねぇ?と思った。
0
あなたにおすすめの小説
異世界に喚ばれた私は二人の騎士から逃げられない
紅子
恋愛
異世界に召喚された・・・・。そんな馬鹿げた話が自分に起こるとは思わなかった。不可抗力。女性の極めて少ないこの世界で、誰から見ても外見中身とも極上な騎士二人に捕まった私は山も谷もない甘々生活にどっぷりと浸かっている。私を押し退けて自分から飛び込んできたお花畑ちゃんも素敵な人に出会えるといいね・・・・。
完結済み。全19話。
毎日00:00に更新します。
R15は、念のため。
自己満足の世界に付き、合わないと感じた方は読むのをお止めください。設定ゆるゆるの思い付き、ご都合主義で書いているため、深い内容ではありません。さらっと読みたい方向けです。矛盾点などあったらごめんなさい(>_<)
異世界魔物大図鑑 転生したら魔物使いとかいう職業になった俺は、とりあえず魔物を育てながら図鑑的なモノを作る事にしました
おーるぼん
ファンタジー
主人公は俺、43歳独身久保田トシオだ。
人生に疲れて自ら命を絶とうとしていた所、それに失敗(というか妨害された)して異世界に辿り着いた。
最初は夢かと思っていたこの世界だが、どうやらそうではなかったらしい、しかも俺は魔物使いとか言う就いた覚えもない職業になっていた。
おまけにそれが判明したと同時に雑魚魔物使いだと罵倒される始末……随分とふざけた世界である。
だが……ここは現実の世界なんかよりもずっと面白い。
俺はこの世界で仲間たちと共に生きていこうと思う。
これは、そんなしがない中年である俺が四苦八苦しながらもセカンドライフを楽しんでいるだけの物語である。
……分かっている、『図鑑要素が全くないじゃないか!』と言いたいんだろう?
そこは勘弁してほしい、だってこれから俺が作り始めるんだから。
※他サイト様にも同時掲載しています。
転生したおばあちゃんはチートが欲しい ~この世界が乙女ゲームなのは誰も知らない~
ピエール
ファンタジー
おばあちゃん。
異世界転生しちゃいました。
そういえば、孫が「転生するとチートが貰えるんだよ!」と言ってたけど
チート無いみたいだけど?
おばあちゃんよく分かんないわぁ。
頭は老人 体は子供
乙女ゲームの世界に紛れ込んだ おばあちゃん。
当然、おばあちゃんはここが乙女ゲームの世界だなんて知りません。
訳が分からないながら、一生懸命歩んで行きます。
おばあちゃん奮闘記です。
果たして、おばあちゃんは断罪イベントを回避できるか?
[第1章おばあちゃん編]は文章が拙い為読みづらいかもしれません。
第二章 学園編 始まりました。
いよいよゲームスタートです!
[1章]はおばあちゃんの語りと生い立ちが多く、あまり話に動きがありません。
話が動き出す[2章]から読んでも意味が分かると思います。
おばあちゃんの転生後の生活に興味が出てきたら一章を読んでみて下さい。(伏線がありますので)
初投稿です
不慣れですが宜しくお願いします。
最初の頃、不慣れで長文が書けませんでした。
申し訳ございません。
少しづつ修正して纏めていこうと思います。
転生してチートを手に入れました!!生まれた時から精霊王に囲まれてます…やだ
如月花恋
ファンタジー
…目の前がめっちゃ明るくなったと思ったら今度は…真っ白?
「え~…大丈夫?」
…大丈夫じゃないです
というかあなた誰?
「神。ごめんね~?合コンしてたら死んじゃってた~」
…合…コン
私の死因…神様の合コン…
…かない
「てことで…好きな所に転生していいよ!!」
好きな所…転生
じゃ異世界で
「異世界ってそんな子供みたいな…」
子供だし
小2
「まっいっか。分かった。知り合いのところ送るね」
よろです
魔法使えるところがいいな
「更に注文!?」
…神様のせいで死んだのに…
「あぁ!!分かりました!!」
やたね
「君…結構策士だな」
そう?
作戦とかは楽しいけど…
「う~ん…だったらあそこでも大丈夫かな。ちょうど人が足りないって言ってたし」
…あそこ?
「…うん。君ならやれるよ。頑張って」
…んな他人事みたいな…
「あ。爵位は結構高めだからね」
しゃくい…?
「じゃ!!」
え?
ちょ…しゃくいの説明ぃぃぃぃ!!
最安もふもふ三匹に名前をつける変な冒険者ですが、この子たちの力を引き出せるのは私だけです ~精霊偏愛録~
Lihito
ファンタジー
精霊に名前をつける冒険者は、たぶん私だけだ。
うさぎのノル、狐のルゥ、モモンガのピノ。三匹とも最安の契約で、手のひらに乗るサイズ。周りからは「手乗り精霊で何ができる」と笑われている。
でも、この子たちへの聞き方を変えるだけで、返ってくる答えはまるで違う。三匹の情報を重ねれば、上位の精霊一体では見えないものが見える。
上位パーティが三度失敗した大型討伐。私は戦わない。ノルに地中を、ピノに上空を、ルゥに地上を調べさせて、答えを組み上げる。
——この世界の精霊の使い方、みんな間違ってませんか?
異世界で俺の初級魔法が最強でした。無自覚に絶望から救った美女やエルフたちに溺愛されています
仙道
ファンタジー
やり込んでいたゲームの世界に転移した俺、渉。この世界では、俺にとっての「初級魔法」が最高峰の威力だった。しかし、他の冒険者たちが雑魚モンスター1匹に苦労しているのを見て、「みんなわざと弱い魔法を使って戦闘を楽しんでいるんだな」と思い込む。空気を読んだ俺は、手加減をして平凡な冒険者を演じることにした。街で出会った気品ある貴族の娘セリアに猛アタックするも振られ、俺はすっぱりと諦める。
そんな中、歩くたびに大きく揺れる豊満な胸と、吸い付くような肉感的な太ももを持つ冒険者リナと出会う。彼女がモンスターに武器を壊され、冒険者としての誇りを踏みにじられそうになる絶望的な場面に遭遇。俺はつい初級魔法を放ち敵を一掃してしまう。「獲物を横取りしてしまった」と激しく後悔してそっけない態度をとる俺。だが、その態度が逆に「プライドを傷つけない大人の余裕」と誤解され、リナに激しく惚れられてしまう。彼女は柔らかく熱い体をためらいなく俺に押し付け、甘い吐息がかかる距離で猛烈なスキンシップをしてくるようになった。
その後も、俺は手加減を続けながら、絶望の淵にいたセリアや、可憐なエルフのエル、活発なエルフのルミを無自覚に救い出していく。俺は毎回「余計な手出しをしてしまった」と激しく後悔するが、ヒロインたちはそんな俺の強さと優しさにますます惹かれ、激しく溺愛してくる。なぜこんなに好かれるのか全く理解できないまま、俺は柔らかくていい匂いのする女の子たちに囲まれ、この異世界で生きていくことを決める。
異世界転生日録〜生活魔法は無限大!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
☆感想の受付開始しました。
【あらすじ】
異世界に転生したルイは、5歳の高熱を境に、記憶を取り戻す。一度は言ってみたい「ステータス・オープン」で、ステータスを見れることに気付いた。スキル「生活魔法∞(無限大)」を発見。その意味を知るルイは、仄かに期待を抱いた。
それと同時に、今世の出自である農家の四男は、長男大事な両親の態度に、未来はないと確信。
家族に隠れて、ステータスにあったスキルの一つ「鑑定」を使い、村のお婆(薬師)相手に、金策を開始。
十歳の時に行われたスキル鑑定の結果を父に伝えたが、農家向きのスキルではなかったルイは「家の役には立たない」と判断され、早々に家を追い出される。
だが、追放ありがとう!とばかりに、生活魔法を知るべく、図書館がある街を目指すことにしたルイ。
最初に訪れた街・ゼントで、冒険者登録を済ませる。だがそのギルドの資料室で、前世の文字である漢字が、この世界の魔法文字だという事実を知ることになる。
この世界の魔法文字を試したルイは、魔法文字の奥深さに気づいてしまった。バレないように慎重に……と行動しているつもりのルイだが、そんな彼に奇妙な称号が増えて行く。
そして、冒険者ギルドのギルドマスターや、魔法具師のバレンと共に過ごすうちに、バレンのお師匠様の危機を知る。
そして彼に会いにいくことになったが、その目的地が、図書館がある魔法都市アルティメットだった。
旅の道中もさることながら、魔法都市についても、色々な人に巻き込まれる運命にあるルイだったが……それを知るのは、まだ先である。
☆見切り発車のため、後日変更・追記する場合があります。体調が不安定のため、かける時に書くスタイルです。不定期更新。
☆カクヨム様(吉野 ひな)でも先行投稿しております。
魔法筆職人の俺が居なくなったら、お前ら魔法使えないけど良いんだよな?!
川井田ナツナ
ファンタジー
俺は慈悲深い人間だ。
だから、魔法の『ま』の字も理解していない住民たちに俺の作った魔法筆を使わせてあげていた。
だが、国の総意は『国家転覆罪で国外追放』だとよ。
馬鹿だとは思っていたが、俺の想像を絶する馬鹿だったとはな……。
俺が居なくなったら、お前ら魔法使えなくて生活困るだろうけど良いってことだよな??
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる