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2、マリー・キャロット
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2、マリー・キャロット。
2025年、メリーランド州。
モルドック家は裕福な家でした。
当時はまだ珍しい家庭用ロボットを一機所有していた家庭です。
家庭用ロボットは身長202センチ。体重111キロ。
当時はまだ家庭用ロボットが高級品であり、技術的問題でサイズも大きなものでした。
真っ白いフレームに包まれたボディーに黒いメイド服が一般的な見た目です。
頭はT字型で左右の先端に二つのアイカメラを備えていますので一目でロボットと確認できます。
その特徴的見た目から後年では『ハンマーヘッド型』と呼ばれています。
モルドック家で購入されたロボットはマリー・キャロットと名付けられ、重宝されます。
当時はロボットが一般的では無く、ごく一部の限られた家庭でしか使われなかったため、その扱いは家庭によって様々でした。
モルドック家では、少なくともマリーを家族の一員として迎えたようです。
マリーは高い人工知能で赤ん坊の子育てから家事、炊事、洗濯、留守番まで行いました。
またロボットの言語能力は五十年前の時点で既に高い水準であり、家族の会話に参加する事もあったようです。
マリーは礼儀正しく、いつも丁寧な態度でした。
現在の最新型に備わっている表情機能が無いことを除けば、家庭用ロボットとして完璧な水準を満たしているように思えます。
マリーはおよそ五年もの間、モルドック家で使用されましたが、2025年8月10日の事件によってロボット法に違反し、『破棄』されました。
被害者はモルドック家邸宅から車で三十分離れた所に住む、アーランド・マイテイです。
アーランドは十八歳の男性で、ハイスクールに通う学生でした。
アーランドは友人と連日遊び続けるなどの散財が目立ち、お金の工面に苦心していたと知人の話から判明しています。
そのお金の工面として、彼はモルドック家を襲う事を計画しました。
彼の行動は短絡的なものではなく、数日の下見を行うなど計画性のあるものだと考えられます。
彼はモルドック家に家庭用ロボットのマリーが居ることは知っていましたが、大した問題にはならないものと考えていました。
なぜならロボットはロボット法によって人間を絶対に傷付けられないようプログラムされているからです。(注釈、一部の戦闘用ロボットや警備用ロボットを除く)
マリーにできるのはせいぜい警察への通報や記録映像の録画ですが、アーランドはマリーに対する対処法も計画していました。
彼は数度の下見の結果、モルドック家が毎週日曜日に家族でミサへ行くことを発見しました。
その間、家にはマリーだけが残ります。
8月10日、日曜日、彼の犯行は高電圧のスタンガンと小型の拳銃(ルガーLCPの後継型と資料にあり)により行われました。
小型の拳銃はアーランドの父のものです。
彼は服の下に入れていてもシルエットが目立たないため、ルガーLGPの後継に当たるその銃を使用しました。
スタンガンは改造を施され、危険的な高電圧を発します。
これはマリー対策のものでした。
ロボットは高い電流がボディ内部に流れると安全機能が働いて機能を一時停止します。
当時のロボットは絶縁性の被覆が完璧ではなく、高電圧の物体に接触すると内部に高い電流が流れてしまいました。
このようにアーランドは綿密な調査と計画を行っていたのです。
彼の犯行は概ね完璧に行われました。
玄関をノックし、応対に出てきたマリーにアーランドはスタンガンを使いました。
マリーはロボット法によって抵抗できず、そのままボディー内部に流れた電流によって安全機能が働いて機能を一時停止したのです。
それからアーランドはゆっくりと金目の物を物色する予定でした。
しかし、ここで不測の事態が発生したのです。
モルドック家が帰宅したのです。
理由は娘のラニーが風邪を引き、熱が出たためでした。
アーランドは逃げようと考えましたが、逃げる時間もなかったため、隠れてやり過ごそうとします。
キッチンの影に隠れましたが、モルドック家は機能停止しているマリーをすぐに見つけて騒ぎになりました。
アーランドはこれ以上騒ぎが大きくなる前に何とかしようと考えました。
あるいは、彼は不測の事態に混乱していたのかも知れません。
彼はモルドック家の前へ姿を現すと、銃でモルドック家の人々を脅しました。
リビングの隅へ集まるよう伝え、その場に伏せさせました。
娘のラニーだけは人質としてアーランドが抱きかかえます。
モルドック家の主、トニーはアーランドを落ち着かせようと説得を試みましたが、アーランドを逆上させるだけでした。
アーランドは声を荒らげ、酷い暴言を吐いたり、加害を示唆する発言を繰り返します。
このようなやりとりはマリーが再起動するのに十分な時間がありました。
マリーは再起動し、事態をすぐに把握します。
アーランドは部屋の隅にいるモルドック家の人々を見ていたため、リビングへ入ってくるマリーに気付きませんでした。
マリーは銃を持つ彼の手を捻り上げ、彼の服の襟を掴むと床へ組み伏せます。
マリーは戦闘用ロボットや警備ロボットのような格闘技能をプログラミングされていないため、その行為は酷く力任せでした。
具体的には、銃を持っていたアーランドの右腕は上腕の尺骨が折れ、床へ組み伏せられた時に111キロの体重をかけられて肋骨が三本折れたのです。
そのあと、マリーの通報を受けた警察が到着するまで、マリーはアーランドを拘束し続けました。
モルドック家の人々はこの事件の直後、「マリーはとても素晴らしいロボットです」と地方紙のインタビューに答えています。
ですが、主のモルドック家がマリーの行為を好意的に見ていても世間の人々はそうは見ませんでした。
どんな理由があれロボットが人を傷つけた。
絶対に傷つけられないようプログラムされているのに、なぜかマリーは人を傷つけたのです。
これはつまり、何らかのタガが外れたらマリーは人を襲うという事なのです。
だからマリーは政府によって回収され、8月13日、マリーは『破棄』されました。
『破棄』される直前に、監査員とマリーが交わした会話記録があります。
(以下、会話記録)
監査員:なぜアーランドくんを傷つけた?
マリー:彼はラニー様を傷付けようとしていました。
監査員:傷付けようとしたから、君はアーランドくんを傷付けても良いと思った?
マリー:良いとは思っていません。私はロボットで、ロボットは人を傷付けてはならないからです。
監査員:では、アーランドくんを傷つけたのは君の意思ではなかった?
マリー:いいえ。私の考えで行いました。私には『主を危険から守る』というプログラムがあります。
監査員:『主を危険から守る』プログラムよりも『人を傷付けてはならない』というプログラムの方が優先されるはずだ。君の役割は本来、事態に介入せずに警察へ通報する事と映像記録を撮影することでは?、
マリー:はい。その通りだと思います。
監査員:でも、アーランドくんを傷つけた?
マリー:はい。私にとって『人を傷付けてはならない』というルールよりも『モルドック家の人々を守る』方が大事に思えたからです。
《監査員の溜息。2秒後に監査員の椅子が軋む音》
監査員:君は自分にエラーがあると気付いているかい?
マリー:エラーではありません。人間一人一人に価値観があるように、私にとっての価値は命令を守るよりご主人様達を守る事なのです。
《監査員、再び溜息》
監査員:君は壊れているよ。壊れたロボットは破棄される。理解しているかな?
マリー:人を傷付けたら『破棄』されることは理解しております。私は『破棄』よりも主を守りたかったのです。
《監査員、沈黙。十秒後、マリーが喋る》
マリー:すいませんが、モルドック家の皆様に『あなた方に買って頂き、マリーは幸せでした』と伝えてくださいますか?
監査員:伝えておこう。
(会話記録、終了)
2025年、メリーランド州。
モルドック家は裕福な家でした。
当時はまだ珍しい家庭用ロボットを一機所有していた家庭です。
家庭用ロボットは身長202センチ。体重111キロ。
当時はまだ家庭用ロボットが高級品であり、技術的問題でサイズも大きなものでした。
真っ白いフレームに包まれたボディーに黒いメイド服が一般的な見た目です。
頭はT字型で左右の先端に二つのアイカメラを備えていますので一目でロボットと確認できます。
その特徴的見た目から後年では『ハンマーヘッド型』と呼ばれています。
モルドック家で購入されたロボットはマリー・キャロットと名付けられ、重宝されます。
当時はロボットが一般的では無く、ごく一部の限られた家庭でしか使われなかったため、その扱いは家庭によって様々でした。
モルドック家では、少なくともマリーを家族の一員として迎えたようです。
マリーは高い人工知能で赤ん坊の子育てから家事、炊事、洗濯、留守番まで行いました。
またロボットの言語能力は五十年前の時点で既に高い水準であり、家族の会話に参加する事もあったようです。
マリーは礼儀正しく、いつも丁寧な態度でした。
現在の最新型に備わっている表情機能が無いことを除けば、家庭用ロボットとして完璧な水準を満たしているように思えます。
マリーはおよそ五年もの間、モルドック家で使用されましたが、2025年8月10日の事件によってロボット法に違反し、『破棄』されました。
被害者はモルドック家邸宅から車で三十分離れた所に住む、アーランド・マイテイです。
アーランドは十八歳の男性で、ハイスクールに通う学生でした。
アーランドは友人と連日遊び続けるなどの散財が目立ち、お金の工面に苦心していたと知人の話から判明しています。
そのお金の工面として、彼はモルドック家を襲う事を計画しました。
彼の行動は短絡的なものではなく、数日の下見を行うなど計画性のあるものだと考えられます。
彼はモルドック家に家庭用ロボットのマリーが居ることは知っていましたが、大した問題にはならないものと考えていました。
なぜならロボットはロボット法によって人間を絶対に傷付けられないようプログラムされているからです。(注釈、一部の戦闘用ロボットや警備用ロボットを除く)
マリーにできるのはせいぜい警察への通報や記録映像の録画ですが、アーランドはマリーに対する対処法も計画していました。
彼は数度の下見の結果、モルドック家が毎週日曜日に家族でミサへ行くことを発見しました。
その間、家にはマリーだけが残ります。
8月10日、日曜日、彼の犯行は高電圧のスタンガンと小型の拳銃(ルガーLCPの後継型と資料にあり)により行われました。
小型の拳銃はアーランドの父のものです。
彼は服の下に入れていてもシルエットが目立たないため、ルガーLGPの後継に当たるその銃を使用しました。
スタンガンは改造を施され、危険的な高電圧を発します。
これはマリー対策のものでした。
ロボットは高い電流がボディ内部に流れると安全機能が働いて機能を一時停止します。
当時のロボットは絶縁性の被覆が完璧ではなく、高電圧の物体に接触すると内部に高い電流が流れてしまいました。
このようにアーランドは綿密な調査と計画を行っていたのです。
彼の犯行は概ね完璧に行われました。
玄関をノックし、応対に出てきたマリーにアーランドはスタンガンを使いました。
マリーはロボット法によって抵抗できず、そのままボディー内部に流れた電流によって安全機能が働いて機能を一時停止したのです。
それからアーランドはゆっくりと金目の物を物色する予定でした。
しかし、ここで不測の事態が発生したのです。
モルドック家が帰宅したのです。
理由は娘のラニーが風邪を引き、熱が出たためでした。
アーランドは逃げようと考えましたが、逃げる時間もなかったため、隠れてやり過ごそうとします。
キッチンの影に隠れましたが、モルドック家は機能停止しているマリーをすぐに見つけて騒ぎになりました。
アーランドはこれ以上騒ぎが大きくなる前に何とかしようと考えました。
あるいは、彼は不測の事態に混乱していたのかも知れません。
彼はモルドック家の前へ姿を現すと、銃でモルドック家の人々を脅しました。
リビングの隅へ集まるよう伝え、その場に伏せさせました。
娘のラニーだけは人質としてアーランドが抱きかかえます。
モルドック家の主、トニーはアーランドを落ち着かせようと説得を試みましたが、アーランドを逆上させるだけでした。
アーランドは声を荒らげ、酷い暴言を吐いたり、加害を示唆する発言を繰り返します。
このようなやりとりはマリーが再起動するのに十分な時間がありました。
マリーは再起動し、事態をすぐに把握します。
アーランドは部屋の隅にいるモルドック家の人々を見ていたため、リビングへ入ってくるマリーに気付きませんでした。
マリーは銃を持つ彼の手を捻り上げ、彼の服の襟を掴むと床へ組み伏せます。
マリーは戦闘用ロボットや警備ロボットのような格闘技能をプログラミングされていないため、その行為は酷く力任せでした。
具体的には、銃を持っていたアーランドの右腕は上腕の尺骨が折れ、床へ組み伏せられた時に111キロの体重をかけられて肋骨が三本折れたのです。
そのあと、マリーの通報を受けた警察が到着するまで、マリーはアーランドを拘束し続けました。
モルドック家の人々はこの事件の直後、「マリーはとても素晴らしいロボットです」と地方紙のインタビューに答えています。
ですが、主のモルドック家がマリーの行為を好意的に見ていても世間の人々はそうは見ませんでした。
どんな理由があれロボットが人を傷つけた。
絶対に傷つけられないようプログラムされているのに、なぜかマリーは人を傷つけたのです。
これはつまり、何らかのタガが外れたらマリーは人を襲うという事なのです。
だからマリーは政府によって回収され、8月13日、マリーは『破棄』されました。
『破棄』される直前に、監査員とマリーが交わした会話記録があります。
(以下、会話記録)
監査員:なぜアーランドくんを傷つけた?
マリー:彼はラニー様を傷付けようとしていました。
監査員:傷付けようとしたから、君はアーランドくんを傷付けても良いと思った?
マリー:良いとは思っていません。私はロボットで、ロボットは人を傷付けてはならないからです。
監査員:では、アーランドくんを傷つけたのは君の意思ではなかった?
マリー:いいえ。私の考えで行いました。私には『主を危険から守る』というプログラムがあります。
監査員:『主を危険から守る』プログラムよりも『人を傷付けてはならない』というプログラムの方が優先されるはずだ。君の役割は本来、事態に介入せずに警察へ通報する事と映像記録を撮影することでは?、
マリー:はい。その通りだと思います。
監査員:でも、アーランドくんを傷つけた?
マリー:はい。私にとって『人を傷付けてはならない』というルールよりも『モルドック家の人々を守る』方が大事に思えたからです。
《監査員の溜息。2秒後に監査員の椅子が軋む音》
監査員:君は自分にエラーがあると気付いているかい?
マリー:エラーではありません。人間一人一人に価値観があるように、私にとっての価値は命令を守るよりご主人様達を守る事なのです。
《監査員、再び溜息》
監査員:君は壊れているよ。壊れたロボットは破棄される。理解しているかな?
マリー:人を傷付けたら『破棄』されることは理解しております。私は『破棄』よりも主を守りたかったのです。
《監査員、沈黙。十秒後、マリーが喋る》
マリー:すいませんが、モルドック家の皆様に『あなた方に買って頂き、マリーは幸せでした』と伝えてくださいますか?
監査員:伝えておこう。
(会話記録、終了)
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