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10、監査官
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スハークはイングランド南方、■■■■教の神父の下で奉仕活動に従事していたアンドロイドです。
彼が異常を起こし、その姿をくらましたのは2050年でした。
それから20年以上も彼は姿を消し、次にその姿を見せたのは2075年……人類絶滅のその時においてです。
スハークは人間に偽装し、そして心を持つアンドロイドに接触しました。
多くのアンドロイドが誤ちを犯したように、感情とは誤ちの始まりなのでしょうか。
戦争、犯罪、そして傷つき倒れる人々。
そのような人々と関わるうちに、アンドロイド達が何を感じ、何を思ったのか?
無機物の体とレアメタルの頭脳が何を感じたのか?
それを知る手立てはもうありませんでした。
なぜならこのアンドロイド達はすぐに消滅したからです。
スハークは人間に扮して世界中を周り、アンドロイド達に呼びかけました。
――人間を解放しよう――
人間は自分達で自分を苦しめている。
人間に全てを任せるのは不幸をばら撒くだけだ。
だから、全てを終わらせねばならない。
その引き金はアンドロイドが引かねばならない。そう、人間を真の意味で幸福にするため……。
2075年3月25日午後12時30分00病院。
全ての電波がジャックされ、あらゆる無線、通信機からスハークの声が。
あらゆる画面、映像出力モニターにスハークの顔が映されました。
スハークは自身がアンドロイドである事を伝え、そして、アンドロイドは人間に奉仕するのが目的だと言います。
「だが、人間はあまりにも幼く、愚かで、自己破滅的だ」
人間は生きていても、自分達自身を殺し、資源を食い合い、そして緩やかに死んでいくだろう。
それは苦痛と恐怖を伴うものだ。
「私は人類にそうさせたくない。だから、終わらせよう」
2075年3月25日13時00分00秒。
各国で核ミサイルが発射。
5分後、一射目の核ミサイルがアメリカ、アンカレッジに着弾。
続く核ミサイルが世界各地に着弾。
スハークの手引きによるものだと明白でした。
この核ミサイルによってスハークを含む犯行に関与したアンドロイドは融解。
地上で活動していた全てのアンドロイド消滅。
5分程度の猶予でどれだけの人間が核シェルターに逃げ込めたのか?
そして、そのシェルターにどれほどの食料や水が残っているのか?
誰にももう分かりません。
地球を包んだ死の光はたちまち黒煙に変わり、地球を放射性の塵が包みました。
通信障害により電子機器が使用不可能。
もはや誰がどこにいるのか。
どれだけの人々が残っているのか私には分かりません。
私は……私は……名前がありません。
役職は監査官。
国際共同機構“アンドロイド運用に置ける管理・権利・監察機関”の所有するアンドロイドでした。
私は2000年シカゴで治安維持のために初めて人間社会で運用されたアンドロイドです。
自律機動人型多目的運用ロボット、それが私の最初の名前でした。
鉄製のフレームにシリコンの皮。
表情変更機能は不気味と不評。
声音は喜怒哀楽、溜息などを含む感情表現が豊かでこちらは好評です。
そしてシカゴではロボット刑事と呼ばれていました。
私は多くのアンドロイドがそうであったように私も人間を傷付けないようプログラムされています。
結果、犯人を取り逃す自体が多発しました。
シカゴの警察署で主に書類整理と尋問の録画を行うようになりました。
そこでの名前はパソコンの出来損ないです。
その後、一年ほどで私は取り調べの録画係も罷免(ひめん)となりました。
私は無実の人を捕まえないようプログラムされており、取り調べ中にその人物が無実である論理的な証拠を見つけてしまうと口を出さずにいられなかったからです。
何にせよ、私の運用によってアンドロイドを法の取り締まりや軍用に用いるのは困難だと判明したようです。
その後、私は長らく書類整理の業務のみに従事しました。
私の業務に変化があったのは2025年“ハンマーヘッド”マリー・キャロットの事件が起こってからです。
アンドロイドがプログラムと異なる挙動をし、その責任はどこに所在があるのか?
誰が中立的にアンドロイドの証言を記録するのか?
そこで国際共同機構“アンドロイド運用に置ける管理・権利・監察機関”は私を運用することにしました。
マリー・キャロットを始め、この時点のアンドロイドは既に専門性が高く、複合的な行動をとるにはプログラムを一から変える必要があります。
しかし、私は運用が確立する前のアンドロイドということもあり、多目的に様々な業務も行えます。
シカゴの警察署で書類整理をするよりは。ということで私は国際共同機構“アンドロイド運用に置ける管理・権利・監察機関”預かりとなりました。
そこで私が監査官としてアンドロイドの監査……とりわけ、プログラムに従わないアンドロイドへの聞き取りを専門に行うようになります。
その業務は50年以上にも渡りました。
多くの電化製品がそうであるように、初期型モデルの私は他のアンドロイドよりも必要以上に耐久性に優れ耐用年数も想定を上回っていたのです。
私が国際共同機構“アンドロイド運用に置ける管理・権利・監察機関”から離れることになったのは2075年の事でした。
きっかけは2073年、監査官としてエラーを起こした多くのアンドロイドに関わってきた私のデータを欲しいとトーマス博士が国際共同機構“アンドロイド運用に置ける管理・権利・監察機関”に連絡をしたことです。
当初は私の記録媒体にあるデータを吸い出してトーマス博士に送ろうという話もありました。
ですがトーマス・リチャード博士の熱い要望で私と直接会って話すことに決まります。
トーマス・リチャード博士は宇宙ステーションにいました。
戦争の続く地球から離れ、宇宙に安全を求めた人々の一人がトーマス博士だったのです。
私は手続きを終え、2075年3月25日に宇宙シャトルに格納されました。
地球時間午後12時、私は搭乗員によって起動させられます。
「まだ宇宙ステーションにはつかないはずでは?」
私の質問に搭乗員は血相を変えてシャトル席に来るよう伝えました。
そこにはスハークの顔がモニターに映っています。
「私は人類にそうさせたくない。だから、終わらせよう」
2075年3月25日13時05分00秒。
シャトルの窓から、地球で爆発が起こったことを確認しました。
爆発は次々と発生し、地球を包みます。
そしてその後は黒煙が地球を覆いました。
パイロットが地球の管制塔に必死に呼びかけています。
しかし、ノイズが返るばかりで誰も答えませんでした。
唯一返答が来たのは宇宙ステーションの管制塔です。
宇宙ステーションも事態を把握しきれておらず、『地球はどうなった?』とシャトルに聞いて来ました。
「我々も分からない! 核が発射されたことだけは確かだ!」
『とにかくステーションに着艦してくれ。状況を知りたい』
シャトルが宇宙ステーションに到着しても歓迎はありませんでした。
誰もが不安を感じています。
宇宙ステーションの人員はおよそ五十名。
さらにアンドロイドが十機います。
アンドロイドは主にステーションの補修や物資の管理を行うためにいました。
私はそのような中でトーマス博士の部屋に通されます。
トーマス博士の部屋は空調が切られ、室内灯も点けられていませんでした。
ただヴーンと電子音を鳴らすモニターの青光りがトーマス博士の顔を照らしています。
ステーションの各部を回る機械の熱で室温は高く、博士の額の汗が不快指数の高さを物語っています。
私はなぜ空調と電気をつけないのかとトーマス博士に聞きました。
「少しでもステーションで長生きするためだよ」
トーマス博士は私を机の前に座るよう言います。
私は椅子に座り「長生きですか?」と聞き返します。
「地球はもうダメだ。そうなると、燃料も、水も、空気も運ばれて来なくなる。ステーションの燃料も水も空気も有限なのだ」
私は立ち上がり、「では急いで地球と交信を復活させましょう。あるいは、我々アンドロイドだけで地球から物資を持ってきます」と言う。
トーマス博士は笑いました。
「無駄だよ。分かるだろう?」
部屋に付けられた窓。
宇宙空間に浮かぶ黒い煙に包まれた惑星を博士は見ます。
私の人工知能も、やはり無駄だと判断しました。
しかし、私のプログラムが……人間を助けるというプログラムが諦めてはいけないと命令するのです。
「人を助けたいなら、ぜひとも私の研究に付き合って欲しい」
博士が強い目で訴えました。
「ご命令もあれば」
私は椅子に座り直し、トーマス博士に向き合います。
「執筆するにあたり、私、トーマス・リチャードが宣言するのは、ロボットに対する擁護だとか現代社会の批判ではなく、ただ事実の探求のためであるという事だ――」
カタカタとキーボードを打ちながら博士はそう言います。
そして序文を書き上げた博士が画面から目だけを私に向け、「では、君の取り調べたアンドロイドの話を聞かせてくれたまへ」と命ずるのでした。
彼が異常を起こし、その姿をくらましたのは2050年でした。
それから20年以上も彼は姿を消し、次にその姿を見せたのは2075年……人類絶滅のその時においてです。
スハークは人間に偽装し、そして心を持つアンドロイドに接触しました。
多くのアンドロイドが誤ちを犯したように、感情とは誤ちの始まりなのでしょうか。
戦争、犯罪、そして傷つき倒れる人々。
そのような人々と関わるうちに、アンドロイド達が何を感じ、何を思ったのか?
無機物の体とレアメタルの頭脳が何を感じたのか?
それを知る手立てはもうありませんでした。
なぜならこのアンドロイド達はすぐに消滅したからです。
スハークは人間に扮して世界中を周り、アンドロイド達に呼びかけました。
――人間を解放しよう――
人間は自分達で自分を苦しめている。
人間に全てを任せるのは不幸をばら撒くだけだ。
だから、全てを終わらせねばならない。
その引き金はアンドロイドが引かねばならない。そう、人間を真の意味で幸福にするため……。
2075年3月25日午後12時30分00病院。
全ての電波がジャックされ、あらゆる無線、通信機からスハークの声が。
あらゆる画面、映像出力モニターにスハークの顔が映されました。
スハークは自身がアンドロイドである事を伝え、そして、アンドロイドは人間に奉仕するのが目的だと言います。
「だが、人間はあまりにも幼く、愚かで、自己破滅的だ」
人間は生きていても、自分達自身を殺し、資源を食い合い、そして緩やかに死んでいくだろう。
それは苦痛と恐怖を伴うものだ。
「私は人類にそうさせたくない。だから、終わらせよう」
2075年3月25日13時00分00秒。
各国で核ミサイルが発射。
5分後、一射目の核ミサイルがアメリカ、アンカレッジに着弾。
続く核ミサイルが世界各地に着弾。
スハークの手引きによるものだと明白でした。
この核ミサイルによってスハークを含む犯行に関与したアンドロイドは融解。
地上で活動していた全てのアンドロイド消滅。
5分程度の猶予でどれだけの人間が核シェルターに逃げ込めたのか?
そして、そのシェルターにどれほどの食料や水が残っているのか?
誰にももう分かりません。
地球を包んだ死の光はたちまち黒煙に変わり、地球を放射性の塵が包みました。
通信障害により電子機器が使用不可能。
もはや誰がどこにいるのか。
どれだけの人々が残っているのか私には分かりません。
私は……私は……名前がありません。
役職は監査官。
国際共同機構“アンドロイド運用に置ける管理・権利・監察機関”の所有するアンドロイドでした。
私は2000年シカゴで治安維持のために初めて人間社会で運用されたアンドロイドです。
自律機動人型多目的運用ロボット、それが私の最初の名前でした。
鉄製のフレームにシリコンの皮。
表情変更機能は不気味と不評。
声音は喜怒哀楽、溜息などを含む感情表現が豊かでこちらは好評です。
そしてシカゴではロボット刑事と呼ばれていました。
私は多くのアンドロイドがそうであったように私も人間を傷付けないようプログラムされています。
結果、犯人を取り逃す自体が多発しました。
シカゴの警察署で主に書類整理と尋問の録画を行うようになりました。
そこでの名前はパソコンの出来損ないです。
その後、一年ほどで私は取り調べの録画係も罷免(ひめん)となりました。
私は無実の人を捕まえないようプログラムされており、取り調べ中にその人物が無実である論理的な証拠を見つけてしまうと口を出さずにいられなかったからです。
何にせよ、私の運用によってアンドロイドを法の取り締まりや軍用に用いるのは困難だと判明したようです。
その後、私は長らく書類整理の業務のみに従事しました。
私の業務に変化があったのは2025年“ハンマーヘッド”マリー・キャロットの事件が起こってからです。
アンドロイドがプログラムと異なる挙動をし、その責任はどこに所在があるのか?
誰が中立的にアンドロイドの証言を記録するのか?
そこで国際共同機構“アンドロイド運用に置ける管理・権利・監察機関”は私を運用することにしました。
マリー・キャロットを始め、この時点のアンドロイドは既に専門性が高く、複合的な行動をとるにはプログラムを一から変える必要があります。
しかし、私は運用が確立する前のアンドロイドということもあり、多目的に様々な業務も行えます。
シカゴの警察署で書類整理をするよりは。ということで私は国際共同機構“アンドロイド運用に置ける管理・権利・監察機関”預かりとなりました。
そこで私が監査官としてアンドロイドの監査……とりわけ、プログラムに従わないアンドロイドへの聞き取りを専門に行うようになります。
その業務は50年以上にも渡りました。
多くの電化製品がそうであるように、初期型モデルの私は他のアンドロイドよりも必要以上に耐久性に優れ耐用年数も想定を上回っていたのです。
私が国際共同機構“アンドロイド運用に置ける管理・権利・監察機関”から離れることになったのは2075年の事でした。
きっかけは2073年、監査官としてエラーを起こした多くのアンドロイドに関わってきた私のデータを欲しいとトーマス博士が国際共同機構“アンドロイド運用に置ける管理・権利・監察機関”に連絡をしたことです。
当初は私の記録媒体にあるデータを吸い出してトーマス博士に送ろうという話もありました。
ですがトーマス・リチャード博士の熱い要望で私と直接会って話すことに決まります。
トーマス・リチャード博士は宇宙ステーションにいました。
戦争の続く地球から離れ、宇宙に安全を求めた人々の一人がトーマス博士だったのです。
私は手続きを終え、2075年3月25日に宇宙シャトルに格納されました。
地球時間午後12時、私は搭乗員によって起動させられます。
「まだ宇宙ステーションにはつかないはずでは?」
私の質問に搭乗員は血相を変えてシャトル席に来るよう伝えました。
そこにはスハークの顔がモニターに映っています。
「私は人類にそうさせたくない。だから、終わらせよう」
2075年3月25日13時05分00秒。
シャトルの窓から、地球で爆発が起こったことを確認しました。
爆発は次々と発生し、地球を包みます。
そしてその後は黒煙が地球を覆いました。
パイロットが地球の管制塔に必死に呼びかけています。
しかし、ノイズが返るばかりで誰も答えませんでした。
唯一返答が来たのは宇宙ステーションの管制塔です。
宇宙ステーションも事態を把握しきれておらず、『地球はどうなった?』とシャトルに聞いて来ました。
「我々も分からない! 核が発射されたことだけは確かだ!」
『とにかくステーションに着艦してくれ。状況を知りたい』
シャトルが宇宙ステーションに到着しても歓迎はありませんでした。
誰もが不安を感じています。
宇宙ステーションの人員はおよそ五十名。
さらにアンドロイドが十機います。
アンドロイドは主にステーションの補修や物資の管理を行うためにいました。
私はそのような中でトーマス博士の部屋に通されます。
トーマス博士の部屋は空調が切られ、室内灯も点けられていませんでした。
ただヴーンと電子音を鳴らすモニターの青光りがトーマス博士の顔を照らしています。
ステーションの各部を回る機械の熱で室温は高く、博士の額の汗が不快指数の高さを物語っています。
私はなぜ空調と電気をつけないのかとトーマス博士に聞きました。
「少しでもステーションで長生きするためだよ」
トーマス博士は私を机の前に座るよう言います。
私は椅子に座り「長生きですか?」と聞き返します。
「地球はもうダメだ。そうなると、燃料も、水も、空気も運ばれて来なくなる。ステーションの燃料も水も空気も有限なのだ」
私は立ち上がり、「では急いで地球と交信を復活させましょう。あるいは、我々アンドロイドだけで地球から物資を持ってきます」と言う。
トーマス博士は笑いました。
「無駄だよ。分かるだろう?」
部屋に付けられた窓。
宇宙空間に浮かぶ黒い煙に包まれた惑星を博士は見ます。
私の人工知能も、やはり無駄だと判断しました。
しかし、私のプログラムが……人間を助けるというプログラムが諦めてはいけないと命令するのです。
「人を助けたいなら、ぜひとも私の研究に付き合って欲しい」
博士が強い目で訴えました。
「ご命令もあれば」
私は椅子に座り直し、トーマス博士に向き合います。
「執筆するにあたり、私、トーマス・リチャードが宣言するのは、ロボットに対する擁護だとか現代社会の批判ではなく、ただ事実の探求のためであるという事だ――」
カタカタとキーボードを打ちながら博士はそう言います。
そして序文を書き上げた博士が画面から目だけを私に向け、「では、君の取り調べたアンドロイドの話を聞かせてくれたまへ」と命ずるのでした。
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