婚約者の浮気現場を目撃してしまったので、叩き潰して差し上げます!!

ジニス

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第5章 叩き潰す相手は

やはり母は強い

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 館に戻ってきた。
 未だ太陽はてっぺんにおり、お昼を済ましていない私は、自身の部屋で待つことにしよう。そう思った時だった――

「アンナァー! ちゃぁーん!」

 後ろから牛が突撃してきたのか、と思うくらいの勢いで背に抱きついてきたのは、我が母''マリア''だった。
 マリアは王家の5つの家系のうちの1つを継いできた者として、やはり忙しいらしく、3日に1回顔を合わせられるか、といった程に会うことがない。

「お、お母さん! 仕事大丈夫なの?」
「えぇ、大丈夫よ~。お父さんが一生懸命やっていると思うわ」
「あ~」

 やはり母は強しというのはここでも同じなのか、お父さんはお母さんに逆らうことなく無我夢中に資料整理をしている。

「大きくなったわねぇ!」
「お、大きなったって、最後に会ったの1週間前くらいでしょ? 変わってないわよ」
「そんなことないわぁ、なにか成長した、そんな気がするの」
「なに、か」

 何となく理解してしまう。
 私は確かにここ数日で大きく変わったと思う。
 でも、この短時間で、ひと目で見抜けるのはさすが母である。

「悩み事、あるのでしょう?」
「・・・うん」
「話してくれる?」
「・・・いや」

 ここで甘えてしまうのは違う。そう思った。
 これは私の問題で、未だ問題が鮮明に見えていない。
 ランガが浮気をしている理由、ヴィンさんが変わった事、リスの救ってという発言。
 しっかりと見据えてもいないのに助けを求めるのは、やはり違う。
 だから――

「わたし、1人で解決、してみせるわ」
「・・・そう」

 途切れ途切れになってしまったが、それでも私は再度決意した。
 これからの目標は、状況をしっかり理解してそのうえで私がどのタイミングで動くか、それを考えないといけない。

「じゃ、ママはお父さんのお手伝いをしてくるからね」
「・・・うん、行ってらっしゃい」
「えぇ、行ってくるわねぇ~」

 私は母を背に、自室に向かった。




 アンナちゃんのあの真剣な顔、多分生まれて初めて見た。
 アンナちゃんが生まれてから、今日まで真剣に見ることが少なかった。アンナちゃんはいい子だったから、私はあまりすることがなかった。
 そんな子が、今日ものすごく思い詰めている顔をしていた。

 だから、私はアンナちゃんに聞いた。

「話してくれる?」

 でも、アンナちゃんはきっと自分で解決しようとするはず。だから、母として私ができることを。

「ふふふふ~ん♪」

 鼻歌を歌いながら、私は長い廊下を歩いていた。

 でもね、アンナちゃん。
 私は、私たちはね。あなたになにかあったら、ヴァルヘイム家全勢力をもって、アンナちゃんを傷つけたものを叩き潰す。

 それはきっと我が子を守る親猫のようなのだろう。

「頑張りなさいよ、アンナちゃん」
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感想 4

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みんなの感想(4件)

スパークノークス

おもしろい!
お気に入りに登録しました~

2021.08.28 ジニス

ありがとうございます!
これからも面白いと思って貰えるような作品作りを心掛けていきますので、どうかこれからも読んでいただけると幸いです。

解除
名無し生活
2021.08.25 名無し生活

最新話まで読ませて頂きました
続きが気になります😊

ランガの前世は隼人じゃないのか、と思う程どちらも不誠実…
アンナに幸せになって欲しいので、ランガを叩き潰してやって下さい!!

2021.08.26 ジニス

まずは最新話まで読んでいただき誠にありがとうございます!

ランガの前世が隼人では無いか、という点は後々明らかになっていきますが、誰もが予想だにしなかった展開を作り上げていこうと思っておりますので、これからもお読みいただけると幸いです。

解除
柚木ゆず
2021.08.18 柚木ゆず

本日、最新話まで拝読しました。

面白い。すでにそう感じている作品、でして。毎日の読書の楽しみが、一つ増えた、そう感じております。

ジニス様。
お仕事との両立は、本当に大変ですので(疲労などが蓄積しやすいので)。ご無理はなさらないでくださいね……っ。

2021.08.18 ジニス

返信が遅れてしまい、誠に申し訳ございません。
最新話までの拝読誠にありがとうございます。
柚木様の毎日の読書の楽しみを増やせるような作品を今後を書き上げて行きますので、今後もよろしくお願いいたします。

仕事との両立ですが、できる限り無理はせず、毎日安定した投稿を心掛けていきますので、今後ともよろしくお願いいたします。

解除

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