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商品No.109:お手軽に使える魔法陣
01:リップサービスを真に受けるな
間接照明が仄かに光る、とある薄暗い部屋。整然と置かれているのは磨かれた調度品、壁にかかるスクリーン、鍵がかかった棚の中には様々な色の薬品が並ぶ。
広々としたその空間にて、吐息がひとつ落とされた。
「毎度毎度……、あの媚薬は効きすぎですね」
録画していたアクアテンタクルベッドの痴態を見終わったフェリアスは、極めて平坦な声音で総評を述べた。彼を挟むようにしてソファーに座っている二人も、同意するように頷く。
なお、三人とも一糸纏わぬ姿である。
「あれはあれで可愛いけどさ~、すっごいオホオホ喘ぐからいつもと違いすぎて笑いそーになるんだよね~。乳首だけでイくなんて媚薬なしじゃ無理なのにねぇ」
「ふふ、本当に何でもさせたくなってしまったよ。もう一度懇願してみないかい?」
「リップサービスを真に受けるな。……どうしてもと言うなら、相応の働きで叶えてあげますけどね」
くすりと小悪魔めいた笑みを浮かべるフェリアスは、何を隠そう本当の魔族である。もっと言えば、エドガーとリーヴァン含め、三人揃って淫魔である。
頭から生えた二本の黒い角、背中ではためく翼に、ハート型の尻尾。人とは違う異界の生き物、──淫魔、それが彼等の正体だった。
元来、人間の精気を主食とする淫魔であるが、三人は全くこれっぽっちも人間に対して食指が動かなかった。互いのことしか眼中になかったのだ。だが、心は満たされても、同族の精気では腹が膨れない。いくら魔族といえど、腹が満たねば衰弱してしまう。だからといって、食欲が湧かない人間に手を出すこともしたくないし、時間を割きたくもない。
そんな時に考えたのが、間接的に精気を集める催眠テレビジャックだ。
仕組みは至ってシンプル。始めに特別なカードを通じ、人間に『あなたは番組中にオナニーをする』といった催眠をかける。そして、テレビにリンクを繋ぐことで、精気をリアルタイムで収集しているのだ。フェリアスの催眠魔法は人間に対して効果が抜群なため、記憶を操作することや消すことも御茶の子さいさいなのである。
ちなみに、通販番組風にしているのは、同族にも配信して実際に販売を行っているからだ。淫魔は快楽を愛する魔族のため、商品の注文数はなかなかに多い。
結果的にこの方法で、三人は食欲を満たし、情事にふけり、ついでに財布も潤わせている。まさに一石三鳥といったところだろう。
「あ、そーだ。エドガーと話してたんだけどさ、次ヤる時は直接見てもらおーよ」
「直接? ……人間を客として配置する、ということですか?」
「そーそー。普通のセックスより楽しそーでしょ。ま、フェリちゃん触らせるつもりはねぇけど」
「そうですね……。催眠魔法はなんとか出来ますし、空間魔法も魔道具を使えば可能でしょう。……一度試してみましょうか」
「それだったら、次の衣装と商品の手配をしようか。フェリアスにピッタリで気持ち良くなるモノを見繕うよ」
「お願いします、エドガー」
昨日着ていたスーツは、一種のコスプレである。スーツだけでなく、これまでバニーガールやチアガール、水着等、様々な衣服に袖を通してきた。ひとえに、フェリアスを着飾りたいという二人の意思によるものだ。フェリアスも始めこそ「似合わないだろうから」と断っていたが、今ではすっかり慣れてしまっている。
ちなみに、一回こっきりで使い捨てにするのも勿体ないため、過度に破れたりしていない場合は、プライベートでのセックスでも使用している。
そして、性に特化した魔道具に関しては、エドガーとリーヴァン、二人のお手製だ。時折フェリアスも手を加えるが、錬金魔法の使い手である彼等の手腕にほとんど全てを任せている。今回もきっと、楽しく乱れることが出来る道具を作ることだろう。
「じゃあ、次の食事も決まったし……。えっちシよ、フェリちゃん♡」
「んっ」
話は終わりだとでもいうように唇を塞ぎ、勝手知ったる口の中とばかりに分厚い舌を絡め出すリーヴァン。くちゅくちゅといやらしい水音が響き出し、くぐもった声がそれに混じる。
決して自分勝手ではないものの、離さないとばかりに吸い付いてくる舌に翻弄され、フェリアスはうっとりと目を細めた。求められるのは悪くない。
「本当に、媚薬を使わず乳首だけでイけるように開発してみようか」
くすくすと笑みながら陥没乳首を擽るエドガーは、白いうなじにいくつもの痕を残していく。
アナルこそ縦に割れているものの、フェリアスが快楽に酷く弱いというのは詭弁である……ということを、この二人は知っている。番組内での乱れて善がる痴態は全て媚薬のせいである、と。今、二人の間でむずがるように快感を享受しているのが、本当のフェリアスの姿だ。
「……ぷ、はっ、エドガー。何度も言っているでしょう? いくら弄られても、無理なものは無理だって。俺は淫魔の中でもとりわけ感じにくい身体なんだから。……今日も俺の尻でたっぷり抱いてやりますよ」
挑発的な声も視線も、向けられるのは二人にだけ。テレビの時とは違う好戦的な声音を合図に、みっつの人影は情熱的に絡み合っていった。
*****
広々としたその空間にて、吐息がひとつ落とされた。
「毎度毎度……、あの媚薬は効きすぎですね」
録画していたアクアテンタクルベッドの痴態を見終わったフェリアスは、極めて平坦な声音で総評を述べた。彼を挟むようにしてソファーに座っている二人も、同意するように頷く。
なお、三人とも一糸纏わぬ姿である。
「あれはあれで可愛いけどさ~、すっごいオホオホ喘ぐからいつもと違いすぎて笑いそーになるんだよね~。乳首だけでイくなんて媚薬なしじゃ無理なのにねぇ」
「ふふ、本当に何でもさせたくなってしまったよ。もう一度懇願してみないかい?」
「リップサービスを真に受けるな。……どうしてもと言うなら、相応の働きで叶えてあげますけどね」
くすりと小悪魔めいた笑みを浮かべるフェリアスは、何を隠そう本当の魔族である。もっと言えば、エドガーとリーヴァン含め、三人揃って淫魔である。
頭から生えた二本の黒い角、背中ではためく翼に、ハート型の尻尾。人とは違う異界の生き物、──淫魔、それが彼等の正体だった。
元来、人間の精気を主食とする淫魔であるが、三人は全くこれっぽっちも人間に対して食指が動かなかった。互いのことしか眼中になかったのだ。だが、心は満たされても、同族の精気では腹が膨れない。いくら魔族といえど、腹が満たねば衰弱してしまう。だからといって、食欲が湧かない人間に手を出すこともしたくないし、時間を割きたくもない。
そんな時に考えたのが、間接的に精気を集める催眠テレビジャックだ。
仕組みは至ってシンプル。始めに特別なカードを通じ、人間に『あなたは番組中にオナニーをする』といった催眠をかける。そして、テレビにリンクを繋ぐことで、精気をリアルタイムで収集しているのだ。フェリアスの催眠魔法は人間に対して効果が抜群なため、記憶を操作することや消すことも御茶の子さいさいなのである。
ちなみに、通販番組風にしているのは、同族にも配信して実際に販売を行っているからだ。淫魔は快楽を愛する魔族のため、商品の注文数はなかなかに多い。
結果的にこの方法で、三人は食欲を満たし、情事にふけり、ついでに財布も潤わせている。まさに一石三鳥といったところだろう。
「あ、そーだ。エドガーと話してたんだけどさ、次ヤる時は直接見てもらおーよ」
「直接? ……人間を客として配置する、ということですか?」
「そーそー。普通のセックスより楽しそーでしょ。ま、フェリちゃん触らせるつもりはねぇけど」
「そうですね……。催眠魔法はなんとか出来ますし、空間魔法も魔道具を使えば可能でしょう。……一度試してみましょうか」
「それだったら、次の衣装と商品の手配をしようか。フェリアスにピッタリで気持ち良くなるモノを見繕うよ」
「お願いします、エドガー」
昨日着ていたスーツは、一種のコスプレである。スーツだけでなく、これまでバニーガールやチアガール、水着等、様々な衣服に袖を通してきた。ひとえに、フェリアスを着飾りたいという二人の意思によるものだ。フェリアスも始めこそ「似合わないだろうから」と断っていたが、今ではすっかり慣れてしまっている。
ちなみに、一回こっきりで使い捨てにするのも勿体ないため、過度に破れたりしていない場合は、プライベートでのセックスでも使用している。
そして、性に特化した魔道具に関しては、エドガーとリーヴァン、二人のお手製だ。時折フェリアスも手を加えるが、錬金魔法の使い手である彼等の手腕にほとんど全てを任せている。今回もきっと、楽しく乱れることが出来る道具を作ることだろう。
「じゃあ、次の食事も決まったし……。えっちシよ、フェリちゃん♡」
「んっ」
話は終わりだとでもいうように唇を塞ぎ、勝手知ったる口の中とばかりに分厚い舌を絡め出すリーヴァン。くちゅくちゅといやらしい水音が響き出し、くぐもった声がそれに混じる。
決して自分勝手ではないものの、離さないとばかりに吸い付いてくる舌に翻弄され、フェリアスはうっとりと目を細めた。求められるのは悪くない。
「本当に、媚薬を使わず乳首だけでイけるように開発してみようか」
くすくすと笑みながら陥没乳首を擽るエドガーは、白いうなじにいくつもの痕を残していく。
アナルこそ縦に割れているものの、フェリアスが快楽に酷く弱いというのは詭弁である……ということを、この二人は知っている。番組内での乱れて善がる痴態は全て媚薬のせいである、と。今、二人の間でむずがるように快感を享受しているのが、本当のフェリアスの姿だ。
「……ぷ、はっ、エドガー。何度も言っているでしょう? いくら弄られても、無理なものは無理だって。俺は淫魔の中でもとりわけ感じにくい身体なんだから。……今日も俺の尻でたっぷり抱いてやりますよ」
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