お荷物アイドルくんがわからせラブハメされるまで

桜羽根ねね

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③ただいま謝罪配布中

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『──そうそう!この間の握チン会でリアがおしっこ漏らしちゃったんですよ~!』
『あれにはびっくりしたよねぇ』
『えっ、ほんまに?それファンの人にもかかっちゃったんちゃいます?』
『もうびっしょ濡れ。ほら、リアくんは可哀想なくらい粗チンでしょ。それなのに無駄に感度高いからぴょこぴょこ跳ねてあっちこっちに飛んでんの』
『皆、リアのことからかいすぎ。ボクは隣のレーンだったからよく見えてたけれど、必死にだるだるの皮を被せて止めようとしていたんだから』
『でもでも、ミモレっちのとこのファンの人達、みーんな笑ってたよね?おれのとこはドン引きだったけど~』
『はー、そんなアクシデントがあったなんて知らんかったわぁ。あれ、でも今日はそのリアくんは来ていないんやな?』
『あの後マネージャーからこっぴどく怒られてね。可哀想な目に合ったファンの人には全裸土下座で謝ったみたいだけど、色々迷惑をかけたから追加で謝罪配布をしているんだよ』
『謝罪配布?』
『そうそう!なっさけないおもらしちんちんのステッカーを自腹で作って、無料で配ってんの。ぜーんぶハケるまで活動再開出来ないんだぁ』
『見かけたらお情けで貰ってもらえると助かるよ』
『あはは、面白い話をしてもらうはずなのに情けない話になってるやないですか。それじゃあ次のコーナーに……』





「──お、おちんちんステッカー、配布してます。もらって、ください」

 おもらしの罰としてテレビに出ることを禁じられた俺は、テレビ局の前でおちんちんのステッカーを配っていた。

 グループのメンバーから好き勝手されて撮られた写真は、祖チンの接写から始まって全身が映っているモノ、皮に陰毛を挟んだもの、金玉を無様に伸ばされたモノ……、見ているだけで惨めになるラインナップばかりだ。

 完成してから必死に配ろうとしているけど、これまで受け取ってもらえたのはたったの3枚。それも、目の前で捨てられたり、買った後に俺のおちんちんに貼られたりと散々なものだ。

 アイドル衣装すら着るのを許されていないから、今の俺はハートのニプレスと玉ブラしか身に着けていない。外は肌寒くて震えるくらいだけど……、でも、仕方ないんだ。俺が、ファンを、大事な人を……、メガネさんを、汚してしまった罰なんだから。

 優しいメガネさんはすぐに許してくれたけど、アイドルがファンにおしっこをかけるなんて行為、普通に許されるわけがない。握チン会では特に、射精以上にタブーなことだ。

「お、おちんちんステッカー、配布中です。おひとついかがですか」

 ……この謝罪配布についてはメンバーが色んな収録で面白おかしく吹聴しているから、時間はかかるだろうけどいつか終わるはず。そう、信じたい。

「あっ、こいつじゃね?リアだっけ?」
「うっわ、マジでちんぽちっっっさ!!ガチでアイドルなん?」
「っ……!」

 不意にニヤニヤと近付いてきたのは、一番人気のセンターであるミモレくんのグッズを鞄に付けた人達だった。嫌な予感がするけど、俺に出来ることはこれしかない。
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