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「・・・・・・?」
なにかおかしい。それが今日一の感想。
大学の雰囲気がいつもと違う気がするって、直感的に思った。勿論、大抵がいつも通りだけど、なんとなく。
ヒソヒソと、何かを呟く学生。その表情は心無しか暗く見えて・・・・・・なんかあったのか?
早く行こうと思いつつも、つい昨日と同じように遠回りな道を通ってきてしまい、自分に少し呆れてたのなんてどうでもよくなった。
「おーい、裂ー」
「・・・・・・・・・おはようございます」
「間!!!」
そんな事を思っていたら、中山さんに声をかけられた。いや、なんで朝一でこの人に会わなきゃいけないんだ。朝っぱらからよくこんなに騒がしくできるなこの人は。全く・・・。
そんな人物と朝一での一対一は辛い。周りの視線が痛い。なんでこういう時に悠真はいないんだ。てか悠真さんと中山さんってよく2人でいるとこ見るけど・・・・・・。悠真の心強っ!!鋼のハートかよ・・・。
「大丈夫か!?」
「あ、大丈夫です、瞑想してました」
「それ大丈夫じゃねーだろ!!すげえぼーっとしてたけど」
「俺みたいな奴なんて、そこら中にいますよ・・・ていうか本当に今日、変な奴多くないですか?なんか暗く感じの」
「あー・・・そりゃ昨日のあれのせいだろ」
「・・・昨日?」
「おう、昨日人混みすごかったの、お前も見たろ?あれ、人身事故らしいぜ」
「え、そうなんですか?・・・じゃああれ、野次馬の塊だったんすね」
「まぁそうだろうな・・・・・・で、その事故で死者出たらしくてさ。ほら、あの通りって坂急だし、交通量多いからな。」
「はぁ・・・物騒ですね」
「しかも、その被害者がうちの学校の奴らしくて・・・確か、栄養学部の宮迫結って言う奴、お前と学年一緒だけど学部違うから知らねーかもだけど・・・ん、あれ?宮迫って・・・お前の・・・?」
その言葉を聞いて、俺は全力疾走した。
後ろから中山さんの声が聞こえるが無視だ。
そのスピードのまま、俺は朝通らなかった、あの道へと向かった。
「ハァ、ハァ・・・ゲホッ」
着いた瞬間、膝に手を置き、肩で呼吸するように息を吸う。いかにも水分不足というように、喉がカラカラで。
当たり前だ、いつも5分くらいのところに、2分足らずで着いたんだから。
幾分か息を整えて、ゆっくりと目を開く。
「・・・・・・ぁ」
自分の情けない声を、耳が拾う。
そんな声とは反対に、目の前のそれは、いつも通る道の端に、整然と並べられていて。
いつもの平凡な道を彩るかのような、花。道路の一端を埋め尽くさんばかりの、それ。
おそらく昨日あったという事故を慰るもので。でもその鮮やかさが、今の俺には逆効果。
「う、そ・・・・・・だ」
喧嘩したあの日・・・・・・あいつは、いや、結は死んでしまった。
なにかおかしい。それが今日一の感想。
大学の雰囲気がいつもと違う気がするって、直感的に思った。勿論、大抵がいつも通りだけど、なんとなく。
ヒソヒソと、何かを呟く学生。その表情は心無しか暗く見えて・・・・・・なんかあったのか?
早く行こうと思いつつも、つい昨日と同じように遠回りな道を通ってきてしまい、自分に少し呆れてたのなんてどうでもよくなった。
「おーい、裂ー」
「・・・・・・・・・おはようございます」
「間!!!」
そんな事を思っていたら、中山さんに声をかけられた。いや、なんで朝一でこの人に会わなきゃいけないんだ。朝っぱらからよくこんなに騒がしくできるなこの人は。全く・・・。
そんな人物と朝一での一対一は辛い。周りの視線が痛い。なんでこういう時に悠真はいないんだ。てか悠真さんと中山さんってよく2人でいるとこ見るけど・・・・・・。悠真の心強っ!!鋼のハートかよ・・・。
「大丈夫か!?」
「あ、大丈夫です、瞑想してました」
「それ大丈夫じゃねーだろ!!すげえぼーっとしてたけど」
「俺みたいな奴なんて、そこら中にいますよ・・・ていうか本当に今日、変な奴多くないですか?なんか暗く感じの」
「あー・・・そりゃ昨日のあれのせいだろ」
「・・・昨日?」
「おう、昨日人混みすごかったの、お前も見たろ?あれ、人身事故らしいぜ」
「え、そうなんですか?・・・じゃああれ、野次馬の塊だったんすね」
「まぁそうだろうな・・・・・・で、その事故で死者出たらしくてさ。ほら、あの通りって坂急だし、交通量多いからな。」
「はぁ・・・物騒ですね」
「しかも、その被害者がうちの学校の奴らしくて・・・確か、栄養学部の宮迫結って言う奴、お前と学年一緒だけど学部違うから知らねーかもだけど・・・ん、あれ?宮迫って・・・お前の・・・?」
その言葉を聞いて、俺は全力疾走した。
後ろから中山さんの声が聞こえるが無視だ。
そのスピードのまま、俺は朝通らなかった、あの道へと向かった。
「ハァ、ハァ・・・ゲホッ」
着いた瞬間、膝に手を置き、肩で呼吸するように息を吸う。いかにも水分不足というように、喉がカラカラで。
当たり前だ、いつも5分くらいのところに、2分足らずで着いたんだから。
幾分か息を整えて、ゆっくりと目を開く。
「・・・・・・ぁ」
自分の情けない声を、耳が拾う。
そんな声とは反対に、目の前のそれは、いつも通る道の端に、整然と並べられていて。
いつもの平凡な道を彩るかのような、花。道路の一端を埋め尽くさんばかりの、それ。
おそらく昨日あったという事故を慰るもので。でもその鮮やかさが、今の俺には逆効果。
「う、そ・・・・・・だ」
喧嘩したあの日・・・・・・あいつは、いや、結は死んでしまった。
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