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第二章
―プロローグ―
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「『皇帝』!」
辺りが既に街灯の乏しい光の中で、少年は公園にいた。
園梅公園、既に散ってしまった梅の木が見事だったその公園は、しかし今は二つの要因が、異様な光景を醸し出していた。
一つは少年。黒橡色の髪に、オニキス色の瞳の少年――紅葉弘である。
弘は、赤褐色のジュストコールを白のジレの上に重ねており、肩のところが白い、赤のマントをさらにその上から纏った服装をしていた。下は黒のキュロットで、一見時代を間違えたかのようにすら思える程であった。
右手には柄頭に金色の十字架の付いた、王笏が掲げられていた。
その右手の中指には、マンダリンガーネットの様な色の宝石が中石として埋め込まれた指輪。
弘が対峙する存在は、白と黒の二頭の馬を『生やした』、車輪付きの台座に乗った、亡霊のような騎士である。
右手に杖を掲げ、濁りきった、生を受けていないような瞳の、金髪の騎士である。
それが勢いよく少年に向かって体当たりをし、しかし躱された直後であった。
地面はその勢いを物語るかのように抉れ、進功の軌跡が伺えた。
「やはりあれは、『戦車』のアルカナですね」
少年の肩にいつの間にか乗っていた、或いは最初からいたのだろうか、一匹の、瞳がマンダリンガーネット色で、赤いトカゲのような存在――サラマンダーが、少年に芯のある男性の声で冷静に分析してみせた。
「『戦車』、意味は「勝利」とか、「行動力」、「突進力」などです」
「まさにその「突進力」で、「勝利」を掴もうってのが見え見えのアルカナだな……」
少年はあくまで冷静に、その王笏をついた。
サラマンダー、というのは火の精霊である。つまるところ、弘は彼の事を名前を付けるでも無く、そう呼んでいるらしかった。あくまで精霊をただの種族名で呼ぶあたり、その辺りのことを考えるのが苦手なのか、それとも単にどうでもよかったのかというところであろうか。
「勝機は?」
「そんなものはやってみないと分からない」と弘、「けど、放っておいたら確実に大惨事だ。どっちにしろやるしか選択肢はない」
そう言うと、弘は自身の回りに五枚のカードを展開した。
――小アルカナだ。
『ワンド』の『エース』、『ペイジ』、『ナイト』、『クイーン』、『キング』の五枚。
「確認するぞ、サラマンダー。あれをどうにかするには、あれに触れて、呪文を唱えればいいんだよな?」
視線はあくまで今にも飛び出しそうな、空中にいる『戦車』のから逸らさないで、声だけをサラマンダーに投げかける。
「えぇ」とサラマンダー、「ですが、触れるのはその指輪をはめた方の手で、です」
「了解、ならまずは動きを止めないと――」
言い終わるよりも前に、二頭の馬の雄叫びとともに、『戦車』が猛スピードで駆け下りてきた。
「随分な暴れ馬だ!」
弘は王笏を宙へと投げ、アルカナの力を身に宿した恩恵を利用して後方倒立回転で危なげなく躱した。
サラマンダーは意にも介さないといった様子で、相変わらず弘の肩にいた。
その後で杖を計算通りの場所で受け取り、自身の周りを周回する一枚の小アルカナを思い描き、それを前に呼び寄せて、
「『ワンド』の『キング』!」
それを、王笏の柄頭で突いた。
『戦車』は勢いそのままに駆け抜け、そのまま再び空中へと舞い戻った。
弘が使った小アルカナは、全身が炎に覆われた狼を召喚するものであった。
「動きを止めろ!」
炎に覆われた狼は遠吠えをした後で、その身を包む炎を、『戦車」に向けて放った。
炎はまるで意思を持っているかのように、宙でもう一度突進の構えを下そうとする『戦車』を襲い、焼き尽くすように炎が『戦車』をまるごと包みこんだ。
「「ヒィィィィン!」」
甲高い馬の鳴き声が木霊した。
その光景は生々しく、生きた馬を火炙りにするのを見ているようなものであった。否、実際にその光景が弘の目線の先で起こっているのである。
「どうだ……!」
しかし弘はあくまで冷静に、勝ち誇った様子もなく、未だ炎で包まれている『戦車』を凝視していた。
ふと、馬が暴れるのをやめた。
「やった……のか?」
しかし、すぐさまサラマンダーが否定する。
「いえ、恐らくまだ――」
サラマンダーの見解は正しかった。
言い終わらないうちに、その炎を意にも返さないように、再び突進してきたのだ。
しかし、これまでとは何かが違った。
走り始める前に、炎の中で何かが光ったのを、確かに二人は確認したのである。
――効果は、即座に出た。
猛スピードで駆け下りてくる『戦車』の前に、しかし弘は膝を着いたのであった。
足元には、魔法陣が描かれていた。
「これは……!」
「配下カード、でしょう。恐らく」
――あの勢いを諸に受けたら、どうなるのだろうか。
しかし弘の瞳は、むしろ好奇と言わんばかりであった。
「『皇帝』の力の前に、ひれ伏せ……!」
――刹那、勢いを殺され、地面に半ば垂直に落下した『戦車』の姿があった。
弘が王笏を地面に突いたのだ。
その瞬間、足元に展開されていた『戦車』の配下カードの力は無くなり、代わりに別の魔法陣が弘の足元に展開されたのである。
「『皇帝』のアルカナの能力は魔法の所有権の剥奪――、お見事です、弘様」
つまるところ、弘はその力を利用して、『戦車』の配下カードの効果を剥奪、効果を解除して別の場所に展開し直した――、といった所だろうか。
そうして自分が展開した力を逆手に使われて落した『戦車』は、「「ヒィィィィィィン」」と白と黒の二頭の馬が甲高い声を出して藻掻いていた。
弘は、『ワンド』の『キング』を小アルカナに戻したあとで、ゆっくりと『戦車』の元へと近づいていった。
「お気をつけて」
「流石に、ここまできてヘマはしない」
軽口を叩きながら背後へと回った弘は、その右手を台車へと触れ――、
「汝、我の配下となれ……『戦車』!」
とゆっくりと唱えた。
台車は到底この世のものとは思えないほど無機質で、力に溢れているのだと、弘は直感で感じた。
否、こうして魔法が行使できている以上、ひょっとしたら直感ではないのかもしれない。
もがいていた『戦車』は、やがて吸い込まれるようにして弘のその指輪の、マンダリンガーネットのような宝石へと力が集まってった。
そうして目の前の『戦車』から感じられる力が消えたとき、宝石から力が放出され、触れていた手の元にアルカナが形成されるのである。
安堵したように嘆息した後で、弘はそのアルカナを親指と人差し指、中指で挟むようにして右手にとった時、もう二枚の小アルカナがその後ろにある事に気づいた。
「『ワンド』の『5』に、『ソード』の『5』か」
ずらして小アルカナを確認していると、今回は防寒に徹していたサラマンダーが「なるほど」、と呟いた。
「だからあの時身動きが取れなかったわけですね」とサラマンダー、「前者はジャンプ――、つまりジャンプ力を増幅させるものです。後者は重力増加――、これが先程使われたものですね」
「そう言うことか……」
ふと、気になって荒らされたはずの公園へと視線をやった。
――が、弘の目には先程までの『戦車』の軌跡はなく、そればかりかあれだけ馬が騒いでいたはずなのに誰ひとり寄ってこない事を訝しまずにはいられなかった。
「もしかしてアルカナって、放置してても被害はでないのか?」
気になって右肩の上のサラマンダーに尋ねると、
「いいえ、被害はでますよ」と前置きし、「例えば誰かがアルカナに怪我をさせられたとしても、それは治りません。ですが、仮にこうして配下にしてしまえば、建物だとか、道路だとか、そういう物への被害は無かったことにできるのです」と答えた。
さらにサラマンダーは続ける。
「また、基本的にアルカナは魔力のない人間には目視できません。それと、誰かがアルカナと戦闘を開始すれば、その場には結界のようなものがその宝石の力で展開され、オーナー以外は近づけないようになります」
「じゃあ、結局放置は御法度って事か……」
「そういうことです」
「けど待てよ」と弘は何かに気づいたらしく、その言葉を発した。
「つまり、オーナーなら近づけるって事――」
しかしその言葉を遮るように、公園の隅から聞き慣れた女性の声が弘の耳に入ってきた。
聞き慣れた、けれど今は一番聞きたくなかった、そんな声を。
「その通りです、『第三オーナー』さん」
近づいてくる足音に、しかし弘は振り返ろうとはしなかった。
――振り返ったら、現実を突きつけられるような、そんな気すらも弘は感じていた。
もはや言葉の続きを発することすらも忘れていた。
街灯の明かりの乏しさが一層増し、この時間特有の寒さを、弘は肌に感じずにはいられなかった。
「――いえ、紅葉君」
足音が真後ろで止まった時、弘は深く、今日一番の深い嘆息を洩らした。
「お前はいつもタイミングが悪いんだよ、――」
辺りが既に街灯の乏しい光の中で、少年は公園にいた。
園梅公園、既に散ってしまった梅の木が見事だったその公園は、しかし今は二つの要因が、異様な光景を醸し出していた。
一つは少年。黒橡色の髪に、オニキス色の瞳の少年――紅葉弘である。
弘は、赤褐色のジュストコールを白のジレの上に重ねており、肩のところが白い、赤のマントをさらにその上から纏った服装をしていた。下は黒のキュロットで、一見時代を間違えたかのようにすら思える程であった。
右手には柄頭に金色の十字架の付いた、王笏が掲げられていた。
その右手の中指には、マンダリンガーネットの様な色の宝石が中石として埋め込まれた指輪。
弘が対峙する存在は、白と黒の二頭の馬を『生やした』、車輪付きの台座に乗った、亡霊のような騎士である。
右手に杖を掲げ、濁りきった、生を受けていないような瞳の、金髪の騎士である。
それが勢いよく少年に向かって体当たりをし、しかし躱された直後であった。
地面はその勢いを物語るかのように抉れ、進功の軌跡が伺えた。
「やはりあれは、『戦車』のアルカナですね」
少年の肩にいつの間にか乗っていた、或いは最初からいたのだろうか、一匹の、瞳がマンダリンガーネット色で、赤いトカゲのような存在――サラマンダーが、少年に芯のある男性の声で冷静に分析してみせた。
「『戦車』、意味は「勝利」とか、「行動力」、「突進力」などです」
「まさにその「突進力」で、「勝利」を掴もうってのが見え見えのアルカナだな……」
少年はあくまで冷静に、その王笏をついた。
サラマンダー、というのは火の精霊である。つまるところ、弘は彼の事を名前を付けるでも無く、そう呼んでいるらしかった。あくまで精霊をただの種族名で呼ぶあたり、その辺りのことを考えるのが苦手なのか、それとも単にどうでもよかったのかというところであろうか。
「勝機は?」
「そんなものはやってみないと分からない」と弘、「けど、放っておいたら確実に大惨事だ。どっちにしろやるしか選択肢はない」
そう言うと、弘は自身の回りに五枚のカードを展開した。
――小アルカナだ。
『ワンド』の『エース』、『ペイジ』、『ナイト』、『クイーン』、『キング』の五枚。
「確認するぞ、サラマンダー。あれをどうにかするには、あれに触れて、呪文を唱えればいいんだよな?」
視線はあくまで今にも飛び出しそうな、空中にいる『戦車』のから逸らさないで、声だけをサラマンダーに投げかける。
「えぇ」とサラマンダー、「ですが、触れるのはその指輪をはめた方の手で、です」
「了解、ならまずは動きを止めないと――」
言い終わるよりも前に、二頭の馬の雄叫びとともに、『戦車』が猛スピードで駆け下りてきた。
「随分な暴れ馬だ!」
弘は王笏を宙へと投げ、アルカナの力を身に宿した恩恵を利用して後方倒立回転で危なげなく躱した。
サラマンダーは意にも介さないといった様子で、相変わらず弘の肩にいた。
その後で杖を計算通りの場所で受け取り、自身の周りを周回する一枚の小アルカナを思い描き、それを前に呼び寄せて、
「『ワンド』の『キング』!」
それを、王笏の柄頭で突いた。
『戦車』は勢いそのままに駆け抜け、そのまま再び空中へと舞い戻った。
弘が使った小アルカナは、全身が炎に覆われた狼を召喚するものであった。
「動きを止めろ!」
炎に覆われた狼は遠吠えをした後で、その身を包む炎を、『戦車」に向けて放った。
炎はまるで意思を持っているかのように、宙でもう一度突進の構えを下そうとする『戦車』を襲い、焼き尽くすように炎が『戦車』をまるごと包みこんだ。
「「ヒィィィィン!」」
甲高い馬の鳴き声が木霊した。
その光景は生々しく、生きた馬を火炙りにするのを見ているようなものであった。否、実際にその光景が弘の目線の先で起こっているのである。
「どうだ……!」
しかし弘はあくまで冷静に、勝ち誇った様子もなく、未だ炎で包まれている『戦車』を凝視していた。
ふと、馬が暴れるのをやめた。
「やった……のか?」
しかし、すぐさまサラマンダーが否定する。
「いえ、恐らくまだ――」
サラマンダーの見解は正しかった。
言い終わらないうちに、その炎を意にも返さないように、再び突進してきたのだ。
しかし、これまでとは何かが違った。
走り始める前に、炎の中で何かが光ったのを、確かに二人は確認したのである。
――効果は、即座に出た。
猛スピードで駆け下りてくる『戦車』の前に、しかし弘は膝を着いたのであった。
足元には、魔法陣が描かれていた。
「これは……!」
「配下カード、でしょう。恐らく」
――あの勢いを諸に受けたら、どうなるのだろうか。
しかし弘の瞳は、むしろ好奇と言わんばかりであった。
「『皇帝』の力の前に、ひれ伏せ……!」
――刹那、勢いを殺され、地面に半ば垂直に落下した『戦車』の姿があった。
弘が王笏を地面に突いたのだ。
その瞬間、足元に展開されていた『戦車』の配下カードの力は無くなり、代わりに別の魔法陣が弘の足元に展開されたのである。
「『皇帝』のアルカナの能力は魔法の所有権の剥奪――、お見事です、弘様」
つまるところ、弘はその力を利用して、『戦車』の配下カードの効果を剥奪、効果を解除して別の場所に展開し直した――、といった所だろうか。
そうして自分が展開した力を逆手に使われて落した『戦車』は、「「ヒィィィィィィン」」と白と黒の二頭の馬が甲高い声を出して藻掻いていた。
弘は、『ワンド』の『キング』を小アルカナに戻したあとで、ゆっくりと『戦車』の元へと近づいていった。
「お気をつけて」
「流石に、ここまできてヘマはしない」
軽口を叩きながら背後へと回った弘は、その右手を台車へと触れ――、
「汝、我の配下となれ……『戦車』!」
とゆっくりと唱えた。
台車は到底この世のものとは思えないほど無機質で、力に溢れているのだと、弘は直感で感じた。
否、こうして魔法が行使できている以上、ひょっとしたら直感ではないのかもしれない。
もがいていた『戦車』は、やがて吸い込まれるようにして弘のその指輪の、マンダリンガーネットのような宝石へと力が集まってった。
そうして目の前の『戦車』から感じられる力が消えたとき、宝石から力が放出され、触れていた手の元にアルカナが形成されるのである。
安堵したように嘆息した後で、弘はそのアルカナを親指と人差し指、中指で挟むようにして右手にとった時、もう二枚の小アルカナがその後ろにある事に気づいた。
「『ワンド』の『5』に、『ソード』の『5』か」
ずらして小アルカナを確認していると、今回は防寒に徹していたサラマンダーが「なるほど」、と呟いた。
「だからあの時身動きが取れなかったわけですね」とサラマンダー、「前者はジャンプ――、つまりジャンプ力を増幅させるものです。後者は重力増加――、これが先程使われたものですね」
「そう言うことか……」
ふと、気になって荒らされたはずの公園へと視線をやった。
――が、弘の目には先程までの『戦車』の軌跡はなく、そればかりかあれだけ馬が騒いでいたはずなのに誰ひとり寄ってこない事を訝しまずにはいられなかった。
「もしかしてアルカナって、放置してても被害はでないのか?」
気になって右肩の上のサラマンダーに尋ねると、
「いいえ、被害はでますよ」と前置きし、「例えば誰かがアルカナに怪我をさせられたとしても、それは治りません。ですが、仮にこうして配下にしてしまえば、建物だとか、道路だとか、そういう物への被害は無かったことにできるのです」と答えた。
さらにサラマンダーは続ける。
「また、基本的にアルカナは魔力のない人間には目視できません。それと、誰かがアルカナと戦闘を開始すれば、その場には結界のようなものがその宝石の力で展開され、オーナー以外は近づけないようになります」
「じゃあ、結局放置は御法度って事か……」
「そういうことです」
「けど待てよ」と弘は何かに気づいたらしく、その言葉を発した。
「つまり、オーナーなら近づけるって事――」
しかしその言葉を遮るように、公園の隅から聞き慣れた女性の声が弘の耳に入ってきた。
聞き慣れた、けれど今は一番聞きたくなかった、そんな声を。
「その通りです、『第三オーナー』さん」
近づいてくる足音に、しかし弘は振り返ろうとはしなかった。
――振り返ったら、現実を突きつけられるような、そんな気すらも弘は感じていた。
もはや言葉の続きを発することすらも忘れていた。
街灯の明かりの乏しさが一層増し、この時間特有の寒さを、弘は肌に感じずにはいられなかった。
「――いえ、紅葉君」
足音が真後ろで止まった時、弘は深く、今日一番の深い嘆息を洩らした。
「お前はいつもタイミングが悪いんだよ、――」
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