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第1章 俺は子猫であり弟?
空白期間(3)
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昼食後、静かになったダイニングで、明莉は日記を書き、妻は仕事をしている。
俺は、隣のリビングに置かれたケージの中でウトウトしている。
昨日から食べることと寝ることしかしてないな。
猫の生活って、そんなものなのだろうか。
猫を飼ったことがない俺には、わからない。
「ああ、できた!ねえ、ママ、音読と計算カード聞いて。」
「いいわよ。」
日記を書き終えたらしい明莉は、教科書を開き、物語を読み始めた。
妻は時折、書類から顔を上げて、明莉の方を見ながら聞いている。
けっこう長い物語を読むんだな。
前は、絵本の字を指で押さえながら、たどたどしく読んでいたのに。
今は、指を使わないでも、すらすら読んでいる。
明莉は、何年生になったんだろう?
「じゃあ、次は計算カードね。」
計算カードは、時間を計るらしい。
「用意、はじめ!」
妻の合図で、明莉がカードをめくり始める。
「五一が五、五二十、五三十五・・・」
これは、九九の五の段か。
ということは、明莉は二年生なのか。
俺の知っている明莉は、五歳で保育園に通っていた。
今は二年生ということは、俺は愛する家族と三年間も離れていたのか。
卒園式に入学式、運動会や発表会・・・見たかったな。
俺が知らない間に成長していた明莉。
明莉が成長していく様子を見ることができなかったのは悔しい。
俺がいなかった空白の三年間の間に、明莉はいろいろなことができるようになったらしい。
明莉が成長していく様子を見られなかったのは残念だけど、俺がいなくなってから一人で明莉を育ててくれた妻には感謝しかない。
「ミャウ、ミャウ!(ママ、ありがとう!)」
俺は、隣のリビングに置かれたケージの中でウトウトしている。
昨日から食べることと寝ることしかしてないな。
猫の生活って、そんなものなのだろうか。
猫を飼ったことがない俺には、わからない。
「ああ、できた!ねえ、ママ、音読と計算カード聞いて。」
「いいわよ。」
日記を書き終えたらしい明莉は、教科書を開き、物語を読み始めた。
妻は時折、書類から顔を上げて、明莉の方を見ながら聞いている。
けっこう長い物語を読むんだな。
前は、絵本の字を指で押さえながら、たどたどしく読んでいたのに。
今は、指を使わないでも、すらすら読んでいる。
明莉は、何年生になったんだろう?
「じゃあ、次は計算カードね。」
計算カードは、時間を計るらしい。
「用意、はじめ!」
妻の合図で、明莉がカードをめくり始める。
「五一が五、五二十、五三十五・・・」
これは、九九の五の段か。
ということは、明莉は二年生なのか。
俺の知っている明莉は、五歳で保育園に通っていた。
今は二年生ということは、俺は愛する家族と三年間も離れていたのか。
卒園式に入学式、運動会や発表会・・・見たかったな。
俺が知らない間に成長していた明莉。
明莉が成長していく様子を見ることができなかったのは悔しい。
俺がいなかった空白の三年間の間に、明莉はいろいろなことができるようになったらしい。
明莉が成長していく様子を見られなかったのは残念だけど、俺がいなくなってから一人で明莉を育ててくれた妻には感謝しかない。
「ミャウ、ミャウ!(ママ、ありがとう!)」
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