ハッピーな目覚め

Yonam Myon

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ランジェの先客

 昨日で前期の試験週間が終って、今日から9連休の試験休み。
 学生は皆、バイトかクラブ活動に出掛けて学校には誰もいなくなる。
 昨日、試験が終わって直ぐ学生課で求人をもらってバイト面接をした帰り道・・

 面接会場そばの裏道に女装バーがあると聞いたからツイデにと理由をつけて、まだ早いから怖いお客もいない時刻だし、絡まれたりする前に逃げ出せるから・・
 そんなこと考えて、押さえきれない好奇心を満たしに、立ち寄ることに・・
 商店街を外れた少し先に派手な階段が目立つ建物があって、その二階に目当てのランジェはある。

 狭い路地に自転車を押して入ると、階段を誰か上っていくのが見えた。
 その人は、LANGEという看板の下でこちらを向いて手を振ったように見えて、そのままドアの中に入って行った。
 階段下の隙間に自転車を押し込んで入口に着くと突然ドアが開いて、慌ただしく出てきた人が「あら、お客さん? わたし、ちょっと今 お直しに帰るから、中にいるお客さんと二人で飲んで待っていてくださる?」と、早口に言って階段を下りていった。

 訳が分からず中に入ると、綺麗なお姉さんが「あら、いらっしゃいませ。こちらにどうぞ。」と、案内してくれてカウンター隣の椅子に座ると・・
 「ここには、よくいらっしゃるの? わたしは今日が二度めなの。先週、初めて来たときもママは今日と同じで、お店の支度をしてから家に帰って出勤の準備をするみたい。けっこう、時間がかかるのよ。」「でも、今日はあなたが来てくれて良かった。この前は、わたし一人で、ずっと待っていたの。参ったわ・・」「今日はまだ時間が早いけど、もうお仕事は終わりなの?」
 ビールを注いで、ツマミをすすめてくれて、矢継ぎ早にアレコレと・・話が上手くて、楽しいお姉さんに歓迎された・・
 「試験休みなので暇だし、ここ来てみたくて、初めて・・」
 「あらぁ、女装バーがお好きなのね? このお店、ママしかいないけど、どうかな?」「あなた、若いと思ったら学生なんだ。今、何年生なの? 付き合ってるカレいるの?」
 「さっきの人がママなんですか? 忙しいですね・・女装の人にも見えなかったけど・・」
 「お直しして戻ったらスゴいのよ、あれ
で・・時間かかるんだから・・」「ところでわたし、毎週会社の仕事で土曜から月曜の午前中まで、この町で勤務するように言われちゃって、今日が二回目なの。はじめての町だから、まだ何もわからないの。」「あなた、ここには何年住んだの? 恋人いないなら、わたしとつき合ってよ。」
 「もちろん、いいですよ。今、二年生で前期が終わったところなんです。一年半この町で暮らしましたけど、何にもない、田舎ですけど。」
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